「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年8/7分:荒木和博の巻)

19年前、なぜ金正日は拉致を認めたのか(R3.8.7): 荒木和博BLOG
 8分45秒の動画です。
 俺の感想を言えば

◆国交正常化時の経済支援を日朝平壌宣言で約束したからだろ?(ただし、救う会、家族会、拉致議連の政治攻撃に屈服した小泉政権が、平壌宣言を事実上反故にし、逆に対北朝鮮経済制裁を開始したことで拉致問題は完全に暗礁に乗り上げる)
◆そういうバーター取引以外に「拉致の解決」は現実的にはあり得ないだろ?
◆でもお前ら救う会や家族会はバーター取引には反対なんだよな?。お前ら拉致を解決する気があるのか?。ねえだろ?。

ということで最初から動画を見る気が失せますが、一応見てみます。
 荒木曰く「ブッシュの『悪の枢軸発言(主としてイラン、イラク北朝鮮を敵視)』で金正日がびびったからだ。実際、イラクフセイン政権は転覆され、フセインは米国主導の裁判で死刑にされた」「米国に北朝鮮を脅してもらえばいいのだ(→米国が当事者でもないのにそんな物騒なことはやるわけもない。そもそも『悪の枢軸発言』は拉致解決が目的ではありませんし。というかワームビア君解放も外交交渉であって、脅しじゃありませんが)」「いっそ日本が自衛隊をネタに脅してもいい(→そんなことができるわけもないでしょう)」(以上は俺の要約。これ以降も要約であり、必ずしも一言一句同じ訳ではありません)。
 つまりは「小泉政権(日本)の外交成果じゃない」という強弁でしょうが、勿論「小泉政権が何もしない」のに「ブッシュの『悪の枢軸』発言」で北朝鮮が日本に対して一方的に頭を下げてきたなんて話の訳がない。
 荒木(特定失踪者調査会代表、予備役ブルーリボンの会代表)ら救う会の無茶苦茶さには心底呆れますね。
 さて、荒木曰く「明日はなぜ、あの5人が帰国したのか、私の考えを話したい」。
 明日動画視聴した上でコメント予定ですが、そんなことが解るのか(解るとは思えない)、解って拉致解決に役立つのか(役立つとは思えない)という話ですね。
 まあ、普通に考えれば「一番自然」なのは「あの5人以外は皆死んでる」ですね。
 ただし荒木はそういう立場ではありませんが。で仮に「あの5人の他に生存拉致被害者がいる」としても、なぜ、あの5人が帰国したのか、他の拉致被害者は帰国できなかったのか、なんてことはおそらく解りようがない。
 おそらく荒木は「他の拉致被害者は、北朝鮮滞在中に北朝鮮の秘密を知りすぎていたから」などと「根拠レスで思いつき放言するだけ」でしょうがそんなことをしても拉致解決には全く役立たない。


拉致被害者のうち、なぜあの5人だけが返されたのか(R3.8.9): 荒木和博BLOG
 6分8秒の動画です。上に

 さて、荒木曰く「明日はなぜ、あの5人が帰国したのか、私の考えを話したい」。
 明日動画視聴した上でコメント予定ですが、そんなことが解るのか(解るとは思えない)、解って拉致解決に役立つのか(役立つとは思えない)という話ですね。
 まあ、普通に考えれば「一番自然」なのは「あの5人以外は皆死んでる」ですね。
 ただし荒木はそういう立場ではありませんが。で仮に「あの5人の他に生存拉致被害者がいる」としても、なぜ、あの5人が帰国したのか、他の拉致被害者は帰国できなかったのか、なんてことはおそらく解りようがない。
 おそらく荒木は「他の拉致被害者は、北朝鮮滞在中に北朝鮮の秘密を知りすぎていたから」などと「根拠レスで思いつき放言するだけ」でしょうがそんなことをしても拉致解決には全く役立たない。

