常岡浩介に突っ込む(2021年1月18日分)

常岡浩介がリツイート
◆駒木明義*1
 スプートニク、ひょっとして褒めているつもりだったりして。
スガーリン:スターリンを連想させる菅首相の独善的な歩み - Sputnik 日本

 常岡と言い駒木と言い「アホか?」ですね。スプートニク(ロシア政府系のメディア)の記事引用はしませんが元記事にははっきりと「菅氏の独善的態度は、一部の菅批判派からは『スガーリン(もちろんソ連共産党書記長・スターリンをもじっている)』などと呼ばれるまでに国民の批判を浴び、政権支持率低下を助長していると思われる」という趣旨のことが書いてあります。それのどこが「褒めてる」のか。
 そうした趣旨の記述(菅氏の独善的態度が支持率低下を助長)が「スプートニクによる菅批判」ではなく「単に日本社会の客観的描写」にすぎないとしても「菅を褒めてるわけではない」ことは明白でしょう。
 ロシア批判するにしても「まともな批判しろよ」「正気が疑われるようなことを書くなよ」と思わずには居られません。
 なおスプートニクは「ロシア政府系メディア」とはいえ少なくとも建前では「日本のNHK」「英国のBBC」同様に「政府から独立している」ので「スプートニクの報道=プーチン政権の菅評価」とは見なせません。まあ、プーチンもこんなことで「スプートニクは菅批判するな」と菅をかばうほどの義理もないでしょうが。

常岡浩介がリツイート
プーチン大統領の「宮殿」、ナワリヌイ氏の団体が暴露…敷地は「モナコ公国の39倍」 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン
 ロシアの反政権運動指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏率いる不正追及団体「反汚職基金」は19日、推定総工費が1000億ルーブル(約1400億円)に上るプーチン*2大統領の「宮殿」が露南部に存在すると指摘した調査内容を動画などで公開した。敷地面積が「モナコ公国の約39倍の7800ヘクタール」で、屋内スケートリンクやカジノ、劇場なども備えた大邸宅があると紹介している。
 露大統領報道官は19日、「大統領は宮殿を持っていない」と調査内容を即座に否定した。

 「こんなことですぐばれる嘘をプーチン批判派もつかないだろう」と思う反面「そんな巨大な宮殿(邸宅)が今まで表に出てなかったなんてホンマかいな?」ですね(現時点では真偽不明なので「嘘だ」とは勿論言いませんが)。まあ、「本当かどうか」は今後明らかになっていくでしょうが。

常岡浩介がリツイート
東野篤子*3 
 ロシアに警戒心を抱くにしろ、同国との友好を叫ぶ*4にしろ、同国が何をしてきたのか、何を考えているのか、今後何をしようとしているのかを冷静な視点から正確に理解することが不可欠です。

 勿論これはロシアに限ったことでも「国家(米国、EU諸国、中韓ASEAN諸国など)に限ったこと」でもありません。「国家以外の団体(企業など)」でも個人(政治家、財界人など)でも何でも同じ話です。なお、ここでの東野ツイートは「甘い見通し」から「一時、日露平和条約締結に前のめりになった安倍政権批判」という文脈での発言です。
 この点「救う会北朝鮮・韓国関係言説」「櫻井よしこ福島香織の中国関係言説」などがお話にならないのは、問題を解決するために「冷静な視点から正確に理解」などではなく、アンチによるただの「悪口雑言」でしかないからです。その結果、時として「特定失踪者は北朝鮮拉致」「中国が沖縄本島や北海道の侵略を狙ってる」などというデマまで飛ばす。
 とはいえ「安倍の甘いロシア認識」「ウヨ連中の中韓北朝鮮への誹謗」は論外としても「玉石混淆の情報」から正しい情報を見極めた「正確な認識」が難しいことは言うまでもありません。
 なお、常岡について言えばそのロシア論は
1)自称ジャーナリストでありながら、「昔はともかく」現在は自らのロシア独自取材では無く「他人のロシア記事にツイートするだけ」という手抜きの上に
2)「救う会北朝鮮・韓国関係言説」「櫻井よしこ福島香織の中国関係言説」と同じレベルのアンチプーチンの立場による「結論ありきのプーチン政権への悪口雑言」なのだから話になりません。

*1:元朝日新聞モスクワ支局長。現在、朝日新聞論説委員。著書『検証 日露首脳交渉』(共著、2003年、岩波書店)、『プーチンの実像』(共著、2019年、朝日文庫)、『安倍vs.プーチン:日ロ交渉はなぜ行き詰まったのか?』(2020年、筑摩選書)

*2:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相などを経て大統領

*3:筑波大学准教授(国際政治学

*4:揚げ足取り(?)すれば「国家間の友好」とは友達づきあいや恋愛関係ではない、「企業間取引」のような「もっとシビアなもの」なので「警戒心を抱いた上で(国益のために)友好を進める」ということは勿論あり得ます。