今日の中国ニュース(2021年3月1日分)(副題:楊海英のクズさ、馬鹿さに心底呆れる)

◆楊海英*1のツイート

楊海英
 ストレスフルな世の中。テレビのチャンネルは地上波もBSも中国のものばかり。世界は中国以外に存在しないみたい。
 お願い、中国のない世界に行かせて。日本よ、中国から独立して。

楊海英
 モンゴル*2カザフスタンに行くと、中国のチという字すら、聞こえないから、幸せ。日本にいると、毎日、中国、中国。もう、限界。中国のない世界に行きたい。

 「そんなに日本にいるのが嫌なら日本にいなくてもええんやで。外モンゴルに移住でもしろよ。俺も『俺の払った税金』が『お前(国立静岡大学教授)の給料の一部』であることが不愉快なんでな」と言いたくなりますがそれはさておき。
 楊の言ってる意味がさっぱり分かりませんね。
 「中国批判番組」だったら「良くやった」と「アンチ中国」楊はむしろ褒めるでしょうから、「中国のものばかり」とは「中国礼賛、美化ばかり」つうことか?。しかし「(中国政府美化では無く、『冬のソナタ』『チャングム』のような韓流ブームのような中国文化ブームだとしても)日本の地上波やBSのどこにそんな中国礼賛番組があふれてるんや?」「番組名上げてみろよ!」「明らかにデマやろ?」ですね。
 もちろん中毒者続出!魅惑の中国ドラマの世界【2021年おすすめ作品 前編】 (1/2) - SCREEN ONLINE(スクリーンオンライン)(ドラマ)、“中国発アニメーション”が日本に続々進出! コメディ、3DCGバトル、劇場版作品… 今観たい中国アニメ【5選】 | アニメ!アニメ!(アニメ)ということで、最近は「中国のコンテンツ」が日本で放送されることはありますが、それにしたって「中国の物ばかり」なんてことはない。かつ、これらのコンテンツは「ドラえもん(例は何でも良いですが)の中国進出」のようなもんです。
 日本政府(自民党政権)批判派が「ドラえもん」を「日本のアニメ」というだけで敵視したら「自民党政権ドラえもんと関係ないやろ?」と正気を疑われるのと同様、「中国のコンテンツ」というだけで敵視したら正気を疑われる話です。


ちびまる子、中国で映画化 来年の旧正月に公開へ:東京新聞 TOKYO Web

 中国のメディア関連会社「広東昇格伝媒股☆有限公司」は4日までに、日本の人気漫画「ちびまる子ちゃん」の新作アニメ映画を来年の春節旧正月)に中国で公開すると発表した。
 ちびまる子ちゃんは中国でも人気が高く「桜桃小丸子」の名前で親しまれている。
注:☆は人ベンに分

 「版権を日本側から購入して、中国側でオリジナル作品」ということのようです(もちろん、ちびまる子の世界観を損なわないよう、日本側も一定のダメ出しをするのであって、完全な自由放任ではさすがに無いでしょうが)。


中国、台湾産パイナップルを禁輸 蔡政権を揺さぶり:時事ドットコム
 日本も「フッ化水素水禁輸」という無法*3を韓国相手にしているため、それを棚上げして中国批判する気にはなりませんね。
 それにしても「パイナップル?」ですね。「パイナップルはもはや主要産業ではない」のは勿論ですが、台湾というと「先進工業国」イメージが強く、パイナップルなどは「フィリピンなどライバル国との勝負に負けてとっくの昔に壊滅状態」かと思いきや、台湾政府にとってそうでもないのか(ちなみにパイナップル - Wikipediaによれば日本のパイナップルのほとんどはフィリピン産)。それとも「農家の数が少ないので、パイナップルは実は台湾政府にとってはある意味どうでも良い」が、これを容認することで「どんどん追い込まれること」を台湾政府が恐れてるのか(いわゆる「アリの一穴」論)。
 さてこのパイナップル禁輸(ただし中国の建前では貿易措置であって禁輸ではない)の件で日本ウヨに媚びる楊海英のツイート。

楊海英
 台湾をいつも「同胞」と呼ぶ中国。その「同胞」の生活を徹底的に破壊する一撃を中国は持ち出した。日本は10年前の東北大震災の時に台湾に助けてもらった。今、困っている台湾に援助の手を伸ばすべきでは。

 まず第一に「パイナップル農家の生活」は「徹底的に破壊」かもしれませんが、もちろんパイナップル農家は台湾のメイン産業ではありません。「パイナップル農家などどうでもいい」とは言いませんが「台湾住民、皆が生活苦にあえぐかのような物言い」は「何だかなあ」ですね。
 第二に「禁輸していい」とは言いませんが、在任中、中国を敵視する言動を繰り広げてきた蔡英文の無責任さは批判されてしかるべきでしょう。
 第三に「東北大震災(東日本大震災)」での支援金なら中国も出していますし、そもそもこれは単純な善意ではない。
 第四に援助が「パイナップル購入」なら現実的じゃないですね。既に触れたように日本のパイナップルのほとんどはフィリピン産ですので。「経済的利益」を度外視して、「台湾パイナップル」を買うお人好し企業はない。一方でウヨ連中の購入などたかがしれてるわけです。そもそもウヨ連中が購入するかも疑問ですが。


パイン禁輸、台湾が「爆買い」で中国に対抗 注文が殺到:朝日新聞デジタル

 中国が害虫検出を理由に1日から台湾産パイナップルの輸入を停止したことを受け、台湾人が対抗措置としてパインの「爆買い」を続けている。中国の禁輸発表から4日間で昨年1年間の対中輸出量に迫る約4万トン余りの注文が殺到。

