高世仁に突っ込む(2021年4/24日分)(追記あり)

【最初に追記】
 この拙記事を北朝鮮が崩壊する前に自分の会社を倒産させた無様で無残な話 - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)家族会と巣食う会の見解と違う報道ができずに高世仁の北朝鮮報道は自滅した(関川夏央もたぶん同じ) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)でご紹介頂きました。いつも有り難うございます。しかし「改めて思いますが」高世も本当にどうしようもない「バカでクズ」ですね。
【追記終わり】


「私の愛した街」が流れた通夜 - 高世仁のジャーナルな日々

 おととい、早稲田大学時代のサークル「中国研究会」の後輩のT君が亡くなったとの知らせを受けた。64歳で肺がんだった。

 名前を出さないのは遺族から「出さないで欲しい」という依頼でもあったのか。人生80年時代では、はっきり言って早死にですね。

 T君は光文社の『フラッシュ』、『週刊宝石*1』で記者をやったあとノンフィクション本の出版を担当して3年前に退職した。きょうお通夜に行ったら、彼が手掛けた本の何冊かが受付に展示されていた。話題の本もたくさん手掛けている。
 たとえば、辻信一*2監修『ハチドリのひとしずく いま、私にできること*3
 『ハチドリのひとしずく』はベストセラーになり、新聞やテレビでも取り上げられ、ブームを作った。ハチドリを名前に冠したNPO*4も登場した。

 聞いたことの無い本なので「へえ、そうなの?」ですね。『ハチドリのひとしずく』でググったら

(社説余滴)ハチドリのひとしずく 増谷文生:朝日新聞デジタル2021.4.4
 「ハチドリのひとしずく」という南米の民話をご存じだろうか。燃える森に一滴ずつ水を落とすハチドリが、「そんなことをして何になるのか」と動物たちに問われ、「私にできることをしているだけ」と答える話だ。
 仕事に疲れ、「これでいいのかな」と迷いが出てきた時、私はよく思い出す。なぜか毎回ウルッと来て、ほどなく、「できることをやるしかないじゃないか」と気を取り直している。

と言う記事がヒットしました。

 私の『金正日「闇ドル帝国」の壊死*5』という本もT君の手で光文社から出してもらった。これは金融制裁が北朝鮮体制崩壊寸前まで追いつめていることを書いた本なのだが、出版直後に当時のブッシュ政権が制裁を緩和してしまい肩透かしをくって全然売れなかった。

 つまりは高世の北朝鮮認識が完全に間違っていたということですね(失笑)。こんな本を出したT氏も「本当に馬鹿野郎」です。まあ、ブッシュの制裁緩和が無くてもどれほど売れたことやら。そもそも2006年と言えば、韓国は「太陽政策盧武鉉政権」ですし、今と同様に当時も「冷戦時代から長い付き合いがある」中露が北朝鮮を経済支援していました。
 それで「体制崩壊」なんてまともな人間なら絶対に言わない。なお、2006年と言えば、「今もバイデン政権が後始末に苦しんでいます」が、ブッシュは「2001年にアフガンで始めたタリバン打倒戦争(タリバン政権は倒れたが残党がゲリラ戦を展開)」「2003年にイラクで始めたフセイン政権打倒戦争(フセインは打倒できたが残党がISを結成)」の処理で苦しんでいたわけです。
 おそらく「ブッシュにとっての重要性」は「イラクやアフガン>北朝鮮北朝鮮に余計な力を使わずイラクやアフガンに全力投球したい)」だったわけで「ブッシュが北朝鮮を延命させた、重大なミスを犯した」と言いたいらしい高世の物言いには相当問題があると思います。 
 それにしても「タリバン復権しつつある*6ようだ」し、何というか「ブッシュのタリバン打倒」は「重大な失敗だった」のではないか。

 小さなハチドリが主人公の南米の民話で、大火事になった森に、くちばしで懸命に一滴づつ水を落とすハチドリが、「そんなことをして何になるんだ」と他の動物たちに嘲笑され、「私は、私にできることをするだけ」と答える短い話だ。

 こういうのに感動する人間もいるんでしょうが、俺は性格がひねてるので、俺的には

◆諦めないでコツコツやることが大事だと言いたいんだろうけど、その童話の話に限定すれば、そんなことしても火は消えないじゃん。こんなんで感動する人間の気がしれんわ。アホじゃね?
◆方法論が間違ってたらこつこつやったって意味ねえんだけど?

