今日の産経ニュース(2021年5月5日分)

「赤木ファイル」存在認める 森友学園文書改竄で国側 - 産経ニュース
 とりあえずノーコメントで紹介だけしておきます。


国民投票法改正案で与党幹事長、 立民の修正案受け入れを確認 - 産経ニュース
 法案の問題点については澤藤統一郎の憲法日記 » 「日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案」の採決に反対し、改憲手続法抜本改正の慎重審議を求める声明(明日の採決強行を危惧して再掲)を紹介しておきます。
 自民からすれば立民と「共産、社民」、あるいは市民団体との間に「不協和音」を生み出すことが出来るのだから、当然、自民が「立民の修正案」受入の方向で動く事(ただし共産などの巻き返しで立民が6日の採決合意を撤回しないように前日の5日など直前に受入表明すること)は予想の範囲内です。立民のアホさ、クズさには「改めて」怒りを禁じ得ませんね。
 自公政権を利するわけにも行かないので、野党共闘を全てぶち壊すというわけにもいきません*1が、正直、共産は「野党共闘についてもう少し距離を置いた方が良いのでは無いか*2」と思いますね。
 「連立政権を目指す」などと公言することはむしろ立民に「共産が政権に入りたがってるからそれを餌にいくらでも無茶が飲ませられる」と舐められるだけでは無いのか。「できる限り選挙協力はするが、連立までするかは未確定(閣外協力はするが)」「政策合意が成立しない場合は、基本的に自民を利することになろうが共産候補を立てる。選挙において無条件で野党共闘などしない」「立民が筋が通らないことをしたら批判する(今回は明らかに筋が通らないでしょうが)」という距離を置いた態度にした方が良いのでは無いか。
 鳩山、菅、野田民主党内閣の時は「是々非々」の態度だったわけですから、基本的にそれと同じで良いのでは無いか。
 昨今の共産には「野党共闘にこだわるあまりに立民に舐められすぎではないか」「中国非難なんかする*3より立民批判しろよ!」「どんだけ立民に遠慮してるんだよ!」「故・宮本委員長時代はもっと毅然としていたと思うぞ!」「宮本同志*4の墓前で土下座して謝れ!」「宮本時代が懐かしい」つう不快感を禁じ得ません。
 正直、「政権亡者か、お前ら」「村山政権を共産党は『公約違反』『変節』と散々批判してたが、同じ事やる気じゃねえだろうな!」「宮本同志が生きてたら激怒すると思うぞ」つう不快感を志位執行部には感じずにはいられません。まあ、こういう書きぶりで分かるように俺は共産支持者であっても「消極的支持者」であって熱烈な支持者というわけではありません。もちろん党員でも後援会員でもない*5


【正論】憲法改正なしで自由と民主守れぬ 麗澤大学教授・八木秀次 - 産経ニュース
 「何のことだ?」と思ったら「今の憲法では中国が侵略してきたら国が守れないんです。中国領になったら一党独裁で日本の自由と民主主義が失われる」て馬鹿すぎて話になりません。
 政府解釈では専守防衛は否定されてないのでそんなことにはならない。まあ、それ以前に中国も日本侵攻なんか考えてないでしょうが。大体、「安倍の改憲目的」は集団的自衛権行使なのに何を言ってるのか?
 それとも「集団的自衛権行使しないと台湾が侵略されて一党独裁で台湾の自由と民主主義が失われる」とでも?
 そもそも中国による台湾侵攻の可能性自体低いし、そんなもんは台湾が対応すべき話です。


コロナ規制反対の右派勝利 マドリード州議選で倍増 - 産経ニュース
 これが民主主義の怖さですね。選挙民がバカだと酷い結果が出る。「ろくに外出規制もかけずに*6、コロナを蔓延させたマドリード州与党」が議会選で勝利するとは常識外れですが、マドリード州民の多くは「コロナはただの風邪」なんでしょうか。まあ、マドリードの経済が「観光に依存する面が大きい(つまり外出規制が掛かると経済の落ち込みが大きい)」というのもあるかもしれませんが。


インド代表、五輪予選断念 コロナ感染拡大で入国制限 - 産経ニュース
 ということで「コロナ蔓延が深刻な日本で開催できるのか」というだけでなく「コロナ蔓延が深刻な国は日本へ代表を送れるのか(インドの場合は、送れないことが判明)」という問題も表面化しました。


ニッポン放送、今夜の特番で産経児童出版文化賞受賞作を紹介 - 産経ニュース
 こういう記事を読むと「ニッポン放送はやはり産経グループ企業」と実感しますね。


【産経抄】5月5日 - 産経ニュース

 北斎といえば、海外でもっとも名前が知られた日本人といっていい。中国外務省の報道官が、原発の処理水の海洋放出を揶揄する画像に北斎の代表作のパロディー画を選んだのも、知名度の高さを悪用したわけだ。

 別にああいうパロディーは「悪用」て言わないと思うんですけどね。それと「揶揄」というと「不当に小バカにしてる」つうニュアンスが出るのでそこは中立的に「批判」と書くべきでしょう。

