今日の産経ニュースほか(2021年1月3日分)

【古典個展】大阪大名誉教授・加地伸行 国民的課題は国防 - 産経ニュース

<高度経済成長・差別解消・福祉充実>と来たその次の国民的課題とは何なのか。
老生、明言する、<国防>と。

 もちろん「昔に比べれば福祉も充実し差別も減った」とはいえ「外国人労働者問題*1(明らかに外国人労働者の扱いが日本人より酷い差別問題)」「LGBT差別問題」「現在、深刻な状況にある新型コロナ」「孤独死問題」「いわゆる老老介護問題」「視覚障害者の駅ホームからの転落死問題」などいくらでも差別や福祉の問題は残ってるのに「差別や福祉の問題」は全て解消されたとでも言いたいのか。「次の課題」とは何という物言いかと怒りを禁じ得ませんね。
 そもそも「福祉、差別>国防」でしょう。理由は簡単で現時点においても日本の自衛隊は世界有数の軍事力である上に、日本に侵攻する国など現実的にない一方、「福祉面などで進んでいる北欧」などと比べれば日本において「差別や福祉」はまだまだ「対応が不十分だから」です。
 こんなことをいう加地は「自らが差別や福祉問題について無知で無関心だ(あるいはそうした問題について知りながら故意にデマを流してる)」と自白して恥をさらしています。まあ、差別(日本人多数派らしい加地には差別に直面することはないのでしょう)はともかく「福祉」について言えば、加地も自らが「認知症になったり寝たきりになったり」すれば日本の「低福祉」を嫌というほど実感するでしょう。
 しかし、幸いにも今のところ健康なのでしょう。
 「加地*2は寝たきりか認知症にでもなれば良いのに」と悪口したくなります。

 とりわけ、離島防衛である。

 「バカか?」ですね。何のために離島などに侵攻するのか。日本の離島の多くは「ろくな産業も無く過疎化しています」。そんなところを侵攻したところで何の利益もない。
 漁場なんぞ増えたところでたいした利益でもない。現在の「主力産業」は漁業などでは無く、「工業やサービス産業」だからです。
 まあ、石油や天然ガスでも出るのなら話も別でしょうが、日本の離島にそんなところはありません。あえて言えば「尖閣にその可能性があります」が現時点では可能性に止まります。尖閣に石油や天然ガスがあるにしても、実際に「商業ベースで利益が出る」までにはしばらく時間がかかります。

 しかし、自衛隊の拡充となると、野党が、反対のための反対をするので時間の浪費に終わりかねない。政権与党も、かの国*3の顔色をうかがって自衛隊部隊の駐屯をためらい、ただ口先だけの抗議を繰り返すのみ。
 ならば老生、改めて提案したい。自衛隊が無理ならば、せめて離島の管理・防衛を担う新たな公務員を創設して配置せよ。

 「バカか?」ですね。自衛隊という武装組織を置かないといけないと言いながら、それが政治的に無理なら「離島防衛をする公務員」なら自衛隊で無くてもいいと言い出す。
 「自衛隊でない離島防衛の公務員って何だよ?」ですね。「自衛隊でないが武装している公務員」つうなら「それ自衛隊と何一つ変わらねえだろ?、当然、国内外から批判が出るだろ?」て話です。
 一方で「非武装の公務員(警察官?)」つうなら「武力部隊の自衛隊を置く必要があると言いながら、なんで非武装でいいんだよ?」て話です。まるきりまともな説明になってない。

 やがて来たる世界的な食糧争奪戦の中心は海洋になる。

 「石油や天然ガス」ならまだしも「漁場目当てに侵略する(加地)」とは正気では無いですね。そもそも食糧不足の解消については「昆虫食(今まで食べられていなかった昆虫を食べる)」「人造肉(多量の穀物を食べさせる現状の畜産に比べて穀物の使用量が減る)」「産児制限(人口を減らす)」「いわゆるフードロスをなくす(現状において日本で多量の食料が廃棄されてることは有名な話です)」など様々な提案がされてるのに話を「漁業に限る」のも酷い話です。

 いざ力ずくとなれば、瀬戸内海の離島でも危ういのである。

 本土から遠く離れた離島ならまだしもどこの誰が「内海である瀬戸内海の離島」なんか侵攻するんだという話です。大体そんな侵攻をするのなら「瀬戸内海の離島」だけ侵攻するのではなく「岡山、広島や四国(瀬戸内海を取り囲む都道府県)などにも侵攻する」でしょうに。「岡山、広島、四国などは日本領土のママで瀬戸内海の離島だけ侵攻します」なんて変な侵攻をどこの国がするのか。


