「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年3/30日分:荒木和博の巻)

拉致問題と皇室(R4.3.31): 荒木和博BLOG
 6分程度の動画です。まずはタイトルだけで内容の予想をしてみます。
【可能性1】

明仁 - Wikipedia
◆「拉致の問題も、それが行われた当時は今と違って、日本人皆が拉致を事実として認識することはありませんでした。このため拉致が続けられ、多くの被害者が生じたことは返す返すも残念でした。それぞれの家族の苦しみはいかばかりであったかと思います」
 2009年(平成21年)11月11日、即位20年に際する記者会見にて

上皇后美智子 - Wikipedia
◆「拉致被害者の問題などは、平成の時代の終焉と共に急に私どもの脳裏から離れてしまうというものではありません。これからも家族の方たちの気持ちに陰ながら寄り添っていきたいと思います。」
 2018年(平成30年)10月20日、84歳の皇后として最後の誕生日に際しての宮内記者会の質問に対する文書回答より。

増元照明氏がちょっと・・・ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2011.2.20
「深い感謝の思いを込めて」 
 「何故私達皆が、自分達共同社会の出来事として、この人々の不在をもっと強く意識し続けることが出来なかったのかとの思いを消すことが出来ません。」
 平成14年に申された美智子皇后陛下のお言葉です。
 この時、私の胸に沸き起こる感激の思いを忘れることは出来ませんでした。陛下におかれましても、在位20年という節目に思うことの一つとして、「拉致被害者の存在」を上げていただき、皇室の皆様が「拉致被害者のことに思いを抱いていただいている」事を知り深謝いたしました。
 陛下や皇后陛下*1のこれ等のお言葉を受け、私達の家族会を取り戻す闘いを続けていくエネルギーとなっていることは否めません。
 政治家のどのような言い訳や美辞麗句より、ご皇室の思いが強く心に響き、私の支えになっていることをどのような形で表せばよいのかと考えておりましたが、このたび、「奉仕団」の一員として皇居清掃に参加させていただくことが叶い、明日より奉仕させていただくことになりました。
 感謝の気持ちを込めて参加したいと思います。私事ではありますが、不妊に悩む細君共々、治療のため通院する際、皇居のおそばを通るたびに、民の平安を願い早朝より祈願していただいている陛下に対し奉り、現人神のお力をお借りしようと手を合わせ、祈念してきた者としては、一つの思いを遂げることが出来た今年こそ、皇居清掃という奉仕を通して、お礼を申し上げたいということもありました。

 あまりに時代錯誤な文章にあきれかえります。
>現人神
 あのー、今の天皇の父親がすでに「人間宣言」をしているんだけど(笑)。
 ていいますか、北朝鮮で神格化されている金日成金正日をひどく憎んでいる増元氏がこんなことを書くのって、なんだか非常にばかばかしいように思います。
 さすがにいまどきここまでひどい文章を書く人はそんなにいないとは思いますけど、それにしてもね。常軌を逸しています。
 しかしこんな人が、拉致問題の家族会のフロント*2にいていいんですかね。おんなじことを何回も書くけど、これじゃあ拉致問題が単なる右翼や反北朝鮮運動の道具になっちゃっているのも当然だよね。拉致問題の将来は暗そうです。*3

これは非常に軽率で不用意な発言だ(皇后の、西岡力への発言は、とてもよろしくない) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2019.2.28
>「希望を持ちましょう」 宮中茶会で皇后さま*4、「救う会」会長にお言葉
2019.2.26
 26日に催された宮中茶会では、皇后さまが、北朝鮮による拉致問題解決に取り組む「救う会」の西岡力会長に「希望を持ちましょう」と励ましの言葉をかけられた。
 拉致問題をめぐっては、皇后さまが84歳の誕生日を迎えた昨年10月、文書で「平成の時代の終焉(しゅうえん)とともに急に私どもの脳裏から離れてしまうというものではありません」と思いを示されていた。
 西岡氏によると、皇后さまは茶会で、長期化する拉致問題について「長いことご苦労さま。拉致被害者のご家族は年を取られていますね」と声をかけ、「希望を持ちましょう。何もできませんが解決を願っています」と続けられたという。
 西岡氏は「いつも心にかけて下さり、ありがとうございます」と伝えたといい、「お言葉は横田早紀江さんら家族にも伝えた。勇気をもらい、前向きな気持ちになれた」と話した。

 私も、皇后が巣食う会の実情に詳しいとか、西岡なる人物がどういう言動をしているのか認識しているとは思いませんが(もちろんそれは、あくまで想像であって、実際のところはわかりませんが)、西岡に対してこのような言葉をかけるのは、きわめて軽率で不用意な発言ですね。こういうことを言われたら、産経もそうですが、巣食う会はそれを思いっきり政治利用します。

