「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年3/5分:荒木和博の巻:映画『ハーヴェイ』、『フィールド・オブ・ドリームス』のネタバレがあります)

映画「めぐみへの誓い」と「フィールド・オブ・ドリームス」と(3月6日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG

 令和3年3月6日土曜日のショートメッセージ(Vol.338)。「めぐみへの誓い」から映画つながりでケビン・コスナー*1主演の昔の映画「フィールド・オブ・ドリームス」のお話しなどを。

 6分程度の動画です。マジで「はあ?」ですね。「フィールド・オブ・ドリームス」や、この映画のネタとなった

八百長事件「ブラックソックス事件*2で球界を永久追放され、失意のうちに生涯を終えた「シューレス・ジョー」こと「ジョー・ジャクソン
フィールド・オブ・ドリームス - Wikipediaジョー・ジャクソン (野球) - Wikipedia参照)

が拉致とどう関係があるのか。

 「救う会運動なんてのは、フィールド・オブ・ドリームスみたいな荒唐無稽なおとぎ話、ファンタジー絵空事なんですよ」
 「めぐみさん生存説は、『フィールド・オブ・ドリームス』の主人公が聞いた『天の声』みたいなもんですよ。客観的には証明することが出来ないんです」
 「めぐみさんを取り戻そうなんてのは、フィールド・オブ・ドリームスで全盛期のジョー・ジャクソン(の幽霊?)が球場に来たようなことなんですよ。めぐみさんはもはやジャクソンのように死んでるかもしれない」
 「だから我々救う会関係者は『フィールド・オブ・ドリームス』の主人公みたいに『運動に現実性皆無』と皆に馬鹿にされてるんですよ、その結果拉致も風化してしまった」

とか

・拉致でもジョー・ジャクソンみたいに晩節を汚した人(覚醒剤で逮捕された安明進のこと)が居ますね
・私(救う会元事務局長)も球界を追放されたジョー・ジャクソンみたいに佐藤会長と共に救う会を追放されたんですよ(「特定失踪者問題調査会」「予備役ブルーリボンの会」を設立することで、佐藤と違い何とか拉致に食い込み続けましたが)

という自嘲か?。もしそうなら「そんなことは拉致の解決に関係ないだろ?」「お前、ふざけんなよ」ですが。
 あるいは

フィールド・オブ・ドリームス」の主人公のように「拉致被害者帰国」を強く願えばかなう、そう信じてる

つう神頼みか?。「手前、神頼みか、ふざけんな!」「フィールド・オブ・ドリームスなんてフィクションじゃねえか。どこに全盛期のジョー・ジャクソンがいるのか、見せてもらおうじゃねえか!」ですよねえ。
 それとも

 「小泉訪朝による拉致被害者帰国は、フィールド・オブ・ドリームスで全盛期のジョー・ジャクソン(の幽霊?)が球場に来たような奇跡なんですよ。これも我々救う会の努力のおかげです」

と言う強弁か?。「小泉訪朝の成果はお前ら巣くう会の成果じゃねえだろ?」「しかもお前らが小泉訪朝を『たった5人か』などと全否定し制裁を主張したが故にその奇跡が後に続かなかったじゃねえか?」ですが。
 しかし荒木は土日は「休日なので肩の凝らない話を」などと強弁して、いつもこういう「拉致と関係ない訳の分からない話」をしますね。
 なお、荒木曰く、ウヨ映画「めぐみへの誓い」を「宍戸開や市川海老蔵が見た」そうですが、まあ、何一つ話題になってませんからねえ。
 映画出演俳優(横田滋役の原田大二郎など)などとのしがらみで見たのか、ガチのウヨ(救う会シンパ)なのかはともかく、宍戸や海老蔵がろくに宣伝しないし、マスコミも取り上げませんからねえ。
 話は脱線しますが「ネタだから」、「フィールド・オブ・ドリームス」は面白く見てられますが「天の声」なんてふざけた理由でトウモロコシ畑を潰して野球場にする人間なんて「実在の人間」なら、身内(親族や知人、友人)にとってはただのキチガイでしかありませんよね。そんなことしてももちろんジョー・ジャクソンは来ませんし。そもそも「非現実的すぎるので映画や原作小説自体が好きじゃない」と言う方も居るでしょう。日本人の多くにとって「ジョー・ジャクソン西鉄黒い霧事件での「池永正明」的存在?)」なんか身近でもないですし。

【参考:宍戸開】

◆宍戸開
#めぐみへの誓い
 882人*3。これ程の人間を拉致していたのかと驚かされた。こういう映画こそ街のシネコンで大々的に上映するべきではないか!あなたの本能を確実に揺さぶる作品だ!

