「珍右翼が巣くう会」メンバー・黒坂真に突っ込む(2021年2月22日分)

黒坂のツイート

黒坂真
 在日韓国・朝鮮人が社会的弱者だ、貧困層だなどありえない話です。実業界、スポーツ界、芸能界など、大成功した方々がいくらでもいます。ジャイアント馬場アントニオ猪木が、師匠力道山を差別などできるわけがない。

【実業界】
・ロッテ創業者の重光武雄
ソフトバンク創業者の孫正義
【スポーツ界】
プロ野球張本勲金田正一
【芸能界】
・歌手の錦野旦和田アキ子
・俳優の松田優作

など(ほかにもいますが俺の知ってる名前を上げました)といった「一部の成功者」をもとに「在日韓国・朝鮮人差別なんてない!」と言い出すのは

1)「オバマ大統領」「パウエル国務長官、ライス国務長官(いずれもブッシュ子政権)」など「一部の黒人エリート」をネタに「米国にもはや黒人差別などない!」と言い出す
2)大坂なおみ*1人気をネタに「日本にもはや黒人差別などない!」と言い出す

レベルの暴論です。

 在日韓国・朝鮮人が社会的弱者だ、貧困層だなどありえない話です。ジャイアント馬場アントニオ猪木が、師匠力道山を差別などできるわけがない。

云々も

 在日韓国・朝鮮人が社会的弱者だ、貧困層だなどありえない話です。王、長嶋など後輩の野球選手が、先輩の張本や金田を差別できるわけがない。金田は名球会会長にまでなった(ボーガス注:ただし、名球会の予算を金田会長が不当に私物化していた疑惑により、晩年、「事実上の会長引責辞任」に追い込まれます)。

レベルの暴論です。そもそも力道山 - Wikipediaにも書いてありますが生前、力道山は差別を恐れて、在日であることを隠していました。彼が在日であることが世間一般に知られるのは死後の話です。
 黒坂以外ではウヨですらここまで放言する奴はいないのではないか。
 そもそも

和田アキ子 - Wikipedia
済州島出身者の父と、朝鮮半島出身者の母を持つ在日韓国人2世で、当時の本名は金福子、通名は金海福子だった。
・芸能界デビュー時に、在日韓国人だとわかる名前をまずいと思った父親が、既に帰化していた「和田」姓の叔父の養子にしてもらい、同時に名前も「現子(あきこ)」と改名して「和田現子」となり、本人も日本に帰化した。
・和田が在日であることを自ら公式に初めて認めた『週刊文春』2005年8月11/18日号のインタビューで、「『自分は日本人ではない』と知ったのは中学生の頃。区役所に行って分かった」と語っている

というエピソード自体が「在日差別の傍証の一つ」でしょう。
 デビュー当時、和田は在日韓国人(在日)であることを隠したし、「和田の所属事務所社長」など身近な人間は和田が在日であることを知っていたでしょうが彼女が在日であることを「公式にカミングアウトする」のは何と2005年です。
 また、歌手の錦野氏は、野村進*2『コリアン世界の旅』(2009年、講談社文庫)において

・差別を恐れて自分のようにカミングアウトしてないだけで、在日朝鮮・韓国人の芸能人はまだたくさんいると思う
・(カミングアウトしない芸能人についてどう思うかと聞かれて)だってカミングアウトしても芸能活動という意味では何のメリットもない。

という趣旨のことを語っています。
 また、うろ覚えですが、以前読んだ朝日新聞の記事によれば、松田優作は「差別」を恐れて、自らが在日だということは「よほど親しい関係の人間以外」にはひた隠しに隠していたようですね。

*1:2018年全米オープン女子シングルス優勝、2019年全豪オープン女子シングルス優勝、2020年全米オープン女子シングルス優勝、2021年全豪オープン女子シングルス優勝

*2:フリーライター。2004年から拓殖大学教授も務める。著書『海の果ての祖国:南の島に「楽園」を求めた日本人』(1991年、講談社文庫)、『アジア定住』(2000年、講談社+α文庫)、『アジアの歩き方』(2001年、講談社現代新書)、『脳の欲望 死なない身体:医学は神を超えるか』(2001年、講談社+α文庫)、『アジア新しい物語』(2002年、文春文庫)、『フィリピン新人民軍従軍記』(2003年、講談社+α文庫)、『千年、働いてきました:老舗企業大国ニッポン』(2006年、角川oneテーマ21→2018年、新潮文庫)、『調べる技術・書く技術』(2008年、講談社現代新書)、『救急精神病棟』、『脳を知りたい!』(以上、2010年、講談社文庫)など (野村進 - Wikipedia参照)