そんな右翼集会に呼ばれて感謝するより、安倍晋三に早く拉致被害者を何とかしてくれと強く申し入れるべきだ(11月9日発表) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2019.11.11
拉致被害者家族が国民祭典出席へ いたわりに感謝
2019.11.6
 天皇陛下のご即位を祝う9日の「国民祭典」に、北朝鮮による拉致被害者の家族が出席することが6日、分かった。皇室からはこれまでに家族を気遣うお言葉があり、横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の弟の拓也さん*5(51)は、「数多くのいたわりを頂いてきた。同じ場にいることで、感謝の気持ちをお示ししたい」としている。拉致をめぐっては、上皇后さまが昨年10月に84歳の誕生日を迎えた際、文書で「平成の時代の終焉と共に急に私どもの脳裏から離れてしまうというものではありません」と、変わらぬ思いを述べられている。今回の祭典で、両陛下と家族との直接的な交流の場面はないとみられるが、拓也さんは「拉致が進展せずに折れそうになる心に、勇気を頂いてきた。今の両陛下も同じく、われわれ国民に寄り添う目線を引き継いでいらっしゃると思うので、同じ空間に立つことで謝意をお示ししたい」と話した。

 現在天皇は、政治的な実権があるわけではなく、拉致被害者を日本に戻すいかなることもできません。当たり前の話です。そんなことをしている暇があったら、安倍晋三に、「早く拉致被害者を日本にもどしてくれ」といったらいいんじゃないんですかね。
 だいたい感謝するにしたって、拉致問題について拉致被害者家族が感謝すべきは小泉純一郎氏や金大中氏、林東源氏*6田中均氏らであって、天皇なんかに感謝するより彼らに自分たちの非を詫びることが先決です。

が紹介するような「天皇万歳」話(引用が少し長くなりました)
【可能性2】

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年3/18日分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログ2022.3.18から一部引用
嘘ばかりの北朝鮮・拉致に関わる小さな嘘と大嘘(R4.3.18): 荒木和博BLOG

 北朝鮮にまつわる嘘の三題噺です。それにしても三つ目のは悪質なので、ネット上での御協力*7よろしくお願いします。

 第三の嘘の話。荒木曰く「横田めぐみ金正恩北朝鮮国務委員長の母」「横田早紀江は皇室の縁戚」なんて嘘が一部で流れてるそうです。

というような話。
 で一体どんな話なのか聞いて確かめてみます。「皇室に拉致被害者を救う権限などない」以上、動画を見る前から「拉致解決に関係ない、くだらないことしか話してないんだろうな。まあ、荒木が話すことはいつもそういうくだらない代物だけどね」ですね。
 さて荒木が何を話してるかというと【可能性1】でした。勿論「皇室に拉致被害者を救う権限などない」以上、荒木の話は「拉致解決に関係ない、くだらないこと」でしかない。
 さて「拉致問題とは全く関係ない話」ですが、荒木も動画で指摘していましたが、ウヨ連中が常に「皇室万歳か」といえばそれは違います。

明仁 - Wikipedia
◆「私自身としては、桓武天皇の生母が百済武寧王の子孫であると続日本紀に記されていることに韓国とのゆかりを感じています。」
 2001年(平成13年)12月18日、誕生日に際する記者会見にて
◆「やはり、強制になるということではないことが望ましいですね」
 2004年(平成16年)10月28日、秋の園遊会にて、東京都教育委員の米長邦雄の「日本中の学校に国旗を掲げ、国歌を斉唱させるのが私の仕事です」という発言に対して。
◆「大日本帝国憲法下の天皇の在り方と日本国憲法下の天皇の在り方を比べれば、日本国憲法下の天皇の在り方の方が天皇の長い歴史で見た場合、伝統的な天皇の在り方に沿うものと思います」
 2009年(平成21年)4月8日、結婚満50年に際する記者会見にて
◆「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」
 2013年(平成25年)12月23日、誕生日に際する記者会見にて

のようなウヨ連中に都合の悪い皇族の発言は無視したり、場合によっては悪口すらしてきたわけです。


大森勝久氏の新しい論文です: 荒木和博BLOG
コロナはただの風邪ウイルスだ。インフルエンザ以下である。直ちに「5類」に引き下げろ | 新・大森勝久評論集
 荒木らしいですがよくもまあこんな非常識な論文を紹介できるもんです。

 国民民主党日本維新の会は、新型コロナは5類感染症へ引き下げるべきだと政府を追及するようになっている。良いことだ。

 「皮肉、嫌みではなくマジで褒めてる」という辺りに絶句ですが、ここからわかることは「自民党の方が維新や国民民主よりずっとまし」ということです。共産支持の俺ですらこう思うのだから「いかに国民民主や維新が論外で酷いか」という話です。


海岸線の話(R4.3.30): 荒木和博BLOG
 6分50秒の動画ですが「予想通り」拉致の解決には全く関係ないので心底呆れます。「海岸で拉致被害者が連れ出されてる」なんてことは荒木に今更言われなくても皆わかってる。「内陸にある空港から飛行機で連れ出してる」わけではないでしょうから。

*1:増本の記事当時。現在は上皇上皇后

*2:この記事当時、増元は家族会事務局長(但し後に退任)

*3:この記事(2011.2.20)から「10年以上がたった今」も「拉致問題が単なる右翼や反北朝鮮運動の道具」で、明らかに「将来は暗そうです」ね。

*4:この記事当時。現在は上皇后

*5:現在、家族会代表

*6:林については米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照

*7:何のご協力をお願いしてるのか良くわかりませんが、ネット上で「横田めぐみ金正恩の母」「横田早紀江は皇室の親戚」デマを見かけたら通報しろとでも言うのか。