岡田幹治の「ファイザーワクチン無価値」論(追記:2021年7月21日に岡田が死去したらしい)

【最初に追記】

リベラル21 ■短信■丸10年「脱原発テントひろば」大集会2021.9.7
<訃報>
 ジャーナリストの岡田幹治さん*1が7月21日、心不全のため逝去されました。
 80歳でした。
 岡田さんは朝日新聞経済部員、同論説委員週刊金曜日編集長などを歴任された後、フリーのジャーナリストとして、環境問題、薬害問題などに取り組まれました。2010年からは「リベラル21」の常連寄稿家として活躍され、近年は、香害問題、新型コロナウイルス感染症問題で健筆を振るわれました。
 謹んでご冥福をお祈りします。
 リベラル21編集委員会

岡田元編集長を悼む | 編集長コラム2021.8.27
 本誌元編集長の岡田幹治さんが、7月21日に心不全で急逝されました。80歳でした。新潟県高田市(現上越市)出身で朝日新聞社に入社後、ワシントン特派員、論説委員などを務めて定年退社。本誌2002年7月5日号~04年1月30日号で編集長を務められました。
 その後、フリーランスのジャーナリストとして本誌でも環境・健康問題を取材・執筆されました。金曜日刊の『香害』はつい最近増刷したばかりでした。
(中略)
 葬儀はご家族で済まされたとのことです。心から哀悼の意を表します。

 赤字部分にはマジで呆れますね。あのトンデモ主張「コロナは風邪」を「健筆」と言って称えるのだから、リベラル21は気が狂っています。しかしやはり「常連起稿家」だったんですね。リベラル21の問題点は1)岡田のような特定の人物に起稿が限られる(特定の人物が常連化している)、2)しかもその特定の人物が軒並み高齢の上に男性ばかり(若い女性どころか高齢の女性も皆無)、3)しかも「コロナは風邪」のような暴論を掲載、というところですね。
 まあ、これで岡田の暴論が掲載されなくなったことは「死もまた社会奉仕*2」ですね。
【追記終わり】


リベラル21 ワクチンは本当に効いているのか? 感染抑止効果に疑問が高まる新型コロナワクチン岡田幹治(2021.06.02)
 岡田幹治の「コロナワクチンの危険性」論 - bogus-simotukareのブログで批判したリベラル21 新型コロナのワクチン、私は「絶対に打たない!」これだけの理由(その2)の続編です。前々回は「平均死亡率5%(平均なので高齢者や基礎疾患患者で無ければもっと死亡率が低い)」を理由に「コロナは風邪と放言」して論外。
 いかに「平均死亡率が低かろう」とも1)高齢者や基礎疾患患者の死亡率は高い(岡田の放言はこうした人々に対して無礼)、2)健康な若年者の死亡率は低いとは言え、死亡しない保証はない、3)味覚、嗅覚障害など後遺症の問題、4)発症時のすさまじい倦怠感や発熱の問題等を考えれば岡田の主張は暴論でしかない。
 前回は「コロナワクチンの副作用自体は、製薬会社や各国政府なども認める事実」なので「一理はある(ただし副作用を考慮に入れても、多くの場合はワクチン接種すべきと言うのが通説的見解ですが)」。
 そして今回は前々回並にかなり酷いですね。岡田の個人ブログならまだマシですが、これを掲載するリベラル21の正気を疑います。
 リベラル21の常連投稿者連中(阿部治平、岩垂弘、広原盛明など)もこれを容認して良いのか。
 ワクチンには「ファイザー」「モデルナ」「アストラゼネカ」「ロシア製」「中国製」「インド製」などありますが日本で最も接種されてるのは現在は「ファイザー(次にモデルナ、他は接種対象外)」であり、岡田の主たる批判対象もファイザーです。
 しかし、俺も「素人」なので「ファイザーワクチンについての公開データ」をもとに「科学的に上手く反論できなくて恐縮」ですが、多くの国で接種されてその「重篤化防止効果(後述するが感染抑止効果ではない)」が認められてるファイザーが「全く効果がない(岡田)」なんてことは普通に考えてあり得ないでしょう。完全な陰謀論では無いのか。
 確かに過去にはディオバン事件 - Wikipediaなんてとんでもない事件もあった。一般論として製薬会社が「薬の効果を誇大に宣伝しよう」と考え、何か不正を働く可能性はあり得る。
 従って、発表されている「ファイザーの有効性」も「疑えば疑える」。
 しかしそれは「免田事件」「足利事件」など過去の冤罪事件を理由に「ろくな根拠もない」のに「ホニャララ事件は冤罪だ」と放言するレベルの無茶苦茶です。今のところ、ファイザーワクチンについて「故意または過失で有効性が過大評価」と疑う正当な理由はどこにも無いでしょう。
 なお、

感染抑止効果に疑問が高まる新型コロナワクチン

と書く岡田ですが、そもそも「コロナワクチン」の主たる目的は「感染抑止」ではなく「重篤化防止」でしょう。「感染抑止効果」について言えば「それほどの効果は無い」と言う見方が通説では無いか。
 「感染しても重篤化しないこと」が目的であり、だからこそ「接種率がある程度高くならない限り」、「接種した人間」も含めてマスク着用など「感染予防措置」が続くわけです。「接種した人間」が「感染して」、未接種の人間に「感染させて重篤化させる危険性」が否定できないからです。そして日本は接種率が高くないからこそ、「接種した人間」も含めてマスク着用など「感染予防措置」が続く。
 それにしてもこんな岡田のワクチン否定文章を掲載しながら

