「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年8/11分:荒木和博の巻)

昭和53年8月12日前後の拉致事件集中について(R3.8.12): 荒木和博BLOG

 令和3年8月12日木曜日のショートメッセージ(Vol.496)。昭和53年(1978)8月12日には鹿児島で市川修一さん・増元るみ子さん、佐渡で曽我ミヨシさん・ひとみさんが拉致されています。また3日後の8月15日には富山でアベック拉致未遂が起きています。これらの事件の集中は何を意味するのかについてお話しました。

 7分12秒の動画です。いつもながら動画説明文だけで見る気がなくなる馬鹿馬鹿しさです。実際見る価値は全くありませんが。
 何が馬鹿馬鹿しいか。まず第一に「昭和53年(1978)8月12日」云々を「ただの偶然ではなく必然」であるかのように言う荒木ですが、まともな根拠はないもない。そもそもこんなことは「北朝鮮内部から秘密文書の流出」でもない限り、「昭和53年(1978)8月12日」が偶然か必然かなんか解りません。何を言おうとただの憶測でしかない。
 第二にこんなことを云々することと「拉致被害者の帰国(拉致の解決)」と何の関係があるのか。何の関係もない。こんなどうでもいいことを話してる暇があったら「拉致解決のまともな方法論、展望」を語れ、と言う話です。勿論、荒木にはそんな方法論、展望を語る「能力」どころか「意思」すらないのでしょうが。
 しかし荒木のような、このような「無内容、無価値なこと」を価値があると強弁してやってる「詐欺師も同然の男」を見てると

◆良心やプライドはないのか
◆何のために、何を生きがいとして生きてるのか。こんな恥ずかしい生き方が荒木の「理想の人生」なのか

と心底呆れます。こんな下劣な男が党本部職員だったのだから民社党が消滅するのも当然と言うべきか。
 それにしても荒木が「曽我ミヨシさん」について「所在が全く不明なので拉致実行時に抵抗されたので、北朝鮮工作員が思いあまって殺したのではないか、という憶測があるが私は支持しない。ミヨシさんは今も北朝鮮で生きてると思う」と言ったのには「ボーガスは曽我さん親子に冷たい」「それでも人間か」などの批判を恐れず「言葉を選ばず言えば」心底呆れました。
 この荒木の発言は「横田めぐみさん生存説」と全く同じで根拠があるわけではない。横田早紀江曽我ひとみ氏が「娘めぐみ(母ミヨシ)が生きてると信じる」というから、「荒木らにとって利用価値がある」彼女らの歓心を買うために「生存説」を唱えてるだけの話です。
 あえて言えば「曽我ミヨシさんが娘・ひとみさんと一緒に連行されて、北朝鮮に一時的にでも滞在した」という根拠は今のところ「何もない(拉致後、ひとみさんはミヨシさんと一度も会ってない)」のだから今後「ひとみさんと一緒に連行されて、北朝鮮に一時的にでも滞在した」という根拠が出てこない限り、「思いあまって殺害」も十分あり得る話です。
 ちなみに1978年というと

1978年 - Wikipedia1978年の日本 - Wikipedia参照
◆1月7日
 テレビ朝日、人気時代劇『暴れん坊将軍 - Wikipedia』放送開始(シリーズ時代劇としては2002年まで24年間にわたって12シリーズ放送。その後、2003年、2004年、2008年に単発ドラマを放送)。主演・松平健(1953年生まれ、放送開始時は25歳)の出世作となる。
◆1月10日
 東京都世田谷区のアパートで警視庁北沢署の巡査が住人の女子大生を殺害。当時の土田國保警視総監が引責辞任し、警官には無期懲役判決(詳しくは制服警官女子大生殺人事件 - Wikipediaを参照)
◆1月19日
 TBS、人気音楽番組『ザ・ベストテン』放送開始(1989年まで12年間放送)。
◆4月4日
 キャンディーズが後楽園球場でのコンサート「ファイナルカーニバル」をもって解散
◆5月31日
 西山事件に関して最高裁判所が被告人の上告を棄却。西山太吉記者の有罪が確定
◆8月12日
 日中平和友好条約調印
◆8月26日
 日本テレビ、開局25周年記念番組『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』放送開始
◆10月27日
 サダト・エジプト大統領とベギン・イスラエル首相の「いわゆるキャンプ・デービッド合意」によるノーベル平和賞受賞が決定
◆12月28日
 俳優、田宮二郎が猟銃自殺

