「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年12/4日:島田洋一の巻)(副題:萩生田の過去の『親中国発言(?)』)に驚く

◆島田のツイート

島田洋一
 岸田内閣でしっかりしているのは岸防衛相、萩生田*1経産相の2人だけではないか。
 軍事とエネルギーという国家の体幹を担うポジションであることが救いか。
 松野博一官房長官には無能、木原誠二*2官房副長官には左翼、という評判をくつがえす働きを望みたい

 「はあ?」ですね。
 「無能*3」はともかく、自民党政治家が「左翼」とは何の冗談なのか(まあ、木原誠二 - Wikipediaを見る限りリベラルではないにしても、木原氏は極右ではなさそうですが)。
 なお、

◆岸田首相
 第二次、第三次安倍内閣外相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)を歴任

【あいうえお順】
◆鈴木財務相
 自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、第四次安倍内閣五輪担当相を歴任
◆野田少子化対策等担当相
 自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、第四次安倍内閣総務相を歴任
◆林外相
 第二次、第三次安倍内閣農水相、第四次安倍内閣文科相を歴任
◆松野官房長官
 第三次安倍内閣文科相

であり、「多くの岸田内閣閣僚が安倍政権でも重用されており」岸田内閣閣僚をあまり馬鹿にするとそれは「安倍もバカだった」ということに「論理的にはならざるを得ない」のですが、その点はガン無視する「安倍信者」島田にはいつもながら呆れます。
 なお、「岸防衛相、萩生田経産相」以外では「末松文科相」「松野官房長官」が安倍派ですが、島田的には彼らは「萩生田ほど極右ではない→評価できない」という理解なのでしょう。
 なお、
1)第二安倍政権以降、「林芳正*4(第四次安倍内閣文科相)を除き」文科相ポストがすべて「清和会(町村派細田派→安倍派)出身者」であること
2)歴代文相、文科相

◆佐藤内閣文相:有田喜一*5(福田派)
◆鈴木内閣文相:田中龍夫*6(福田派)
◆第1次中曽根内閣文相:瀬戸山三男*7(福田派)
◆第2次中曽根内閣文相:森喜朗*8(福田派)
◆第3次中曽根内閣文相:塩川正十郎*9安倍晋太郎派)
◆第1次海部内閣文相:石橋一弥(安倍晋太郎派)
◆第2次海部内閣文相:保利耕輔*10安倍晋太郎派)
◆橋本内閣文相、森内閣文科相町村信孝*11森派
小泉内閣文科相中山成彬*12森派
麻生内閣文科相塩谷立*13森派

と「清和会出身者」が多数いることについては
文部大臣 - Wikipedia
文部科学大臣 - Wikipediaを紹介しておきます。

【追記その1】
 今日の中国ニュース(2021年12月4日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げた李徳全について「俺的に面白い記事」が見つかったので紹介しておきます。なお、赤字強調は俺がしました。これを島田らウヨに問いただしたら、萩生田批判ができずにやはり「しどろもどろ」でしょうか。それとも「安倍とは違い」、萩生田に悪口するのか。

知られざる秘話に学ぶ「日中国交45周年 李徳全氏勉強会」盛大に - 日本僑報社のプレスリリース2017.7.19
 今年(2017年)の日中国交正常化45周年を記念して、戦後初の中国代表団を率いて訪日し、戦犯とされた多くの残留日本人を無事帰国させた中国人女性、李徳全氏の功績に改めて学ぼうとする勉強会「日中国交正常化45周年勉強会―李徳全氏と戦後初の中国代表団の訪日を巡って」が7月18日午後、東京都内の衆議院第一議員会館・大会議室で、全国各地から関係者ら160人余りが出席して開催された。
 勉強会には来賓として、内閣官房副長官萩生田光一衆議院議員伊藤忠彦*14(書面)、本書の著者の一人である林振江氏*15明治大学学長特任補佐)、監修の石川好氏(作家、前「新日中友好21世紀委員会」日本側委員)、翻訳を担当した林光江氏(東京大学医科学研究所特任教授)、古市雅子氏(北京大学国語学院副教授)、また李徳全氏のお孫さんである羅悠真氏、李徳全氏訪日の際に面会した川嶋みどりさん*16日本赤十字看護大学名誉教授)らが出席した。
 開催にあたり、萩生田官房副長官があいさつし「李徳全先生は、中華人民共和国の成立とともに国務院衛生部長(大臣)に任ぜられ、また日本赤十字のカウンターパートである中国紅十字会会長を兼任して、残留日本人3万人の帰国事業に尽力された。日中国交正常化45周年という節目を迎えた今年、『李徳全』日本語版が刊行されることはまさに時宜を得たものであり、心からお慶びを申し上げる」と祝賀の意を表した。
 また「日中政府間でも先日のG20において、安倍総理と中国の習近平国家主席との間で、今年の45周年、そして来年の日中平和友好条約締結40周年の機会をとらえ、ともに日中関係のさらなる改善に努力していくことを確認したところだ。こうした両首脳同士の共通認識のもと、日中両政府においてもさまざまな分野での日中交流を推進することにより、国民レベルでの相互理解と相互信頼の熟成に努めていく考えだ」と改善に向けて進みつつある日中関係の現状を紹介。
 李徳全氏については「日中友好のきっかけを作り、井戸を掘った大変な恩人であると承知した」とした上で、「この李徳全先生の偉業を両国でしっかり確認し、その思いを現在に生きる我々がしっかり継承したい。そして日中の新しい時代を作っていくための努力を、政治の場でもしっかりやっていきたい」と李徳全氏の偉業に学ぶ、日中関係発展への決意を明らかにした。
 さらに今年(2017年)の(ボーガス注:田中内閣の日中国交正常化)45周年、来年(2018年)の(ボーガス注:福田内閣の日中平和友好条約締結)40周年を機に、日中両国で映画の合作協定を結ぶ準備をしていることを表明。
「昨年は11本の日本映画を中国で公開できた。(とりわけアニメの)『君の名は。』は大ヒットした。今年の45周年を記念して作っている映画が『空海』で、来年にはクランクアップし上映される予定。その後、この『李徳全』を(映画で)ぜひやってみたいと思っている。そのためにも(本書をもって)『李徳全』の偉業をさらに国内に知らしめ、理解者を増やしていただきたい」と、本書や映画化を通じたさらなる日中相互理解への期待を述べた。

