常岡浩介に突っ込む(2022年3月20日分)

常岡浩介がリツイート
細谷雄一*1
 プーチンほど戦争を早期に終えたいと思っている人はいないかもしれない。そうでなければ(ボーガス注:戦争に使う莫大な戦費や欧米の経済制裁のダメージで)もうロシア経済もプーチンの権力体制も全て崩壊する。
 本当に一刻も早く戦争が終わって停戦して欲しいと想うのであれば、(ボーガス注:プーチンにとって)その方法は簡単。プーチンキエフをはじめ大量の核ミサイルを発射して首都機能を崩壊させ、200万の人口とともにゼレンスキー大統領を抹殺すれば、ウの継戦が不可能に。実際に米国は戦争期終結を目的に、原爆を投下したではないか。そのときにはきっと、広島と長崎への原爆投下の際に米国大統領が語ったように、『これ以上戦争により人道的な悲劇が続くことがないように、徹底抗戦を続けるネオナチのゼレンスキーを排除するために他に手段がなくやむを得ずに核兵器を使用した』とプーチンは語って勝利宣言を述べるだろう。

 常岡と細谷には「おいおい(呆)」「正気なのか?」ですね。プーチン批判するにしてももう少しまともなことを言ったらどうなのか(特に一応、大学教授の細谷は)。
 ウクライナ戦での苦戦でプーチンが「早期終戦を願うこと」は勿論あり得ます。
 その場合、1)「和平交渉でロシア軍撤兵」など、平和的な方向ともに、それとは逆方向の2)「強力な兵器(俺も軍事には無知なので具体的兵器が思いつきませんが)で大ダメージを与えてウクライナ軍を壊滅的に破壊する」とか、「ゼレンスキーなど政権幹部を暗殺チームで皆殺しにする」とかいう物騒な方向もありうる。
 とはいえ、まさか「大量の核ミサイルをキエフにぶち込んでゼレンスキーもろともキエフ市民大量虐殺」なんてやるほどプーチンキチガイではないでしょう。「米国の広島、長崎原爆がー(細谷)」て当時と今と「反核世論の強さ」とかいろいろと違う。
 過去に米国のベトナム戦争でも、ソ連のアフガン戦争でもいかに苦戦しても核兵器なんか使用してませんからね。なお、赤旗シリーズ 沖縄復帰45年/ベトナムで沖縄の核使用検討/68年「テト攻勢」 米内部文書で判明(2017.5.7)によればベトナム戦争では米軍の一部から核使用論が出たそうです。
 なんで細谷や常岡がこんなバカを言うのか理解に苦しみますが、「ウクライナがロシアと和平交渉をしてもだまし討ちでウクライナに核ミサイルガー」とでも言う気でしょうか。もしそうなら巣くう会の「日朝交渉しても北朝鮮にだまされるだけだから交渉不要」に近い暴論と言うべきでしょう。

常岡浩介
 「ゴルバチョフ*2エリツィン*3」は「西側」をパートナーと見做したが、プーチン*4は終始敵視した。プーチンさえ去ればロシアはパートナーとなり新たな国際秩序が成立可能になる

 認識が脳天気すぎる。「プーチンが失脚するかどうかわからないこと」はひとまず置くにしてもプーチンが失脚すれば全てが変わると言える根拠がどこにあるのか。
 「ヒトラーが自殺してもネオナチが存在」「大日本帝国が滅んでもその残滓(例:靖国)は残存」「朴正熙は死んでも、娘の朴槿恵が大統領就任」のように「どの程度残るか」はともかくプーチンが仮に失脚しようとも「プーチン負の遺産」がその後も一定程度残り続けるとみた方がいいのではないか。
 常岡の主張は「ソ連、東欧の共産体制が崩壊すれば自然に民主化(他にも旧ソ連、東欧で独裁的国家はあるが、そうはならなかったことの一例が独裁的なプーチン・ロシア)」「トランプが大統領を辞めれば共和党は自然にまともになる(実際にはトランプが未だに無視できない政治力を持つ上、テッド・クルーズ上院議員などトランプ以外の幹部もとてもまともとは言えない)」レベルの甘さではないのか。
 ついでに言えば「終始敵視」ではない。プーチン時代も少なくとも初期においては敵視なんかしていない。ロシアはG8メンバーでした。
 プーチンが「当初は猫をかぶっていたのが後で本性がモロだしになった」のか、「途中で考えが変わった」のかはともかく、今回のウクライナ侵攻のような対決路線は比較的最近の話でしょう。
 勿論、こうした事実に反する「無茶苦茶な主張」を常岡がするのは「故意のデマ垂れ流し」でしょう(俺も本気でやっていると思うほど常岡がバカだとは思いません)。ウクライナ侵攻問題をまともに考えようとせず「プーチンを悪党とした勧善懲悪劇」にしたがるからこうなる。もはや常岡はジャーナリストと呼べる代物ではない。まあ、それ以前に「事実上、廃業状態」ですが。

常岡浩介がリツイート
 この記事だと安田純平が橋下にヘーコラしてるように読み取れるけど、そうだったのかな?
橋下徹氏 ジャーナリスト安田純平氏と初対面「ボロッカスに言っていたのに来てくれる」― スポニチ Sponichi Annex 芸能
 橋下徹氏(52)が、19日配信のABEMA「News Bar橋下」(土曜後9・00)に出演し、フリージャーナリスト安田純平氏と初対面した。

 「安田に聞けばええやん、友人と違うのか」て話です。過去には友人面していた常岡ですが今は疎遠なのか?
 多分橋下の例の「ウクライナ降伏発言」で反プーチン「常岡」としては「橋下と会うなんて、安田の野郎ふざけんな」なのでしょう。もしかしたら「理由が何かはともかく」今回の件以前から敵対関係にあるのかもしれません。まあ俺的には安田も常岡も、どちらも評価してないのでどうでもいいんですが。

*1:慶應義塾大学教授。著書『外交による平和:アンソニー・イーデンと二十世紀の国際政治』(2005年、有斐閣)、『倫理的な戦争:トニー・ブレアの栄光と挫折』(2009年、慶應義塾大学出版会)、『国際秩序』(2012年、中公新書)、『迷走するイギリス: EU離脱と欧州の危機』(2016年、慶應義塾大学出版会)、『安保論争』(2016年、ちくま新書)など

*2:ソ連共産党書記長、大統領など歴任

*3:モスクワ市党第一書記、ロシア首相、大統領を歴任

*4:大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相などを経て大統領