今日の産経ニュース(2022年1/12~15分)(追記あり)

首相、甘利氏らと会食 コロナ対策で意見交換 - 産経ニュース
 UR疑惑甘利との「意見交換」を堂々として恥じないというのだから、岸田には心底呆れます。


名護市長選16日告示 自民系候補、コロナで逆風か - 産経ニュース
 「コロナが逆風」云々というならそれこそ産経なり、自公陣営なりが「日米地位協定の改定」でも主張すればいいでしょうに、それが出来ないあたりが所詮彼らの限界です。


学術会議任命拒否 首相「終了したもの」 - 産経ニュース
 予想の範囲内ですが全く酷いもんです。どこが「聞く力」なのか。


【政界徒然草】改憲や定数削減で焦る共産、維新を波状攻撃 - 産経ニュース
 「反共ウヨの産経らしい」ですが、タイトルだけで唖然です。産経や維新などウヨが共産攻撃するのは焦りではないのに、共産が維新攻撃すると「焦り」だそうです。
 と言うか、問題はそんなことではなく「批判が正しいかどうか」ですが。


精華大生刺殺事件15年 未解決、やり場ない寂しさ 母「息子の存在日々思う」 - 産経ニュース

「息子、大きな存在だった」 精華大生刺殺事件15年で母が手記 - 産経ニュース
◆記者
 犯人に対して思うことは。
◆母
 大作が何をしたというのですか!。どうして殺されなければならないのですか!
 犯した罪と向き合うべきです。自首して、大作にわびながら命を終えてほしい。息絶えるまで心からわびてほしいと思います。
◆記者
 事件発生時は。
◆母
 どうか助かってくれることを繰り返し祈りました。(京都に向かう)新幹線の電光掲示板のニュースに大作の名前が出ても、見えない力に祈り続けました。こちらの世界に戻してくださるよう、とにかく祈りました。
◆記者
 大作さんとの思い出で記憶に残っていることは。
◆母
 大作が小学4年生までは、毎週のようにお菓子や簡単なのり巻きを持って出かけました。ウサギを飼っていたので、連れて一緒に出かけることもありました。ウサギが大作を大好きなので、まとわりついて離れない写真も残っています。
(以下略)
精華大生刺殺事件
 平成19年1月15日午後7時45分ごろ、京都市左京区の路上で発生。自転車で帰宅途中だった千葉大作さんが、何者かに胸や腹など十数カ所を刺され死亡した。直前に千葉さんを怒鳴りつけていた男の情報が寄せられており、京都府警は容疑者と断定。男が自転車に乗っていたことから、現場付近が生活圏とみて捜査を進めてきたが、有力な手掛かりは得られていない。

 特に酷いのが「母親インタビュー」ですが、ただの「お涙頂戴記事」であり全く産経には呆れます。勿論、もはや「事件解決の見込み」はほとんどありません。そもそも「殺人の時効が15年だった昔」なら既に時効が成立しています。
 なお、今から15年前の「2007年」には以下の出来事がありました。

