「コロナはただの風邪」論を未だに放言する岡田幹治とリベラル21に呆れる

新型コロナのワクチン、私は「絶対に打たない!」これだけの理由(その1):新型コロナはワクチンが必要なほど危険な感染症ではない(岡田幹治*1
 リベラル21に掲載された岡田の暴論については以前、拙記事今日の産経ニュースほか(2021年3月25~27日分) - bogus-simotukareのブログ
リベラル21 緊急事態宣言は新型コロナへの無理解が生んだ大失政だ!(岡田幹治)を批判しましたが、

◆新型コロナはワクチンが必要なほど危険な感染症ではない(岡田論文の副題)

 つまり、また「コロナはただの風邪」だそうです。
 副題がまだ

◆ワクチンには安全面で一抹の不安がある(例:アストラゼネカやジョンソンエンドジョンソンのワクチンで報告された血栓助長の疑い)
◆ワクチンは変異種には効かない恐れがある

とかならマシだったのですがね。(その1)の副題がこれです。
 岡田にとっては

◆ワクチンには安全面で一抹の不安がある(例:アストラゼネカやジョンソンエンドジョンソンのワクチンで報告された血栓助長の疑い)
◆ワクチンは変異種には効かない恐れがある

よりも

◆新型コロナはワクチンが必要なほど危険な感染症ではない(岡田論文の副題)

