「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年8/1分:荒木和博の巻)

◆荒木のツイート

荒木和博がリツイート
◆レブラくん(RBRA)予備役ブルーリボンの会
 「フジ住宅」さんからレブラ君の名前入り扇子が届きました。同社の経営理念は「社員のため」から始まり「ひいては国家のために当社を経営する」で結ばれているようです。拉致問題啓発のためのDVDを全社員に配布するなどの取組も。拉致問題解決には民間の力も不可欠です

澤藤統一郎の憲法日記 » ご存知ですか。フジ住宅というヘイト企業があることを。2019.9.28
ヘイトめぐり、フジ住宅会長らに賠償判決 職場で文書:朝日新聞デジタル2020.7.2
澤藤統一郎の憲法日記 » フジ住宅ヘイトハラスメント訴訟。原告女性は何を求めて提訴を決意したのか。2020.7.20
などという「ヘイト企業・フジ住宅」との関係を自慢してるのだから、荒木らブルーリボンの会も呆れたバカです。
 しかし「過去に社長が右翼運動に公然と従事していた東日本ハウス(右翼映画『プライド』『ムルデカ』製作など)」「週刊文春の最近の報道によれば社長が『コロナウイルス生物兵器説』らしいタマホーム」等を考えると「住宅産業」て「キチガイ経営者の巣窟」なんでしょうか。いやまともな会社ももちろん沢山ありますし、そっちの方が多いでしょうが。

荒木和博
 文化人放送局にお邪魔しました。
 何故いまだに朝鮮総連が日本の靖国の横にあるのか?【撃論ムック】文化人レベル2の動画を1話だけ特別公開!
https://www.youtube.com/watch?v=6uMPv8jTG84&feature=youtu.be

 13分47秒の動画です。登場人物は西村幸祐*1、「特定失踪者問題調査会代表」荒木和博、「特定失踪者問題調査会幹事長」葛城奈海のウヨ三人です。
 意図的に靖国の近くにしたわけではなく、結果的にそうなっただけでしょうが、それはさておき。
 そんなことを云々して何の意味があるのか。
 あるいは荒木らはこの動画でウヨがよく言う「総連本部ビルを更地にすればいい」というバカなことを言う。更地にして何の意味があるのか(そもそも総連の立ち退きならともかく、更地にすると土地が何にでも使えて、固定資産税が高くなるのでまともな土地利用や土地売却の計画がない限り、ビル解体費用までかけて、更地になんかしませんが。空きビルが取り壊されないのはそういうことです)。
 しかもこの動画で

◆荒木
「更地にしないのは政府、与党が朝鮮総連を日朝間の交渉パイプにしたいからだろう。でもそんなことが可能なのか」「そんな不可能なことを目指すより更地にして日本人の怒りを北朝鮮に示すべきだ」
◆西村
「拉致解決には金正恩政権打倒しかないと思う」

というのはまさに「語るに落ちている」。つまりは荒木や西村は日朝交渉を潰したいわけです。そして最終的には政権転覆までしたい。そこで「更地」云々と言い出す。「拉致解決はただの口実」で目的は「打倒北朝鮮」。そのためには「日朝交渉に反対する」なんて救う会と付き合っていて拉致が解決するわけがない。家族会は「拉致を解決したい」なら荒木ら救う会と縁切りして、蓮池透氏と和解すべきです。


8月10日に日朝国交正常化問題で「その後」を考える集い開催【調査会NEWS3476】(R3.8.1) : 荒木和博BLOG

 コロナ禍の中、それでも水面下で日朝国交正常化への動きは止まっていないようです。もちろん、それが拉致被害者救出につながるなど、良いことであれば推進すべきでしょう。しかし、果たしてそうなのか、一度じっくり考えてみたいと思います。
 今回は話題の書『拉致問題と日朝関係*2』(集広舎)の著者村主道美・学習院大教授をメインゲストにお招きし、その本質にメスを入れます。

 「話題の書」てウヨ業界限定ですら、こんなもんは話題になってないでしょう。何せ版元が「福岡のローカル出版社・集広舎」ですし。
 しかもこの集広舎、

王力雄『黄禍』(2015年)
 中国共産党を『黄禍』呼ばわりするトンデモ小説。
◆喜多由浩*3『アキとカズ:遥かなる祖国』(2015年)
 北朝鮮拉致被害者を特殊部隊で救出するというトンデモ小説。
原田義昭*4『主権と平和は「法の支配」で守れ:中国の違法開発を「国際仲裁裁判所」に訴えよ』(2017年)
◆喜多由浩『満洲化物語ユートピアを目指した日本人』(2017年)
掛谷英紀*5『人類の敵:共産主義勢力から自由を守る方法』(2021年)

