珍右翼・黒坂真に突っ込む(2021年5月15日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真
 不破さんは中国、ベネズエラを礼賛しました。不破さんは社会経済の実態を調べる力が弱い。

 一党独裁の中国*1はともかくベネズエラは「チリ・アジェンデ政権」のような「複数政党制」での「社民政権誕生」ですからね。そして政権誕生時は特に「独裁云々」と言う問題もなかった(政策批判はあれども、チャベス政権批判派も政権誕生当初はそんな批判はしていません)。
 そしてその後、「独裁色を強めるベネズエラ」を日本共産党指導部が「過去には評価に値する面もあったが、現在では批判せざるを得ない」と批判を強めたことも黒坂にとってはどうでも良いことのようです。
 なお、「民主的な選挙」で誕生したはずの政権が、その後の政策から「独裁的」と批判されるケースは「フィリピン・ドゥテルテ政権」「トルコ・エルドアン政権」などがあり別に珍しい話でもない。
 もちろん1)政権発足時は多数派だったが、政治失政などで後に少数派になり、それでも政権維持しようとして独裁的というケースもあれば、2)「少数派(LGBTなど)の人権」について独裁的なので多数派がそれを容認している(つまり「多数派の支持がある」という意味で「民主的」ではある)というケースもある。

参考

弾圧やめ人権と民主主義の回復を――ベネズエラ危機について│外交│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会2019年2月21日
 日本共産党は、南米ベネズエラチャベス政権が発足当初、選挙をつうじて国民多数の支持を得ながら進めてきた変革のプロセスに肯定的に注目してきた。
 しかし、同政権および後継のマドゥロ*2政権の失政と変質のもとで状況が変化し、市民の政治的自由と生存権に関わる人権問題が深刻化している。
 わが党は、2017年5月、ベネズエラ政府に対し、抗議行動に対する抑圧的措置をただちに停止し、民主的秩序の回復のために責任ある措置をとるよう申し入れた。しかし、その後、事態は著しく悪化してきた。
 マドゥロ政権に対し、抗議運動に対する抑圧・弾圧をただちに停止するよう求める。
 現在のベネズエラの危機は、主要には、マドゥロ政権が、2015年の選挙で野党が多数派になった国会の権限を無効化し、批判勢力を暴力的に抑圧・弾圧し、2018年5月の大統領選挙で野党の有力候補を排除して、権力の維持をはかったことから引き起こされたものである。
 こうした経過にてらし、わが党は、マドゥロ政権を、ベネズエラ人民の意思にもとづく正統な政権とみなすことはできない。事態の根本的な解決には、大統領選挙のやり直しを含め民主主義を回復することが不可欠であると考える。

黒坂真リツイート
 日本共産党本部の皆さん。在留資格のない外国人は本来、国外に退去すべきです。
志位和夫
 (会見で)現行入管制度は、在留資格のない外国人を、裁判所も通さず、問答無用で収容施設においやる「全件収容主義」をとっている。著しく人権に反しており、国連人権委員会からも是正が強く求められている。改定案は、入管当局の裁量を拡大し、人権侵害をいっそう酷くする。

1)黒坂の言うような立場は「日本共産党以外の野党(立憲民主、社民)」もとってないのに日本共産党だけに言いがかりを付ける
2)仮にそうした立場に立ったところで入管の違法行為が正当化できるわけではない
と言う意味で黒坂は気が違っていますね。
 それにしてもここまで「日本国内の外国人相手に冷酷なクズ」がよくもまあ「中国のウイグル統治が問題だ」等と抜かせたもんです。
 そして黒坂以外にも「西岡力救う会会長)」「島田洋一救う会副会長)」「荒木和博(特定失踪者問題調査会代表)」など「黒坂の同類」の「ゲス右翼」がでかい面してるのが「拉致被害者家族会周辺」なんだから拉致が解決しないのも当然と言うべきでしょう。
 自称「入管法改悪反対」「入管の対応は非人道的で許せない」で、過去にはさんざん拉致で金儲けしてきた高世仁は『入管法改定案の何が悪い』『入管の対応の何が悪い』と放言して恥じない黒坂のような輩が「拉致界隈」ででかい面してることについて慚愧の念は無いのか。会社倒産以降は「拉致問題からは完全にトンズラ」ですから高世も呆れたクズです。

黒坂真
 増子典男さん。昔は外国人の権利は認められなかった、などということはありえません。治安維持法があってもゾルゲなどソ連工作員の組織が活動していたのですから。

 高世仁入管法改正案審議の前にウィシュマさんの死の解明を - 高世仁の「諸悪莫作」日記などで批判した「入管の対応」や「政府の改正入管法案」を増子氏も批判してるわけです。で、その際に「(外国人への日本政府の対応は)今も酷いが昔はもっと酷かった」と増子氏がツイートしたら、それに対する「これ」が黒坂の反論だそうです。
 常識外れすぎて、心底呆れますね。何の関係があるのか。「まさかとは思いますが」もしかして「ゾルゲ云々」が共産党員である増子氏への嫌がらせになるとでも思ってるのか。
 さすがにここまで馬鹿でクズなことを言う奴は「ウヨ業界広しといえども」黒坂以外にはいないでしょう。櫻井よしこ島田洋一ですらここまでキチガイなことは言わない。大阪経済大学(黒坂の勤務大学)もこんな奴を野放しにしていて良いのか。
 ゾルゲは表向きは「ドイツの有名新聞社の記者」であって「共産党スパイ」として活動しているわけではない。そんな人間が「酷い扱い」をされないのは当たり前でしょう。今で言えば「ニューヨークタイムスやワシントンポストの特派員」がゾルゲです。
 難民や「不法就労の外国人」などとは全然違うエリートです。
 どこの世界にそうした人間を「外国人」だからといって差別し酷い目に遭わせる人間がいるのか。ましてや当時のドイツは日本の友好国だし、オットー駐日ドイツ大使がゾルゲを全く疑っておらずブレーンとしていたことも有名な話です。
 正直「入管の対応は酷くない」「政府の入管法改定案に問題は無い」という意味合いで使えるまともな反論ではないし、こんなんは政府、自民党法務省などにとっては「いい迷惑」でしょう。

*1:まあ中国についても不破氏の『北京の五日間』(2002年、新日本出版社)、『21世紀の世界と社会主義:日中理論会談で何を語ったか』(2006年、新日本出版社)などが黒坂が言うように「礼賛」とまで言えるかは「議論の余地がある」でしょうが。そして「過去はともかく」、現在において日本共産党がかなり手厳しく中国共産党を批判してることは黒坂にとってはどうでも良いようです。

*2:チャベス政権で国会議長、外相、副大統領。チャベスの死後、大統領に就任。