と書きましたが、果たして俺の予想が当たってるのかどうかを一応確認するために、荒木動画を見てみます。
 さて、荒木がこの動画で「私の情報では、当初あの5人ではなく、有本恵子さんが帰国予定だったが、何らかの事情でそれが没になり、5人になった」と言い出したのには「奇想天外」ですね。何を根拠にそのように言うのか?
 さて、あの5人帰国について荒木が

北朝鮮による日本人拉致問題 - Wikipediaを参照、敬称略
久米裕
 警視庁公安部と石川県警察は主犯格の金世鎬(キム・セホ)を国際手配し、北朝鮮に対し所在の確認と身柄の引き渡しを要求している。
田口八重子
 金賢姫日本語教師李恩恵」のこととみられる。
有本恵子、石岡亨、松木
 よど号グループが犯行に関与したとみられる。有本拉致についてはグループのメンバーだった八尾恵が著書『謝罪します』(2002年、文藝春秋社)で自らの拉致への関与を告白
◆原敕晁
 警視庁公安部は主犯格の辛光洙シン・ガンス)を国際手配し、北朝鮮に対し所在の確認と身柄の引き渡しを要求している。

などと違い
1)犯人について、「シン・ガンス(原さん拉致)」「よど号グループ(有本、石岡、松木さん拉致)」などの「特定の個人名までは」わかってない
2)金賢姫(田口さん拉致)、八尾恵(有本さん拉致)のような(犯行それ自体または、北朝鮮に滞在したことについての)目撃証人がいない
ということで「帰国させたときの不都合(犯人や目撃証人のことをネタに救う会などに騒がれるリスク*1」が「5人にはないor少ないから」と「憶測」を言い出す荒木です。
 「あの5人以外を出すと不都合があるから」と言う点では俺の予想は当たっていましたが、「5人以外は北朝鮮にいるときに北朝鮮の秘密を知りすぎていたから(俺の予想)」とは違い、「犯人(例:有本恵子事件でのよど号グループ)が誰か『特定の個人名までは』わからない」「目撃証人(例:田口八重子事件での金賢姫)もいない」「だから救う会が騒ぎづらい」と言う点では違っていたわけです。
 はっきり言って「ふーん(棒読み)」ですね。もちろんそうした荒木の憶測には何の根拠もない。
 そもそもその荒木説なら、犯人が誰か『特定の個人名までは』わかってないし、金賢姫八尾恵のような目撃者もいないのに帰国してない「市川修一、増元るみ子(北朝鮮が死亡発表)」はどうなるのか。
 あるいは地村夫妻拉致の実行犯が「原さん拉致の実行犯」である「シン・ガンス」と見られることとの整合性はどうなるのか(荒木は「シン・ガンスだという確証はない*2」「仮に実行犯がシン・ガンスだとしても覆面等をしていて、地村夫妻は拉致実行犯が誰だか解らなかったのだから俺の主張に問題はない」と強弁しますが)。
 あるいは荒木の言う「最初に返す予定だったのは有本恵子」云々という話との整合性はどうなるのか。荒木は「有本さんは森元首相(但し発言当時は自民党総務会長(橋本総裁時代))の第三国発見案のような形で登場し北朝鮮拉致ではないと言わせる予定だった」と言いますが、彼女が結局、帰国後に「拉致された」と言う可能性もあれば、彼女が頑なに「拉致ではない」と言い続けても、救う会、家族会が八尾恵証言を元に「拉致だ」と騒ぐ可能性もある。どう見ても荒木の憶測にはまともな根拠があるとは思えない。
 勿論、仮にその憶測が正しいとしても「だから何?」で終わる話です。そんなことが拉致の解決に何か関係があるのか。何の関係もない。

*1:こういうのを「語るに落ちる」といいます。荒木ら救う会は「帰国者」をネタに北朝鮮叩きをさらにエスカレートさせるつもりだったと自白してるわけです。

*2:まあ確かにないですが、それを言ったら「特定失踪者は北朝鮮拉致」なんて荒木の主張はもっと確証などありません。