「暴行の末、石炭や薪の上で火をつけられた」 中国共産党による第二の“文化大革命”を止めるため日本人に知ってほしいこと | 文春オンライン
まあ無茶苦茶ですね。現在の中国の内モンゴル統治が仮に「同化政策」だとしても同化政策と文革では全然違うでしょう。
ならば明治新政府のアイヌ同化や、過去の米国政府のインディアン同化も「文革」なのか。
そして文革時ならともかく今時「反動分子のモンゴル人」と見なしたところで文革時のように殴る蹴るの暴行で半殺し、瀕死の目に遭わせた上で石炭や薪の上に置いて、火を付けて焼き殺す(半殺し状態なので逃げることが出来ず焼死)なんてことをやるわけもない。
私*1は、中国政府は、3つの読み間違えをしていると見ています。
1つ目は、モンゴル国の存在です。ウイグル人も、チベット人も独立国がありませんが、モンゴル人は違います。
中国は、モンゴル国を格下に見て、内モンゴルを漢化し、支配していく上で、たいした障害にならないと考えたのでしょう。確かにモンゴルの名目GDPは130億ドルで、中国の100分の1以下。人口は約320万人なので、中国の430分の1以下に過ぎません。しかしモンゴル国が声をあげたら、国際社会も無視できない。
モンゴル国には、地政学的な危機感もある。モンゴル国にとって、内モンゴルは、中国との緩衝地帯(2国間の衝突を和らげる中立地域)の役割を果たしている。直接、中国と対峙したくはないモンゴル国は、内モンゴル自治区を本気で守ろうとするはずです。
という楊の主張が事実に反することは
中国外相、モンゴルと「内政不干渉」を確認 (写真=共同) :日本経済新聞2020/9/16
中国の王毅*2(ワン・イー)外相は15日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルでエンフタイワン外相と会談した。「互いの主権を尊重し、国内問題に干渉しない」と確認した。
中国の内モンゴル自治区で起きたモンゴル族による当局への抗議活動について、モンゴル政府が口を挟まないよう中国がくぎを刺したとみられる。
内モンゴル自治区では小中学校で標準中国語(漢語)の教育を9月から強化した。反発したモンゴル族による授業のボイコットなどが起きている。モンゴルでも抗議活動が起きているという。
などで明白です。楊が何をしようと「基本的にもちろん自由」ですが嘘を元にした言動に何の意味があるのか。
なお「緩衝地帯としての重要性」というならむしろそれに該当するのは「中国にとっての北朝鮮」でしょう。在韓米軍が撤退するならともかく、そうでないなら「韓国主導の南北朝鮮統一」は中国にとって「統一韓国と中国の国境に米軍配備される恐れがある」わけでとても容認できる話では無い。中国にとって「(南北統一後でアレ)在韓米軍が撤退しない限り」統一朝鮮など呑める話ではなく、当然、北朝鮮政権を支え続けるわけです。
(3ページ目)「中学生が校舎から抗議の飛び降り自殺も……」 内モンゴル自治区で中国政府が強行する“同化政策”のリアル | 文春オンライン
モンゴル人は伝統的に家畜とともに草原で生きてきました。食性が異なる5種類の家畜(羊、ヤギ、牛、馬、ラクダ)を放牧し、季節ごとに生え替わる草を求めて年に数度、移動する。それは自然や動物を大切にする歴史的に培った文化であり、草原の再生力を活用した経済活動でもあったのです。
しかし1990年代から中国政府は「発展」「近代化」「文化的な生活」というスローガンを掲げ、草原に井戸を掘り、風力発電やソーラーパネルを設置し、遊牧民たちに定住や農耕を強いてきた。中国政府の論理では、野蛮な遊牧をやめて、文化的な漢民族と同化させてあげようということなのでしょう。結果として、中国政府はモンゴル人のアイデンティティであった地域、経済、文化を奪うことに成功した。
遊牧民たちが定住すると何が起こるか。
家畜は限られたエリアの草を食べるしかないから、草原が荒れてしまう。さらに草原に鍬を入れ、畑をつくることを推奨した影響で、砂漠がどんどん広がっていった。その上、中国政府は、いまもレアメタルや資源などの開発を続け、モンゴル文化の基盤である草原を破壊し続けている。
中国の内モンゴル統治の是非はともかく、よくもまあこんなアホな出任せが言えると楊海英と「楊の寝言を記事にする週刊文春」には心底呆れます。
IMFなど、モンゴルに55億ドル支援 資源輸出低迷で :日本経済新聞
モンゴル経済は銅、石炭など鉱物の輸出に依存し、資源ブームの2011年は国内総生産(GDP)の実質成長率が前年比17.3%を記録した。
収益保証付き物件も存在するモンゴル不動産…その実態とは? | 富裕層向け資産防衛メディア | 幻冬舎ゴールドオンライン
近年は資源国として注目されています。世界有数の金・銅の埋蔵量を有する「オユトルゴイ鉱山」や、原料炭の埋蔵量で世界最大級を誇る「タバントルゴイ炭鉱」を抱えるなど、日本の4倍を超える広い国土に豊富な鉱物資源が眠っており、鉱業を新たなけん引役として経済成長の勢いが加速しています。
ということで今や外モンゴルでも「鉱山開発など遊牧以外の産業」「それに伴う定住化」などが進み、「遊牧生活」はもはや一般的ではありません。
牧畜(遊牧)をしている場合も
モンゴルで行き場失うカシミヤ 新型コロナで需要減 :日本経済新聞2020/5/18
ここ数年は中国の貿易商や欧米の買い物客のおかげでカシミヤ需要は拡大し、モンゴルの牧畜民もヤギを増やしてきた。特に中国はモンゴルのカシミヤの8割以上を買い付け、セーターやスカーフなどへと織ることができる糸に加工する。
ところが新型コロナの感染拡大で世界中の工場が閉鎖され、中国の業者がカシミヤを買い付けずにいる。
モンゴル経済にとってカシミヤ産業は重要だ。世界のカシミヤの40%を生産し、金や銅といった鉱物を除けば最大の輸出商材だ。同国の約300万人の人口のうち3分の1がカシミヤ産業に携わっている。
カシミヤ産業関係者の多くが政府に期待するのは、中国の貿易商や観光客が入国できるよう規制を緩和することだ。
ということで「海外(主として中国)向けのカシミヤ生産」ということで完全に市場経済に組み込まれており「のどかな遊牧」とは全く意味が違います。