「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年10/24日分:荒木和博の巻)(追記あり)

林雅俊さんについて(10月24日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG

 令和2年10月24日土曜日のショートメッセージ(Vol.205)。
 林雅俊さんは平成10年(1998)5月に失踪した岐阜大の大学院生です。
 林さんの失踪には①2000年前後の技術系の若い男性*1、②自殺を偽装しようとしたと思われる福井県の海岸での車の放置、③車の中にあった、これまた自殺を偽装しようとしたと思われる遺書に似せたメッセージ(パソコンの中にありました)*2などのポイントがあります。

 6分程度の動画です。
1)安明進の「横田めぐみさん拉致」証言がアエラ産経新聞、テレ朝「ザ・スクープ」に報じられたのは1997年2月*3(これについては、例えば安明進の「転落」その4 - 高世仁の「諸悪莫作」日記人生を変えた「ザ・スクープ」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記拉致報道15年―拉致と人権 - 高世仁の「諸悪莫作」日記横田滋さんの逝去によせて-覚悟の実名公表 - 高世仁の「諸悪莫作」日記横田滋さんの逝去によせて2-「めぐみさん目撃証言」のスクープ - 高世仁の「諸悪莫作」日記(以上は、2020年6/10のジンネット倒産前)、明日は横田めぐみさん56歳の誕生日 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(ジンネット倒産後)*4参照)
2)安証言を受けて拉致被害者家族会が結成されたのが1997年3月
という時系列を考えれば「1998年5月」の林さんの失踪が北朝鮮拉致である可能性はまず無いでしょう。
 そもそも林さんの失踪が仮に「自発的失踪」ではなく「誰かに拉致された」のだとしても、それを「北朝鮮拉致だ」とみなす根拠を何一つ荒木ら巣くう会は提出できません(まあ、それ以前に「自発的失踪ではない」と見なせる根拠もないし、事実、特定失踪者の中には、過去に国内で発見され、「自発的失踪だった」といってる方も居ます。『自発的失踪でないと見なす根拠はない』というのは林さんに限らず、全ての特定失踪者認定に該当する話です)。
 まあ、とはいえ「小泉訪朝前の失踪」であるだけ、林さんの「特定失踪者認定」は「まだマシ」です。荒木ら救う会

角田 麻衣 | 特定失踪者問題調査会
失踪年月日:平成14(2002)年11月13日

沖田 徳喜 | 特定失踪者問題調査会
失踪年月日:平成15(2003)年2月1日

水嶋 弥寿志 | 特定失踪者問題調査会
失踪年月日:平成15(2003)年9月8日

高見 到 | 特定失踪者問題調査会
失踪年月日:平成15(2003)年10月5日

ということで「平成14(2002)年9月の小泉訪朝」以降の失踪すら、根拠もなしに特定失踪者認定し、あげく「今後(2020年10月以降)も北朝鮮拉致があるかもしれない」と放言する連中です。
 「今後も拉致があるかもしれない」などと言った時点で「日本で失踪者が今後ゼロになることは勿論あり得ない。救う会はそれらの失踪者を可能な限り北朝鮮拉致だとデマを飛ばす気だろう。それでは日朝交渉しても意味が無い。だから交渉しないby北朝鮮」ということで拉致はいつまで経っても解決しません。家族会がまともな団体なら「何を根拠に今後も拉致があり得るというのか。北朝鮮日朝平壌宣言でそんなことは今後無いと約束したでは無いか。根拠があるならともかくそうでないならただの言いがかりではないか。交渉が不可能になり、拉致が解決しないではないか」と荒木を批判すべきですが、そうはせず、荒木の無責任発言を批判した蓮池透氏を家族会から追放というのだから呆れます。
 それはともかく「林さんが失踪した岐阜」と言えば海なし県です。そう言う意味でも北朝鮮拉致の可能性は低い。まあ荒木が海なし県の失踪者を根拠もなく特定失踪者認定しているのは林さんだけではありません。たとえばなにを北朝鮮が群馬県なんかで苦労して拉致をするんだか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(群馬の失踪ケース)を参照下さい。ちなみに内陸県 - Wikipediaによれば、岐阜、群馬以外では「栃木、埼玉、山梨、長野、滋賀、奈良」が海なし県になります。
 で、海なし県「栃木、埼玉、長野」についても

【拉致再調査・栃木の特定失踪者問題(下)】栃木関連は少なくとも8人「いずれも失踪理由が見当たらず、身の回りの品がそのまま」(1/2ページ) - 産経ニュース
 平成14年4月、栃木県下都賀郡の自宅から行方が分からなくなった永島康浩さん=同(23)。

昭和40~50年代に集中する電話関係者の失踪 特定失踪者、背景には何が(2/2ページ) - 産経ニュース
 平成15年に埼玉県蕨市で失踪した水嶋弥寿志さん(51)=失踪当時(39)

