「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年11/16日:荒木和博の巻)

大森勝久氏の新しい論文です: 荒木和博BLOG
私たちは軍隊を保持して中国、ロシア、北朝鮮の侵略から国と国民を守らねばならない | 新・大森勝久評論集
 タイトルだけで呆れて二の句が継げません。本気で中露や北朝鮮が日本侵攻すると思ってるのなら正気の沙汰ではない。

 1952年11月に、吉田茂内閣が「憲法9条2項は自衛目的だろうと侵略目的だろうとを問わず、軍隊の保持を否認したものである」との統一見解を出してしまったのである。まさしく憲法9条を反日解釈して否定した閣議決定であった。

 吉田茂反日だそうです。ということは「事情はともかく」吉田の閣議決定を継承した岸信介中曽根康弘安倍晋三も大森氏にとっては反日なのでしょう(呆)。

 反日左翼は直接言葉に出さないが(昔は直接出していた)、心の中では日本国憲法を「ブルジョア憲法だ」として否定している。

 今時そんな左翼がどこにいるのか。むしろ「押しつけ憲法だ」といって悪口してるのがウヨでしょうに。
 ちなみに、大森氏は「ウヨではありますが」いわゆる芦田修正論を閣議決定で採用すれば(つまり閣議決定を変更すれば)、明文改憲(九条改憲)せず、現行憲法でも集団的自衛権が行使できる、米軍との共同軍事作戦が実行できるという『ウヨですら支持者がほとんどいない説』の支持者であり、「現行憲法に問題はない、改憲は不要」とするのでいわゆる「押しつけ憲法論」を主張しません。
 なお、大森氏は、護憲派を左翼呼ばわりしていますが「バカも大概にしろ」という話です。何せ大森氏の立場では「芦田修正論を採用しない人間=護憲派」でそのために「歴代自民党総裁」、それも「自民党リベラルの三木武夫宮沢喜一」などでなく、「改憲右派」岸、中曽根、安倍すらも「芦田修正論を採用しないこと」を理由に護憲派扱いなのに何で「護憲派反日左翼」なのか。岸、中曽根、安倍を「反日左翼」呼ばわりする人間とは付き合いきれません。

 NHK反日左翼が支配している。

 おいおいですね。NHKのどこが反日左翼なのか。

 日本政府は北朝鮮に多くの国民を拉致されても放置している。

 おいおいですね。何をどうしろというのか。荒木のように「九条の制約で自衛隊北朝鮮に突入できない、自衛隊拉致被害者が救出できない」と強弁する気なのか。荒木にこびてるのか、荒木の悪影響で本気でこんなバカなことを言ってるのか知りませんが「荒木以外、交際する人間がほとんどないこと(勿論弁護団との関係はあるし、弁護団は荒木のような極右ではないでしょうが)」でこうなってしまったのかと思うと実に哀れです。

 日本政府は尖閣諸島問題でも、尖閣諸島に燈台、港、ヘリポート、気象観測所を建設し、要員を派遣し、自衛隊部隊を常駐させて、実効支配していることを世界にアピールすることを全くしなかった。

 そんなことをしなくても尖閣を日本は実効支配してるし、そんなことをすれば「中国への挑発行為」となっていたずらに日中関係が悪化するだけです。

 安倍首相(当時)の私的諮問機関の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長は国際海洋法裁判所長で元外務次官の柳井俊二氏。元外交官の岡崎久彦氏もメンバーの一人であった。メンバーは14人)は、2014年5月15日に「報告書」を首相に提出した。「報告書」は閣議で決定する「あるべき憲法解釈」として「芦田修正論」を首相に提言したが、安倍首相は当日の記者会見で「芦田修正論は採用しない!」と拒絶したのであった。

 勿論「芦田修正論の採用→明文改憲せず現行憲法でも何の制約もなく集団的自衛権行使できる」などという無茶苦茶をすることが政治的に無理だったから安倍はそうしなかったわけです。
 この「報告書」の一件が
1)安倍は報告書を使って芦田修正を採用しようと画策したが世論の批判を恐れて断念したのか
2)安倍はそんなことは全く考えてなかったのに懇談会が『安倍以上のウヨ』で「芦田修正論主張」で暴走して、安倍が困惑したのか
3)芦田修正という極論を出させた上で、それを安倍が否定し「安倍の出す安保関連法案がマイルドであるかのように偽装する出来レース、詐欺行為」だったのかはともかく。俺個人は「3)ではないか*1」と思っていますが、まあ、仮に3)だとしても、批判派の多くはそんなせこい詐欺にはだまされなかったわけですが。