 先輩記者の千野境子さん*7から新著が送られてきた。
 『江戸のジャーナリスト 葛飾北斎』(国土社)によれば、本人も海外情勢に並々ならぬ好奇心を示していた。当時幕府は、長崎のオランダ商館に4年に1度の江戸参府を義務付けていた。商館から絵の注文を受けた北斎が、商館長らからヨーロッパ情勢などを聞いていた可能性が高い。
▼オランダ人の宿舎を描いた作品もある。

 仮に北斎が「商館長らからヨーロッパ情勢などを聞いていた」としてもそれだけで果たして「江戸のジャーナリスト」と呼んで良い物かどうか。

▼書店をぶらついていたら、北斎のライバル歌川広重をテーマにした新刊本『広重の浮世絵と地形で読み解く 江戸の秘密』(集英社)が目に留まった。著者の竹村公太郎さん*8は元建設省幹部で土木の専門家
▼広重の浮世絵は情報の宝庫だと竹村さんはいう。たとえば「東海道五拾三次」の「鞠子(まりこ)名物茶店」なら、背景の禿山(はげやま)に目をつける。江戸時代の末期には、(ボーガス注:燃料にするために?)森林はほとんど伐採されていた。

 この産経抄の一文からは
1)「文書資料だけで無く」絵画も歴史研究や歴史教育の題材になり得る
2)江戸時代は一般に思われてるほど「エコロジーな時代でも無かった」ということがわかります。

*1:もちろんだからこそ「最大野党」立民がこうした舐めたことをするわけですが。立民としては「野党共闘を壊せば自民を利する(俺の感想:その一言で共産など、共闘相手に相談も無く好き勝手やるのか、手前!)」「付則で立民の言い分を飲ませた(俺の感想:付則なんか法的拘束力は無いし、抽象的な内容だし、お前当初は本文に書かせると言ってたよな、枝野!。そして澤藤統一郎の憲法日記 » 「日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案」の採決に反対し、改憲手続法抜本改正の慎重審議を求める声明(明日の採決強行を危惧して再掲)の様な批判についてどう考えてるんだ?)」「今すぐ改憲の危機はない(俺の感想:今すぐはな。数年後どうなってるか分からないだろ!)」ということで「共産、社民や市民団体」を何とか丸め込めると思ってるのでしょう(括弧内に書いたような感想から俺は正直、立民には怒りを禁じ得ませんね)。正直、立民のナンバー2(幹事長)が「前原に近かった」福山であることを考えれば立民が本気で護憲の意思があるのか、俺は疑っています。

*2:この点、「野党共闘を破壊して自民を利したい(黒坂)」「野党共闘を壊したくはないが枝野の無法を容認できない(俺)」ということで俺とは思惑が全く違うとは言え「立民は共産を馬の足扱いしてるのにへいこらする志位執行部は情けない(俺の要約)」とツイートで悪口する黒坂真の物言いに「ある程度共感してること」は否定しません。

*3:基本的には俺は日本共産党の「中国共産党批判」は浅井基文氏が日本共産党の綱領改定問題-中国批判-|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ日本共産党委員長発言(朝日新聞)|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページなどで批判するように「無責任で許しがたい」「連立政権入りの用意があるとか抜かしてるが本気で政権入りしたときも今の悪口を続ける気なのか!、中国ビジネスを何だと思ってるんだ!」という怒りすら感じています。「野党共闘を壊せないので立民批判を躊躇する」という現実主義が何故「日中関係」では発揮されないのか。そしてそうした「立民批判を躊躇する日本共産党の自称・現実主義」は立民の思い上がりを助長し、政治を劣化させてるだけでは無いのか。

*4:まあ俺は党員ではないので同志呼ばわりは本来適切ではないのですが。

*5:いやこういう書きぶりだとむしろ「宮本氏に傾倒する団塊世代のベテラン党員(その癖に団塊ジュニア(1970年代後半生まれ)と年齢詐称してる)」とか思われるのか?。ちなみに一寸調べてみましたが辰巳孝太郎前参院議員(1976年生まれ)、武田良介参院議員(1979年生まれ)なんかが俺の世代ですね。

*6:もちろんその代わりにワクチン接種率の高さでカバーしたなどの事情もなさそうです。

*7:産経新聞マニラ支局長、ニューヨーク支局長、シンガポール支局長、論説委員長などを経て現在、産経新聞客員論説委員。著書『ペルー遙かな道:フジモリ大統領の母』(1995年、中公文庫)、『世界は日本・アジアをどう伝えているか』(2003年、連合出版)、『紅茶が動かした世界の話』(2011年、国土社)、『なぜ独裁はなくならないのか』(2013年、国土社)、『インドネシア9.30クーデターの謎を解く:スカルノスハルト、CIA、毛沢東の影』(2013年、草思社)、『日本はASEANとどう付き合うか』(2015年、草思社)、『戦後国際秩序の終わり』(2018年、連合出版)など(千野境子 - Wikipedia参照)

*8:元・国土交通省河川局長。著書『水力発電が日本を救う』(2016年、東洋経済新報社)、『地形と水脈で読み解く! 新しい日本史』(2019年、宝島社新書)、『“地形と気象"で解く! 日本の都市誕生の謎 :歴史地形学への招待』(2021年、ビジネス社)など(竹村公太郎 - Wikipedia参照)