の方が世間に訴えたいことのようです。こんな連中に「私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った」などと言われても「護憲・軍縮・共生の立場に立つリベラルの端くれ(のつもりです)」として本当に迷惑です。
 大体、今の日本の現状は「菅政権の無為無策(ワクチンがそもそも必要な量だけ確保できてない)」によって早急な接種が必要とされる「医療従事者や基礎疾患患者、後期高齢者(75歳以上。ちなみに1940年生まれの岡田も後期高齢者です)」ですら接種を希望しても「接種できてない人間」が多数いる惨状です。当然「そうした物に該当しない人間(例:医療に従事しない、基礎疾患も持たない一般の小中高校、大学の生徒(6~22歳)やサラリーマン(20歳前後~60歳))」はいつワクチンが打てるか分かったもんではない(俺も「該当しない人間」の一人ですが)。当初、政府が公言していた「接種スケジュール」は明らかに実現できず遅延しています。
 「接種したい人間はすぐに接種できる」という状態ではないのに良くもこんなアホ論文が書けたもんです。まあ、「新型コロナ対応」で菅政権を擁護する自民支持層の連中ですら、大抵はこんな与太に乗っかって「ワクチン確保の必要性は低い」なんてバカは言わないでしょうが。
 本当に岡田とリベラル21には「くたばれよ、カス野郎」という怒りを禁じ得ません。もちろん岡田やリベラル21関係者が「接種しないで感染した場合に苦しむのは彼らの勝手*2」ですが、「コロナは危険でない」という誤情報を流すこと*3が許しがたい。
 岡田が論外なのは勿論ですが、「コロナはただの風邪」論の掲載はリベラル21も「これで2度目*4」ですからね。しかも「その1」だから最低でも「その2」があるわけです。
 「岡田さんは常連投稿者なので基本的にノーチェックです。掲載したからと言って、彼の意見に賛同してるわけでは必ずしもありません」なんてそんな言い訳はもちろん通用しない。いや実際そう言うくだらない話なのかもしれませんが、「掲載論文については最低限、『事実に反しない』というチェックはして当然でしょ?。じゃあ、歴史修正主義(例:南京事件否定論)でもインチキ医療推奨(例:ホメオパシー)でも常連投稿者ならノーチェックで掲載するの?。そんなデタラメなサイトがリベラル21なの?」て話です。
 正直、リベラル21の関係者は岡田の「コロナはただの風邪」論を支持するというので無ければ、リベラル21執行部(?)によって行われた岡田論文掲載を批判し、岡田論文の掲載撤回と「謝罪文の掲載」を最低限、求めるべきでしょう。
 といったら、おそらく「一部の関係者」を除いて、「ほとんどの関係者」は誰もそんなことは求めず、岡田論文は掲載され続け、にもかかわらず「あんたら野党共闘支持だよね?。野党各党はこんな甘いコロナ認識してないんだけど、その点、どう考えてるのよ?」「野党に『コロナは危険じゃない、考えを改めろ!』というの?」と聞けばしどろもどろでしょうが。
 要するに「リベラル21」は「恐らく無責任体制だ」ということです。
 リベラル21という団体をつくって、「団体公式サイト」を運営して、論文掲載する。
 普通に考えれば「リベラル21が論文内容をチェックして問題ないと判断した物だけを掲載してる」という「話であるべき」です。
 ところが実際のリベラル21は恐らくそうではない。リベラル21の中心人物である「田畑光永*5ら」と「そのお友達」が論文執筆の中心であって、「執筆者を田畑さんの友達以外にも拡大しよう」なんて全く考えてない。だから執筆者が「ほぼ固定」でその結果、社会への影響力もほとんど無い。
 そしておそらく「田畑等、リベラル21幹部の友達(今回は岡田)」であればノーチェックで論文掲載。
 だからこそ「岡田の主張って野党各党の主張と違うじゃん。なんでそんなもんを自称野党共闘支持のリベラル21が掲載するの?。じゃあ野党各党にそういう『コロナは風邪』論の立場でリベラル21は働きかけるの?」と聞かれるとおそらくしどろもどろになる。
 まともに論文をチェックしてないからです。さすがにリベラル21も「組織として」岡田のようなコロナ認識で野党に働きかけはしないでしょう。
 一方でリベラル21においては「田畑さんら幹部の友達である岡田さんをうかつに批判できない」「いったん掲載した論文について掲載を撤回し、謝罪文を掲載なんて田畑さんら幹部の了解なしに出来ない」つう「幹部独裁」なんでしょうね。
 で、断言しても良いでしょうが1)田畑も岡田レベルの「甘いコロナ認識」なのか、それとも、2)そこまで酷くないが「身びいき(例:唐沢俊一をかばい続けたと学会)」で田畑が岡田をかばうかはともかく、こんな酷い論文を掲載しても、リベラル21は「論文撤回」などのまともな対応はおそらく何一つしないでしょう。
 まあ、そもそもリベラル21なんて「田畑ら関係者が自画自讃」ところで世間的影響力は皆無です。
 アンチ「リベラル21」の立場に立つ人間ですら多くは「産経が日本共産党や中国、北朝鮮、韓国に悪口するような形」でリベラル21を批判したりはしないでしょう。俺だって正直、こんな文章を書いてはいますが、一方で「別にリベラル21なんて世間的影響力皆無だからな。こんなアホ論文でいっそう世間に呆れられ、馬鹿にされて、影響力がなくなるだろうが、その程度の事も気づかない馬鹿がリベラル21なんだろうな。正直、批判する意味もあまりないな」とは思っています。その結果「批判が少ない」ので余計「撤回する動機がない」(ただし批判が少ないのは「賛同されてるから」ではなく「あんなサイト、影響力皆無だから」「どうせ批判しても撤回しないだろ?、リベラル21には自浄能力ゼロだろ?」などと馬鹿にされてるからであって望ましいことではありません)。
 まあ「批判が山ほど出ても」リベラル21がこの記事を撤回するか疑問ですが。
 さて、岡田のような連中が「コロナは風邪」と言い出すのは勿論「コロナの平均死亡率が低いから」です。
 「味覚、嗅覚の障害などの後遺症の問題*6」「発症時の高熱や倦怠感のつらさ*7」「いわゆる医療崩壊問題」はひとまず置けば*8、確かコロナの死亡率は平均で「5%」程度です。
 平均ですので「高齢者、基礎疾患患者は5%より高く、健康な若年層は5%より低い」。つまり「高齢者、基礎疾患患者」でなければ「味覚、嗅覚の障害などの後遺症の問題」「高熱や倦怠感のつらさ」「いわゆる医療崩壊問題」はひとまず置けば、「死なないことの方が多い*9」。
 しかし「死なないという保証」はもちろんどこにもありません。
 以前、ネット上で「コロナはロシアンルーレットみたいなもん、だからコロナを舐める人間が出てくる」と表現されていましたが、コロナ楽観論とは「ロシアンルーレットなんて大して危険でない、当たる確率が低いから」というくらいの暴論でしょう。
 ロシアンルーレットとはもともとは「6連発の拳銃に1発だけ弾を入れて行う行為」ですがそれだと「5%の死亡率」より明らかに高くなるので、ここでは

