今日の産経ニュース(2021年8/2日分)

白鵬が五輪会場を訪問 相撲協会が批判「そこにいるのがおかしい」 - 産経ニュース

 日本相撲協会新型コロナウイルス対応ガイドラインは協会員らに不要不急の外出自粛を求めており、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は同日、「行くのなら申請書を出して、こちらで審査しないといけない状況」と問題視した。
 白鵬の行動は、白鵬と(ボーガス注:リオ五輪東京五輪)男子73キロ級金メダリストの大野将平国際柔道連盟のマウリス・ビゼール会長が一緒にいる写真がビゼール会長の公式ツイッターに投稿されたことで発覚。
 芝田山部長は「国が無観客と決めている中、(ボーガス注:選手やコーチなど関係者とは言いがたい白鵬が)そこにいるのがおかしい」と疑問を投げかけた。

 「ビゼール会長が公式ツイッターで宣伝」とは、つまりは白鵬の訪問は「その場の誰も問題にしていなかった疑いが濃厚」です。「相撲協会の内規に反する疑い」はさておき、「無観客試合なのに」云々という批判は「うーん、その批判はいかがな物か?」ですね。「その場の誰も問題にしていなかった疑いが濃厚」ですから。
 問題があるとしても、白鵬だけが非難される話では明らかにない。つまり「なぜ、大野やビゼール会長は白鵬をその場でたしなめなかったのか」「なぜ和気藹々と、白鵬と集合写真なんか撮ったのか」と言う話です。


【正論9月号】戦後76年と歴史戦 インドネシア慰安婦強制の虚構 近現代史研究家 阿羅健一×日本近代史研究家 田中秀雄 - 産経ニュース*1
 「デマも大概にしろ」ですが、それはさておき。
 「インドネシア慰安婦」というタイトルで解るように「数が一番多いのが韓国人慰安婦」とはいえ、「台湾」「フィリピン」「インドネシア」など韓国以外の「日本の占領地」にも慰安婦がおり、現地人から当然批判されてるし、河野談話アジア女性基金の対象には「台湾」「フィリピン」「インドネシア」なども入っていることには留意してしかるべきでしょう。
 韓国以外の批判が目立たないのは1)韓国が一番数が多いから、2)経済大国・韓国は日本(自民政権)から恫喝されても屈しないだけの経済力がある(例えばホワイト国除外への対応)が、フィリピンやインドネシアはそうではないからという話に過ぎません。
 ちなみに阿羅は

◆『聞き書南京事件:日本人の見た南京虐殺事件』(1987年、図書出版社:現在は絶版)
◆『「南京事件」日本人48人の証言』(2001年、小学館文庫)
 絶版となった『聞き書 南京事件』を改題し復刻したもの。
◆『再検証 南京で本当は何が起こったのか』(2007年、徳間書店

といった著書がある「南京事件否定論の古株」。
 田中の方は『東亜連盟の流れをくむ石原莞爾平和思想研究会のメンバー』で

石原莞爾*2と小澤開作*3』、『石原莞爾の時代』(以上、2008年、芙蓉書房出版)

と言った著書がある御仁で、要するにどちらも右翼活動家です(阿羅健一 - Wikipedia田中秀雄 - Wikipedia参照)。


【産経抄】8月2日 - 産経ニュース

▼毎年この季節になると、JAF(日本自動車連盟)には、子供やペットを車内に残したまま鍵が開かなくなったとの救援要請が目立つようになる。

 無料記事とは言え会員登録してないとここまでしか読めませんが、ここまでで『例の幼稚園のバス事故のことか!』と言うことは想像がつくかと思います。
 実際

▼福岡県中間市の私立保育園の送迎バス内で見つかった、5歳の男子園児の死因も熱中症だった。園児はなんとか外に出ようとしたのだろう。閉じ込められてから9時間後、遺体はバスの乗降口近くで見つかった。
 バスが園に到着したとき、運転していた園長は、園児が全員降りるのを確認しなかった。担当保育士もまた姿を見せない園児について、園長に問い合わせることなく欠席扱いにしていた。この保育園ではもともと、園児が事前連絡なしに欠席した場合でも(ボーガス注:園児の安全確保のために念のために『連絡がないけれども欠席ですね』と)保護者に連絡することはなかったという。
 幼稚園が当たり前の対応を取らなかったために、幼い命を救えなかった。保護者にとって背筋が寒くなる事例である。

と言う批判がされています。
 「中小の幼稚園では経営難で、十分な人員配置ができない」のでしょうが「防げた事故」であり、言い訳の余地はないでしょう。
 そして、この事故で「あんな危ない幼稚園には子どもを預けたくない。うちの子どもまで事故死させられては困る」と「倒産の危機」に直面していると言っていいのではないか。
 後で紹介しますが実際

送迎バスで5歳園児熱中症で死亡 園長らが保護者に謝罪 | NHKニュース
「いつもはできることができなかったという説明で、納得いきませんでした。もう子どもは預けません」

等という保護者の声がマスコミ報道されてるわけです。また「刑事処罰(業務上過失致死)&民事賠償」は不可避ではないか。

参考

送迎バスで5歳園児熱中症で死亡 園長らが保護者に謝罪 | NHKニュース2021.8.1
 福岡県中間市の保育園で、送迎バスの車内に取り残された5歳の園児が熱中症で死亡した問題で、31日夜、保育園の園長らが保護者に対して経緯を説明したうえで、園児を降ろす際に確認不足だったなどとして謝罪しました。
 福岡県中間市にある「双葉保育園」で7月29日、倉掛冬生(とうま)くん(5歳)が登園の際に使われた送迎バスにおよそ9時間にわたり取り残され熱中症で死亡しました。
 冬生くんがバスから降りることができず、保育園側に気づかれないまま死亡したことについて保護者から不安の声が上がる中、31日夜、保護者会が開かれ、バスを運転していた園長らが経緯を説明しました。
 保育園の代理人を務める弁護士によりますと、この中で園長らは園児をバスから降ろした際の状況について、泣いていた園児の対応に追われていたとしたうえで「冬生くんが座っていた後部座席まで確認しなかった」などと説明したということです。
 また、その後も冬生くんがクラスにいなかったことについて園内で情報が共有されていなかったことを認め、確認不足だったなどとして保護者に謝罪したということです。
 参加した保護者の女性は「いつもはできることができなかったという説明で、納得いきませんでした。もう子どもは預けません」などと話していました。

*1:なお、こういうタイトルですが「なぜ虚構と主張するのか」という説明はなく前振りのみ。「詳しくは月刊正論を読んで下さい、正論に続きが書いてあります」で終わりです。

*2:1889~1949年。関東軍作戦主任参謀として満州事変に関与。関東軍作戦課長、参謀本部作戦課長、戦争指導課長、参謀本部第一部長、関東軍参謀副長、舞鶴要塞司令官など歴任(石原莞爾 - Wikipedia参照)

*3:1898~1970年。指揮者・小澤征爾の父として一般には知られる。満州事変の首謀者であった関東軍高級参謀・板垣征四郎(後に第一次近衛、平沼内閣陸軍大臣。戦後、戦犯として死刑判決)、関東軍作戦主任参謀・石原完爾とは親しい仲であり、「征爾」の名前も「板垣征四郎」の「征」、「石原莞爾」の「爾」から一文字ずつとったと言われる。(小澤開作 - Wikipedia参照)