2007年 - Wikipedia2007年の日本 - Wikipedia参照
◆1月9日
 防衛庁が省に昇格し、防衛省発足
◆1月20日
 関西テレビが、1月7日放送の「発掘!あるある大事典II」で放送した納豆ダイエットの内容において、治験データの捏造などの行為があったことを記者会見で発表。この不祥事により1月23日、番組の打ち切りを発表
◆1月21日
 宮崎県知事選挙で元タレントの東国原英夫そのまんま東)が初当選
 東京都港区に、国立新美術館が開館
◆1月27日
 柳沢伯夫厚生労働大臣島根県松江市での集会で、「女性は産む機械」と発言
◆3月13日
 安倍首相は、オーストラリアのハワード首相と、「安全保障協力に関する日豪共同宣言」に署名。日本が米国以外と安全保障の協力関係を結ぶのは、これが初めて
◆3月27日
 最高裁が光華寮訴訟大阪高裁判決(台湾勝訴)を京都地裁に差し戻し。中国側の実質勝訴、台湾(中華民国)側の実質敗訴が確定
◆4月11日
 中国の温家宝首相が訪日
◆4月17日
 JR長崎駅前で、長崎市伊藤一長市長が、山口組暴力団幹部に銃撃され、翌日に死亡
◆5月6日
 フランス大統領選挙決選投票で、ニコラ・サルコジ*1国民運動連合党首が、社会党のセゴレーヌ・ロワイヤル*2候補を破り初当選
◆5月14日
 日本国憲法改正の手続法となる国民投票法参議院で可決成立
◆5月28日
 赤坂議員宿舎松岡利勝農林水産大臣が首吊り自殺。事務所費疑惑や緑資源機構疑惑での批判を苦にしたとみられる
◆6月30日
 久間章生防衛大臣が千葉県で行われた講演で米国による原爆投下を「戦争を終結させるためにはしょうがない」と発言。この発言に対し広島・長崎両市や野党だけではなく、自民党内からも反発の声が上がり、久間大臣は7月3日、引責辞任
◆7月16日
 新潟県中越沖地震
◆9月12日
 安倍首相が辞任表明。
◆9月23日
 自民党総裁選挙で福田康夫が総裁に選出。26日には国会の指名で首相に就任
◆10月1日
 郵政民営化に伴い、日本郵政公社が解散。日本郵政株式会社を持株会社として、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険が発足
◆10月5日
 日本相撲協会、緊急理事会で、6月26日に序ノ口力士が親方の暴行で死亡した時津風部屋の親方双津竜順一の解雇を決定。部屋は所属力士時津海正博が引退、年寄時津風を襲名し継承、存続
◆10月26日
 英会話学校NOVAが会社更生法適用を申請
◆11月21日
 京都大学山中伸弥教授が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作成に成功したと発表
◆11月28日
 前防衛事務次官守屋武昌山田洋行からの収賄容疑で東京地方検察庁が逮捕
◆12月14日
 警視庁、世田谷一家殺害事件(2000年)を公費懸賞金対象事件に認定
◆12月19日
 韓国大統領選挙で、李明博が次期大統領に当選
◆12月27日
 パキスタンのブット元首相が、イスラム原理主義者と思われるテロリストの銃撃により暗殺される

【追記】
 nordhausenさんご紹介の「お涙頂戴記事」にもコメントしておきます。

ああ、こんな顔で笑うやつだった 大学生刺殺、未解決のまま15年:朝日新聞デジタル
 事件の解決を願い、2年前から千葉さんの命日にツイッターで漫画を発信しはじめた同級生がいる。映画化された人気漫画「日々ロック*3」などで知られる漫画家の榎屋克優(えのきや・かつまさ)さん(34)。

https://twitter.com/enokiyamanga/status/1482187589557710850
榎屋克優
 同級生の千葉君が亡くなって今年で15年になります。
 今年は千葉君のお母さんの言葉を聴いて思ったことを描きました。
 今年こそ「当たり前のこと*4」が起きますように。

榎屋克優がリツイート
さそうあきら*5
 2007年の今日1月15日、京都精華大学の前の道路で千葉大作くんは何者かによって刺され死亡しました。
 出町柳駅改札にて17:00より犯人逮捕を呼びかける冊子の配布を行いますので、受け取っていただければありがたいです。

 仮に「売名ではなく善意」だとしても、「失礼ながら」榎屋氏やさそう氏の行為は「追悼という意味」ならともかく「事件解決という意味」では「意味の無い行為」でしょう。

京都精華大生刺殺、未解決のまま15年 母「どうして…今も考える」 | 毎日新聞
 千葉さんの同級生らが作った事件のマンガ冊子などを駅の利用客らに配布。

 毎日新聞のいう「同級生」の中には朝日が紹介する「榎屋氏のようなプロの漫画家」もいるのでしょう(勿論、プロの道を諦めた人間もいるでしょうが)。

 府警捜査1課の仲川琢也課長は「発生から15年が経過しているが、若くして亡くなった被害者や遺族の無念を晴らすため、事件解決を目指して捜査を進めていく」とのコメントを出した。

