小川淳也は立憲党首になれるのか - 高世仁の「諸悪莫作」日記
【追記その1】
誰が代表になるかはともかく、小川が所属する『枝野が最高顧問を務める派閥』は逢坂誠二氏*1の擁立を決定。小川が出馬する可能性はなくなりました。
1)「小川が立民に最初から所属」ではなく、一時希望の党に所属したこと(一方、逢坂氏は当初から立民に所属)、2)小川が若く経験が浅いこと、3)今回は選挙で勝ったが自民の平井は『三世世襲政治家』であり敗戦したこともあること(代表が落選してはしゃれにならない)などを敬遠、ということのようです。
逢坂氏がベストかどうかはともかく『前原(国民民主党代表代行)や福山(立民前幹事長)に近く、野党共闘を破壊して、維新や国民民主と共に第二自民党の道を歩む危険性が高い泉*2(政調会長)よりは何倍もマシ』でしょう。野党共闘支持の俺としては「泉がワースト」ですね。
【追記その2】
小川が「野党共闘について、『否定論』の泉に考えが近いとされる大串博志*3」の支援を受けて、出馬を強行する気のようで心底呆れます。
「へらこい」小川淳也、立民代表選に立候補へ - kojitakenの日記も指摘していますが、おそらく小川は「西村*4(菅直人グループ)、逢坂(枝野グループ)の出馬立候補」でリベラル票が割れるとみた上で、「大串の支援を受けて、泉から票を奪えば俺が代表になれるかもしれない」「『ゴリゴリの反共であることを隠さない』泉に比べれば『枝野グループだった』俺はリベラル層の支持が多少はあるから、リベラル層からも票を取ってなんとか代表になれるかもしれない」と考えたのでしょう。まずは「西村と逢坂」で候補者を一本化してほしいところです。
【追記終わり】
母親が92歳の誕生日を迎えるので、子どもも呼んで中華レストラン*5で会食した。
92歳ともなると、ひんぱんに体調を崩しているので、来年はもう誕生日を迎えられないかもしれない。ずっと親不孝をしてきた私としては、生きているうちは少しはやさしくしなくてはと思う。
高世の母親が死のうが生きようが「高世や彼の母親と、親しい関係でも何でもない」ので、どうでもいいのですがそれはともかく。高世曰く「病気がち」だそうですが、とはいえ「92歳で中華レストランで食事ができる」つうのは十分「すごい」ですよねえ(この記事は普通に考えて、『母親と一緒にレストランで食事した』という意味でしょう)。
この年だと勿論、元気な人もいる一方で、体調の衰えで「外出できない(ベッドで寝たきり)」「経口摂取できない(食事ができない)→胃瘻」といったことは珍しくありません。
さて「この高世記事のメインである小川*6」云々について話をします。単なる偶然に過ぎないのですが、小川氏を取り上げたドキュメント映画『君はなぜ総理大臣になれないのか』(高世が今年観た映画ベスト10 - 高世仁の「諸悪莫作」日記で紹介。高世記事については高世仁に突っ込む(2020年12/28日分) - bogus-simotukareのブログでコメント)が「現実化するかもしれない(小川氏が代表に就任?)」ようです。
高世仁に突っ込む(2020年12/28日分) - bogus-simotukareのブログでは「立民党代表でもない人間が何で首相なのよ?。代表になるには経験不足で若すぎるし。高世ってバカ?(要約)」と書いた俺でしたが。
まず俺の考えを書いておけば、「小川に代表(党首)に絶対になってほしいとは思わない。ベストとは思わない。しかしワーストとも思わない」「前原(現在、国民民主党代表代行、元民進党代表)、細野(現在、自民党。民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長(岡田代表時代)など歴任)のような野党共闘を即刻破壊しかねない反共右派が代表になる『俺にとってのワースト』に比べたら小川の方がまし」ですね。
泉健太(現在、立民党政調会長)のような「本質が反共」で「希望の党にも参加(希望の党国対委員長)」、実際に「野党共闘の見直し」を今から公言している人間が代表になるよりは小川の方がよほどましでしょう。
実は、小川は小川淳也 - Wikipediaによれば「前原と枝野が争った2017年の代表選挙」では前原を支持、前原体制下では役員室長に就任、前原の希望の党にも参加、と言う人間ではあるので「俺的には手放しで支持できない(希望の党に参加しなかった人間を代表にしたい)」のですが(以下、小川についての記述は小川淳也 - Wikipedia参照)。