特定失踪者とされた中島修一さんを国内で発見 長野県警「北の拉致の可能性なし」 - 産経ニュース
 長野県警は27日、昭和47年9月に長野市で失踪し、北朝鮮に拉致された可能性が排除できない特定失踪者とされていた中島修一さん(63)=失踪当時(20)=を国内で発見し、「北朝鮮による可能性はないと判断した」と発表した。
 同県警によると、今月下旬に警察当局が職務質問をした際に中島さんであることが判明し、失踪の経緯など事情を聞いていた。
 調べに対し、中島さんは北朝鮮に拉致されたり、同国に渡航したりした事実はないと話しているほか、失踪から約45年間の行動や生活ぶりなどを詳細に説明しており、長野県警は、拉致された可能性は排除されたと判断した。
 同県警は、中島さんが発見された具体的な場所や日時については、本人のプライバシーの保護の観点から公表しないという。
 中島さんは昭和47年9月27日、運転免許の取得のため通っていた長野市内の自動車学校に行ったまま行方不明となっていた。

長野で不明の男性、県外で発見 拉致の可能性ないと判断:朝日新聞デジタル
 県警警備1課によると、中島さんは20歳だった1972年9月26日午前、「自動車学校に行ってくる」と家族に言い残して自宅を出たまま行方がわからなくなっていた。その後は国内を転々としながら偽名で暮らしていたという。失踪を続けた理由について中島さんは「家族に会いたくなかったから家出した」と話しているという。

ということで「根拠なし」で特定失踪者認定して恥じないのだから呆れます。大体、「小泉訪朝(平成14年9月)のたった5ヶ月前の失踪(栃木の永島さん)」や「小泉訪朝以降の失踪(平成15年失踪の埼玉の水嶋さん)」が北朝鮮拉致の訳もないですが、荒木ら巣くう会にそんな常識は通用しません。
 何せ「繰り返しますが」、「今後(2020年10月以降)も北朝鮮拉致があるかもしれない」と放言する連中ですから。
 そして「中島さん」のような国内での発見者(それも自発的失踪と思われる方)が何人出ても自らの特定失踪者認定のデタラメさを認めないのだから心底呆れます。荒木らのインチキ「特定失踪者認定」を容認する拉致被害者家族会や特定失踪者家族会にも心底呆れますが。

【追記:林雅俊氏について】

林 雅俊 | 特定失踪者問題調査会
 パソコンには次のようなメッセージが残されていた。
「いやあ、もう疲れちゃったよ。少し道をはずしてしまったような気がする。何も考えずにここまできてしまった。このままゼネコンへ入ったとしてもやっていく自信はぜんぜんありません。修論も考えるとぞっとします。今までさんざんわがまま言ってごめんね。先生にもよろしく。このパソコンは○○さんにあげます。本当にすんません」
 友人の証言や多数の(ボーガス注:過労死問題に取り組んできた関係で過労自殺者の)遺書を見てきた(ボーガス注:特定失踪者問題調査会理事)川人博弁護士の見解など、本人のものでない可能性が少なくない。

自殺偽装【調査会NEWS3264】(R02.5.13): 荒木和博BLOG
 林雅俊さんのケースは車内にあったパソコンに遺書のような書き込みがあったのですが、過労死問題の専門家である川人博弁護士(調査会常務理事)によれば、その内容は自殺する人の文章ではないとのことでした。

 荒木や川人ら「救う会の連中」て本当に馬鹿でくずなんだな、ですね。
 もちろんご家族や知人、友人が「自殺」や「自発的失踪」を認めたくないのは分かります。
 しかし、こんなメッセージが残されていたら「自殺」や「自発的失踪」が一番可能性が高いですよねえ。
 そこで「誘拐や殺人」で「それを隠蔽するための偽装工作」と見なすのは常識的ではない。しかも百歩譲って「そうした偽装工作だとしても」、その偽装工作実行者が「北朝鮮工作員」で「拉致を隠蔽しようとした」と見なすまともな根拠は何もない。
 大体、川人の「過労自殺者の遺書を見てきた」云々ってのも酷いですよね。そんなんで「遺書(?)」が本物か偽物か見分けられると川人が言うならもはやあの男は正気ではありませんね。仮に遺書が「本物か偽物か確実に見分けられるケース」があるとしたら、「自筆の文章だが、筆跡鑑定の結果、本人の筆跡でないケース」ぐらいじゃないか。
 なお、自殺偽装【調査会NEWS3264】(R02.5.13): 荒木和博BLOGについては以前、「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年5/13分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログでも批判しています。

*1:小泉訪朝が2002年であることを考えれば2000年前後の失踪が北朝鮮拉致である可能性は皆無ですし、北朝鮮拉致だとみなす「まともな根拠」も荒木ら救う会にはありません。

*2:もちろんも②、③ともに「自殺や自殺的失踪」と見せかけるための「第三者の偽装」と見なすまともな根拠は荒木ら救う会には何もないし、仮に偽装だとしてもそれが「北朝鮮工作員の偽装」と見なす根拠もありません。

*3:これらの報道が同一時期なのは恐らく偶然ではなく「日本公安の仕込み(マスコミ工作)」でしょう。

*4:高世にとって「ザ・スクープ」の「安証言報道」に関わったことはよほど「自慢の種」のようでこのように「繰り返し、繰り返し(映画『砂の器』の今西刑事(丹波哲郎)のセリフ風に(「砂の器」(映画版 1974年)名台詞集参照))」記事にしています(苦笑)。まあ、「過去の栄光(?)」にすがるしか能の無い高世も本当に「哀れで無様な野郎」だと思います。高世のことは心の底から俺は軽蔑しています。