今日のロシアニュース(2022年4月6日分)

「北海道の権利はロシアに」露議員、戦乱に乗じて主張 「暴論」の根拠は?(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース

 問題の発言の主は、中道左派*1の野党「公正ロシア」の党首を務めるセルゲイ・ミロノフ氏。「公正ロシア」は21年の下院選で27議席を獲得し、与党の統一ロシア、野党の共産党に次ぐ第3党だ。ミロノフ氏は01年から11年にかけて、上院にあたる「連邦院」の議長を務めたという経歴を持ち、今は下院の副議長を務めている。
 ミロノフ氏は4月1日、「日本はロシアに対して、繰り返しクリル諸島(編注:北方領土と千島列島)に関する主張を繰り返してきたが、一部の専門家によると、北海道の全権はロシアにあるという」とツイート。

 この御仁、

セルゲイ・ミロノフ - Wikipedia
 2000年3月に実施されたロシア大統領選挙では、サンクトペテルブルク市におけるプーチン陣営の選挙対策本部次長となった。
 2004年3月に実施されたロシア大統領選挙にロシア生活党(当時、現在は公正ロシア)党首として立候補して落選するが、これは大統領選挙が民主的な形式によって実施されたと内外に示すためのインチキであったと言われる。

という経歴や言動(「自称野党でありながら政府予算案に賛成した玉木」のように多くの場面でプーチン支持)からどうも「国民民主の玉木」や「維新の松井」にあたる「えせ野党」のようです。
 勿論、「自民が言いづらい右翼的主張(例:核共有)」を「維新」が自民の代わりに放言するようなもんでこれはプーチンの意向でしょう。
 しかし「プーチン自らが言わない」辺り完全に腰が引けています。当然ながらこんなへっぴり腰では本気で北海道領有権主張などするわけがない。おそらくは「日本への牽制のつもり」なのでしょう。


浅野健一の妄言 "「ゼレンスキー政権はロシアの侵攻を食い止めるための外交努力をしたのか」で目が点になった。日中戦争で「中華民国は大日本帝国の侵攻を食い止めるための外交努力をしたのか」と言えるの?" (by 江戸西氏) - kojitakenの日記
 浅野氏の名著『犯罪報道の犯罪』(1987年、講談社文庫)、『新・犯罪報道の犯罪』(1989年、講談社文庫)に深い感銘を受けた人間としては非常に残念だとだけ書いておきます。
 勿論、今回の問題と浅野氏の『犯罪報道の犯罪』評価とは別問題です。『犯罪報道の犯罪』が1980年代においていち早く「匿名報道原則」を主張したことは今後も高く評価されるべきです。なお、浅野氏の主張の是非はともかく、「ゼレンスキー政権の対応」について「ロシア免罪にならない(あるいは免罪だと誤解されない)よう注意した上で」批判をすることそれ自体は「ありだ」と俺は思っています。とはいえ、プーチン側の対応が度外れて酷いので「ゼレンスキーの対応」が何であれ、事態は変わらなかったようにも思えますが。


【正論ヒストリア】ウクライナ支援でも語り継がれる日本の人道~ポーランド「イエジキ部隊」慰霊碑 - 産経ニュース
 「日本のシベリア出兵を美化する気か」と心底呆れます。これは「日本に来たポーランド難民」を受け入れたという話ではなく、「シベリア出兵の日本軍が現地ポーランド人を保護した」つう話ですからね。シベリア出兵の目的は勿論「ソ連打倒」だし、そこにおいては日本軍によるロシア人虐殺事件も発生しています。


【主張】露軍の市民虐殺 外交官追放をためらうな - 産経ニュース
 むしろ外交パイプ自体は残しておいた方がいいのではないか。


「ブチャ」事件:ロシア・ウクライナ危機|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
 「その中国、北朝鮮評価」に大いに共感し、学んできた浅井先生を批判するのは正直「気が重い」のですが「浅井ファンだから全く批判できない」と思われるも嫌なので、しかし「気が重い」ので「引用も省略した」上でごく簡単に批判しておきます。
 浅井先生が「ブチャでの虐殺疑惑」について「真偽不明」の立場を取るだけで終わらせているのが本当に残念です。
 ここは、最低限、志位委員長のように「ロシアは無実だというならば、国連やICC国際刑事裁判所)など中立的機関の調査を受け入れるべきだ(俺の志位発言要約)」というべきではないか。あまりにもロシアに対して見方が甘くはないか。浅井先生がこうした態度を早期に訂正することを願ってやみません。勿論、浅井先生のロシア認識には大いに批判がある俺ですが、今後も「その中国、北朝鮮評価」には大いに共感し、学んでいく思いです。要するにケースバイケースですね。


【正論】他人事ではないウクライナの悲哀 麗澤大学客員教授、元空将・織田邦男 - 産経ニュース
 勿論あえて言えば「日本にああした侵略の危険はない」という意味では「他人事」ですね。
 むしろ「九条改憲集団的自衛権行使」による「あの種の蛮行を日本自衛隊が行うこと」こそ「よりあり得る危険」でしょう(だからこそ護憲派改憲に反対しますが)。 
 小国ウクライナに対して「経済力、軍事力」ともに日本はずっと上ですのでね。ウクライナで苦戦するロシアが北海道に侵攻するわけもない。中国や北朝鮮にしても日本侵攻など考えてないでしょう。本気であれ、故意のデマであれ呆れた放言です。
 しかし「全ての自衛官がウヨだ」とは言いませんが、この種のウヨが自衛隊幹部にいることにはぞっとしますね。


橋下氏の言動「維新の関与ない」 顧問契約解消で吉村氏 - 産経ニュース
 本当に縁切りしたとは思えず「最近、除名したはずの人間を無茶苦茶な理由で除名撤回」したように、ほとぼりが冷めれば「復縁する気」でしょうが、いずれにせよ「橋下のウクライナ降伏論」はさすがの維新もかばえなかったわけです。

*1:事実上のプーチン与党(日本で言えば維新や国民民主に該当)を果たして「中道左派」といえるのか?