 「アホか」と宍戸には呆れますね。とはいえ

宍戸開 反原発映画に「やる気でる」/芸能/デイリースポーツ online2012.8.24
 俳優の宍戸開が24日、都内で行われた主演映画「渡されたバトン~さよなら原発~」(来年公開予定)の製作発表会見に出席した。
 同作は「日本の青空」シリーズ第3弾で、新潟県・巻町で実際に起きた、原発建設計画に揺れる町民たちの姿を描く。

宍戸開「一枚あたり約1700円」「何それ?」 アベノマスク不良検品に8億報道に/芸能/デイリースポーツ online2020.5.14
 俳優・宍戸開が14日、ツイッターを更新。アベノマスクの不良品が見つかった問題で、返品マスクの検品費用として約8億円かかるというニュースに「何それ?」とあきれた。

宍戸開「政治が検察の人事権を持つなんて有り得ない!」 改正案と強行採決を非難/芸能/デイリースポーツ online2020.5.15
 俳優・宍戸開(53)が15日、検察官の定年延長を可能とする検察庁法改正案と、改正案の採決強行に反対する投稿をツイッターに相次いで書き込んだ。
 宍戸は「数の力では勝てないけれど、民の力で阻止しないと!三権分立、民主主義、法治国家の観点から政治(政権)が検察の人事権を持つなんて有り得ない!」と非難。ハッシュタグ(#)とともに、「#検察庁法改正の強行採決に反対します」「#検察庁法改正に抗議します」とツイートした。
 宍戸はほかにも、松尾邦弘検事総長ら検察OBが改正案に反対する森雅子法相宛の意見書を法務省に提出したというニュースを引用し、「正しいことが正しく行われる国家社会でなくてはならない」と投稿。

ラサール石井らも批判 日本学術会議の任命拒否問題が芸能界にもじわり (2020年10月4日) - エキサイトニュース2020.10,4
 芸能界にもこの問題が広がりつつあるようだ。3日には宍戸開(54)が「外された6名の教授がメディアに答えているのに政府はなぜその理由を述べられないのか?」と疑問を呈している