などというトンデモ本(反共ウヨや反中国、反北朝鮮、あるいは戦前日本の侵略美化)の版元ですからねえ(苦笑)。まともな人間はこんなところから本は出さないでしょう。
 村主氏の他の著書

ロヒンギャの「物語」と日本政府(2020年、青山社)

も版元がマイナーだし、ろくに話題にもなっていません。そもそも青山社て、学術図書出版 青山社 | 自費出版や助成金出版で専門書、教科書、テキストを出版によれば「自費出版の会社」のようですし(苦笑)。
 それにしてもどうせ荒木のことだから「日朝国交正常化反対!」なんでしょうが俺から言わせれば「拉致が明らかに風化してるので、話題作りですか?」ですねえ。
 だってどうみても(国交正常化を希望する俺の立場では「残念なこと」ですが)、そんなもんが「菅政権のタイムスケジュール」に乗ってるようには見えない。「田中訪中による日中国交正常化直前の政治的状況(台湾の国連からの追放やニクソン訪中など)」とは現状は全然違う。金丸訪朝や小泉訪朝のようなことは何もない。
 正直「(国交樹立を目的とした)ニクソン訪中」レベルの「(国交樹立や朝鮮戦争正式終戦を目的とした)バイデン訪朝」「南北朝鮮の正式国交樹立」があれば状況も大きく動くでしょうが。
 したがってこんな集会をやったところで「国交正常化の可能性なんかないじゃん」で誰も注目しないし、また俺のように「むしろ国交正常化を拉致解決より先行させた方が『拉致解決』と言う意味でも、良いのではないか(『拉致解決なしでの正常化はできない』だといつまでもたっても拉致は解決しないのではないか)」という人間からすれば「馬鹿馬鹿しくて話にならない」ですね。
 ちなみに「話が脱線します」が青山社から刊行された大家重夫*6編著『ウルトラマン著作権』(2014年)のアマゾン紹介。

 本書は、円谷プロダクション(以下、円谷プロ)の歴史を述べ、現在、円谷プロの株式は、フイールズ(パチンコ機器製造会社*7)が51%、バンダイ(玩具会社*8)が41%を所有し、創業者円谷英二の子孫がまったくいない状況にふれる。次に、英二次男の円谷プロの3代目円谷皐(のぼる)社長が、タイ王国人ソムポート氏へ「ウルトラマン海外利用権譲渡契約」を結んだか、どうか、その契約の存否をめぐる日本、タイ王国、中国における裁判とその判決文を収集し、掲載し、解説している。

 まあアマゾンレビューによれば「著作権問題と円谷プロの経営状況について、大家氏ら法律学者と経営学者が学問的に論じただけの本(ウルトラマンについての言及はほとんどない)」「著作権問題(法律問題)、経営問題に興味や知識のないウルトラファン、円谷ファンが興味本位で購入すると絶対にカネの無駄(何せ520ページと分厚い上に、4950円とかなり高額)」「どうしても読みたいなら図書館に購入希望を出して、借りて読んだ本が無難」だそうですが、赤字部分は「どうもなあ」ですね。著作権トラブルにしても、(円谷とタイ側とどちらに非があるかはともかく)まともな会社ならこんなことはそもそも起きないでしょう。
 つまりは

円谷英二が撮影した幻の映画が公開されるとのこと(知らなかったが、今年は円谷英二生誕120年) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
 円谷家の円谷プロからの退きも、来るべきものが来たというものなのでしょう。

ということです。
 あるいは「円谷プロではありませんが」

楠部三吉郎 - Wikipedia
 2009年4月、シンエイ動画社長を退任。同年、自身が保有していたシンエイ動画の株式(全体比10%)の大半をテレビ朝日社長だった早河洋に委ね、翌2010年にはテレビ朝日に譲渡した。これによりシンエイ動画テレビ朝日の完全子会社となり、創業者一族である楠部家は経営から完全に身を引き、代表権のない名誉会長に就任。株式を譲渡した理由について楠部は、著書『「ドラえもん」への感謝状』(2014年、小学館)に「シンエイ動画という会社を次世代に引き継ぐには、同族企業じゃダメだと思った」と記している。

