「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年5/1分:荒木和博の巻)

◆荒木ツイート

https://twitter.com/ARAKI_Kazuhiro/status/1388454048383176708
 予備役ブルーリボンの会『レブラ君とあやしい仲間たち その31 ゲストは元自衛官*1で『平成の自衛官を終えて*2』という著書を上梓された飯塚泰樹さんです。ぜひご覧ください。

 14分15秒程度の動画です。説明文から想像が付くでしょうが「ブルーリボンの会」の建前である「拉致被害者の救出」とは全く関係ありません。予備役ブルーリボンの会メンバーという「荒木の同類ウヨ*3」がウヨ放言をしてるだけの話です。
 見る価値は全くありません。完全に荒木等は迷走していますね。それにしても「自衛官全て」がこんなトンデモウヨではないでしょうが、「今回の飯塚」「田母神*4」「ヒゲの佐藤*5」「荒木の同類ウヨである荒谷卓」と「自衛隊にトンデモウヨが複数いること」にはうんざりしますね。
 しかも

特別講話 | 海上自衛隊幹部学校
【その1】
講師:東北大学名誉教授 田中英道*6
実施日:平成28年9月6日
演題:「伝統の継承~世界に誇るやまとごころ」
【その2】
講師:政治評論家・竹田恒泰*7
実施日:平成29年1月26日
演題:「我が国における皇統の位置づけと譲位の考察」
【その3】
講師:東京大学名誉教授・文学研究者 平川祐弘*8  
実施日:平成29年11月29日   
演題:「軍人の栄辱:堀悌吉*9海軍中将」   

特別講話 | 海上自衛隊幹部学校
講師:ジャーナリスト門田隆将氏
実施日:令和元年12月11日(水)
演題:『新聞という病*10』が明らかになったマスコミの未来

特別講話 | 海上自衛隊幹部学校
講師:ジャーナリスト櫻井よしこ*11
実施日:令和2年6月23日(火)
演 題:「今、日本が直面する国内外の課題」

ということで「櫻井よしこらウヨ活動家を講師に呼ぶ」「しかもその事実を躊躇無くホームページで宣伝する」自衛隊は明らかに「組織として右翼化している」と疑わざるを得ませんね(これについては海上自衛隊幹部学校の「特別講話」に改憲派“安倍応援団”が続々登壇の危うさ | ハーバー・ビジネス・オンライン参照)。うんざりします。


木村かほるさん失踪の秋田市内での現場ライブ(R3.5.1): 荒木和博BLOG

 昭和35年(1960)2月27日に寮を出て失踪した日赤秋田高等看護学院学生木村かほるさんの現場ライブです。

 18分30秒程度の動画です。馬鹿馬鹿しいとしか言いようがない。見る価値は全くありません。
 木村さんの失踪を北朝鮮拉致と決めつける根拠は何もないですが、仮に北朝鮮拉致だとしても「失踪(1960年)から60年も経ってから」捜査の素人の荒木が調査しても分かることなんかあるわけはない。
 「例は何でもいい」ですが例えば「国松警察庁長官狙撃事件’(1995年、今から約25年前)」について狙撃現場で今、調査して「犯人逮捕に繋がる」何か新しい真実が分かるかと言ったら分かるわけがないのと同じ話です。
 荒木も良くこんな無意味なことが出来るし、木村さんの親族もこんな茶番劇に付き合うことが出来るもんだと心底呆れます。


長距離の移動と偽装工作【調査会NEWS3431】(R03.5.1): 荒木和博BLOG

 遠山文子(とおやま・ふみこ*12)さんは昭和48(1973)年、交際中の男性(非公開)と東京の会社を退職*13し、北海道、福岡、山口、大阪、石川など日本国内の様々な場所を訪れ*14、そのときの写真や航空券、訪れた先の施設の入場券の領収証などをノートに貼り付け、遠山さんの友人に送った*15まま行方がわからなくなっています。
 尾上民公乃(おのうえ・みこの*16)さんは昭和62(1987)年6月6日未明、大阪市で失踪。翌日の早朝、大阪府内の家族は「さっき車が博多湾の桟橋から海に落ちたのを釣り人が目撃した」との連絡を受けました。車は勤務先の同僚の女性のもので、その友人からの電話でした。
 松永正樹(当時30歳)さんは香川県善通寺市に家族とともに住んでいました。平成7(1995)年8月28日の深夜、自室で誰かと電話で話をしていましたが、翌朝家族が自室に行くと「福井に10日から2週間仕事で行ってくる」とだけ書き置きが残されていました。9月15日、松永さんから本人宛で封筒が届き、中から車の番号、印鑑、車の鍵などが入っていました。そしてその年の12月、松永さんの車は北海道の苫小牧市で見つかったのです。

 「全部」特定失踪者であり、北朝鮮拉致と認定するまともな根拠はありません。
 遠山さん失踪について、「交際中の男性を事件に関係ある」と決めつけてるという「誤解を恐れず」指摘すれば

