今日の朝鮮・韓国&ロシアニュース(2022年3月18日分)

強大な隣国ロシアの暴走に北朝鮮は何を思ったか【礒﨑敦仁のコリア・ウオッチング】:時事ドットコム

 ロシア非難決議には193カ国のうち141もの国々が賛成*1したが、北朝鮮ベラルーシ、シリア、エリトリア*2とともに反対票を投じた。ロシアと友好関係にある中国やキューバですら棄権したにもかかわらず、である。
 北朝鮮は今回、棄権に回った中国とは異なり、明確にロシアに擦り寄る道を選んだ。それは中朝関係が長期にわたって盤石なものとは断言できない状況*3にあることをも意味している。
 北朝鮮は中国の「大国主義」的な態度に対し、しばしば強い反発と苛立ちを表明してきた。なぜ核保有国の中国が北朝鮮の核開発に反対して米国主導の経済制裁に同調するのか、と。両国は同盟関係にあるとはいえ完全に互いを信頼しきっている仲ではない*4

 つまりは北朝鮮にとっては「ロシアとの友好関係を重視した」という話に過ぎないでしょう。
 勿論、それは「中国を切ってロシアを選んだ」という話とは違うでしょう。
 「中国、ロシア」共に北朝鮮にとっては重要な国です。「どちらか一つを選ぶ」ということは「リスク管理の面」から考えてあり得ない。中国やロシアが「常に北朝鮮のために動く保証」はどこにもない。
 「そうした評価が正しいかどうかはともかく」ここで「棄権票を投じればロシアとの縁が切れかねないが、反対票を投じても中国との縁は切れない」と評価したと言うことでしょう。
 これが逆に「反対票を投じれば中国との縁が切れかねないが、棄権票を投じてもロシアとの縁は切れない」と理解していたら棄権していたでしょう。

 北朝鮮は、安保理決議で禁止されていることには気にも留めず弾道ミサイル発射実験を何度も繰り返してきた。今回、国連は、単なるミサイル発射実験ではなく他国への主権と領土を踏みにじる明白な侵略すら止める術がなかったのである。今後北朝鮮が何らかの思い切った行為を決断するとして、拒否権を持つ安保理常任理事国の中ロいずれかを味方につけてさえおけば問題はない、と考えないとは限らない。

 磯崎氏の言う「思い切った決断」の意味がわかりませんが、「ロシアのウクライナ侵攻」のような「韓国全面侵攻」は北朝鮮の国力の面から見てあり得ない話です。

 ロシアによるウクライナ侵攻を契機に、「北朝鮮のような相手とは外交する意味がない」との論調がますます勢いづく可能性がある。

 ロシアと北朝鮮は「別の国家」でありそうした主張は全く意味不明です。そもそも「経済制裁」などで「北朝鮮との外交を事実上拒否してる」のは日本の方なのですが。


◆最近「拉致」でググると「ロシアの犯行」ばかりがヒットする
ウクライナ南部の都市 市長をロシア軍が拉致 | ウクライナ情勢 | NHKニュース2023.3.12
ロシア軍、占領地域に傀儡政権 市長を拉致、すげ替え:中日新聞Web2022.3.16
ウクライナ ロシア軍に拉致された市長解放される | ウクライナ情勢 | NHKニュース2022.3.17
拉致されていた市長が解放 ウクライナ南部のメリトポリ | 毎日新聞2022.3.17
拉致された市長解放、ロシア兵9人と交換…大統領に「見捨てないでくれてありがとう」 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン2022.3.18
 何せ北朝鮮拉致はまるで動きがないですからね。
 ヒットする北朝鮮拉致記事も
拉致問題解決「諦めない」 飯塚繁雄さんのお別れ会で被害者家族ら誓う:東京新聞 TOKYO Web2022.3.12
拉致被害者家族会が活動方針「即時帰国へ首脳会談早期開催を」 | 拉致 | NHKニュース2022.3.13
「拉致問題解決へ協力を」 被害者家族会が駐日アメリカ大使と面会【新潟】2022.3.14
岸田首相 拉致被害者家族と面会「チャンス逃さず全力で行動」 | 拉致 | NHKニュース2022.3.16
という「拉致の解決にはつながりそうにない話」ばかりです。家族会が岸田首相や米国大使と会ったから何がどうだというのか。過去にも「米国大使や首相」と家族会が面会したことは何度もあります。しかし一度として具体的成果につながったことはなかった。
 「飯塚のお別れ会」も過去の「横田滋のお別れ会」などと同じです。「飯塚や横田の追悼」は拉致解決という意味ではあえて言えば「どうでもいいこと」です。活動方針も「過去の方針」と大同小異で新味ゼロ。過去の活動方針でうまくいかないのだから、これではうまくいくはずがない。そもそも「バーター取引は絶対にしない」「即時一括帰国以外認めない」など「そんな枠を何故はめるのか」意味不明な枠を活動方針にはめて、「バーター取引してでも取り返そう」「段階的帰国でもいいじゃないか」という主張を異常に敵視するのだから話になりません。
 家族会の「拉致敗戦」は「日本では厳罰論者が多いから、死刑冤罪などの問題を理由に、死刑廃止を訴えてもなかなか進展がない」みたいな「運動家の皆さんも大変だなあ」みたいな話では全くない。
 政治運動としては「家族会」はかなり恵まれてるでしょう。「原発廃止」「死刑廃止」など「他の多くの運動」と違い反対論はありえないからです。


尹氏、大統領府移転を検討 歴代政権は断念―韓国:時事ドットコム
 そう簡単にできるとも思えない上に、やる意義がどれほどあるのか疑わしいことを当選直後に放言するとは「政治家として大丈夫なのか」という疑念を感じます。


韓国次期大統領「日本の謝罪を必ず引き出す」 面会の元慰安婦に | 毎日新聞
 元慰安婦側の発表であって尹錫悦側の発表ではないという点に「何故尹が発表しない?(日本への忖度か?)」とは思います。
 いずれにせよ、まさか元慰安婦側も嘘をついたりはしないでしょうから、元慰安婦側の発表した「尹の発言」は概ね事実なのでしょう。
 当たり前ですが、いかに文政権を「対日関係を悪化させた」と非難する保守政治家とはいえ、慰安婦の前で「あなた方の気持ちを踏みにじるようなことはしない」と約束せざるを得ないわけです。日本ウヨの「変な期待」は早速裏切られたようです。

*1:つまりは反対5、棄権47と言うことです。

*2:エリトリアとロシアの関係はわかりませんが、ベラルーシとシリアが反体制派弾圧にロシア軍の力を借りてることはマスコミでも報じられています。

*3:後述しますが「盤石ではない」のは露朝関係も同じです

*4:そもそも同盟関係にあるからと言って全面的な信頼関係など普通はないでしょう。