リベラル21 ワクチン接種を考える盛田常夫(2021.06.01)
 ほんの2ヶ月前まで、ハンガリーはコロナ禍第3波の真っただ中にあり、1日の感染者が1万人に迫り、病院での治療者は12,000名、そのうち人工呼吸器装着者が1,500名に上り、医療崩壊の危機に直面していた。その後、ワクチン接種が加速化し、5月末現在、人口の半数が1回目の接種を受け、2回目の接種を受けた人は人口の3割を超えた。
 この結果、新規感染者は激減し、5月26日の1日の新規感染者数は213名、病院での加療を受ける患者数も1,373名、人工呼吸器装着者は3ヵ月前の10分の1(148名)に減り、1日の死亡者数も41名と2桁の状態にまで落ち着いた。
 EUのワクチン配分が遅々として進まない中、ロシアのワクチンや中国のワクチンを積極的に輸入し、市場で入手可能なワクチン接種を進めた結果、コロナ禍第3波は終息した。これにともない、夜間の外出禁止が解かれ、病院への入院患者(コロナ患者を除く)の見舞い訪問が可能になり、レストランや商店が営業を再開することになった。バスや電車などの密閉空間でのマスク着用は依然として義務化されているが、開放空間でのマスク着用は任意となった。次第に平常の生活を取り戻しつつある。
 明らかにワクチン接種が進むことによって、とりあえずはコロナ感染が終息を迎えつつある。
 政府はどのワクチンも効果は同じと政治的キャンペーンを繰り広げているが、若い人々はネットを通して、中国製ワクチンの効果がファイザー製やモデルナ製に比べて落ちることを良く知っている。また、(中略)ワクチン接種で中国政府の評判を上げるようなことはしたくないと考える人も多いだろう。私も最初はロシア製の接種が提示されたが、プーチン政権を助ける気はないのでこれを断った。(中略)かなり後回しにされるかなと思ったが、意外に早くファイザー製の接種提示が届いたので、これを受けた*3
(中略)
 基礎疾患を持っている人や薬剤アレルギーを持っている人、きわめて高齢の人々には、(ボーガス注:ファイザーでアレ、何であれ)どの種類のワクチンであれ(ボーガス注:副反応の危険性が指摘されているので)奨励できない。
 複数の基礎疾患のある人や高齢者、アレルギー反応が強い人は、ワクチン接種を回避するだけでなく、感染そのものを回避する必要があるが、とくに疾患やアレルギーのない人はワクチン接種で身を守り、社会活動に復帰するのがコロナ克服の唯一の道だと思う。

という「岡田の主張に反する別の文章(ワクチンの有効性を主張する文章)」を掲載するのだからリベラル21も無茶苦茶です。
 なお、「お断りしておきますが」岡田の批判対象は「専らファイザー」、盛田(ハンガリー在住)が「ワクチンに一定の有効性があった」と評価するワクチンは「主として中国製&ロシア製(ただし、盛田が接種したのは彼が『最も有効』と評価したファイザー製)」ですが、岡田は「日本での接種のメインがファイザーだから」ファイザー批判しているだけで「ワクチンの有効性はファイザー以外も含めて全否定」です。
 また盛田は「副反応の危険性」から「複数の基礎疾患のある人や高齢者、アレルギー反応が強い人」は「接種を回避した方が良いのでは無いか*4」としていますが、さすがに「そうした問題が無ければ接種すべきだろう」として岡田のようなワクチン否定論ではありません。
 全く「様々な意見を掲載してみました、判断は読者に任せます(リベラル21)」が許される話じゃないでしょうに。
 そもそも「盛田のようなワクチンの有効性を認める主張」こそが「通説的見解」であり、岡田のような「ワクチン有効性否定」主張は明らかに「超少数説(異説)」です。
 通説掲載なら「仮に間違っていた」としても「通説だから信じた」という言い訳が出来る。
 岡田のような超少数説を掲載して「間違っていたら」どう言い訳する気なのか(というか現時点で既に間違いは明白だと思いますが)。
 と言うと結局、リベラル21は「常連投稿者(岡田や盛田など)の投稿はノーチェックで掲載」なんでしょう。
 こんなふざけたことをしていて何が

私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った

なのか。
 岡田や盛田、阿部治平や岩垂弘、広原盛明など投稿者が「固定化している(しかもその投稿者が軒並み高齢者で若者への広がりがない)」というだけでも「たとえ主張が正論でも問題があります」が、1)今回の岡田のような暴論が平然と掲載され、2)その理由は恐らく「常連投稿者(岡田や盛田など)の投稿はノーチェックで掲載」で、リベラル21を問い詰めても「岡田を支持はしてない」「多様な意見を伝えただけ」と強弁でしょうから話になりません。
 こんな馬鹿なことをしていては今ですらリベラル21など「投稿者の固定化(しかも高齢者)」から「社会的影響力皆無」ですがどんどん世間から相手にされなくなる。

*1:1940~2021年。朝日新聞社でワシントン特派員、論説委員などを歴任。朝日新聞定年退社後は一時、週刊金曜日編集長を務めた。著書『アメリカ産牛肉から、食の安全を考える』(2007年、岩波ブックレット)、『ミツバチ大量死は警告する』(2013年、集英社新書)、『香害(こうがい):そのニオイから身を守るには』(2017年、金曜日)

*2:元老・山県有朋の死去時に山県批判派の石橋湛山が述べたとされる皮肉。

*3:とはいえ盛田は「有効性はファイザーに比べ落ちるらしい」としながらも中露のワクチンの一定の有効性は認めています。

*4:こうした認識の是非についてはひとまずおきます。