まず第一に、小川は、
しています。もしかしたら香川では「共産の方が強い」のかもしれませんが全国的にも「共産一本化」は珍しいでしょう。
このため、2017年衆院選に希望の党から小川が出馬しても「希望の党には否定的だった共産」ですが候補者擁立を自粛しています(まあ、2016年にそうした行為をした御仁が希望の党に参加した理由が理解困難ですが)。
第二に小川は「今後も野党共闘を続けるべきだ」とする人々、具体的には
サンクチュアリ (立憲民主党のグループ) - Wikipediaなど参照
◆最高顧問:枝野幸男
衆院議員。「日本新党→新党さきがけ」出身。鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相、民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)、立憲民主党代表など歴任
◆会長:近藤昭一
衆院議員。新党さきがけ出身。菅内閣環境副大臣、民主党副代表(蓮舫代表時代)、立憲民主党副代表など歴任
【その他のメンバー:あいうえお順】
◆阿部知子
衆院議員。社民党(社会民主党)出身。社民党政策審議会長、日本未来の党代表、みどりの風代表代行、民進党副代表など歴任
◆郡司彰
参院議員。民主党出身。全国農団労(全国農林漁業団体職員労働組合連合)副委員長、茨城県農協労連(茨城県農協労働組合連合)書記長、連合茨城県連(日本労働組合総連合会茨城県連合会)執行委員等の役職を歴任。野田内閣農水相、参院副議長など歴任。現在、立憲民主党常任顧問。
◆那谷屋正義
参院議員。民主党出身。横浜市教組(横浜市教職員組合)書記長、日教組(日本教職員組合)教育政策委員長等を歴任し、選挙では日教組が支援。野田内閣文科大臣政務官、立憲民主党参院国対委員長など歴任
◆水岡俊一
参院議員。民主党出身。元兵庫県教組(兵庫県教職員組合)書記次長で、選挙では日教組が支援。野田内閣で首相補佐官。
◆鉢呂吉雄
参院議員。社民党出身。野田内閣経産相、民主党国対委員長(菅代表時代)、選対委員長(野田代表時代)など歴任。
がメンバーである「立民内の派閥」サンクチュアリ(社民党出身者や労組出身議員が比較的多い)のメンバーで、小川自身も「野党共闘は続ける」としています。
平井氏は三世議員で、祖父*7も父*8も大臣を務めた政界のサラブレッド。加えて平井家は、地元でシェア6割強を誇る四国新聞と日本テレビ系の西日本放送のオーナー一族である。
誰もが大接戦を予想していたが、午後8時に小川氏にあっさり当選確実が出た。
「三世政治家」で「大臣経験者(第四次安倍内閣科学技術政策等担当相、菅内閣デジタル担当相)」で「地元メディアの経営者一族」て、「負ける場合でも大接戦(一方、小川氏にはこうした親からの地盤は何もない)」と思われる御仁・平井氏が「8時の開票と同時に即、小選挙区での落選確実(但し比例で復活)」だそうです。
「いろいろな理由はある(どんな理由かはわかりませんが。平井氏には『甘利のUR疑惑』ほどの不祥事はなかったかと思います)」のでしょうが理由の一つは「野党共闘」でしょう。共産が候補擁立を強行したとして果たして、小川氏が圧勝したかどうか。小川氏が「野党共闘」に否定的でない理由は「自分自身が野党共闘の恩恵を受けてること」もあるでしょう。
後で紹介する鮫島氏によれば
香川1区は自治労が強く、小川氏を強く支援している。旧社会党系の自治労が共産との連携に否定的でないことが、小川氏が共産との共闘に前向きな姿勢を見せてきたひとつの背景である。
だそうです。
立憲民主党の代表選出馬で小川氏が注目されるようになって、多くのコメント、人物評が出てきたが、ジャーナリストの鮫島浩氏の論考がよかった。
立憲代表選に意欲を見せた小川淳也氏に「3つの懸念」急浮上! 彼をよく知る私が「忖度」なしで答えます。│SAMEJIMA TIMES
鮫島氏は小川淳也氏の高校の同級生。その彼が小川氏に期待するがゆえに「忖度」なしで小川氏に直言*9。これがほんとの友情だ。
と言うことで以下は鮫島氏の文章を紹介してコメントしますが「その前に赤字部分について高世に突っ込んでおきます」(赤字は高世ではなく、俺がしました)。