◆朝からテレ東が自衛隊万歳番組「自衛隊の裏側ぜ~んぶ見せちゃいます!」をやっていて不愉快になる
 しかもウチのオフクロ(自民支持者)が視聴してスタジオのタレント(博多華丸・大吉など)の「自衛隊が頑張ってて感動した」発言に「全く同感」などと感動したりしてますからねえ(げんなり)。
 もちろん「裏側」といったところで「自衛隊全面協力番組」なので
自衛官自殺 いじめ原因/静岡地裁判決 国に8000万円賠償命令
いじめ自殺問題 文書隠し・内部告発者「処分」の動き/自衛隊 この隠ぺい体質 井上議員が追及
「息子に報告」母涙 海自いじめ認定判決/命の重さ認められた/告発の3等海佐と握手
「たちかぜ」判決1カ月/秘密法の「原型」は 自衛隊隠ぺい体質
防大生 暴行受け告訴へ/上級生ら8人を傷害容疑で
などの「負の側面」が出ることは無いわけですが。せめて「裏側」でなく「内側」て言って欲しいですね。
 そして、これがまだ「隊メシ」の味の機密を暴く!『隊メシは、だからおいしい! 自衛隊、秘密の料理テク72』電子版限定発売!:時事ドットコム大湊海自カレー、愛されて5万食 「うれしいね」:朝日新聞デジタル陸上自衛隊が「陸自飯グランプリ」開催へ|日テレNEWS24のような「自衛隊の食事風景」とか「比較的、政治色の少ない映像」ならまだいいですが「外国軍の離島侵略に対抗する離島防衛訓練(もちろん軍事機密に該当しないレベルでの公開)」とか垂れ流すのは本当にやめてほしいですね。
 「離島侵略なんかねえよ!、どこの国がどこの離島に侵攻するんだ!(中国が尖閣を、らしいですが)」ですよねえ。実際には「外国の島(台湾有事の際の台湾など)での日米共同軍事作戦」が想定されてるのでは無いかと疑いますね。

【参考:自衛隊による「離島防衛訓練」の宣伝】

鹿児島・臥蛇島で初の日米演習 「海兵隊」が島奪還訓練:朝日新聞デジタル2020.11.2
 鹿児島県十島村無人島、臥蛇島(がじゃじま)で10月30日から1日にかけて、初の日米共同演習が行われた。離島の奪還を想定しており、中国を意識した「南西諸島防衛」の訓練が続く。
 10月26日から国内各地で実施されている日米共同演習「キーン・ソード(鋭利な剣)」の一環。

陸自、離島防衛の訓練公開 大分、部隊配置や陣地構築 - 読んで見フォト - 産経フォト2020.11.4
 陸上自衛隊西部方面隊(熊本市)は4日、島しょ部への侵攻に備え、大分県日出生台演習場で訓練した。
 訓練は演習場の一部を島に見立て、上陸してきた敵役の隊員や水陸両用車を迎撃。障害物を突破して侵攻する敵部隊には、戦車やミサイル部隊を配置して対抗した。

【参考終わり】


【主張】陛下メッセージ コロナ禍で結束を新たに - 産経ニュース
 ぶっちゃけ「コロナで苦しい時だがお互い頑張ろう」程度の「可も無く不可も無く」「当たり障りのない内容」なので俺個人はそんなに感動するほどのこともないですね。


菅義偉首相インタビュー 改憲へしっかり挑戦したい 聞き手・櫻井よしこ - 産経ニュース
 有料記事なので途中までしか読めませんが「聞き手・櫻井よしこ」てのがいつもながら「絶句」ですね。よくもまあ菅もこんなインタビューに応じたもんです。まあ菅的には「非常識極右だろうが、桜井は俺にとって厳しい質問は絶対にしないから気が楽だ」かもしれませんが。


共和党議員、異議申し立てへ バイデン氏当選認めず - 産経ニュース
 異議が通る可能性はほとんど無いと「異議を出した連中ですら認識している」が、あえて異議を出して、「トランプ支持層に媚びること」で共和党内での地位を有利にしたい思惑があるらしいとのことです。心底呆れます。

*1:安倍が入管法改定で「外国人移民受け入れ」にシフトを切ったため、こうした問題は今後増加が予想されます。

*2:著書『「史記」再説:司馬遷の世界』(2010年、中公文庫)、『沈黙の宗教:儒教』(2011年、ちくま学芸文庫)、『中国人の論理学』(2013年、ちくま学芸文庫)、『論語のこころ』(2015年、講談社学術文庫)、『儒教とは何か 増補版』(2015年、中公新書)、『孔子』(2016年、角川ソフィア文庫)、『大人のための儒教塾』(2018年、中公新書ラクレ)、『令和の「論語と算盤」』(2020年、産経新聞出版)など

*3:中国のことか?