今日の産経ニュース(2021年3月30、31日分)(副題:教科書検定で色々)

自由社教科書に「二重基準」の検定意見31件 同様記述の他社は不問 - 産経ニュース
 それが事実であるのなら「行政訴訟を起こせ」と言う話です。


【九州正論懇話会】八木秀次氏詳報 女系容認は「天皇制廃絶への道」(1/2ページ) - 産経ニュース
 呆れて二の句が継げませんね。むしろ「女帝否定は天皇制廃絶への道」でしょう。理由は簡単で、1)女性皇族は「男性皇族と結婚しない限り」つまり「非皇族」と結婚すれば皇室を離脱せざるを得ず、2)しかし現状において「皇族男性と皇族女性の結婚の可能性は乏しく」、3)一方で「非皇族と結婚しても皇室を離脱しなくていい皇室男性」のうち「結婚して子どもを作ることが期待できる人間」は現状では悠仁君しかいない、4)八木のようなウヨが主張する「元皇族復帰」なんて案には現実性がないからです。
 まあ、「存続さえすれば良いのか」「あるべき姿から乖離するくらいなら滅んで構わない」つうのは「一般論」としてはあり得ます。「例は何でもいい」ですが、例えば「電機メーカー」としてウォークマンなどを開発してきたソニーが「いかに収益性が高いとしても」ソニー銀行ソニー損保など家電と関係ない部分に進出することを愉快に思わない人間も中にはいるでしょう。
 あるいは「今はそんな人間はほとんどいないでしょう」が「日本教育テレビ(NET)」として「教育テレビの一種」としてスタートしたテレビ局が「テレビ朝日」として「一般テレビ局化したこと」に「当初は不快感を感じた人間」も中にはいるでしょう。
 しかし女帝というのは「何で教育テレビが、一般テレビ局化するのか!」「ソニーは家電メーカーじゃ無かったのか!」などと言って憤慨するほどのご大層な話なのか。


ワクチン選択可能の小林補佐官発言「勇み足」 河野氏が撤回 - 産経ニュース
 「政権内部でまともに打ち合わせしてないのか?」、それとも「小林発言は加藤官房長官や河野ワクチン担当相も事前に了解していたが、評判が悪いので、『小林の早とちり、スタンドプレー』と部下の小林に全て責任転嫁して逃げてるという汚い話か?」と聞きたくなる支離滅裂振りです。どっちにしろ、およそまともではない。


【主張】厚労職員の会食 省内一丸でコロナ対策を - 産経ニュース
 批判されて当然の行為とは思います。「会食した厚労官僚」を擁護する気も無いですが「二階幹事長のステーキ会食」をろくに非難しなかった連中(典型的には自民党議員)が厚労官僚批判するのには「強者には媚びて弱者だけ叩くのか」と不快感を禁じ得ません。またこんなこと(非常識ではあるが犯罪ではない)よりよほど「モリカケや桜」の無茶苦茶(明らかに犯罪)の方が処分に値するでしょう。しかし「モリカケや桜は政治家(安倍)の犯罪」、「今回の会食は官僚たちの私的行為」なのでそうはならないという不条理の訳ですが。
 そもそも「ならば、緊急事態宣言を解除して良かったのか」という疑問も改めて感じます。


【主張】高校教科書の検定 「従軍慰安婦」削除必要だ - 産経ニュース
 産経の与太には突っ込む気すら失せますがそれはさておき。
 産経にとって「意外」「裏切られた」という気持ちが大きいのでしょうが俺も「意外」ですね。やはり「中国ビジネスへの配慮(一番数が大きいのは韓国人慰安婦とは言え中国人慰安婦もいます)」と言う面が大きいのか。
 ホワイト国除外、フッ化水素水禁輸という無法を考えるに「韓国ビジネスへの配慮」ではない気がします。もちろん韓国に少女像撤去を求める菅が「まともな慰安婦認識では無いこと」は言うまでもありません。


安倍前首相ら新たに不起訴 「桜」夕食会問題 特捜部 - 産経ニュース
 菅首相(安倍政権で官房長官)、二階幹事長、麻生財務相(安倍政権時代からの留任)と政権幹部が「安倍のお仲間」である以上「予想の範囲内」ですが検察のやる気のなさには怒りを禁じ得ません。


教科書検定 歴史総合、自虐記述なお 人権侵害強調も拉致掲載は半数満たず - 産経ニュース
 馬鹿馬鹿しい。拉致問題を教科書に掲載する義務はどこにも無いでしょう。


教科書検定意見9549件 前回比1・5倍に 「北方領土」未記載も - 産経ニュース

 「英語コミュニケーションI」では、会員制交流サイト(SNS)の投稿を模した文章の空欄を、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさんになったつもりで答える演習問題を掲載。申請段階では「適当な語句を入れ、SNSで発信しましょう」となっているが、「他人の名前で発信することは、情報リテラシー上の問題がある」(文科省)ため検定意見が付き、表現が改められた。

 吹き出しました。なんでそう言う変な意見が付くのか。
 「グレタさんになったつもりでSNSで発信」というのをまさか文字通り「グレタさんを詐称してSNSで発信」なんて理解する人間はいないでしょうに。

 「公共」では、「尖閣諸島においては、中国・台湾との緊張関係が発生している」との記述に「生徒が誤解するおそれがある」との検定意見が付いた。問題視したのは、「中国」と「台湾」の同列表記。文科省の担当者は「台湾は国名ではなく地域名で、明確に分かるようにしてほしい」と説明する。「台湾当局」と修正されたが、中国に配慮したともいえそうだ。

 「配慮したとも言えそうだ」という腰の引けまくった書きぶりが産経らしい。これが民主党政権なら確実に「配慮した」と断言した上で「国辱だ」「弱腰だ」と悪口雑言でしょうに。


自由社の中学歴史 再申請で合格 3年度採択目指す 教科書検定 - 産経ニュース
 「再申請で合格した」のだそうです。意外ですね。育鵬社をアシストするために絶対に合格させず、完全に叩き潰すかと思ってました。
 とはいえ

 昨年に合格した他社版よりも1年遅い令和3年度中の採択を目指す。ただ、4月から他社の新しい教科書の使用が始まるため、それから間もない段階で自由社版に採択替えをする自治体や私立校が現れるかは不透明だ。

ということで育鵬社としては「既に育鵬社教科書が採択されており、もはや自由社など怖くない。むしろ合格させてやることでかえって組織の崩壊が早まる(裁判闘争に打って出ることが出来ないため)」と考えてるのかもしれません。

今回の検定では83件の検定意見が付けられ、全て修正された。中には不合格時と同じ記述で、再び同じ内容の検定意見が付けられた箇所もあった。

 以前、散々「不正検定だ」と言っていた連中が今回は「全面降伏」だそうです。