ですね。ただしそういうことを「この本のファン」に言うと確実にケンカになるのでそんなことは俺もしませんが。
 もちろん

◆何をして良いか悩ましいが何もしないよりはマシだと思って政治活動、社会活動などする

つう思いを俺も否定しませんが、とはいえ「明らかに無駄な行為」を美化する童話を礼賛されてもねえ、つう気持ちが大きいですね。
 極論すれば、こうした話は例えば「戦局に影響が無くても、現状を何とかしたいという思いから、神風特攻するのが国を愛する日本人としての思い」つう間違った方向に行く危険性もありますし。

 通夜では故人が好きだった歌「私の愛した街」が流れた。
 1972年1月30日、北アイルランドのロンドンデリーでデモ行進に英国軍が発砲し、14人が殺された「血の日曜日事件」を背景に生まれた歌だ。
 訳詞は横井久美子さん*7だ。横井さんといえば、この1月に亡くなったが、彼女ともご縁があって、コロンボ1984年10月に開催された「スリランカ世界平和音楽祭」で彼女が歌ったのを私がビデオ撮影した。ご縁のある人たちが次々に亡くなっていく。これが歳をとるということなんだな。

 「話が脱線します」が

https://www.asahi-net.or.jp/~fg4k-yki/
◆2021年1月15日 お知らせ
 横井久美子は、2019年8月、20回目のアイルランド・ツアーから帰国した直後に、下腹部に少し痛みを感じ、精密検査の結果、9月末に腎盂癌が発見され、2019年10月12日に右側の腎臓を全摘出する手術をうけました。
 その後1年3ヵ月の間、たくさんの方々に励まされながら、病気と全力でたたかってきました。
(中略)
 しかし、昨年11月20日に、ブログの第59回を書いたころから、急速に病状が進行し、2021年1月14日夕刻、自宅で家族に見守られながら、76歳の生涯を安らかに終えました。
 ブログを読んでいただいていた皆様に、この悲しいお知らせを謹んでご報告するとともに、これまでのご支援、ご厚誼に、心から感謝いたします。
 葬儀については、生前の本人の希望に沿って、身近な親族のみによる家族葬としてとりおこなう予定です。
 なお、最後のブログで「どんな本になるか楽しみに待っている」と書いている本については、残念ながら著者の手に届けることはできませんでしたが、後に残された者によって完成させる予定です。
 親族を代表して 友寄英隆(夫)

だそうです。
 おそらく「元・月刊『経済』編集長」で

◆『「新自由主義」とは何か』(2006年、新日本出版社
◆『変革の時代、その経済的基礎』(2010年、光陽出版社)
◆『「国際競争力」とは何か』(2011年、かもがわ出版
◆『大震災後の日本経済、何をなすべきか』(2011年、学習の友社)
◆『「アベノミクス」の陥穽』(2013年、かもがわ出版
◆『アベノミクスと日本資本主義』(2014年、新日本出版社
◆『アベノミクスの終焉、ピケティの反乱、マルクスの逆襲』(2015年、かもがわ出版
◆『「一億総活躍社会」とはなにか』(2016年、かもがわ出版
◆『「人口減少社会」とは何か:人口問題を考える12章』(2017年、学習の友社)
◆『AIと資本主義:マルクス経済学ではこう考える』(2019年、本の泉社)
◆『コロナ・パンデミックと日本資本主義』(2020年、学習の友社)