なので宍戸も「ゴリゴリのウヨ」というのとも「違う」のかもしれませんが。

【参考:フィールド・オブ・ドリームス

映画『フィールド・オブ・ドリームス』ベースボール・ファンタジーで夢と愛を語りました!! - 凸凹 Library
 レイ・キンセラ(ケヴィン・コスナー)は、自宅裏のとうもろこし畑で、「それを作れば、彼がやってくる」という声を聞きました。
 その後、レイは畑仕事の最中に、その言葉と共に、とうもろこし畑に野球場がある幻影を見てしまいました。
 レイは、畑をつぶして野球場を作れば、「シューレスジョー・ジャクソン」が現れるというのが、言葉の意味だと妻アニー(エイミー・マディガン)に話しました。
 アニーは当然それを冗談だと思いますが、何一つ冒険をしなかった、父親のようになるのを恐れるレイの真剣な姿に、彼女は理解を示し、手助けすることにしました。
 早速、野球場作りをはじめたレイとアニーでしたが、正気とは思えない彼らの行動に、町の住民の反応は冷ややかでした。
 そしてレイは、完成した野球場にジョー・ジャクソンがやってくるのをひたすら待ちますが、誰も現れず1年が過ぎようとしていました。
 収穫が減り、野球場作りに預金も底を突いてしまったレイとアニーは、深刻な状況に頭を抱えています。
 その時、娘のカリン(ギャビー・ホフマン)が、野球場に人がいることをレイに知らせました。
 野球場に現れたのは、1919年のワールドシリーズ八百長事件で球界を追われた、「シューレスジョー・ジャクソン(レイ・リオッタ)でした。
 そしてジャクソンは、再び現れることをレイに約束し、畑の中に消えてしまうのでした。
 数日後、アニーの兄マーク(ティモシー・バスフィールド)が、土地を売る提案をレイにしますが、 彼はその話に興味を示さず、野球場に現れる選手達の元に向かいます。
 そして、ジャクソンと共に、八百長事件で追放になった、シカゴ・ホワイトソックスの8人が球場に現れました。
 しかし、その様子はキンセラ一家以外の人々には見えず、マークらは、からかわれていると思い、憤慨して帰ってしまいました。
(中略)
◆映画『ハーヴェイ』
「僕が道を歩いていたら、こういう声が聞こえたんだ、“こんばんはダウドさん”とね」
 冒頭、ジェームズ・ステュアートがそう語るテレビ場面を観ていた娘に対して、ケヴィン・コスナー演じる父親のレイは「あの男は変人なんだ」とテレビを消してしまいます。この時、劇中のテレビで放映されていたモノクロの映画は、ヘンリー・コスター監督の『ハーヴェイ』(1950年)です。
 巨大な白うさぎ「ハーヴェイ」といつも一緒にいる、と主張するアル中*4の男が主人公のこの映画では、主人公のダウド氏以外の人間には“ハーヴェイ”が見えません。そして周囲の人間は、酒を飲み過ぎたせいで「ダウド氏は頭がおかしくなっている」と思っているのです。
 信じる人にしか見えない。つまり『ハーヴェイ』の引用は、作品テーマへの伏線になっていることがわかります。レイの娘カリンは『ハーヴェイ』の物語を信じながら観ていたわけですが、野球選手のゴーストを発見するのが彼女であるという設定の所以は、そんなところにあります。

 『ハーヴェイ』については以前、

新刊紹介:「前衛」7月号 - bogus-simotukareのブログ
文化の話題「俳優座劇場の2本を見る:音楽劇「母さん」とコメディ「ハーヴェイ」」(鈴木太郎)

幻のウサギ巡る「ハーヴェイ」、西川信廣演出の2016年版が再演 - ステージナタリー
 俳優座劇場プロデュース「ハーヴェイ」が5月10日から12日に東京・俳優座劇場にて上演される。
 「ハーヴェイ」は、1944年にブロードウェイで初演され、映画化もされたメアリー・チェイスの作品。俳優座劇場では、86年以来上演を重ねている。
 舞台はアメリカ西部のとある町。ダウド家では娘マートルの結婚相手を探すパーティが行われている。そんな中、マートルの母ヴェイタは、(ボーガス注:ヴェイタの)弟のエルウッドが人には見えない幻の巨大ウサギ・ハーヴェイを客人にも紹介し始めるのではないかと心配し、エルウッドを(ボーガス注:精神病院に)入院させようとするが……。

【観劇】ハーヴェイ | すーさんのブログ
 舞台はアメリカ西部の町。
 その町にあるダウド家の屋敷でパーティが開かれている。
 そのパーティは、娘マートル(尾身美詞)の結婚相手を探すために母ヴェイタ(日下由美)が開いたもの。
 ヴェイタの弟エルウッド(采澤靖起)が出掛けている時を狙って開催されたパーティだったが、彼が帰って来たことでパーティは台無しになってしまう。
 その屋敷はエルウッドが相続したもの。
 穏やかな人柄で、経済的にも恵まれた彼だが、ひとつだけ人には見えない大きなうさぎハーヴェイと話したり、人に紹介したりすることがヴェイタの悩み。
 そのパーティでもお客さんにハーヴェイを紹介し始めたことで、娘の結婚相手は見つからず・・・。
 そのことに怒り心頭の彼女は、エルウッドを療養所に入れようとする。
 ところが、診察にあたったライマン(齋藤隆介)の勘違いで、ヴェイタが収容されてしまうことに・・・。
 人々の勘違いや思い込みによって巻き起こされるコメディ!
 会場全体が大爆笑に包まれるというようなコメディではないが、暖かい気持ちになるラストも素敵な作品。