等の出来事がありました(ウィキペディアには特に北朝鮮、韓国関係での特筆すべき出来事は書いてありません)。
 なお、8月12日、8月15日については

8月12日 - Wikipedia参照
◆1935年8月12日
 いわゆる相沢中佐事件(永田鉄山暗殺事件)。統制派の陸軍省軍務局長・永田鉄山少将が皇道派の相沢三郎中佐に斬殺される(相沢には死刑判決)。後に「統制派での永田の後継者」として東条英機(陸軍次官、陸軍航空総監、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣などを経て首相)が表舞台に出ることになる。またこの後も統制派に追い詰められた皇道派は1936年2月26日に226事件(斎藤實*1内大臣高橋是清*2蔵相、渡辺錠太郎*3陸軍教育総監を暗殺)を起こし、壊滅状態になる。
◆1958年8月12日
 全日空下田沖墜落事故。全日空の羽田発名古屋行きのダグラス DC-3型機が、静岡県伊豆半島下田市沖に墜落、乗員乗客33名全員死亡。
◆1978年8月12日
 日中平和友好条約調印
◆1985年8月12日
 日本航空123便墜落事故。乗客だった、以下の人物が不幸にも事故死。
・中埜肇、阪神タイガース球団社長(1922年生まれ)
・塚原仲晃、大阪大教授(脳神経学者)(1933年生まれ)
・竹下元章、元広島カープ選手(1937年生まれ)
・浦上郁夫、ハウス食品社長(1937年生まれ)
坂本九、歌手(1941年生まれ)
・辻昌憲、元自転車競技選手(1946年生まれ)
北原遥子、女優、元宝塚歌劇団(1961年生まれ)
 なお、日航機事故については
世の中ここまでひどい迷惑をうける人がいる(北原遥子のこと) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2013.6.10
JAL123便の機長の娘さんが、インタビュー取材に応じていたこと - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2015.8.13
日本にも、勝手に飛行機を操縦した人はいた(今日は日航機123便事故から33年目) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2018.8.12
を紹介しておきます。

8月15日 - Wikipedia参照
◆1945年8月15日
 いわゆる玉音放送(日本の降伏が国民相手に発表)
◆1947年8月15日
 インドがイギリスから独立。
◆1948年8月15日
 大韓民国が成立。

◆1971年8月15日
 ニクソン・ショックニクソン米大統領が金とドルの交換の一時停止を発表。
◆1974年8月15日
 文世光事件。在日韓国人文世光による朴正煕・韓国大統領暗殺未遂事件。大統領夫人・陸英修が死亡

等の出来事がありました。赤字が朝鮮半島関係です。(ウィキペディアには8月12日は特に北朝鮮、韓国関係での特筆すべき出来事は書いてありません)。


日朝国交「正常」化【調査会NEWS3481】(R3.8.11): 荒木和博BLOG
 荒木ら救う会ウヨの目的が「拉致の解決」ではなく「拉致解決を口実とした日朝国交正常化の妨害」と言うことがよくわかる駄文です。
 とはいえ、現時点において「日朝国交正常化」の見込みはどう見てもないので荒木がこんなことを騒ぐ理由がよくわかりませんが。被害妄想か?

*1:第二次桂、第二次西園寺、第三次桂、第一次山本内閣海軍大臣朝鮮総督、首相を経て内大臣

*2:日銀総裁、第一次山本、原、田中、犬養、斎藤、岡田内閣蔵相、首相を歴任

*3:陸軍大学校長、陸軍航空本部長、台湾軍司令官などを経て陸軍教育総監