鮫島氏の「主張の是非」はともかく、高世が「忖度」なしで小川氏に直言。これがほんとの友情だ。と言うのには吹き出しました。
◆これじゃあ「ジャーナリスト」でなくて「反北朝鮮活動家」だ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2012.2.27
◆北朝鮮が崩壊する前に自分の会社を倒産させた無様で無残な話 - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2021.4.28
◆けっきょく「横田めぐみ拉致問題における安明進証言」などというものにのっかったのが、高世仁が会社をこかした淵源(の少なくとも1つ)ではないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2021.5.25
◆巣食う会とか家族会系の連中とかかわった北朝鮮関係の言論人は、その後ろくな状況でないと思う(関川夏央や高世仁、恵谷治、李英和ほか) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2021.7.14
等が批判し、俺も批判していますが「救う会や家族会に忖度」しまくってる「太鼓持ちや幇間」も同然の男がよくこんなことが言えたもんです(なお、鮫島氏は一応ジャーナリストなので、小川氏を露骨に身びいきした時点で、これじゃあ「ジャーナリスト」でなくて「反北朝鮮活動家」だ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(高世に対する批判)同様に『ジャーナリストでなくただの小川信者、小川の活動家』になってしまうので『直言』するのはある意味当然です)。
高世は「私は忖度などしてない。鮫島氏のように、本当の友情で横田夫妻と付き合ってきた。直言したことだってある」と自信を持って言えるのか。たぶん「黙り」か「しどろもどろ」ではないか。
鮫島氏を「高校生時代からの友人でも、小川氏に直言できる鮫島氏に感動した。これが本当の友情だ」と抜かすなら今からでも、横田早紀江ら家族会に「蓮池透氏との和解」を直言したらどうなのか。高世のような「幇間、太鼓持ち」が「友人・小川氏に直言できる人間・鮫島氏に感心した」と言っても「太鼓持ちのお前が、良くそんなことが言える。本当に恥知らずだな、くたばれよ、カス野郎(呆)」「つまりお前と横田夫妻には本当の友情なんか無かったんだよな。前から知ってたけど。お前、横田夫妻に直言したことなんか一度も無いよな。『ある』つうならいつ、どこで何を直言したのか言ってみろよ(軽蔑)」という思いを禁じ得ません。
有権者は枝野氏*10をはじめ、菅直人*11元首相、野田佳彦*12元首相、岡田克也*13元外相ら「民主党政権の主役たち*14」に飽き飽きしている。この惨敗を機に世代交代を進め、「新しい顔」を打ち立て、党のイメージを一新しなければ、来年夏の参院選でも苦戦は免れないと考えたからだ。
「新しければいい」とは思わないし、『最近の自民の総裁』安倍(第一次内閣で退陣したところ、第二次内閣で復権)、菅(第二~四次安倍内閣で長く官房長官)、岸田(第二次、第三次安倍内閣で外相)が「新しいわけでもない」のでこうした主張には賛同できませんね。
そもそも今回の敗戦も「世代交代」云々と言うことでの敗戦ではないでしょうし。
さすがに「菅氏(75歳)」は高齢過ぎて「代表再登板はちょっと」と思いますが。
そしてこれらのうち「野田」について言えば彼が問題なのはそういうことよりもむしろ「反共色が濃厚で野党共闘を破壊しかねないこと」でしょう。
なお、俺個人は「野党共闘を破壊しかねない人間」が代表になるくらいなら「野党共闘を続けるであろう」また「それなりに経験もある」菅、岡田が「代表再登板」の方がマシだと思っています(俺に近い意見としては例えば結局、岡田克也くらいしか適任者はいないのでは? - kojitakenの日記)。
「自民での安倍(首相退任後、再度首相)、麻生(首相退任後、長く第二次~第四次安倍内閣財務相)再登板」を考えれば「国民にそれほど再登板への否定意識はない」のではないか。
ところがその後、小川氏の言動に対し、「本当に代表に適しているのか」という疑問の声が相次いでいる。
①維新と連携するとは何事だ!