ハーヴェイ (映画) - Wikipedia
 1950年のアメリカのコメディ映画。 原作は1944年にブロードウェイで初上演されたメアリー・チェイスによる同名戯曲である。 原作戯曲は1945年のピューリッツァー賞(戯曲部門)を受賞している。
 主人公の姉を演じたジョセフィン・ハル(1877~1957年)は、原作戯曲の初演時に同じ役を演じており、その映画化作品である本作でアカデミー助演女優賞を受賞している。
■キャスト
・エルウッド・P・ダウド(ジェームズ・ステュアート*5
・ヴィタ・ルイーズ・シモンズ (ジョセフィン・ハル):エルウッドの歳の離れた姉。エルウッドと同居。

 ハーヴェイについて言えばまず「厄介な兄弟をなんとかしたい、このままじゃ娘が結婚できない」つうのは明らかに映画版『男はつらいよ・第一作』ですよね。ウィキペディア男はつらいよ』にはそういう趣旨のことは書いてないですが、「ハーヴェイも山田洋次の頭にはあったのかもしれない」と思います。
 それと「誰にも見えないウサギが見える」て「藤子F不二雄のSF短編『ヒョンヒョロ』かよ!」ですね(すいません、わかんない人間にしかわかんない話で。『ヒョンヒョロ』はあまり有名じゃないと思います)。いや藤子の場合「自他共に認める映画狂」なんでマジで「ハーヴェイが元ネタ」つう可能性はありますが。
 例えば話が完全に脱線しますが「のび太の宇宙開拓史」は西部劇映画「西部開拓史」(1962年)からヒントを得たなんて話を何かで読んだ覚えがあります。
 実際

ヒョンヒョロ - Wikipedia
 マンガ評論家・米沢嘉博*6は、著書『藤子不二雄論』(2014年、河出文庫)において本作を「映画『ハーヴェイ』を思わせる」と指摘している

だそうです。
 ただこのハーヴェイは「心温まるファンタジー」ぽいですけど、「ヒョンヒョロは落ちが怖すぎます」からねえ。藤子の短編SFはマジでブラックなもんが多すぎです(ブラックじゃないもんもありますが。まあドラえもんも初期作品は結構ブラックです)。
 しかしこの「ウサギが見える」つうのが
1)妖精だか化け物だかはおいておいて実際にそういう物が存在していてそれが見える
2)勿論そんなもんは存在しないが精神病で見える
3)故意に嘘をついて、見えてないもんを見えてると言い張ってる
のでは話の中身がまるで違うんですがどんなんですかね。いずれにせよ「見えないウサギを見えると言ってる変人を演じる」つうのは相当演技力が要求されるかと思います。
【追記】
 「ハーヴェイ」のネタばらしが見つかったので紹介しておきます。

ハーヴェイ / Harvey | すばらしくてNICE CHOICE
 アル中の物語といえば、1944年に発表された原作小説(本作の原作戯曲初演と同じ年)を翌年にビリー・ワイルダー*7監督が映画化し、その年のオスカーで作品賞や監督賞を始め4部門で栄冠に輝いた『失われた週末』がある。どちらが先なのかは不明だけど、同時期にアル中ネタが出てきたことは興味深いし、大戦が落とした影のひとつなのだろうか。
 本作では『失われた週末』のようにアルコール依存の怖さを正面からは描かない。仕事を命じられて駆け出すとすぐに転び、それが医者の前だったといった、どちらかというとベタなドタバタ笑いが多い。また、ジェームズ・スチュアート演じる主人公エルウッドは人当たりが良く、明らかに奇妙な振る舞いをするのに、その人柄に接した人々はエルウッドが友人ウサギ"ハーヴェイ"から得る癒しと同じものを彼から得ることでちゃんちゃんな終わり方で済ませる。でもこの病気の深刻さを思えば(バーに入り浸っていると説明されるが酒場で彼が飲んでるシーンは少ない)、周囲のみならず関わる人全員への彼の親切心を字義通りに受け取ることは間違いではあるのだろう。
 『失われた週末』などエンターテイメント作品に取り上げられていることから、当時もアル中は問題視されていたのだろうけど、"ハートウォーミング・コメディ"だがなんだか知らないが、少し変わっていても(巨大な白ウサギが友達でも)それを個性として尊重しみたいな安い感動で包んでしまうことが果たして良いことなのか。