ということです。
 円谷やシンエイのような大企業が同族経営を続けていくというのは正直無理があるでしょう。円谷のように「経営がメタメタになったり、著作権トラブルに巻き込まれたりせず*9、楠部一族の同族経営から脱却できたシンエイ動画」は幸いだったと言えるでしょう。


予備役ブルーリボンの会「レブラ君とあやしい仲間たち」。今回は調査会の副代表でもある家族会元事務局長・増元照明さんがゲストです。: 荒木和博BLOG
 11分16秒の動画です。「特定失踪者家族」ではなく「拉致被害者家族」なのに、拉致被害者家族会の役職には就かずに「特定失踪者家族会副代表」などやるのだから増元も呆れたバカです。おそらく拉致被害者家族でそんな人間は増元だけでしょう。増元がやりたいことは「ただのアンチ北朝鮮の右翼運動ではないのか」と疑いますね。しかもこの動画で話してる内容が「北海道大学生時代の思い出話(増元照明 - Wikipediaによれば増元は北大水産学部卒)」で拉致と全く関係ない。
 それも「応援団に力を入れすぎて成績がカフカ全集*10可山優三*11だった(増元)」「私も大学時代の成績はそんなもんだった(荒木)」などという本当にどうでもいい話です。

【参考:可山優三、カフカ全集】

1013今野浩著『ヒラノ教授の線形計画法』 - akamac's review
 著者の大学一年時一学期の成績は半分が可と不可で「カフカ全集」だったエピソードは初見だった。可が山ほどあり優が三つしかなかった「可山優三」の評者*12とはその後の修業が違う。
 ヒラノ教授*13は,第二次世界大戦中の軍事作戦を立案するために開発された数理的手法を民生用に応用したオペレーションズ・リサーチ(OR)の一テーマである線形計画法を専攻し,日本における研究を主導した。著者が紹介しているように,シドニー・ルメット監督の映画『ネットワーク』(1976年)の一シーン――「ハリウッド映画で,線形計画法という言葉を耳にしたのは,これが最初で最後」(56ページ)とのこと。日本語字幕では割愛されているという――,東野圭吾直木賞受賞作『容疑者Xの献身』(2008年,文春文庫)に出てくる「P=NP 問題」が線形計画法である。数学的解説はちんぷんかんぷんでも,著者の師・スタンフォード大学ダンツィク教授を中心とした線形計画法の開発と研究史が一通り理解できた。

うれしはずかし昭和の日本語: 考動記
可取り専攻
 合格さえすればいいという考え方。大学の評点が「可」ばっかりという意味。今の大学はABCD評価が多いのでは?。「可山優三」「カフカ(可不可)全集」というのもありました。

可山優三(かやまゆうぞう) | 暇潰しですわ
 「可山優三(かやまゆうぞう)」、これは、俳優で歌手の加山雄三さんをもじった造語です。
 成績の悪い大学生をからかう言葉です。
 「可」が山のようにあって「優」が三つしかないという意味です。
 大学にもよりますが、大学の成績は良い順に「優」、「良」、「可」、そして「不可」で示されます。
 「可」までだと単位が取れて、「不可」だと落第です。
 古い造語ですから「可山優三」という言葉を知っているのは爺さんと呼ばれる年齢の人たちでしょうね。

可山優三を知っているか? | takumi-nakanoのブログ
 誰が言ったのかしらないが、学生仲間で「俺は可山優三だ」という言葉があった。就職活動で使われたものである。優がたった三つ、あとは可が山ほどあるという意味だった。
 今は大学の成績はA・B・Cで表示されるのだろうか。僕の時代は優・良・可・不可だった。

【参考終わり】


韓国唯一の軽便鉄道だった水仁線(R3.8.1): 荒木和博BLOG
 6分26秒の動画です。タイトルと説明文だ明けで見る気が失せます。実際見る価値はありません。
 荒木は土日は「肩がこらない話題を」と言って、奴の鉄道趣味の話をしますが今回もそれです。拉致に何一つ関係ない。
 しかも、以前、拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年3/21分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログで紹介し、コメントしましたが、この「水仁線(韓国で唯一の狭軌だったが、今は標準軌)」の話は荒木は以前水仁線とか韓国鉄道の話(3月21日): 荒木和博BLOGで一度やっています。
 話の内容は完全に二番煎じです。荒木が水仁線とか韓国鉄道の話(3月21日): 荒木和博BLOGのことを忘れてるのか、「覚えてる」のに、やるネタがないので「一度やったネタをまたやって何が悪い」「動画視聴者も多分忘れてる」と居直ってるのか知りませんが、お粗末な野郎です。
 しかし「拉致について話さずに鉄道ネタを話す→拉致ネタがない」だけでなく、鉄道ネタについて「一度やった水仁線ネタ」をまたやるのだから「鉄道趣味ネタ」もネタ枯れなのでしょう。
 正直、このお粗末さでは「荒木って鉄道ファンとしてもお粗末じゃね?」とは思います。
 それにしても荒木が「北朝鮮の鉄道にも乗りたい」「一日も早くそういう状況にしたい」と動画で言い出したのには吹き出しました。
 おそらく「そういう状況=北朝鮮政権打倒」でしょうが、「北朝鮮の鉄道に乗るだけ」ならそんなことをしなくても訪朝すれば可能です。