ロシアンルーレット - Wikipedia
 日本のバラエティ番組などでは、「1つだけハズレがある」というルールは流用したまま、命の危険性が伴わないようにアレンジされたゲームがしばしば登場する。
・何本かある紐のうちハズレの1本を引く、または切ると、風船が割れたり水やタライが降ってきたりする。
・用意された食べ物(一口で食べることが出来、『タネ』を仕込むことが容易なシュークリームやにぎり寿司であることが多い)のうち、1つだけわさびやからしなどの調味料が大量に入ったハズレがある。

というような設定、つまりは「用意された食べ物の内、一つだけに致死量の毒物が入っている(死亡率5%なので食べ物は20個)」「ただし、即効性のない毒物なので、早急に医療措置すれば助かる可能性も高い(そして医師がスタンバイしてる)」という設定で考えてみましょう。
 この場合に「20個のうち19個は安全なんじゃん」「早急に医療措置すれば助かるんだろ?」といって「食べ物版ロシアンルーレットに挑む奴」がいるのか。「このゲームに挑めば多額の金が得られる、そして登場人物はそうしたゲームに挑もうとするほどカネに詰まってる」という藤原竜也主演で実写映画にもなったマンガの「賭博黙示録カイジ - Wikipedia」のような設定でもない限りそんな奴は普通いないでしょうが、「コロナは風邪」論はそのくらい無茶苦茶です。
 当然、「ロシアンルーレット状態をなくそう(ワクチン開発)」と言う動きが出てくるのは当たり前です。
 まあ、ワクチンには「血栓の助長の疑い」という別の問題があるとは言え、「ワクチン不要論」岡田が主として主張してるのは「ワクチンの副反応」ではなく「コロナは風邪」なのでお話になりません。
 そして「血栓助長の疑い」については「それを考慮に入れてもワクチン接種のメリットは大きい」というのが一般的見解でしょう(もちろんそうした副反応がないワクチンが最も良いわけで、そうした方向での改善を希望しますが)。

*1:1940年生まれ。朝日新聞社でワシントン特派員・論説委員などを歴任。朝日新聞定年退社後は一時、週刊金曜日編集長を務めた。著書『アメリカ産牛肉から、食の安全を考える』(2007年、岩波ブックレット)、『ミツバチ大量死は警告する』(2013年、集英社新書)、『香害(こうがい):そのニオイから身を守るには』(2017年、金曜日)

*2:岡田らが他に感染させる危険性を考えると微妙ではありますが

*3:とはいえ「岡田のバカのせい」で「リベラルイメージが悪くなりかねない」と言う問題はともかく「こうしたコロナ軽視論」が「すさまじい惨状を生んでしまったトランプの米国」などによって、こうした与太への支持は日本において極めて少ない(つまり岡田のような与太の実害は「ゼロではない」ものの低い)ですが。

*4:もしかしたら他にもあるかもしれませんが俺が気づいたのでは2度目です

*5:1935年生まれ。1984年10月から1988年9月までTBS『JNNニュースコープ』のメインキャスターを務めた。この他TBS北京支局長、香港支局長などを歴任。TBSを定年退職後は、法政大学客員教授を経て、2006年まで神奈川大学経営学部の教授を務めた。著書『中国を知る』(1990年、岩波ジュニア新書)、『鄧小平の遺産』(1995年、岩波新書)、『勝った中国・負けた日本:記事が映す断絶八年の転変(1945年~1952年)』(2015年、御茶の水書房)など(田畑光永 - Wikipedia参照)

*6:もちろん後遺症が幸いにも出ないこともあり、このことも「コロナは風邪」論を助長しています。

*7:一部に無症状感染もあり、このことも「コロナは風邪」論を助長しています。

*8:まあ、どれもこれも「置いていい問題ではない」ですが。

*9:もちろん例えば「平均死亡率80%」等という恐ろしいことを希望してはいませんが、こうなると「岡田のようなバカの放言」を助長する「平均死亡率の低さ」が恨めしい気すらします。まあ岡田のようなバカは「平均死亡率80%」でも「怖くない」と言い出しかねませんが