いちばん多かったのは、小川氏が選挙前後を通して日本維新の会との連携を模索する動きをみせたとして批判するものだ。
小川氏は香川1区に維新候補が出馬表明した時、候補本人に加え、維新幹部と直談判し、自民党の平井氏を倒すためには野党一本化することが不可欠であり、出馬を取りやめるよう求めた。
維新側が強く反発してこの経緯が明らかとなり、小川氏の言動は一挙に世の中に知れ渡るところとなった。
この問題で私が注目したのは、小川氏の言動の是非よりも、小川氏が維新を「野党」と認識していることだった。
自公政権を過半数割れに追い込むには自公以外の「野党」はできるだけ一本化して結束すべきであるという小川氏の政局観が、彼がこの言動を自己正当化する根拠なのであろう。小選挙区で自民党に勝利するためには非自公勢力がひとつにまとまるべきであるという「青臭い」思いがあったに違いない。
小川氏の大きな誤りは「維新」を「野党」と認識したことである。私はそう見ている。
小川氏は優等生らしく「自公政権に与しない者=野党」と教科書的に考えたのだが、現実政治において、あるいは、現実の国民生活において、維新の政策は自公政権以上に弱肉強食の「新自由主義」で貫かれており、立憲をはじめ野党側が掲げる「格差是正」「所得の再分配」とは最も対極にある政党なのだ(自民党以上に新自由主義政党なのだ)。
これに対し「維新=野党」という小川氏の認識は、国会のインナーサークルで定着している「二大政党政治」(自民か立憲かの二者択一の消去法を有権者に迫る政治)を大前提とした「与野党の区分」だった。それは永田町の政局的にも政治学の教科書的にも正しいのかもしれないが、有権者の意識とは大きくかけ離れたものである。
多くの野党支持者は新自由主義を加速させる「維新政権」が誕生するくらいなら、実行力のない自公政権が続いたほうがまだマシだと考えている。小川氏がこのギャップに気づかず、永田町の視点で「維新」をとらえていることが露呈した。ここに「維新問題」の核心がある。
ちなみに、れいわの山本太郎代表は衆院選中に「自民党よりひどいのは維新。間違っても維新には投票しないで*15」と訴えた。山本氏の政治感覚のほうが小川氏よりもはるかに(ボーガス注:野党支持の)有権者目線に立っていることを物語る出来事といえる。
小川氏は「自公に勝つ」という思いが強く「維新は野党」と整理したのであろう。しかし、この認識はできるだけ早く撤回したほうがいい。さもなくば小川氏に寄せられた野党支持層の期待感は一挙にしぼむ恐れがある。
これは当然、出てくる批判でしょうね。
そして友人(高世の言葉を信じれば)でありながら「小川が維新を野党と見なしてるようだが、それは大きな間違いだ」という鮫島氏(鮫島浩│SAMEJIMA TIMESによれば元朝日新聞政治部記者、現在はフリー)の発言は確かに苦言でしょう。「救う会、家族会の太鼓持ちでしかない高世」と比べたらその違いは歴然です(後述しますが、むしろ鮫島氏はれいわの山本太郎への認識が甘すぎる気がする)。
ただし小川氏の考えが「本当に維新を巻き込んだ野党共闘を香川でやれると思っていたのか」「どうせ維新は断ると思いながら、一応、出馬辞退の要望だけはしたのか」どうかはともかく「維新に出馬断念を直訴」に話を限れば俺は「間違ってるとは思いません」。維新が応じれば御の字、応じなければ「維新は自民を利してる」と批判できるので何ら問題ないでしょう(維新の思惑はともかく、候補擁立はせず、一応応じたようですが)。
さらにいえば、維新は「野党」ではないが、「自公の補完勢力」でもないと私は思っている。維新は立憲民主党を解党に追い込んで(ボーガス注:国民民主党と一緒になって)野党第一党の座を奪い、「自民と維新の二大政党政治」の実現を狙ってい自民党を倒すより前に立憲を倒すことをめざすのが党としての基本戦略なのだ。
