今日の産経ニュース(2020年10月26日分)

立民と共産は学術会議を追及へ 維新と国民民主は改憲議論を提案 - 産経ニュース
 タイトルだけで「国民民主と維新がインチキ野党で自民応援団だ」ということが分かる話です。まあ、あえて言えばそんなことは以前から分かっていた話ではありますが。


都構想住民説明会の動画削除 大阪市 専門家「公開すべき」と指摘も(1/2ページ) - 産経ニュース
 「自分たちがした説明会の動画を削除する」とは維新らしい無茶苦茶振りです。「説明会での説明」に何の問題も無ければこんなことはしないわけで、「説明会で嘘八百ついていた」「それを反対派に追及されてまずいことになった」と自白しているようなもんです。もはやまともな人間なら都構想など支持しないでしょうが、問題は「まともな人間が今どれほど大阪府民にいるか」ということですね。いずれにせよ、反対派の追及、批判で、維新が事実上「嘘をついていたこと」を認めてしまったことは反対派にとって大変いいことです。


【産経抄】10月26日 - 産経ニュース

 どんなに中身が良くても表紙が悪けりゃ誰も見てくれない。
 空前のヒットを続けているアニメ映画「鬼滅の刃」は、原作が週刊少年ジャンプで連載が始まる前、「悪鬼滅々」や「空想鬼滅奇譚(きたん)」といった案も検討された。

 で「他のタイトルだったらどうだったろう」という産経ですが、あまり関係ないんじゃないですかね。
 「タイトルも重要」とはいえ、結局は「一番大事なのは中身」ですので。
 例えば誰も「産業経済新聞(産経)」のことを「日本経済新聞(日経)のような経済新聞だ」とは思ってないわけです。
 なお、以下は登録してないと読めません。

 タイトルがすべてを物語るのは、映画だけではない。「民主主義科学者協会(民科)法律部会」という団体がある。学生時代の経験から「民主主義」という名のつく団体*1には近づかないようにしているが、この団体も読者のご想像通り、あの政党*2の強い影響下にある*3とされる。

 で、以下はおぞましいので「引用はしませんが」、
1)多くの学術団体は「民家法律部会」に限らず、「民科の流れを組んでいる」(ボーガス注:ただし後述しますが、全てが組んでるわけではないし、組んでる団体とて、当時の民科と日本共産党の関係に『何の問題も無かった』とはさすがに思ってないでしょう)
2)そうした学術団体が学術会議委員を推薦してる
3)だから学術会議は「あの政党(もちろん日本共産党ですが)の影響下にある」という完全なデマです。
 まさか書き出しが「鬼滅」で落ちが「学術会議への誹謗」とは「産経が馬鹿すぎて唖然」ですね。しかも今時、解散した「民科」を持ち出すとは。
 そもそも昔はともかく今時「共産党が学術団体に影響力がある」と言う時代ではない。日本共産党を批判する学者など、世の中にいくらでも居る。
 多くの「民科」の流れをくむ学術団体(勿論全ての学術団体が民科の流れをくむわけではないですが)だって、民科時代(まあ、徳田執行部時代で共産党的にも大昔の話ですが)には「共産党の不適切な影響力があった」という認識による「心機一転」の意味で「民科」の名前を外した。
 なお、産経は「民科」の名前を外したことを暴力団のフロント団体のような偽装行為であるかのように汚い印象操作をしていますが、それはむしろ「扶桑社ではなく育鵬社からの出版に切り替えたウヨの教科書出版」の方でしょう。前も書きましたが、この切り替え、「噂の真相」に寄れば「扶桑社以外から出してくれ、今のままではフジテレビと付き合う我々が売国奴と非難されかねない」とフジテレビが韓流番組関係で『付き合いのある韓国芸能事務所』。
 そして、民科自体は「今は解散して存在しません」。
 もちろん「法律部会」のように「あえて民科の名前を残してるケース」もありますがそれにしたって「民科時代」を手放しで評価してるわけでもない
 なお、民科は解散しており、民科法律部会は単に『民科の名前を残してるだけであり』、法律部会以外に様々な部会があるわけでも無ければ、様々な部会を統合した総会があるわけでもありません。民科法律部会以外では確か『京都民科歴史部会』しか民科の名前が残ってるものはありません。
 なお、『京都民科歴史部会』が加入している『歴史科学協議会(小生が愛読している月刊誌『歴史評論』を編集)』は『民科歴史部会』の流れを一応くんでいます。
 そもそも菅が拒否理由をまともに説明もしてないのに産経は何を言ってるのかという話です。
 というか、菅応援団の産経などが「中国の百人計画ガー」「日本共産党の支配ガー」とデマを飛ばすのを、菅ら自民が黙認して、それで逃げよう、批判されたら「俺は産経などを批判はしてないが賛同もしてない」「産経などの物言いは俺に関係ない」でごまかそうと言うことなのでしょうが、全く下劣にもほどがあります。
 大体「流れをくむ」というなら自民党も「大政翼賛会の流れ」「A級戦犯の流れ(例:戦犯(第一次近衛、東条内閣蔵相)として終身刑判決を受けながらいわゆる逆コースにより、後に仮釈放され政界に復帰、池田内閣法相や自民党政調会長を務めた賀屋興宣 - Wikipedia)」をくんでるわけですが、それを理由に自民を非難したら「昔のことでこじつけてる」というのが産経ではないのか。しかしここで産経がやってる「民科ガー」はそのレベルのこじつけです。
 なお、共産党も「安倍のようなウヨ政治家」の戦前賛美は批判してもさすがに「大政翼賛会の流れ」で自民党を批判するような真似はしません。
 まあ「大政翼賛会に参加したような右翼性を、あるいは元戦犯・賀屋を自民党幹部として受け入れるような右翼性を、結局、払拭できず、今も残しているのが自民」という非難ならしていますが、それは「大政翼賛会の流れ→自民批判」「賀屋→自民批判」というような「安直な話(?)」ではない。
 賀屋が現役バリバリの自民幹部だった池田政権時代ならともかく、今「賀屋→自民批判」というような「安直な話(?)」は共産党ですらしない。

 「真理探究への政治の介入に反対する」と宗教法人の「生長の家」は、朝日新聞に首相を諫(いさ)める意見広告を出したが、反対する相手を間違えてやしませんか。

 「え、マジで?」ですね。「生長の家」というと右翼イメージがあるんですけどねえ。最近はそうでもないのか。以前は明らかに「日本会議自民党とズブズブの右翼団体だった」生長の家がいつどのような経緯でそうした右翼団体から今のように「脱右翼化」したのか、気になるところですね。

参考
―真理探究への政治の介入に反対する―(日本学術会議第25期推薦会員任命拒否に関する声明) - 宗教法人 生長の家 公式サイト

*1:日本共産党系団体である民青(民主青年同盟)への因縁ですかね(あるいは「朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)」など日本共産党関係以外への因縁も入ってるのか?)。ちなみに民音民主音楽協会)は創価学会系ですね。そして産経は「自由民主党」の事はどう思っているのか。

*2:もちろん日本共産党のこと

*3:昔はともかく現在においてはそんなことはないでしょう。もちろん「安倍安保関連法」を批判する民科法律部会は「産経のような極右」にとっては「左傾」なのでしょうが。