 ハーヴェイを酷評する批評を一つあげてみました。ただし、「安っぽい感動」と言う評価はともかく、主人公を「いわゆるアル中(アルコール依存症)」とみなし「アル中を正当化するのか」と言う批判ははっきり言って適切では無いでしょう。
 というのも、(小生はこの映画を見たことがないのでネット情報での判断ですが)当初は「アル中の幻覚」であるかのように描かれていた「ウサギ」は話が進むにつれ「実在するか、精神病(もちろんアル中以外)による幻覚か」はともかく「アル中の幻覚ではないらしいこと」が明確化してくるからです(言うまでもありませんがアル中、覚醒剤中毒などの薬物中毒で無くても幻覚は見えます。一番有名な病気が統合失調症でしょう)。
 まず第一に「私もウサギを見た」と言う人間(それも主人公に調子を合わせてるのでは無く本心らしい上に、明らかに精神病者ではない描かれ方)が映画には登場する。
 第二に主人公は「酒場に入り浸る」とはいえ「ぐでんぐでんになる」ほどには呑んでないらしい。
 第三に本当のアル中なら「ウサギが見えると変なことを言うが、それ以外はまとも(まあ、ウサギだけでもいい加減変ではありますが)」なんてことはあり得ません。日常生活がまともに行えなくなるし、そうなれば「個性として認める」なんてことになりません。
 アル中でない人間をアル中であるかのように当初描き、「アル中を話のつかみに使って良いのか(アル中は深刻な問題だ!)」ならともかく主人公がアル中でない以上「アル中を正当化するのか」と言う批判は成り立ちません。
 しかし「この主人公の描き方」はまるきり「車寅次郎」ですよね。

「ハーヴェイ」(映画): 片すみでボチボチ。。。
 ジェームズ・スチュワート主演のハートウォーミングドラマ。
 “ハーヴェイ”という名の空想の白ウサギが見える中年男のエルウッドで、それを隠そうともしません。そんな彼をお姉さんが精神病院に入れようするお話です。
 ジェームズ・スチュワートが一番好きな出演作なのだそうです。
 こういう作品が好きなんだ~と、ジェームズ・スチュワートっていい人なのね~と思いました。