 いつまでもそんな「愛国的購入」が続くのかという感じですね。そもそも「魅力的な商品」だったら最初から台湾「国内」で売っていたでしょう。
 「商売度外視の購入」はいずれ破綻するでしょう。


中国 肛門によるPCR検査 日本人の検査免除を申し入れ 官房長官 | 新型コロナウイルス | NHKニュース

 中国メディアは専門家の話として、肛門から採取された検体は鼻やのどから採取する検体よりも陽性を示す期間が長く、感染者の見落としを防ぐことができるなどと伝えていますが、中国のネット上でも「気まずい」とか「屈辱感が大きい」などといった意見がみられます。

 「検査方法の変更(肛門以外から採取できるはず)」ならともかく「免除」と本当に言ったのなら「おいおい」ですね。
 向こうから「PCR検査は日本人には不要だというのか!」と突っ込まれたらどう返答するのか?


「ウイグル話法」とは何か?~リベラルは中国に甘い、という誤解~(古谷経衡) - 個人 - Yahoo!ニュース

ウイグル話法」を知っているだろうか?
 保守界隈やネット右翼界隈(以下保守派)に少しでも知識・関心のある諸兄なら聞いたことがあるであろう。ウイグル話法とは、日本内外で人権軽視とされる舌禍を保守系の政治家や私人等が行い、世論から猛烈な批判を受けると、その対抗言説として必ず「ならばウイグル問題をなぜ批判しないのか」として、保守派が主にネット上で持ち出す言説の事である。
 記憶に新しいところでは、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会前会長の森喜朗氏の女性差別発言に対するバッシングに対し、「森氏の女性差別を批判するのならば、同じく中国のウイグルでの人権問題を批判しないのはおかしい」という言説が噴出した。要するにある保守系の人物の人権に関する舌禍への批判への対抗として、ウイグルの人権状況への無批判を持ち出す。これがウイグル話法である。
 ウイグル話法は、現在保守派の中でお家芸になっており、ネット上では恒常的に観察することができるばかりか、現在では右派系の国会議員までこの論法を採用している場合が散見される。ウイグル話法は、保守派にとってあらゆる進歩派攻撃に転用できる便利な飛び道具になっている。
 LGBTに関する人権蔑視や、アイヌ民族の被差別の歴史への無知、低所得者生活保護受給世帯への偏見や無理解等が保守系の政治家等から表明され、世論から批判を受けると、かならずウイグル話法の話者は被批判者の擁護に回り、「~ならばなぜウイグルの人権問題や差別を批判しないのか」と続ける。
 実はこの認識自体、事実とは真逆であり全くの誤解なのである。少なくとも現在日本の国政政党に於いて、最も中国のウイグル問題を批判してきたのは、(中略)日本共産党である。
 日本共産党は、2020年1月28日、第28回党大会で党綱領を改訂した。党綱領改定は実に16年ぶりの出来事であった。この中で、従来日本共産党は中国を「社会主義をめざす新しい探究が開始された国」としていたがこの部分を削除し、「いくつかの大国で強まっている大国主義・覇権主義は、世界の平和と進歩への逆流となっている」と挿入して中国共産党への批判を強めた。
 この中国認識の転換の理由として、日本共産党は東・南シナ海における中国の覇権主義的行動のエスカレート、香港における人権侵害およびウイグル自治区における人権弾圧をあげた。
 この党綱領改定に前後しての志位委員長の演説は、徹底的な中国批判で埋め尽くされている。
(中略)
 このようにウイグル批判についての実態は、自民党などの保守政党が中国との経済交流等に配慮してむしろ低調で(中略)ある。

 「今も左派やリベラル派ではない」にせよ古谷もここまで言うようになったかと思って驚きです。一方で古谷と「昔は付き合いがあった三浦小太郎」などは古谷の批判する「ウイグル話法の使い手」であるわけです。

*1:静岡大学教授。著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『ユーラシア草原からのメッセージ:遊牧研究の最前線』(共著、2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)、『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→後に2018年、岩波現代文庫)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋→後に『モンゴル騎兵の現代史:チベットに舞う日本刀』と改題した上で、2020年、中公文庫)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史』(共著、2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『最後の馬賊:「帝国」の将軍・李守信』(2018年、講談社)、『モンゴル人の中国革命』(2018年、ちくま新書)、『中国人の少数民族根絶計画』(2019年、産経NF文庫)、『モンゴル最後の王女:文化大革命を生き抜いたチンギス・ハーンの末裔』(共著、2019年、草思社文庫)、『独裁の中国現代史:毛沢東から習近平まで』(2019年、文春新書)、『逆転の大中国史』(2019年、文春文庫) 、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、2019年、藤原書店)、『世界を不幸にする植民地主義国家・中国』(2020年、徳間書店)、『モンゴルの親族組織と政治祭祀』(2020年、風響社)、『内モンゴル紛争:危機の民族地政学』(2021年、ちくま新書)、『紅衛兵とモンゴル人大虐殺:草原の文化大革命(仮題)』(2021年、筑摩選書)など

*2:もちろん内モンゴル自治区(中国領)ではなく外モンゴルのこと

*3:ただし「安倍の思惑」に反し韓国側が「日本以外(国産や欧米など)からの調達」に切り替えたため、むしろ「日本のメーカーが苦しんでるだけ」らしいのが皮肉です。