 保守派の識者の多くは安倍首相を支持・擁護してきた。

 大森氏が「ウヨが安倍に甘いこと」を問題にするのなら「安倍の憲法解釈」よりもむしろ「安倍の政治私物化とそれに伴う違法行為(モリカケ、桜など)」でしょうが、恐れ入ることに彼はそれには全く興味がないようです。


漂着船はまたやってくるのか【調査会NEWS3526】(R3.11.16) : 荒木和博BLOG
 呆れて二の句が継げませんね。そんなことと「荒木ら救う会の建前」である拉致被害者の日本帰国と何の関係があるのか。何の関係もない。


金正恩と「条件を付けずに向き合」ってどうするのか(R3.11.16): 荒木和博BLOG

 安倍総理以来、菅総理、岸田総理と、皆「条件を付けずに金正恩委員長と向き合う」と言っています。しかしちょと違うのではないか、というお話しです。

 6分39秒の動画ですが、動画説明文だけでも見る気が失せます(なお、この記事での赤字強調は荒木ではなくすべて俺がしています)。
 実際、見る価値はありませんが。
 というのも動画説明文だけで

拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年11/4日:荒木和博の巻、ほか) - bogus-simotukareのブログで批判した

荒木動画金正恩と条件をつけずに向き合っても仕方ないのではないかという話(R03.10.4): 荒木和博BLOG*2(2021.11.4)
 今日の話は金正恩が現在リーダーシップを発揮できる状態にないのではないかということについてです。この情報はしおかぜへの妨害電波の中断なども傍証と言えます。そんなときに金正恩と向き合うとか言ってもどうなのか、というお話しです。

とほとんど同じ内容である(赤字強調部分はほとんど同じ内容ですね)と想像できるからです(実際、視聴すればわかりますが、その予想通りですが)。
 金正恩と「条件を付けずに向き合」ってどうするのか(R3.11.16): 荒木和博BLOG(2021.11.16)の内容自体に「経済支援とのバーター取引で解決派」の俺は賛同できませんが、それ以前に金正恩と条件をつけずに向き合っても仕方ないのではないかという話(R03.10.4): 荒木和博BLOG(2021.11.4)とほとんど同じ内容を『たった12日後にやる』つうのが実に馬鹿げてる。そんなに「条件をつけずに首脳会談するな*3」ということが荒木にとって大事なのか?(まあ、大事なんでしょうが)
 なお、今回は特にコメントはしません。
 というのも金正恩と条件をつけずに向き合っても仕方ないのではないかという話(R03.10.4): 荒木和博BLOG(2021.11.4)とほとんど同じ内容なので批判しても、金正恩と条件をつけずに向き合っても仕方ないのではないかという話(R03.10.4): 荒木和博BLOG(2021.11.4)を批判した拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年11/4日:荒木和博の巻、ほか) - bogus-simotukareのブログとほとんど同じ批判内容となり「屋上屋を架す」だけで無意味だし、俺も書いてていて面白くないからです。
 ということで拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年11/4日:荒木和博の巻、ほか) - bogus-simotukareのブログを読んでいただければ幸いです。

*1:というのも1)はあまりにも「世論の批判を浴びる」というリスクが高すぎるし、2)を容認するほど安倍もお人好しではないでしょう。報告書が安倍の意思に反する行為なら確実に『柳井ら委員会メンバー』に対し『前川・出会い系バー報道』『溝手氏への刺客候補』のような安倍の報復、粛清があったでしょうが、そんな事実はなかったと思います。

*2:荒木記事のタイトルは「10.4」となっていますが、これは誤記で正しくは「11.4」です。

*3:「すでに何度も書いています」が、マジな話、「拉致被害者が首脳会談後一人も現れなくてもあえて会談するか?」といえば安倍も菅も岸田もそんな考えではないでしょう。その時点で「条件をつけずに」は『意味不明な謎の言葉』であり全く無意味で馬鹿げています。なお、「誤解を避けるため」断っておけば俺は『拉致被害者が首脳会談後一人も現れなくてもあえて会談しろ』とは言っていません。そうではなく『拉致被害者が首脳会談後一人も現れなくてもあえて会談する』のでなければ『条件をつけずに首脳会談』は『事実に反するのでそんなことは言うな』という話です。まだ『たった一人でも拉致被害者が帰国するならば首脳会談する用意がある(ただし一人も帰国しないのならば首脳会談はできない、そういう意味で拉致被害者の帰国(たった一人でも)が首脳会談の最低条件だ)』の方がましです。