特集「美しい虚無=妄想映画の魅力2」 ハーヴェイ(1950年 ファンタジー映画) | 女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」
 ジェームズ・スチュアート扮する主人公エルウッドが、配達人から受け取った郵便物を中も改めず裂いて捨てる。このシーンだけで早くも主人公は観客を白昼夢に連れ込む。僕は現実の世界とはおつきあいしていません、そうエルウッドは言っているのと同じだ。彼は何事もないように行きつけのバーに行き、酒をふたつ注文する。彼は入り口で(君が先だ)というふうにだれかを優先させて入ってきた。家の玄関を出るときもそうだったけど。いつも彼がいっしょにいる他の人には見えない相手、これがハーヴェイだ。エルウッドはハーヴェイを隠しもせず閉じ込めもしない。カウンターに座って隣にいるハーヴェイに話しかける。バーにいた客は気味悪がって出て行く。バーテンはいつものことだから気にしない
▼ハーヴェイは191センチの白いウサギ。ある夜大きなウサギと出会ったエルウッドは好きな名前はなんだと聞かれ「ハーヴェイ」と答えると、ウサギは自分も大好きな名前だと言い、それ以来ウサギを「ハーヴェイ」と呼んでいる。エルウッドの説明によるとハーヴェイはプーカである。ケルト神話にある動物の姿をした妖精で、どこへでもだれにでもいつでも現れるが特に変人・奇人が好きだ。エルウッドは42歳独身。莫大な母親の財産を受け継いだ名門の一家。家族は姉ヴェタ(ジョセフィン・ハル)とその娘マートル。マートルはお年ごろだが叔父が変人だという町中のうわさのためボーイフレンドのひとりもできない。ヴェタは娘の婚活で知人・友人を招きホームパーティを計画したが、弟がいたらぶち壊しになるのでその日はうまく追い払ったつもりだった。でも彼はバーで偶然パーティがあることを知り、律儀にも「ご挨拶しなければ」とハーヴェイを連れて帰宅する。テーブルに着席した彼は「これはハーヴェイです、よろしく」。冗談だと思っていた奥さんたちもしまいに気色悪くなり、みな急用を思いついてサヨナラ。おだやかな笑顔で来客を送り出すエルウッドに、母娘は怒り泣く*8
▼この映画のハーヴェイはなにか。エルウッドが妖精だと信じているからそれでいいと思います。姉や姪はエルウッドを精神病院に入院させようとする。病院に来たエルウッドは担当医としゃべっているうちに、医者は姉のほうを患者だと勘違いし強制入院させる。院長は外出先で人違いだとわかり「告訴する」と怒るヴェタに「けしからん医者はクビにした、どうかご勘弁を」と行き違いを説明しているところへエルウッドが現れ、院長にハーヴェイの話を始める。院長はすっかり興味をそそられ、しまいにハーヴェイをしばらく置いていってくれとまで言う。姉のヴェタにしてもハーヴェイ(ボーガス注:の存在)を認めている。彼女はハーヴェイを否定しているのではなく、白いウサギがのさばって家を占拠しているみたいで気味が悪いから、ハーヴェイをどうにかしろと弟に言っているわけね。だからハーヴェイは見える人には見えるのである
▼べつに白いウサギでなくても、目に見えない存在と話すことってだれにでも、いつでも、どこででもありますよ。亡くなった父や母や友達や、犬や猫にだって話しかける、そういう人はおかしくもなんともないし、ほかの人より敏感で繊細で、思い描く力が強く、なにもないことに感じやすいだけだ。サン=テグジュペリの「星の王子さま」は言ったじゃないですか「この世でいちばん大事なことは目に見えないことだよ」って。しかし一般社会ではエルウッドの独り言は虚言妄想癖とされ、精神科医が病院に押し込めようとする。そこへタクシーを飛ばしてやってきたヴェタは、運転手が「そういうやつはいくらでもいる、でも妄想の消えた人間がいかに凡庸になるか」を聞いてハッと気がつく。弟は気が違っているのではない、犯罪を犯したわけでもない、白いウサギが見えると言っているだけだ。彼は春風のように善良な男だ、ウサギを消してセコイ俗物にさせるより、ウサギがみえているままで人をハッピーにする人間であるほうが、よほどユニークでマトモではないか…ジョセフィン・ハルはこの姉役でアカデミー助演女優賞をとっています。
ヘンリー・コスター監督と聞いて「人生模様」を思い出された方はかなりのマリリンファンですね。オー・ヘンリーの短編を映画化したオムニバス映画の一編「警官と賛美歌」がコスター監督です。娼婦が宿なしのおじさんから、なにもあげるものがないから「これを受け取ってください、レディ」と言ってカサを差し出される。クリスマスである。娼婦はレディと呼んでくれただけで素晴らしい贈り物だと涙ぐむ。マリリン・モンローのあどけない娼婦でした。

