「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年7/13分:荒木和博の巻)

数字のマジック、コロナと拉致(R3.7.13): 荒木和博BLOG

 令和3年7月13日火曜日のショートメッセージ(Vol.466)。陽性者を感染者と言ってみたり、本当は政府が認めているだけでも拉致19人未遂2人*1なのに(ボーガス注:政府認定拉致被害者を)17人にして、一方で(ボーガス注:特定失踪者)900人弱の数字を出して「やってます」感を与える*2とか、お役所の出す数字は要注意、という話です。

 7分程度の動画です。さて今回の動画ですが、説明文だけで見る気が失せます。実際、見る価値はありませんが。
 「コロナの感染者数」なんか拉致解決と何の関係があるのか。
 しかも「陽性者を感染者と言ってみたり」という表現や「以前から荒木が『コロナはただの風邪』となめまくった発言をしていること」で想像がつくでしょうが、荒木がこの動画で言ってくることは「コロナなんてたいした問題じゃない」「コロナが誇張されてる」という暴論です。
 そんな暴論と、拉致解決と何の関係もない。
 確かに「無症状感染者は多くが、当人に症状がないため検査など受けず陽性者にカウントされずいわゆる暗数になって、全く隔離されず感染を増やしてる疑いがある(感染者>陽性者の可能性)」「偽陽性の可能性(陽性者>感染者の可能性)」と言う問題はあるでしょう。そういう意味では「陽性者と感染者は厳密には違う」でしょうが、それを荒木のように針小棒大に言い立て「自治体や国が発表しマスコミが報じる陽性者数(感染者数)」を無意味であるかのように言うのは暴論でしかありません。しかも「コロナを軽視する」荒木の場合「偽陽性の可能性(陽性者>感染者の可能性)」から「感染者は少ないかもしれない」とする一方で「無症状感染者が多数いて感染を増やしてる可能性(感染者>陽性者の可能性)」についてはネグるのだから話になりません。
 そして「コロナより拉致を騒げ」「緊急事態宣言で拉致集会ができなくなった」と荒木は馬鹿げた逆ギレをするだけです。
 そもそも拉致被害者家族、例えば横田早紀江(1936年2月生まれ、85歳)が「高齢」であることを考えれば「コロナ死亡の危険性」はゼロではないでしょうに(まあ、70代の俺の両親もファイザーワクチンを、6月中に既に二回接種したので、早紀江など、高齢の拉致被害者家族の多くはワクチン接種がすんではいるのでしょうが)。
 もちろん特定失踪者は拉致ではありません。国内で40人も発見されて、その中には
足立区女性教師殺人事件 - Wikipedia(特定失踪者女性が国内で他殺体で発見されたあげく、犯人は北朝鮮と何の関係もなかった)なんて不祥事もあるのに何が「特定失踪者は北朝鮮拉致」なのか。
 それにしても、この動画で「特定失踪者とは失踪者のご家族が北朝鮮拉致じゃないかと我々、調査会に言ってきた数だから、国内で発見される人間が出ても仕方ない」と言い出したのには呆れますね。
 「何だ、その物言いは。お前ら特定失踪者調査会は何のチェックもしてないのか?。悪いのはお前らでなくてご家族か?」ですね。こんなクズを未だに持ち上げる拉致被害者家族会には心底呆れます。
 なお、荒木の言う『拉致19人、政府認定拉致17人』云々とは

2児拉致事件 - Wikipedia参照
 1973年12月に埼玉県上福岡市在住の渡辺秀子が北朝鮮工作員によって殺害されるとともに、6歳の長女・敬美と3歳の長男・剛の2人が拉致され、1974年6月に北朝鮮に連行されたとされる事件。渡辺殺害についての警察の事情聴取では、事件関係者によって「箱に入れ石を詰めて捨てた」「遺棄場所は山形と秋田の県境」などの証言がされたというが遺体発見にはいたらず起訴もされなかった。
 2007年4月26日、実行犯の一人とされる『洪寿恵こと木下陽子(以下、洪寿恵)』に対する逮捕状が発付された。また、2007年4月27日、外務省は北朝鮮に「拉致は重大な主権侵害」であると抗議するとともに2児の日本への帰国と、拉致実行犯として国際指名手配している『洪寿恵』の身柄引き渡しを求めた。申し入れに対して、北朝鮮側から回答はない。 なお、この事件で拉致された2児は、日本国籍を有さない特別永住者*3であることから、政府認定拉致被害者17名の中には含まれていない。

と言う話です。こうした政府の対応(容疑者を国際指名手配しても、政府拉致認定にはカウントしない)の是非はともかく、こんなことは「渡辺秀子さんの子ども」や「親族」にとっては大事なことでも、それ以外の人間にとってはあえて言えば「どうでもいいこと」です。ましてや「荒木ら調査会」の「活動の是非(勿論俺は荒木からの活動の価値を否定する立場ですが)」とは何の関係もない。

*1:未遂がカウントされないのは当たり前です

*2:自分ら特定失踪者問題調査会で「警察のホームページで特定失踪者を宣伝しろ」といっておいて、「やってます」感呼ばわりです。心底呆れます(政府が拉致認定しないことに荒木らがよほど不愉快なのでしょうが)。そして「やってます」感と言えば「何の役にも立ってない荒木の現地調査」の方がそれに該当する。「犯人逮捕ができなかった未解決事件である三億円事件(1968年)や国松警察庁長官狙撃事件(1995年)の現場」を今更調べても無意味なように「本当の拉致」でも今更調べても無意味ですが、荒木の場合「特定失踪者」なので一層無意味です。

*3:父親が在日朝鮮人であるため。1984年(昭和59年)5月に『女性差別』『外国人差別』との批判に応じて、国籍法が「いわゆる両系主義(外国人父、日本人母の場合でも日本国籍が与えられる)」に改正されるまでは、いわゆる父系主義に基づいて「日本人父の場合」にのみ日本国籍が与えられ、外国人父と日本人母の間に生まれた子には日本国籍が与えられず、外国籍もしくは無国籍の扱いであった。ちなみに国籍について「父系主義」「両系主義」のような「血統主義」ではなく「出生地主義」を採用する国もありその有名な例の一つが米国。