 萩生田もさすがに島田や産経ほどの反中国ではないようです。


【追記その2】
 過去に「李徳全」を紹介した拙記事があることに気づいたので改めて紹介しておきます。

新刊紹介:「歴史評論」8月号 - bogus-simotukareのブログ

http://www.peopleschina.com/maindoc/html/200607/15zhuanwen38.htm
中日を結んだ天才音楽家・聶耳
 1954年、聶耳の記念碑は完成した。当時はまだ中日両国は国交を正常化していなかったが、双方の努力によって、11月、訪日中の中国紅十字会の李徳全会長が箱根へ行く途中、鵠沼海岸を通過する際に記念碑の除幕式に出席した。

高世仁に突っ込む(2020年9/19日分) - bogus-simotukareのブログ

周恩来総理と中日関係(上) 生誕110周年にあたって_人民中国
 1953年1月、日本赤十字社日中友好協会、日本平和連絡会(以下「三団体」と略称)は、初めて日本政府の発行したパスポートを持って訪中し、日本人居留民の帰国問題を協議した。
 その結果、双方は次のような合意に達した。
 日本政府は帰還船を派遣して居留民を引き取る。中国側は日本人が居住地から乗船するまでのすべての費用を負担するとともに、日本人が物品を携行し、外貨の両替をするうえでの便宜を供与する。
◆戦犯を人道的に扱う
 日本の戦犯に対する処理では、いっそう新中国の広い度量を示した。中国紅十字会代表団は「三団体」の招きに応じて日本を訪問する際、周総理は、中国に拘置されているすべての日本の戦犯の名簿を日本側に渡すよう、とくに李徳全団長に指示した。

*1:第四次安倍、菅内閣文科相

*2:第二次安倍内閣外務大臣政務官

*3:むしろそれに該当するのは「安倍首相の実弟」でありながら、安倍政権では入閣できず「菅内閣防衛相」が初入閣の岸信夫に該当することではないのか?

*4:福田内閣防衛相、麻生内閣経済財政担当相、第二次、第三次安倍内閣農水相、第四次安倍内閣文科相などを経て岸田内閣外相

*5:佐藤内閣文相(科学技術庁長官兼務)、防衛庁長官、田中内閣経済企画庁長官を歴任

*6:福田内閣通産相、鈴木内閣文相、自民党総務会長(鈴木総裁時代)など歴任

*7:佐藤内閣建設相、福田内閣法相など歴任

*8:自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*9:鈴木内閣運輸相、宇野内閣官房長官、宮沢内閣自治相・国家公安委員長小泉内閣財務相など歴任

*10:自民党国対委員長(橋本総裁時代)、小渕、森内閣自治相・国家公安委員長自民党政調会長(福田総裁時代)など歴任

*11:小泉、第一次安倍内閣外相、福田内閣官房長官衆院議長など歴任

*12:麻生内閣国交相

*13:自民党総務会長(谷垣総裁時代)、選対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*14:第二次安倍内閣総務大臣政務官、第四次安倍内閣環境副大臣など歴任(伊藤忠彦 - Wikipedia参照)

*15:著書『李徳全』(共著、2017年、日本僑報社)、『日中戦後外交秘史:1954年の奇跡』(共著、2020年、新潮新書

*16:著書『看護の力』(2012年、岩波新書