で触れたことがありますのでこの機会に紹介しておきます。


【参考:ブラックソックス事件

ブラックソックス事件 - Wikipedia
 1919年、MLBワールドシリーズで発生した八百長事件。1919年のワールドシリーズで優勢を予想されていたシカゴ・ホワイトソックスシンシナティ・レッズに3勝5敗と敗退(当時のワールドシリーズは5勝先取制)、結局レッズが同年のシリーズを制することになった。シリーズ前から噂されていた賭博がらみの八百長疑惑が真実味を帯び、地方新聞の暴露記事がきっかけとなって事件が発覚。最終的に、「シューレス・ジョー」こと「ジョー・ジャクソン」ら、ホワイトソックスの主力8選手が賄賂を受け取ってわざと試合に負けた容疑で刑事告訴(ただし証拠不十分で無罪判決)され、球界を永久追放された。
 一方でMLBコミッショナーランディスは、同じく八百長疑惑のあった別の有名選手(例えばタイ・カッブ)を処分しなかった。「ホワイトソックス8選手追放」によって人気選手を多数失った後のメジャーリーグの運営に配慮した形であった。また、「ホワイトソックスのオーナー」チャールズ・コミスキーは何ら処分を受けず、オーナー職にとどまることができた。後に野球殿堂入りも果たし、ホワイトソックスの本拠地球場コミスキーパークに長く名を残した。
 こうした不公平感によって、追放処分を受けた8選手が「悲運の8人」(アンラッキー・エイト)と呼ばれ、むしろ悲運のヒーローとして美化される事にもつながっていく。事件をモチーフに映画『エイトメン・アウト』(1988年米国公開)、『フィールド・オブ・ドリームス』(1989年米国公開、1990年日本公開)、小説『エイトメン・アウト』(1988年、文藝春秋。映画『エイトメン・アウト』の原作)、『シューレス・ジョー』(1989年、文春文庫。映画『フィールド・オブ・ドリームス』の原作)などの文学作品、映画が生まれたこともあって、悲運の8人への同情、人気は根強く、たびたび復権嘆願が行われている。
 また、ホワイトソックスはこれ以降1959年までア・リーグ優勝から遠ざかり、ワールドシリーズ制覇に至っては2005年まで遠ざかっていたことから、長らく「ホワイトソックスの呪い」がささやかれていた。

ジョー・ジャクソン (野球) - Wikipedia
 現役時代のジャクソンはチームの看板選手であり、「悲運の8人」の中で最もファンに愛されていた選手であった。現在もジャクソンの認知度は高く、ジャクソンやタイ・カッブを含めた1914年度のベースボールカードセットが、オークションで80万ドル(約8200万円)で、また直筆サイン入りバットが13万7500ドル(約1450万円)で落札されたことがある。復権の嘆願も多いが、2020年現在もジャクソンはピート・ローズとともにアメリカ野球殿堂の審査対象となっていない。


秋田美輪さん他若い女性の失踪の集中について(3月5日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG
 7分50秒程度の動画です。

  令和3年3月5日金曜日のショートメッセージ(Vol.337)。昨日ライブを行った(ボーガス注:特定失踪者)秋田美輪さん失踪について、前にもお話ししているように(ボーガス注:特定失踪者)山本美保さんと遺留品の置かれ方が同じ*9ですし、同時期には若い女性が全国で多数失踪しています。それについてのお話しです。

 馬鹿馬鹿しいですね。まず第一に秋田美輪さんら特定失踪者を北朝鮮拉致と見なす根拠が何もありません。
 何せ「国内で発見された特定失踪者」が40人も居ることは荒木も渋々認めていますし、その中には犯罪や事故どころか「自発的失踪」すらあります。「同時期には若い女性が全国で多数失踪」てそりゃ、1年の間に失踪する「若い女性(20~30歳台?)」は「今だって」いくらでもいるでしょう。
 もちろん犯罪だとしても、それが北朝鮮工作員である保障はどこにもない。何せ荒木ですら、この動画で「決定的な根拠はないですが、北朝鮮拉致だと思う」と言う程度の代物でしかない。「決定的な根拠がない」のに何故「事故」「自発的失踪」「犯罪被害だが北朝鮮拉致ではない」とは思わず「北朝鮮拉致だと思う」のか。意味不明であり、「論理が完全に破綻しています」。
 しかも、荒木曰く「小泉訪朝による拉致被害者5人の帰国後、『私の家族の失踪も北朝鮮拉致じゃ無いか?』という訴えが、救う会に対して沢山出てきた。実際調べてみたら怪しいので、特定失踪者問題調査会を始めた」。
 まさに「問うに落ちず語るに落ちている」。荒木は「小泉訪朝後、北朝鮮拉致じゃ無いかという訴えが沢山出てきたこと」に「これは、北朝鮮叩きに政治利用出来る」と汚いことを考えたのでしょう。まあ、まともな人間は「人の弱みにつけ込んだ」そう言う薄汚いこと(末期ガンの重病人にインチキ薬を売るような所業)は「人間としての誇りと良心」があるのでやりませんが。
 第二に、山本美保さんに至っては、山形県の海岸で彼女の遺体が発見された*10上、警察は「事件性なし(つまり他殺では無く事故死か自殺)」で処理しています。
 荒木は「遺体は美保さんではない。美保さんは北朝鮮にいる。遺体発見は警察の捏造だ」とデタラメを放言していますが。もちろんこうした荒木のデマ八百は「拉致の風化」を助長しました。
 どこの世界に「警察の捏造鑑定」なんて与太を信用する人間がいるのか。そんなんは1)荒木と同類のデマ右翼か、2)美保さんの死を認められず気が狂ってるご遺族以外にはいない。しかし、こんな与太に加担して恥じないというのだから、川人博には心底呆れますね。岩波も「デマ屋」川人の本(『過労自殺』(1998年、岩波新書)、『過労死しない働き方』(2020年、岩波ジュニア新書))を絶版にしたらどうか。

