珍右翼・黒坂真に突っ込む(2021年9月20日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真リツイート
 吉岡正史さん。満州事変の少し後ですが、国際共産党日本支部日本共産党)は32年テーゼに従い、プロレタリア赤衛軍で内乱を起こそうとした。
◆吉岡正史
主張/「満州事変」90年/国の進路誤った過去の直視を
 憲法の平和原則を踏みにじる軍拡や改憲の動きが続く中で、二度と侵略と戦争の誤りを繰り返さぬ決意を新たにすることが重要です。
 戦争は自然現象ではなく、避けられないものでもありません。政府と軍部は「満蒙生命線論」など謀略的な宣伝で国民をあおり立てました。
 「満州事変」から90年の節目に、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」(日本国憲法前文)という決意に立ち返ることが重要です。

 「満州事変についての反省が必要だ(俺の要約)」という吉岡ツイートに対する黒坂リツイートがこれです。
 心底呆れます。満州事変は別に「日本共産党の革命路線」に対するカウンターで起こったわけではない。それとも「日本共産党に対する因縁付け」ができればそれでいいのか(おそらくそうなのでしょうが)。そもそも「満州事変についての反省が必要だ」という吉岡氏の指摘について黒坂が「同感だ」とも「反対だ(満州事変には問題はない)」とも言えないあたりが実に滑稽で無様です。

黒坂真
 石橋学記者は、金正男さんが毒ガスで殺された事をどうお考えなのでしょうね。
[石橋学]訪朝記 – 広範な国民連合(2019.4.18)

 石橋記者は手放しで北朝鮮を万歳してるわけではなく「いたずらに北朝鮮を敵視するだけでいいのか?。それで拉致問題が解決するのか?」「むしろ日朝国交正常化した方が、北朝鮮も豊かになり、軍事的暴走の危険性も減り、今より民主化するのではないか?」等と言ってるだけですが、ウヨの黒坂にはその程度の話が「北朝鮮礼賛」に見えるようです。

黒坂真リツイート
 日本共産党は安保法制を戦争法と宣伝してきましたが、6年経っても(ボーガス注:安保法発動による自衛隊関与の)戦争が始まらない。
志位和夫
 今日は安保法制強行6年。
 6年前のこの日、安保法制廃止の国民連合政府を呼びかけ、市民と野党の共闘に取り組んできました。
 紆余曲折もありましたが、3回の国政選挙を共闘で闘い成果をあげ、多くの友人を得てきました。
 いよいよ共闘を実らせる秋*1(とき)。政権交代、新しい政権の実現にチャレンジします。

 志位氏の言う「今日」とは9月19日のことです(なお、黒坂のリツイートは9月20日日付)。
 おいおいですね。ここで「6年経っても安保法が発動されない。そもそも安保法は必要だったのか?」とならないあたりが黒坂らしいデタラメさです。
 なお、9月19日 - Wikipediaによれば志位氏の言う「安保法強行成立(2015年9月19日)」以外には「9月19日」には

◆1955年
 原水爆禁止日本協議会原水協)結成。
1984
 中核派による自民党本部放火事件
◆2005年
 6カ国協議で北朝鮮がすべての核兵器の放棄に合意。

◆2006年
 タイで軍事クーデターが発生。国連総会出席のためニューヨークにいたタクシン首相はそのまま亡命。

などがありました(赤字が北朝鮮関係)。

黒坂真
 小室直樹さん*2がどこかで、マルクス主義ユダヤ教の論法と近いと指摘しています。ユダヤ人(労働者)は今はローマ(資本家)に苦しめられているが、いつの日にかメシア(共産党)が来て、メシア(共産党)の指導に従い戦えば解放される、という論法。

 吹き出しました。
 日本共産党に対する「非現実的」という悪口の訳ですが、まず第一に現実の日本共産党は「野党共闘(ひとまずその是非は論じません)」に打って出たことで解るように「それなりに現実的」です。
 第二に共産党非難の根拠(?)が

・「ユダヤ教の専門家ではない」上に、「田中角栄無罪論*3」「南京事件否定論」等で知られるトンデモ右翼「小室直樹」の主張「共産主義ユダヤ教に似ている*4

の上に、「どこかで」という曖昧極まりない代物です。つまりは「小室でない可能性もある」し、「勘違いか、最初から黒坂のデマか」はともかく誰もそんなことは言ってない(つまり黒坂個人の認識に過ぎない)のを黒坂が「ホニャララさんが言っていた」と「事実に反する虚言」をはいてる可能性すらあるわけです。

*1:小生も無知なもので、昔はこれを「あき」と勘違いしていましたが「とき」ですね。「危急存亡の秋(とき)」など「重大な時」の場合に「秋」と書きます。

*2:1932~2010年。著書『アメリカの逆襲』(1989年、光文社文庫)、『新戦争論』(1990年、光文社文庫)、『危機の構造』(1991年、中公文庫)、『世紀末・戦争の構造』(1998年、徳間文庫)、『大東亜戦争、こうすれば勝てた』(共著、2000年、講談社+α文庫)、『日本の敗因』(2001年、講談社+α文庫)、『経済学のエッセンス』(2004年、講談社+α文庫)など

*3:これについては立花隆が『ロッキード裁判批判を斬る』(朝日文庫)で批判を加えている。

*4:「非ユダヤ教徒共産党員」は勿論「ユダヤ教の反共右派」も激怒でしょう。