交際中の男性(非公開)と東京の会社を退職し、北海道、福岡、山口、大阪、石川など日本国内の様々な場所を訪れ

というのだから問題はその「交際中の男性」ですね。彼も一緒に失踪したのか、はたまた、彼は「彼女と別れて、その後彼女が失踪」であって、彼の所在は分かっていて、失踪したわけでは無いのか。
 彼女と一緒に失踪した場合は「無理心中or一緒に事件や事故に巻き込まれた」、彼は失踪してない場合は「何らかのトラブルで彼女を殺害した彼が、彼女の遺体をどこかに遺棄した」ことが容易に想像できます(ただし、「男性の所在はどうなってるのか」書いてないのでその当たりはさっぱり分かりませんが)。
 松永さん失踪について言えば「1995年失踪」、つまり「李恩恵疑惑」以降の話なので北朝鮮拉致の可能性は低い。
 それ以前にこの失踪は「荒木等が北朝鮮拉致と放言する」のとは別の意味で不可解すぎます。
 何故松永さんは「香川県善通寺市から福井に仕事に行ったのか?(そもそも松永氏の仕事とは何なのか?。会社勤めではなく自営業なのか?)」。
 何故彼は家族に「電話の相手は誰なのか」「どんな仕事で出かけるのか」などについて、きちんと説明せず「書き置きだけを残したのか」。しかもその書き置きには「福井に2週間」以外のことは書いてないらしい。
 ここからは「何かやばい話に関わったあげく、トラブルで殺されたのでは無いか(もちろん北朝鮮とは関係ないでしょう)」「やばい話なので家族に説明が出来なかったのでは無いか」ということが容易に想像できます。

 いずれも都道府県をまたいで長距離を移動した足跡を残していました。

 都道府県をまたごうがまたぐまいが、失踪者の「失踪原因」「居場所」「(失踪が犯罪の場合の)実行犯」を探ることは楽ではありません。
 つまりは「捜査の攪乱」のために「拉致実行犯が拉致被害者を同行して、都道府県をまたいで移動した」だの「拉致被害者の同行など実は無く、拉致実行犯だけが都道府県をまたいで移動した」と決めつける根拠はどこにもない。
 そもそも「自発的失踪や事故」でなく拉致と決めつける根拠も無く、また仮に拉致だとしても、その犯人が北朝鮮工作員と決めつける根拠もないですが。
 つまりは繰り返しになりますが、「もしこの失踪が拉致なら」「拉致実行犯が北朝鮮工作員なら」「都道府県をまたいだ移動が捜査の攪乱なら」という仮定に仮定を重ねた話なので全く馬鹿馬鹿しいだけです。しかもその仮定にまともな根拠がない。

*1:定年退官したと言うことでしょう。

*2:2021年、幻冬舎

*3:そもそもウヨでも無ければ「自衛隊特殊部隊による拉致被害者救出」を放言する「荒木のブルーリボンの会」になんか参加しませんが。

*4:航空幕僚長。著書『日本はもっとほめられていい』(2012年、廣済堂新書)、『だから日本は舐められる』(2012年、双葉新書)、『なぜ朝日新聞はかくも安倍晋三を憎むのか』(2014年、飛鳥新社)、『日本核武装計画』(2014年、祥伝社)など

*5:第四次安倍内閣で外務副大臣。著書『ありがとう自衛隊』(2011年、ワニブックスPLUS新書)など

*6:つくる会元会長。著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(2011年、展転社)、『戦後日本を狂わせた反日歴史認識を撃つ』(2016年、展転社)、『日本人にリベラリズムは必要ない。「リベラル」という破壊思想』(2017年、ベストセラーズ)、『左翼グローバリズムとの対決』(2020年、扶桑社)など(田中英道 - Wikipedia参照)

*7:著書『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』(2010年、PHP新書)、『アメリカの戦争責任:戦後最大のタブーに挑む』(2015年、PHP新書)、『日本人の原点がわかる「国体」の授業』(2016年、PHP文庫)、『天皇は本当にただの象徴に堕ちたのか:変わらぬ皇統の重み』(2017年、PHP新書)など

*8:国家基本問題研究所理事。著書『日本人に生まれて、まあよかった』(2014年、新潮新書) など(平川祐弘 - Wikipedia参照。

*9:1883~1959年。海軍軍人として戦艦「陸奥」艦長、海軍省軍務局長など歴任。海軍退役後は 日本飛行機社長、浦賀船渠社長など歴任(堀悌吉 - Wikipedia参照)

*10:門田著、2019年、産経新聞出版

*11:国家基本問題研究所理事長、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表という右翼活動家。著書『GHQ作成の情報操作書「真相箱」の呪縛を解く:戦後日本人の歴史観はこうして歪められた』(2002年、小学館文庫)、『気高く、強く、美しくあれ:日本の復活は憲法改正からはじまる』(2006年、小学館)、『異形の大国中国』(2010年、新潮文庫)、『民主党政権では日本が持たない:国民を欺いた「政権交代」』(2010年、PHP研究所)、『ニッポンの懸案:韓・中との衝突にどう対処するか』(2014年、小学館新書)、『日本人に生まれて良かった』(2015年、悟空出版)、『地政学で考える日本の未来:中国の覇権戦略に立ち向かう』(2017年、PHP文庫)、『赤い日本』(2021年、産経新聞出版)など(櫻井よしこ - Wikipedia参照)

*12:「文子」は「あやこ」という読み方もありうるのでルビを振りました。

*13:退職理由が何なのか、気になります。例えば「うつ病で退職」であれば自発的失踪の可能性は否定できないでしょう。

*14:世の中、旅行好きの人間もいますので決めつけは出来ませんが「北海道、福岡、山口、大阪、石川」と失踪前に一大旅行をしてるのも気になりますね。精神的に不安定な状況であるが故に「大旅行をしていた(不安定な精神をいやしたかったor死に場所を探していた)」という想像が容易に出来るかと思います(当然、その場合、自発的失踪の可能性がある)。

*15:そもそもこの行為も非常に奇妙ですよね。写真ならともかく「航空券や入場券を貼り付けたノート」を送られて嬉しい人間はあまりいないでしょう。本人が自分で保管して「あのときはこの飛行機に乗って、この施設に入った」と懐かしく思うのならともかく。「失踪前提」で何かを「知人友人に残したかった」のだろうかと言う気がします(つまり自殺の可能性も含む自発的失踪)。

*16:「尾上」は「おがみ」という読み方もありうるし「民公乃」はまず読めないのでルビを振りました。