珍右翼・黒坂真に突っ込む(2021年7月18日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真リツイート
 さいとう和子さん*1。(ボーガス注:コロナ第五派が東京を襲い、ワクチン接種スピードも当初予定より遅れる中、緊急事態宣言下での)オリンピック開催など狂気の沙汰、ですか。狂気の沙汰とみなすなら、各競技場で選手が競技をできないように実力行使するのでしょうか。選手や関係者の入国、移動を実力で阻止しますか。

 これが「あらゆる手段を使って五輪を中止に追い込みたい(もちろん普通に考えて合法的手段が前提されてるに決まってる)(斉藤氏)→実力行使も含まれるのか(黒坂)」ならまだしも、「狂気の沙汰」から「何でそんな話になるのか」。「あらゆる手段で阻止→実力行使も入るのか」だって言いがかり、揚げ足取りではありますが「あらゆる手段」をそのように曲解することは一応は可能です。「狂気の沙汰」から何でそんなトンチキな理解になるのか、まるで意味不明です。いずれにせよ、完全なデマ中傷であり、呆れて二の句が継げません。
 黒坂相手だと「あらゆる手段を使って」大学に合格したい、選挙に当選したいなどと言ったら「裏口入学(あるいは公選法違反)もやるんですか?(黒坂)」と言いがかりつけそうですね。
 それにしてもまともな人間なら「緊急事態宣言下でも無観客開催だし、ワクチン接種も進んでるから問題はない、斉藤氏の批判は当たらない(そうした主張の是非はひとまずおきます*2)」などと反論するでしょうに、明らかなデマ中傷を始めるのだから黒坂は気が違っています。島田洋一の「ワクチン接種が進んでるから、有観客開催でも問題ない」の方が黒坂の「実力行使」デマよりまだマシです。

黒坂真
 畑中さんはお元気かな。ブロックされたので私からは聞けないのですが、田中均さんが拉致された5人の奪還のために努力したという根拠を改めて伺いたい。重村さんの「外交敗北」講談社p156によれば、田中均さんは5人をいったん北朝鮮に戻すように主張。このとおりにしたら日本に再度戻れなかった。

 黒坂のバカさには呆れて二の句が継げません。まず第一に「田中氏がいったん北朝鮮帰国」を主張しようが、そしてそれを否定的に評価しよう*3が「北朝鮮が拉致を認め、日本に5人の拉致被害者が帰国したことそれ自体」は奪還と評価していいでしょう。
 第二に「いったん戻ったら二度と戻れなかった」と黒坂が決めつける根拠は一体何なのか。何の根拠もないでしょう(まあ、仮に『寺越武志さんのように北朝鮮永住状態*4』になるリスクがあったとしても俺は、後述する理由からいったん北朝鮮に帰国すべきだったと『今でも』思いますが)。
 そもそもこの時点では「5人の家族」が北朝鮮にいた以上「北朝鮮に戻らない」ということは「5人の家族が人質に取られて戻れないリスク」を抱えることになります。その意味では「北朝鮮への一時帰国」を田中氏が主張することは十分に合理性があります。
 それは「外交敗北(重村)」などではない。むしろ田中氏を軟弱だの外交敗北だのと罵倒して、制裁路線を始めたことこそが「日朝交渉を挫折させた外交敗北」でしょう。今すぐにでも制裁を「全部でなく一部でもいい」ので解除して日朝交渉を本格的に行うべきです。

黒坂真リツイート
 吉岡正史さん。ジェンダーは政治が作った、というお話に一言。これは昔の日本共産党にあったハウスキーパー制度の話ですか。
◆吉岡正史
新春対談/同志社大学教授 岡野八代さん/日本共産党委員長 志位和夫さん
◆志位
 19年の参院選で京都でご一緒に訴えたときに、岡野さん*5がすばらしいスピーチをされました。「ジェンダーというのは社会的につくられた性差とよく言うけれど、自然なものじゃない。政治がつくっている。すべて政治的なものだ」とおっしゃった。私はとても印象深く聞きました。政治を変えることこそが、ジェンダー平等への道なんだということを、日本共産党の第28回党大会の報告でも話しました。

 マジで頭痛がしてきますね。
 何でそこで「ハウスキーパー制度」なんて話がでてくるのか。まあ、黒坂が共産党への因縁しか考えてない反共極右だからそうなるわけですが。
 要するに「政治が作ったジェンダー」とは「性問題が関わってくる法制度」ですよね。
 俺が思いつくものをあげれば、近親婚禁止(民法)、配偶者控除制度(税法)、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、DV防止法、ストーカー規制法、児童買春・児童ポルノ処罰法、リベンジポルノ処罰法(既にある法律)、同性婚容認、夫婦別姓LGBT法、女性天皇(導入論がある代物)などなど。
 で、「何でもいい」ですが、そういう問題について、まともな話をすればいいところ「ハウスキーパー制度ガー」。「アホか」ですね。

*1:衆院議員(次期衆院選予定候補)。日本共産党中央委員

*2:なお、俺個人は斉藤氏同様、中止すべきという立場です。無観客開催と言ったところでで選手やコーチなどの来日だけでもかなりの数です。

*3:後述するように俺は否定的に評価はしませんが。

*4:ただしその場合でも寺越さん同様、身の安全は保証されるでしょうが。

*5:同志社大学教授。著書『法の政治学』(2002年、青土社)、『シティズンシップの政治学(増補版)』(2009年、白澤社)、『フェミニズム政治学』(2012年、みすず書房)、『戦争に抗する:ケアの倫理と平和の構想』(2015年、岩波書店