*1:監督・製作・主演を務めた『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年)でアカデミー作品賞とアカデミー監督賞を受賞(ケビン・コスナー - Wikipedia参照)

*2:日本でも同様の事件として「西鉄ライオンズ黒い霧事件」(西鉄永易将之池永正明与田順欣益田昭雄が永久追放(ただし池永は2005年に復権)。主力4選手が追放された西鉄は成績が低迷し1972年には太平洋クラブ(ゴルフ場経営)に、1976年にはクラウンガスライターに、1978年には西武鉄道に球団が売却された)がありますね

*3:もちろん特定失踪者のこと

*4:後述しますが「アル中かどうか」は曖昧に描かれています。少なくとも「ウサギが見える」は「アル中が原因ではない」と言う描写のようです。

*5:1908~1997年。1940年の 『フィラデルフィア物語』 でアカデミー主演男優賞を受賞。第二次世界大戦中は軍隊に志願。陸軍航空軍のB-24爆撃機パイロットとして活躍した。戦後はハリウッドに英雄として凱旋。映画会社は彼を主演に戦争映画を作ろうと目論んだが、彼は「本物の戦争を見てきた人間が、戦争映画に出たいと思いますか?」とそれらを全て断り『素晴らしき哉、人生!』(1946年)、『ハーヴェイ』(1950年)といったヒューマン・コメディに主演した。また、戦後は『ウィンチェスター銃'73』(1950年)、『怒りの河』(1952年)、『ララミーから来た男』(1955年)などの西部劇でも新境地を拓いた。1984年、長年の映画界への功績を称え、アカデミー賞名誉賞が授与された(ジェームズ・ステュアート (俳優) - Wikipedia参照)。

*6:1953~2006年。著書『戦後野球マンガ史』(2002年、平凡社新書)、『戦後少女マンガ史』(2007年、ちくま文庫)、『戦後SFマンガ史』(2008年、ちくま文庫)、『戦後ギャグマンガ史』(2009年、ちくま文庫)、『藤子不二雄論』(2014年、河出文庫)など

*7:1906~2002年。1945年に『失われた終末』でアカデミー作品賞、監督賞、脚色賞を、1950年に『サンセット大通り』でアカデミー脚本賞を、1960年に『アパートの鍵貸します』でアカデミー作品賞、監督賞、脚本賞を受賞(ビリー・ワイルダー - Wikipedia参照)

*8:車寅次郎が妹さくらの見合いの席で傍若無人な態度を取って、全てをぶち壊しにするという全く同じ設定が「男はつらいよ」第一作にありますね

*9:どう同じなのか、さっぱり分かりません。動画において荒木もまともに説明しない酷さです。仮に同じだとしても(まあ、荒木が曲解してるだけで恐らく同じでは無いでしょうが。何せ荒木自身がまともに説明できないですからね)、それは「拉致実行犯が同じ」と言うことにすぎず、「拉致実行犯が北朝鮮工作員」なんてことにはなりません。

*10:腐乱が酷く肉眼で確認できなかったためDNA鑑定で美保さんと判断しましたが、「肉眼で確認できない」のをこれ幸いと「警察の捏造鑑定」とデマるクズが荒木です。