「最大野党は立民」ということで、うかつにも気づきませんでしたが、今回の躍進に気をよくした維新連中が「国民民主党と統合」「反共主義のために野党共闘に否定的な連合と連携」などで「最大野党の地位を狙う」ことは十分あり得るでしょう。「維新について油断は禁物」とはいえ、その可能性が高いとはあまり思いませんが。また、「今回の躍進」で気が大きくなって「最大野党狙い」まで考えることはあっても、「維新が結党当時から今に至るまで、最大野党の地位を長年狙ってきた」とも思いませんが。
維新が自らの党勢を削ぐ「自公連立入り」を選択する可能性はほとんどないし、立憲と「野党共闘」する可能性はそれ以上にない。
まず第一に「野党共闘から距離をずっと置いてきた」維新が今回「議席を減らした」のならともかく増やしたわけですから、「政治的傾向が近い国民民主(どちらも自民寄り)」はともかく、「当面は立民との連携は考えない」でしょう。
第二に
1)議席を減らしたとは言え、自民党が多数議席を取得し、当面、維新を閣内にまで急いで取り込む必要が無い(個別案件で協力させればいい)
2)むしろ閣内に取り込むと公明と維新の調整に苦しむ*16
3)維新が閣外なら『野党にも賛成派がいる』として、立民、共産、社民、れいわが反対しても居直りの材料に使える
ということでそもそも自民が「維新の入閣に否定的」でしょうし、それでも「急いで入閣しなければならない理由」は維新にもないでしょう。現状で入閣するとなると、「自民優位の状況」で維新が「きつい条件をのまされる」可能性が高い。
維新としては「自民が何らかの事情で政権維持困難に追い込まれ維新に泣きつく」か、逆に「維新が何らかの事情で党勢維持困難に追い込まれ自民に泣きつく」でない限り「連立入り」はしないでしょう。
とはいえ、鮫島氏は「維新は絶対に入閣しない」と思ってるようですが、俺はそうは思いません。基本的に維新は「新自由主義の極右勢力」とはいえ、共産党などのように「何らかのイデオロギーで動いてる」というよりは「自己の勢力の拡大」が最大の目的でしょうし、性格的には「自民に近い(維新メンバーの多くは自民離党組)」から、「勢力拡大」に資するのならば「いつでも入閣する」でしょう。さすがに「野党ポーズ」で議席を増やした今すぐには「連立入りはしない」でしょうが。
このあたり小川氏が「安倍や、安倍をかばった麻生副総裁(前副首相)、二階前幹事長に忖度してモリカケ、桜ですら批判できない岸田」のように「推薦人20人を集めること」などを連合に妨害されることを恐れて「共闘からフェイドアウトはしないか」と言う危惧が出てるようです。
というのも鮫島氏を信じれば「代表選出馬の可能性が出始める」と「野党共闘についての発言」がかなり曖昧になっているからです。
この点、鮫島氏及び高世は「野党共闘維持」を強く小川氏に訴えています。
なお「野党共闘の最大勢力が共産」「反共の連合執行部が最も敵視するのが共産」とはいえ、「タカ派政治家の小池(自民党元総務会長)を担ぎ、菅元首相や辻元清美氏*17ら社民勢力を排除しようとした」希望の党騒動で解るように何も連合は「共産だけ敵視しているわけではない」。
連合執行部とは昔の「旧民社・同盟」に近いゴリゴリのウヨで、「社民やれいわ」「菅直人氏や辻元氏のような立民党内リベラル勢力」も敵視している点には注意が必要です(ただし連合の下部組織には左派的な労組もありますが)。おそらく連合執行部連中の狙いは「立民を国民民主と一緒にした上で維新と連携させること」でしょう。今後の「維新、国民民主、連合」あるいは鮫島氏が名前を出している「泉健太のような連合寄りの立民議員」には警戒が必要でしょう。
「社民や共産も消費税減税派」なのでここで「れいわの山本太郎の名前だけ出すこと」には賛同できません*18が「消費税問題についてどういう態度をとるのか」は重要なテーマではあるでしょう。
