今日の中国ニュース(2021年4月5日分)(追記あり)

【追記】
 台湾の交通、公共交通というのもどうも危険なような気がする - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)でこの拙記事をご紹介頂きました。ありがとうございます。
追記あり

台湾、脱線事故が映す悲しき「二面性」 過去8年で90回: 日本経済新聞

台北=中村裕
 台湾東部の花蓮県で2日起きた特急列車による脱線事故では50人が死亡し、180人近くが重軽傷を負う大惨事となった。台湾は最近、厳格な管理で新型コロナウイルスの感染拡大を抑え、半導体の先進的なイメージも先行していた。だが実は、ずさんな管理が原因の大事故が後を絶たない。台湾の「負の側面」が今回、またも顔をのぞかせた。
 今回、起きた脱線事故は台湾の鉄道史上、最悪といわれる。だが今回の事故は決して特殊ではない。台湾の鉄道は何度も脱線事故を繰り返しているのだ。
 公開資料によると、2012年から直近の2019年までの過去8年間で、台湾鉄道は実に計90回もの脱線事故を起こしていたことが分かった。
 30年以上も赤字が続き、2019年12月期までの累積損失は1177億台湾ドル(約4600億円)と1000億台湾ドルの大台を突破した。1990年代から民営化議論が何度も繰り返されたが、政治家や労働組合の激しい抵抗で実現せずに終わっている。
 「累積損失はもはや解消されることはない。資金不足によるずさんな管理で、今回の事故も起こるべくして起こった」とも指摘される。
 今回の問題は台湾鉄道の問題にとどまらない。台湾では大型事故が頻発しているからだ。2016年には台湾北部で中国人観光客を乗せたバスで火災が起き、26人が全員死亡した。2017年にも観光バスが台北市で横転し、33人が死亡。2018年には北東部の宜蘭での脱線事故で18人が死亡、215人が負傷した。
 最近でも2020年11月、中部の南投県でバスが横転し、乗客1人が死亡、20人が重軽傷を負った。今年3月にも宜蘭で観光バスが壁に衝突し、6人が死亡、39人が重軽傷を負っている。安全管理に問題があると言わざるを得ない。
 台湾には、その歴史から二面性がある。戦後、必死で成長機会をうかがい、今や世界トップに育った半導体産業が台湾を支える半面、取り残された企業も実は少なくない。台湾鉄道も後者にあたる。

 「台湾のコロナ封じ込め」について産経など反中国メディアがやたら台湾を持ち上げていたが「台湾だってバラ色じゃない、だからこういう鉄道事故も起こる」という記事です。


首相、台湾有事の存立危機事態「答え控える」 - 産経ニュース
 そりゃ下手なことを答えれば「中国の反発で日中関係が悪化」「野党による『違憲行為』という批判」は免れません。
 「コロナの蔓延」「総務省疑惑」で頭が痛い菅にとってこれ以上頭痛のネタを増やしたくは無いでしょう。
 しかも「国際的批判を受けてまで中国が台湾に武力侵攻することなどまずあり得ない」のだからなおさらです。


◆楊海英のツイート

楊海英
 霞ヶ関は国民を馬鹿にしている。
茂木外相は王毅外相に、本当は何と言ったのか?(遠藤誉) - 個人 - Yahoo!ニュース
 日本の報道によれば5日、茂木外相は相当に厳しいことを言ったことになっているが、中国の正式報道によればその逆で相当に中国寄りだ。
一、
 日中は隣り合わせの国で、日中関係を安定的に発展させていくことは両国と地域および全世界にとって非常に重要だ。
二、
 日米同盟は決して特定の第三国*1に向けたものではなく、日本は中国との関係を非常に高度に重視しており、日中関係を安定的に発展させるという姿勢にいかなる変化もない。
三、
 日本は中国と常に意思疎通を保ち、対話を強化し、相互信頼を増進させ、意見の不一致点を穏当にコントロールし、来年の日中国交正常化50周年記念を共に慶賀するために力を合わせて良い雰囲気を作るように努力しなければならない。
四、
 日本は中国とのさまざまな領域における交流協力を強化したいと望んでおり、互いに東京五輪北京冬季五輪がうまく行くことを支え合うために意思疎通を保って行きたい。(茂木外相の発言の概要は以上。)
 もちろん日本は日本の都合の良いように発表し、中国は中国にとって都合がいいように発表するであろうことは基本であるとしても(中略)言ってないことが書いてあったら、すぐに反論するのが普通だろう。
 したがって、(ボーガス注:日本側が抗議してない以上)茂木外相は、ここ*2に書いてないことで日本の外務省ホームページに書いてあることも言ったのは確かだろうが、重要なのは(ボーガス注:日本外務省ホームページには書いてないが?)中国外交部ホームページに書いてあるようなことを、本当は言っているということである。
 ここに書いた一から四までの発言を見ても、どこにも「日中関係の悪化」などは窺(うかが)えない。

 まあ、茂木発言は俺には「当然じゃん、隣国で重要な貿易相手国なんだし」でしかないのですがそれはともかく。
 楊が「茂木発言」について「永田町(あるいは自民党や茂木個人)は国民を馬鹿にしている」でないのが滑稽ですね。悪いのは「霞ヶ関=外務官僚」だと強弁する気のようです。むしろ「楊は(永田町をかばうために)霞ヶ関を馬鹿にしている!」でしょうね。
 まあ霞ヶ関も「楊のような反中国」ではないでしょうが、仮に「楊のような反中国」を霞ヶ関が目指したくても、実施できないわけです。茂木外相等、与党政治家がそう言う立場ではありませんので。「霞ヶ関は政治家に従わざるを得ない(その特に酷い例が安倍時代モリカケや桜ですが)」という事実を無視できる楊には心底呆れます。

*1:勿論、中国のこと

*2:中国外交部ホームページのこと