珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年1月12日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真リツイート
 さいとう和子さん。自衛隊が米軍と一体化している演習を頻繁に行い、中朝に誇示する事が大事なのです。日本を攻撃したら米軍も反撃してくると習近平金正恩は予想。負ける戦争を習近平金正恩は断行できない。
◆さいとう和子(斉藤和子)
 この写真は、前日の予行演習で習志野演習場に向かう米軍機と、自衛隊機です。
 高根公団駅付近で撮影しました。
 保育園、幼稚園、小中学校に高校、病院、介護施設も周辺には山ほどあります。そんな生活空間の上空を米軍機が、飛び交う。事故があっても、捜査権すら与えられない。
 日米共同訓練は中止を

 斉藤氏は「事故の危険性が高い演習は辞めよ」と言ってるのだから、黒坂がすべき反論は「事故の危険性はない」でしょうに、「中国や北朝鮮侵攻ガー」とは呆れたバカです。そもそも「在日米軍」は日本防衛が任務ではないし、「北朝鮮や中国の日本侵攻」の可能性もない。自衛隊だけでも「日本侵攻に対する抑止力」として十分でしょう。かつ今の時代「侵略戦争は悪」という価値観が広く普及しており、「大義名分なしでの戦争」など出来る話ではない。日本侵攻をどうやって正当化できるというのか。

黒坂真
 金正恩の核ミサイル攻撃に対し、日本共産党と左翼人は平和大集会緊急開催で徹底反撃するつもりなのでしょう。

 そんなことは誰も言ってないのでデマ中傷も甚だしい。
 共産党の「地上イージス配備」や「敵基地攻撃能力論」への批判(例えばそうしたことをテーマにした平和大集会の開催)は「是非はともかく」、黒坂の言うようなバカな話ではない。
 そもそも北朝鮮が核ミサイル攻撃などするわけがない。そんなことをしたら自衛隊在日米軍の反撃で国が滅びてしまう。北朝鮮が仮に日本をミサイル攻撃することがあるとしたら、それは「米軍の北朝鮮侵攻への反撃」という場合しかあり得ない(勿論、そうした米軍の北朝鮮侵攻に賛成するのは黒坂のような極右ぐらいでしょう)。また、仮にどこかの国(北朝鮮であれ中国であれロシアであれ)が「ミサイル攻撃」した場合「それを100パーセント確実に防ぐ方法」などどこにもありません。「ミサイルを撃たせない環境作り=外交による緊張緩和」こそが最も現実的、合理的です。

黒坂真
 中村正男さん。歴史にもしも、ですが昭和47年頃に民主連合政府ができ、安保条約を廃棄していたら人民解放軍が日本に侵攻した可能性がある

 以前も「同様の黒坂の与太」に突っ込みましたが、まず第一に安保条約を廃棄したところで自衛隊が存在するなら侵攻など簡単にできるわけがない。
 第二に「昭和47年(1972年)」といえば「田中首相訪中による日中国交正常化」の年です(従って今年でちょうど日中国交正常化50周年になります)。その前年(1971年)にはいわゆる「ニクソンショックニクソン訪中の発表)」もあった。なんでそんな年に「日本侵攻する」のか。
 なお、「民主連合政府」がそれなりに現実性を持つのは「文春の田中金脈報道(1974年)」などによって田中内閣(自民党)の支持率が落ち込んでからのことであり、「田中訪中による日中国交正常化時(田中政権初期=1972年)」においては田中は「今太閤(前任者の佐藤栄作、ライバルの福田赳夫が東大卒の元キャリア官僚であるのに対し、田中はノンエリートのため)」などと呼ばれまだ高い人気を得ていました。
 おそらく黒坂が「民主連合政府の可能性がまだ現実化してない1972年」を云々するのは「それが現実化した1974年(田中首相退陣以降)」だと「既に日中国交が樹立されてるので中国の日本侵攻に説得力が無い」と思ってるのでしょうが、その結果「民主連合政府の可能性がまだ浮上してない時期」に「それについて云々する」という意味不明なことになっています。
 第三に「国交正常化」以前においても日本は中国に常駐事務所を設置し、中国と貿易をしていました。その貿易の利益を犠牲にして何で中国が日本に侵攻するのか。黒坂もさすがに本気ではないでしょうが、よくもデマが言えたもんです。

黒坂真
 山添拓議員は、自衛隊は攻撃的兵器を持つべきでないと主張。自衛隊はライフル銃で中朝の戦闘機や核ミサイルに反撃せよという話です。攻撃的でない兵器などありますか

 こういうのを「言いがかり」と言います。この場合の「攻撃的でない兵器」が「専守防衛の枠から外れる兵器」を意味すること、具体的には例えば「安倍、菅、岸田が導入を口にする敵基地攻撃能力」「戦艦大和のような空母(航空母艦)」「核ミサイル」などを意味することは明白でしょうに(引用は省略しますが、勿論、山添氏もそういうことしか言っていません)。
 誰が「ライフル銃で戦闘機に反撃せよ」と言ってるのか。デマも大概にしろという話です。とはいえここまでデマが酷いと説得力皆無であり、「よほどの反共右翼(共産党の主張なら何でも悪口)」で無い限り、自民党支持層ですら「ライフル銃なんてデマではなく『敵基地攻撃能力(あるいは空母保有など)に問題は無い』と何故正面から反論しない」として、山添氏よりも黒坂に呆れるでしょうが。
 なお、自民党政権ですら「専守防衛の枠から外れる兵器」を持つことは「違憲に当たる」としています(とはいえ『我々が保有を決めた兵器は全て専守防衛の枠内だ』というのが自民党ですが)。