 遺族が「犯人逮捕」を希望するが故に、建前上は「こう言わざるを得ない」でしょうが、もはや「別件で逮捕された犯人がこの事件の犯行を自供」のような「僥倖が無い限り」犯人逮捕など無理です。警察も内心では捜査など事実上やってないでしょう。そもそも情報が無いのに、捜査のやりようがない。
 これで犯人逮捕があり得るのはもはや「ミステリ小説やドラマの世界」だけの話でしょう。
【追記終わり】


菅前首相、政局次第でキーマンに - 産経ニュース
 産経が「菅にそうなってほしい」だけの話でしょう。
1)総裁再選を当初画策しながら、党内の菅下ろしに抵抗できず、辞任に追い込まれ
2)岸田が勝利した総裁選では、石破や小泉進次郎とともに、河野を応援し
3)また、「麻生副総裁」「安倍元首相」「二階元幹事長」「茂木幹事長」のような派閥ボスでもない「現在、無役」の菅に復権の目はまずないでしょう。
 そもそも政局次第という産経ですが、岸田政権が安定していれば「河野支持や『政権末期の不人気』を理由に岸田に干されてる」菅がキーマンになれる余地はない。まずは岸田政権が不安定化する。その中で「派閥ボス」や「党三役、重要閣僚(官房長官財務相、外相など)」を向こうに回して、「菅が大活躍」なんてことはありそうにもない。今後のコロナの状況などによって、「岸田が退陣に追い込まれた」としてもその中で「菅が何か出来る」とはとても思えない。


【西論プラス】「重症化しにくい」コロナの伝え方 大阪編集長・小川記代子 - 産経ニュース
 「オミクロンは重症化しにくい」というのは現時点では「一つの有力な仮説」に過ぎません。定説とまではいえない。
 かつ、こんなことを下手に言えば「マスク着用しなくていい」「ワクチン接種しなくていい」と「オミクロン軽視論」を生んで感染者の増加がいつまでたっても止まらない恐れがある。そして感染者が高止まりし続ければ「新たな変異種発生の危険性」も高まる。アフリカで変異種が発生しているのも「アフリカでワクチン接種が遅れ感染者が未だ多いから」という指摘もあります。


【産経抄】1月12日 - 産経ニュース
【主張】内村選手の引退 その功績は計り知れない - 産経ニュース

 東京五輪開催への懐疑論が盛んだった時期に、批判を恐れずアスリートを代表して発言したのも内村選手だった。
「できないではなくて、どうしたらできるかを皆で考えてほしい」。
 本当にお疲れさま。

 新型コロナウイルス禍が広がったこの2年、スポーツには「不要不急」のレッテルが貼られ、東京五輪の開催も危ぶまれた。懐疑的な目を向ける世論に抗(あらが)い、自ら矢面に立ったのが内村であることも忘れたくない。
 トップアスリートが批判を恐れて軒並み口をつぐむ*6中、「『できない』ではなく、『どうやったらできるか』を皆さんで考えてほしい」と訴えた。言葉と背中でスポーツの価値を示した内村は、本物のアスリートといえよう。

 内村の引退表明について「素晴らしい活躍だった」と「選手としての功績のみに触れればいいところ」、こうした「内村への同情」を利用して「東京五輪批判」を押さえ込もうとしてる、と疑われても仕方が無い酷い文章をぶち込むのが産経らしい下劣さです。
 そりゃ「五輪で活躍したい内村」はそう言うでしょう。問題は「コロナ禍において強行する必要があるのか」ということであって、そこで「内村ら選手がかわいそう」という感情を持ちだしても意味が無い。

*1:財務相、内務相などを経て大統領

*2:環境相、教育相など歴任

*3:週刊ヤングジャンプ』に2010年27号から2015年12号まで不定期で連載。2014年に映画化(日々ロック - Wikipedia参照)

*4:勿論「犯人逮捕」のこと。

*5:1961年生まれ。早稲田大学在学中の1984年、『シロイシロイナツヤネン』でちばてつや賞大賞を受賞し、デビュー。1999年、『神童』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞と手塚治虫文化賞マンガ優秀賞をダブル受賞。2006~2021年まで京都精華大学マンガ学部マンガ学科教員を務める(さそうあきら - Wikipedia参照)。

*6:と勝手に「皆、内村と同意見」と決めつけるあたり産経らしいくだらなさです。何の根拠があるのか。