*1:著書『「反日」の構造:中国、韓国、北朝鮮を煽っているのは誰か』、『「反日」の正体:中国、韓国、北朝鮮とどう対峙するか』(以上、2012年、文芸社文庫)、『マスコミ堕落論反日マスコミが常識知らずで図々しく、愚行を繰り返すのはなぜか』(2014年、青林堂)、『NHK亡国論』(2014年、ベストセラーズ)、『21世紀の「脱亜論」:中国・韓国との訣別』(2015年、祥伝社新書)、『日本人に「憲法」は要らない』(2016年、ベスト新書)、『教科書は「天皇」と「自衛隊」をどう教えているか』(2017年、総和社)、『韓国のトリセツ:やたら面倒な隣人と上手に別れる方法』(2019年、ワニブックスPLUS新書)、『朝日新聞への論理的弔辞』(2020年、ワニプラス)、『キミは三島を知っているか:三島由紀夫入門(仮)』(2021年9月刊行予定、ワニブックスPLUS新書)など

*2:2021年刊行

*3:産経新聞編集員。著書『満州唱歌よ、もう一度』(2003年、扶桑社)、『野口健が聞いた英霊の声なき声:戦没者遺骨収集のいま』(2009年、産経新聞出版)『日本から男の子を育てる場所が消えていく:ボーイスカウトの凋落が日本をダメにした』(2011年、主婦の友新書)、『北朝鮮に消えた歌声:永田絃次郎の生涯』(2011年、新潮社)、『『イムジン河』物語』(2016年、アルファベータブックス)、『旧制高校物語:真のエリートのつくり方』(2019年、産経NF文庫)、『韓国でも日本人は立派だった:証言と史料が示す朝鮮統治の偉業』(2019年、産経新聞出版)、『消された唱歌の謎を解く』(2020年、産経新聞出版

*4:第四次安倍内閣環境相

*5:著書『日本の「リベラル」:自由を謳い自由を脅かす勢力』(2002年、新風舎)、『学者の暴走』(2021年、扶桑社新書)など

*6:1934年、福岡県生まれ。元文部官僚。久留米大学名誉教授。文化庁著作権課課長補佐、著作権著作権調査官、内閣官房インドシナ難民対策連絡調整会議事務局員など歴任。1988年3月1日文部省を退官(最終官職はオリンピック記念青少年総合センター次長)し、久留米大学法学部教授に就任。著書『ニッポン著作権物語(改訂版)』(1999年、青山社)、『唱歌『コヒノボリ』『チューリップ』と著作権』(2004年、全音楽譜出版社)、『著作権を確立した人々:福沢諭吉先生、水野錬太郎博士、プラーゲ博士』(2004年、成文堂選書)、『タイプフェイスの法的保護と著作権』(2009年、成文堂)、『シリア難民とインドシナ難民:インドシナ難民受入事業の思い出』(2017年、青山社)、『明治三十二年・貴族院著作権法審議』(2021年、青山社)など(大家重夫 - Wikipedia参照)

*7:ウルトラマンを使ったパチンコ台があるからでしょう。

*8:ウルトラマンを使った玩具があるからでしょう。

*9:正直、円谷プロダクション - Wikipediaによれば「倒産の危機に直面し、同族経営がどうにもこうにも行かなくなりバンダイとフィールズに助けを求めるしかなくなった」という要素が大きいようです。一方、シンエイはそこまで悲惨ではなさそうです。

*10:「可」「不可」ばかりだったというだじゃれ

*11:可が山ほどあって、優は3つくらいしかないというジョーク。もちろん加山雄三とかけている。

*12:赤間道夫・愛媛大学教授のこと

*13:もちろん著者である今野浩 - Wikipedia氏(東京工業大学名誉教授、中央大学名誉教授)のこと