今日の産経ニュースほか(2021年3月28、29日分)

澤藤統一郎の憲法日記 » ミャンマーの憂うべき情勢と、自衛隊トップの国軍非難声明
 「今の菅政権ではこうした声明は、『自衛隊の国軍化』を目指す策略と疑ってかかった方が良い(ミャンマー批判という正当な内容の上に共同声明なので批判しづらいことを悪用)』『そもそも外相共同声明で良いのではないか、なぜ軍幹部共同声明なのか?』という澤藤氏の警戒感には全く同感ですね。


トルコ、DV条約脱退で女性反発 - 産経ニュース
 「DV条約は夫婦関係を損なう」という「イスラム政治家」エルドアンの物言いはもろに「日本会議」などの日本ウヨ(国家神道ウヨ)の物言いと同じであり、「どこの国でも宗教右翼とは男尊女卑なんだな」と実感します。「宗教右翼の歓心」を買うための行為という辺りは「中曽根、小泉、安倍の靖国参拝」を連想しますね。いずれにせよ「あまりにも非常識」なので国際社会(特に欧米)の批判は免れないでしょう。しかし「ウイグルガー」の日本ウヨはこういうことでは「エルドアン批判」などほとんどしないのでしょうね。


【正論】「戸籍の解体」を招く夫婦別姓制 国士舘大学特任教授、日本大学名誉教授・百地章 - 産経ニュース
 第一に、夫婦別姓と、百地の言う「戸籍解体(現在のような家族単位ではない、いわゆる個人単位の戸籍制度)」とは「必ずしも関係が無い」ので言いがかりも甚だしい。
 夫婦別姓支持者に百地のいう「戸籍解体論者」も一応いますが「夫婦別姓イコール戸籍解体」ではないし、どう考えても「戸籍解体論者」など少数派です。
 百地の物言いは「天地創造説支持者」がキリスト教信者にいることを理由に「キリスト教天地創造説支持」と決めつけるレベルの詭弁です。
 第二に「個人単位の戸籍制度」の是非はともかくそうした制度を「家族制度の破壊」というのは言いがかりも甚だしい。「個人単位の戸籍制度」主張論者は勿論「そうした制度がメリットがある」と思うからそう主張しているわけです。そこに「いやメリットよりもデメリットが大きい」とまともな議論をするならともかく「家族破壊」などとデマ中傷するのは論外です。
 「戸籍制度がどうあるべきか」は百地のような言いがかりではなく、事実に基づき「メリットとデメリットは何なのか」を真摯に論じるべき話です。


立民・安住氏、質問通告遅れによる官僚過重労働は「陳腐な話」 - 産経ニュース
 産経だと「野党誹謗のための曲解、捏造」が常習なので困りますが、記事が事実なら「はあ?」ですよねえ。
 そこは
1)通告遅れなどないor通告遅れはあっても数は非常に少なく『過重労働』云々のメインの話ではあり得ない、そもそも国会がない時期でも労働量に大きな違いなど無い
2)いずれにせよ通告遅れは可能な限りなくすことに努める
とでも言うべきでしょうに。変なことを言うとそれこそ、自民党などに「官僚を人間扱いしてない」「通告遅れを居直ってる」などと悪口される羽目になります。
 本当に「安住が国対委員長で大丈夫なのか?」と言いたいですね。


【日曜に書く】論説委員・川瀬弘至 お勧めしたい「平和学習」(1/2ページ) - 産経ニュース

 沖縄は、京都と並ぶ修学旅行の人気エリアである。
 だが、「平和学習」が目的なら、あまりお勧めできない。日本軍を敵視するような、偏向展示の施設が多いからだ。
 修学旅行の定番コースである糸満市摩文仁の平和祈念資料館もその一つ。日本軍による「壕追い出し」「食糧強奪」「スパイ視虐殺」「乳幼児虐殺」「朝鮮人の虐殺」などのパネル展示がずらりと並び、あたかも反日本軍にあらずんば平和学習にあらずの感がある。
 これでは、純粋に「戦争はいけない」という意識は育たないだろう。修学旅行生らは、「日本が行う戦争はいけない」と思い込むのではないか。

 産経らしいトンデモさで心底呆れます。加害の歴史を教えずして「被害者意識だけ育てるつもり」なのか。沖縄戦教育において「日本軍の加害」を除くなどという馬鹿なことを本気でする気なのか。 
 まあ、被害の歴史(米軍による原爆投下、東京大空襲など)だって愉快な物ではないですが。
 それとも「まさかとは思いますが」、被害の歴史も教えず、東郷平八郎による日本海海戦勝利、山本五十六による真珠湾攻撃成功といった「栄光の歴史(?)」だけ教えるつもりか。


北海道2区補選、立民・松木氏統一候補で合意 共産は取り下げ - 産経ニュース
 鈴木宗男*1(維新)が支援する「第二自民」維新の候補に当選されては困ると思う反面
1)立民がまともに共産に協力要請したようにはとても見えないこと
2)松木*2はリベラル派とはおよそ言いがたい候補であること
を考えると「なんともかんとも」ですね。

*1:橋本内閣北海道・沖縄開発庁長官、小渕内閣官房副長官など歴任(鈴木宗男 - Wikipedia参照)

*2:菅内閣農水大臣政務官、「新党大地・真民主」代表代行兼幹事長、維新の党幹事長代行、民進党幹事長代理などを歴任(松木謙公 - Wikipedia参照)