なお、鮫島氏はここで「MMT*19 (現代貨幣理論)」云々と書いていますが、これについては「おいおい」ですね。
というのは1)MMTは経済学会の共通認識、通説と言えるようなものではなく、野党内でも批判的意見が強い(共産や社民は明らかに否定的)、2)消費税減税論と「MMTへの評価」は全くの別問題だからです。
「消費税減税を主張したらMMTを支持しないといけない」という関係性は全くない。
また「MMTは反緊縮(積極財政)」という鮫島氏ですが「反緊縮(積極財政)ならMMT支持」という関係にもないので「おいおい」ですね。
*2:前原も福山も泉も京都が選挙区であり、そのため京都の立民は『常軌を逸した反共』のようです。
*3:鳩山、菅内閣財務大臣政務官、野田内閣復興大臣政務官、民進党政調会長(蓮舫代表時代)など歴任
*4:鳩山、菅内閣外務大臣政務官、野田内閣厚労副大臣など歴任
*5:バーミヤン、日高屋などのチェーン店なのか、いわゆる町中華なのか、気になるところです。
*6:鳩山、菅内閣で総務大臣政務官、立憲民主党代表特別補佐などを歴任。
*7:石橋、岸内閣郵政相、自民党参院議員会長、参院副議長などを歴任した平井太郎
*8:中曽根内閣労働相を務めた平井卓志
*9:「諫言」「苦言」とほぼ同義。「目上の人間(上司や先輩、親など)」「親しい人間(兄弟や友人、同僚など)」などしがらみから、批判を呈しにくい人間に対して「批判」を行うこと。
*10:幹事長、代表代行などの要職を歴任したとは言え、立民党代表就任が初の「トップ就任」ですし、今回選挙以外は枝野で議席を伸ばしています。「枝野で飽き飽き」ということは「おそらくない」でしょう。そもそも枝野は「57歳」で永田町的には「まだ若手」です(自民の若手扱いされる河野太郎が58歳)。
*11:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相、首相などを経て立憲民主党最高顧問
*12:鳩山内閣財務副大臣、菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)などを経て立憲民主党最高顧問
*13:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)、民主党代表などを経て立憲民主党常任顧問
*14:枝野を除けば既に彼らは「最高顧問」「常任顧問」で一線からは退いています。
*15:まあこうした維新評価は枝野や志位氏、福島瑞穂氏、市民連合なども同じかと思います。
*16:それ以前に公明が維新の入閣を拒むでしょうが
*17:社民党政策審議会長、国対委員長、鳩山内閣国交副大臣、菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長、国対委員長など歴任
*18:「俺の邪推」ですが、おそらく、鮫島氏が「山本の名前だけ出す」のは鮫島氏が「MMT支持だから(れいわ新選組びいき、山本びいきだから)」ではないか。もしそうなら、そういう身びいきで記事を書かないで欲しいもんです。
*19:MMTについては現代貨幣理論 - Wikipedia参照。L・ランダル・レイやステファニー・ケルトンが欧米でのMMTの主要な提唱者とされる。ググったところ、MMTに好意的な著書としてはL・ランダル・レイ『MMT:現代貨幣理論入門』(2019年、東洋経済新報社)、ステファニー・ケルトン『財政赤字の神話:MMTと国民のための経済の誕生』(2020年、早川書房)、井上智洋『MMT:現代貨幣理論とは何か』(2019年、講談社選書メチエ)、島倉原『MMT〈現代貨幣理論〉とは何か』(2019年、角川新書)などがあり、一方、MMTに批判的な著書としては ジェラルド・A・エプシュタイン『MMTは何が間違いなのか?』(2020年、東洋経済新報社)などがある(俺はすべて未読ですし、読んでも多分理解できないでしょうが)。