今日の朝鮮・韓国ニュース(2021年10月13日分)

拉致啓発決議、全会一致で採択 共産も賛成 大阪市会 - 産経ニュース
 反対した府議会共産と賛成した市議会共産の違いは何なのか、と「げんなり」ですね。
 賛同した市議会共産に対しては怒りを禁じ得ません。「生方氏へのバッシング」を見て、恐怖を感じ、日和ったのかと疑いたくなります。
 市議会共産は「府議会が反対した案とは違う」と強弁してるようですが、「どちらも提案者は維新」なのでそんなことはあるわけもない。
 そして共産党中央も「教育への不当な政治介入を許す気か!」「そんなことと拉致の解決と何の関係があるのか?」と非難し「市議会共産の連中」を党から除名したらどうか。
 とはいえ除名しないのでしょうし、この程度では俺も共産支持を辞めません。今後も、月刊「前衛(共産党政治機関誌)」「経済(機関誌に準じる存在の経済誌)」紹介記事を書く「予定」ですが正直、共産党には非常に失望しました(「自民、公明、維新、立民、国民民主、社民、れいわ」など、他の党よりは俺にとってマシではありますが)。
 とりあえずは「この決議案」をてこに大阪府、市の与党である維新が学校現場で何をするのか、それに対して「市議会(共産に限らない)」がどう対応していくのかが問われる。「維新がどんな無茶苦茶な教育介入をしよう」が「拉致ならOK」などという醜態をさらさないことを共産(府議会、市議会とも)には要望したい。
 しかし「与野党(共産含む)」「マスコミ」が「救う会、家族会」をまともに批判できないことには失望と怒りを禁じ得ませんね。こんなことではいつまで経っても拉致は解決しません。「日本人妻帰国」「残留邦人遺骨問題」などの「日朝間の諸問題」も解決しませんし「日朝間の国交正常化」も実現しません。そんなことでいいのか。


対米交渉見据え布石か? 北朝鮮・金正恩総書記の思惑を読む【礒﨑敦仁のコリア・ウオッチング】:時事ドットコム(2021年10月12日掲載)

 ミサイル発射に際しての北朝鮮の報道ぶりにも変化が見られた。金正恩総書記が立ち会っておらず、代わりに側近幹部が「指導」したと報じられているのである。
 今年9月16日には、朴正天(パク・ジョンチョン)書記が「鉄道軌道ミサイル連隊の検閲射撃訓練を『指導』した」と報じられた。
 しかも、ミサイル発射を報じた党機関紙『労働新聞』の記事に「金正恩」の名は一切出てこない。
 昨年3月29日の「超大型放射砲試験射撃」に際しても、李炳鉄(リ・ビョンチョル)党中央委員会副委員長と党中央委員会軍需工業部の幹部たち、張昌河(チャン・チャンハ)氏、全日好(チョン・イルホ)氏ら国防科学研究部門の指導幹部たちが「指導」したと報じられた。
 そもそも北朝鮮で「指導」なる言葉は、最高指導者だけに用いられてきたが、どういうわけか昨春からたびたび側近幹部が「指導」する機会が増えた。最高指導者が工場や農場などの生産現場に赴いて「現地指導」するのは、金日成時代から続く慣習であるにもかかわらず、昨年9月1日付の『労働新聞』は、李炳鉄氏と朴奉珠(パク・ポンジュ)氏を含む計8人の党中央委員会副委員長が、それぞれ農場で台風被害復旧事業を「指導」したことを大きく報じたのである。
 それまで最高指導者以外の人物が視察を行う際には「現地指導」ではなく「現地了解」と明確に区別して報じられてきたことからすれば、たとえ表面的な変化であっても注目に値する動きであった。
 また、昨年は、数多くの会議を「指導」してきた金正恩氏が「司会」したとの報道も散見されるようになった。4月11日の党政治局会議や5月23日の党中央軍事委員会拡大会議の報道では、金正恩氏が「指導」していたが、6月7日の党政治局会議、23日の党中央軍事委員会予備会議などでは、同氏が「司会」したことが報じられたのである。「指導」と「司会」では、責任の所在が大きく異なるのは言うまでもない。
 一方、今年4月8日付『労働新聞』は、1面トップで党中央委員会組織担当書記の趙甬元(チョ・ヨンウォン)氏が党第6回細胞書記大会2日目の会議を「指導」したと報じている。また、北朝鮮自身は公表していないが、1月の党大会で改正された党規約には、総書記の「代理人」として党中央委員会第一書記なるポストが新設されたという*1
 これらの背景に、最高指導者の過大な負担を軽減し、各分野の実務担当者に業務責任を負わせようとする体制整備の意図があるのは確実だ。
 同時に、重要な軍事分野においても部下に「指導」させるのは、近い将来、米朝交渉が再開する局面を想定し、自らは「宥和的な指導者」として振る舞う余地を残しておくための布石かもしれない。その辺りの「真意」を見極めるには、まだ少し時間がかかりそうだ。

 「北朝鮮メディア報道で、金正恩の『指導』が減る一方で部下(朴正天など)の『指導』が増えている」「そもそも過去においては部下については『了解』という記載が多く『指導』とは書かれてこなかった(『指導』は原則として最高指導者のみに使う)」という「指導(現地指導)」云々については、礒崎教授だけではなく、「特定失踪者問題調査会代表」荒木や「朝日の牧野記者」も以前

【荒木】
朴正天が「指導」?【調査会NEWS3505】(R3.9.19): 荒木和博BLOG
北朝鮮ミサイル列車と朴正天の「指導」(R9.9.20): 荒木和博BLOG
北朝鮮でクーデターは起きるのか 金正恩は引きずり下ろされるのか(R3.9.21): 荒木和博BLOG
朴正天の「指導」から見えてきたこと【調査会NEWS3506】(R3.9.20): 荒木和博BLOG
あらためて北朝鮮の「指導」を考えてみた(R3.9.22): 荒木和博BLOG
 これについては「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年9/20日:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログ「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年9/21日:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログで批判的にコメントしました
【牧野記者】
やせた金正恩氏、気力に衰え? 減る「現地指導」、気になる「第一書記」ポスト:朝日新聞GLOBE+
 これについては今日の朝鮮・韓国ニュース(2021年6月19日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで批判的にコメントしました

で触れていましたが荒木や牧野が「金正恩の権威失墜」という「荒木や牧野らしい北朝鮮・体制危機論」で解釈するのに対し、「権限分担(金正恩の負担軽減)」などとみなし、そうは解釈しない礒﨑*2教授です。まあ、礒崎氏の方が適切な理解でしょう。

*1:「という」なので未確認情報であり「事実ではない」可能性があります。

*2:著書『新版・北朝鮮入門』(共著、2017年、東洋経済新報社)、『北朝鮮と観光』(2019年、毎日新聞出版)など