の著者の友寄氏でしょう。「珍しい(珍名)」とまではいえないにせよ「友寄(ともより)英隆」なんて

吉田茂 (内務官僚) - Wikipedia参照
吉田茂
・外務官僚出身(外務次官、駐英大使など歴任)で、戦後、東久邇宮、幣原*8内閣外相を経て首相となった吉田茂(1878~1967年)と内務官僚出身で、戦前、米内*9内閣厚生相、福岡県知事、小磯*10内閣軍需相などを歴任した吉田茂(1885~1954年)の二人がいる。
近衛文麿*11二・二六事件の後、首相就任を辞退し、代わりに岡田*12内閣外相の広田弘毅*13を次の首相に考えていた(実際に広田が首相に就任)。広田を口説くために外務省の吉田茂とともに就任を要請しようとして、秘書を吉田の所へ行かせたが、その秘書は間違って内務省の吉田のもとへ行ってしまった。
内務省の吉田が米内内閣厚生相に就任した際に、間違ってお祝いを贈られた外務省の吉田は激怒したという。後に二人の間で取り決めを行い、間違って贈られた物で、生物など送り直す時間がない物に関しては、届けられた方の物にして良いという約束を交わした。外務省の吉田が大磯に邸宅があったため「大磯の吉田」と呼ばれたのに対し、内務省の吉田は目白に邸宅があったため、「目白の吉田」と呼ばれた。
・濱口*14内閣の頃、外務省の吉田が外務次官、内務省の吉田が内務省社会局長で同席する機会が多かったため、2人の共通の友人から「間違えて仕方がないから君たちどっちか名前を改めたらどうだ」と提案された。この際、内務省の吉田は「僕は生まれてから今に至る迄、終始一貫吉田で来ている。向うの吉田君は元は竹内姓だったのが、後に吉田家の養子になったんじゃないか。名前に関する限り僕の方が先輩だ。改名の件は向うへ行って話してくれ。僕は嫌だ」と一蹴したという。
・なお、偶然だが、どちらの吉田茂にも和子という娘がいる(日本母親大会実行委員長、豊島区議などを歴任した山家(やんべ*15)和子(1915~1993年)と麻生太郎*16副総理・財務相の母の麻生和子(1915~1996年))。

などと違って同姓同名が沢山居るような名前じゃないですしね。ということでそんな横井氏と交遊があった高世は「元々は左翼だった」わけです。「右翼団体救う会と野合するようになった今」はどう見ても右翼ですが。

*1:1981年創刊。2001年1月25日に発売された2月8日号をもって休刊(週刊宝石 - Wikipedia参照)

*2:本名・大岩圭之助(大学教員としては大岩名義で活動)。明治学院大学名誉教授。「スローライフ」を提唱し、「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人、NGOナマケモノ倶楽部」世話人などを歴任。著書『スロー・イズ・ビューティフル』(2004年、平凡社ライブラリー)、『「ゆっくり」でいいんだよ』(2006年、ちくまプリマー新書)、『幸せって、なんだっけ』(2008年、ソフトバンク新書)、『弱虫でいいんだよ』(2015年、ちくまプリマー新書)、『 「しないこと」リストのすすめ:人生を豊かにする引き算の発想』(2015年、ポプラ新書)など(辻信一 - Wikipedia参照)

*3:2006年、光文社

*4:おそらくハチドリ電力|いま、私たちにできることをはちどりプロジェクト - カンボジア支援団体 NPO法人「はちどりプロジェクト」のこと

*5:2006年刊行

*6:さすがにタリバンも「昔のママ」ではなく、「表面的なポーズにすぎない」としても「柔軟化はしている」ようですが。

*7:著書『ただの私に戻る旅:自転車でゆくアイルランド、私の愛した街』(1995年、労働旬報社)、『ネパール 村人総出でつくった音楽ホール:幸せを呼ぶ秘境の地サチコール』(2016年、本の泉社)

*8:戦前、加藤高明、第1次若槻、濱口、第2次若槻内閣外相を、戦後、首相、吉田内閣副総理、衆院議長を歴任

*9:戦前、林、第一次近衛、平沼内閣海軍大臣、首相、小磯、鈴木内閣海軍大臣を、戦後、東久邇宮、幣原内閣海軍大臣を歴任

*10:陸軍次官、関東軍参謀長、朝鮮軍司令官、平沼、米内内閣拓務大臣、朝鮮総督、首相など歴任。戦後終身刑判決で服役中に病死。後に靖国に合祀

*11:貴族院議長、首相を歴任。戦後、戦犯指定を苦にして自殺

*12:田中、斎藤内閣海軍大臣、首相を歴任。226事件当時、首相として青年将校に襲撃されるが、難を逃れた。

*13:斎藤、岡田内閣外相、首相、第一次近衛内閣外相を歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀

*14:逓信次官、大蔵次官、加藤高明、第一次若槻内閣蔵相、第一次若槻内閣内務相、首相など歴任。首相在任中に右翼に狙撃され重傷を負い、首相を病気辞任。その翌年には死去。

*15:これで「やまが」と読むこともあるので人名というのは知ってないと全く読めません。

*16:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、外相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)、首相、第二~四次安倍内閣副総理・財務相などを経て菅内閣副総理・財務相