今日の産経ニュースほか(2021年10/26日分)

衆院選後の閣僚人事、岸田首相「代えることは考えていない」 : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン
 そりゃ「政権発足後」1ヶ月も経たずに閣僚を変えれば求心力が落ちるから「落選した閣僚」は変えるとしても、そう言うでしょう。意外性は何もない。
 「与党が勝利したら」云々という岸田ですが「敗北しても変えない」でしょうし、そもそも「議席減」を覚悟して、勝敗ラインを当初から「与党(自公)で過半数確保」と思い切り下げていますからね(残念ながら与党過半数割れは困難な見込み)。とはいえ「与党過半数」でも「自民単独過半数確保に失敗」すれば「勝利」とは言いづらいでしょう。何とか「自民単独過半数」は阻止したいところです(ただ、それが維新躍進になることは避けたいですが)。


自民閣僚経験者12人が苦闘 終盤情勢 - 産経ニュース
 閣僚経験者と言っても「閣僚経験一回」の「小物」もいるようですが

石原伸晃
 小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任。石原派ボス
塩谷立
 細田派所属。麻生内閣文科相自民党総務会長(谷垣総裁時代)、選対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任
◆林幹雄
 二階派所属。福田、麻生内閣国家公安委員長、第三次安倍内閣経産相など歴任

は「歴任した役職」から「小物」とはいいがたく、落選させれば野党の士気も上がるので是非落選させたい。産経記事もこうした「大物中心」に記事が書かれています。まあ、ここに名前が挙がってる連中は「リベラルではないとはいえ極右でなく」、俺的には「高市政調会長(元・総務相)」「萩生田経産相(前・文科相)」などのような「極右」にこそ落選して欲しいところではありますが。


主権展示館知らなかった 領土相「発信に努力する」 - 産経ニュース
 自民党議員だって、極右議員を除けば「主権展示館」なんて興味が無いと言うことです。しかし、これが「民主党政権の大臣」なら悪口雑言でしょうに、自民党なら「批判しない」のだから産経も全くデタラメです。


【衆院選政策を問う】⑦皇位継承 にじみ出る国家観 - 産経ニュース
1)「女帝容認」以外に現実的な皇室維持策はない
2)極右以外ほとんどの日本国民が女帝を容認
3)女帝容認云々など明らかに多くの選挙民は投票において重視しない
と言う意味で馬鹿げた産経記事です。


【産経抄】10月26日 - 産経ニュース

 ミュンヒハウゼンといわれてピンとこなくても、『ほら吹き男爵』の主人公の名前と説明されれば納得できる。1950年代の初めに英国の医師はある困った患者の存在に気づいた。虚偽の症状や病歴を捏造して、なんとか病人でいようとする人たちである。医師は、戦争や旅行で経験したと称して大ぼらを吹く男爵にちなんで、ミュンヒハウゼン症候群と名付けた。
▼二十数年後には別の医師がとんでもない親の存在を論文で発表する。子供の症状について医師に誤った判断をさせるために噓をつき、検体に細工までする。乳児に大量の食塩を強制的に飲ませる事例もあった。医師は子供を「代理にした」ミュンヒハウゼン症候群だと考えた。
▼代理ミュンヒハウゼンは、深刻な児童虐待である。日本で広く知られるようになったのは、平成16年から20年にかけて岐阜や京都の病院で3人の幼女が死傷した事件からだ。
看病ぶりをほめられるのがうれしかった」。
 母親は、点滴に異物を混入して3人の症状を悪化させた動機についてこう語っていた。
▼この問題にくわしい南部さおりさん*1によると、専門家の間で「医療的虐待」と言い換える動きがある(南部『親の手で病気にされる子どもたち*2』)。

 産経が紹介する事件については

代理ミュンヒハウゼン症候群 - Wikipedia参照
 2008年12月、京都大学医学部附属病院の病室内で、当時1歳の五女につながった点滴に注射器で腐敗した飲み物を混入させて殺害しようとしたとして、母親が殺人未遂容疑で逮捕された。五女は11月に岐阜県内の病院を受診後、京都大学に転院した。検査の結果通常は検出されない、4種の細菌が血液中から、有機化合物のような物質が尿から検出され、病院側は病室内の録画を開始した。そこに母親の不審な挙動が映っており逮捕へ至った。捜査が進み、三女、四女(いずれも既に死亡)にも同様のことをしたとして再逮捕されるも、殺意や死亡との因果関係がはっきりせず、傷害と傷害致死で起訴された。精神鑑定の結果、代理ミュンヒハウゼン症候群であると診断され、懲役10年の判決が下った(asahi.com(朝日新聞社):母親、点滴に異物4回混入か 1歳児殺人未遂事件 - 社会代理ミュンヒハウゼン症候群――傷害致死で懲役10年 | 週刊金曜日オンライン参照)。

を紹介しておきます。
 これはなかなかすごいと思う(滋賀県の毒親殺人事件) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が紹介するいわゆる「毒親」が「精神的虐待」で「主観的には教育的行為の疑い濃厚」なのに対し「主観的にも明らかに毒親」「明らかに犯罪(傷害)」というとんでもない話です。
 確かに「代理ミュンヒハウゼン」というより「医療的虐待」と言った方がわかりやすいかもしれない。
 さて

看病ぶりをほめられるのがうれしかった

つう文章を見ていて「ふと思った」のですが横田早紀江も「ミュンヒハウゼン症候群」みたいなもんじゃないか(と言うと早紀江や家族会、救う会は激怒でしょうが)。
 勿論「ミュンヒハウゼン症候群」と違って「横田めぐみ拉致」は事実です。
 しかし、早紀江が「めぐみは生きてる」と根拠レスで放言し、孫との面会も拒否するのは

救う会や家族会に)北朝鮮非難をほめられるのがうれしかった
(娘の拉致で)世間に同情されるのがうれしかった

つう「実にくだらない話」ではないのか。

*1:日本体育大学教授。著書『代理ミュンヒハウゼン症候群』(2010年、アスキー新書)、『児童虐待』(2011年、教育出版)など

*2:2021年、学芸みらい社