「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年4/10日:島田洋一の巻)

島田洋一
 一刻も早い停戦を望むが、プーチンが侵略をやめない以上、ウクライナに充分軍事支援し、出来るだけ多くのロシア軍艦や戦車を破壊したい

 という島田のツイートが「日本は憲法九条の立場上、軍事支援などできないが、NATO諸国が軍事支援することには反対しない。複雑な思いはあるが、プーチンの無法を容認できないのでやむを得ないと思う」なら俺も同感ですが「日本が積極的に武器支援すべきだ」なら勿論反対です。

島田洋一
 日本国憲法前文「平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」
 プーチンのどこに平和を愛する心があるのか。

 「諸国民=プーチン、ではない」ので島田には呆れるだけです。むしろ「国連総会でのロシア非難決議=平和を愛する諸国民の公正と信義」ではないのか。島田らウヨも「国連総会決議」が失敗したら「ほら見ろ、諸国民の信義などない!」と言っていたでしょうが、可決されたらそこから目をそらすのだから呆れます。

島田洋一
 プーチンは核恫喝に出、追い詰められれば実際に使いもしようが、習近平さんはそんなことはしない、と考えるなら馬鹿と言われても仕方ないだろう

 「本気で言ってるのか」と呆れます。プーチンですら「恫喝止まり」で核使用はしないでしょうが、習近平はもっとしないでしょう。そもそもいつどこで習氏がプーチンのような軍事侵攻の意思を示したのか。

島田洋一
 欧州で、ロシアの脅威に晒されながら「憲法集団的自衛権を認めていないのでNATOに入りません」と言う国があれば、底抜けの馬鹿と見られるだろう。

 というのは島田の価値観に過ぎません。過去においてフィンランドスウェーデンは中立政策を理由にNATO入りしてこなかったし、NATO入りが「実現するのではないか」と云々される現在においても「数の大小はともかく」参加反対論は両国に勿論あります。
 なお、日本について言えばそもそもそのような軍事的脅威はどこにもないでしょう。ロシア、中国、北朝鮮にはそうした「意思ないし能力がある」とは思われない。従って俺は「日米安保廃棄論」です(なお、現在、アジアにおいてNATOのような形の『二国間同盟でない、複数の国が参加する軍事同盟』はないかと思います)。
 まあ、日米安保支持の立場に立っても「日本の国防」を支持理由にするのであれば「日本への侵攻に日米共同で対応」ならともかく「日本から遠く離れた中東」での共同軍事作戦(集団的自衛権行使)など認めていい話ではない。
 なお、島田らウヨが非難する「ソ連チェコ、アフガン侵攻」は「チェコ、アフガン政府の要請による集団的自衛権行使(ソ連の主張)」であり、集団的自衛権にはそうした危険性がある。
 拙記事新刊紹介:「前衛」2022年5月号 - bogus-simotukareのブログでも触れましたが、「プーチンウクライナ侵攻」も「集団的自衛権ドネツク共和国、ルガンスク共和国からの要請)」を理由の一つにしています。

島田洋一
 グラハム上院議員(共和)以下、メネンデス上院外交委員長(民主)ら6人の米議員団が訪台し蔡英文総統と会談。グラハム氏は台湾を同盟国(ally)*1と呼んでいる。

 一部の台湾ロビーがそうしてるだけの話でしょう。バイデン政権がこういう方向に動くことは考えがたいし、共和党に仮に政権交代してもこうした方向には行かないでしょう。なおグラハム氏といえば「プーチンを暗殺したい」と放言して批判を浴びた例の御仁です。

島田洋一
 米ニュージャージー州の女性専用刑務所内で2人の受刑者が妊娠。トランスジェンダー「女性」と性行為の結果という。

 「?」ですね。
 これが事実だとして*2トランスジェンダー申告」は虚偽だったと言うことなのか。性行為は果たして「強姦」なのか「和姦」なのか(勿論、強姦の方が被害者が出ているのでさらに問題である)
 いずれにせよ、ここから「トランスジェンダー概念」を否定する島田のような物言いは暴論です。「詐病の存在」を理由に「精神病による心神喪失、耗弱認定とそれによる無罪や減刑」を全否定するくらい馬鹿げている。

島田洋一
 もし今の政治家が維新の志士たちに向かい、「抑止力を全面的に外国に頼ることを国是としました」と言えば、その場で袈裟懸けに斬り捨てられるだろう。

 「はあ?」ですね。「自衛隊の即時完全廃止」なんて主要政党はどこも主張してないのに、どこに「抑止力を全面的に外国に頼る」なんて人間がいるのか?。その外国とは「在日米軍のこと」なのか?
 しばらく考えて「核抑止力のことか!」と気づきました。主張の是非はともかく「はっきり核抑止力と書け」という話です。どこまで姑息なのか。
 それはともかく、「維新の志士」に会うことができない以上、こんな島田の妄想は無意味ですが、この妄想に乗れば「維新の志士たち」は「米軍基地被害」にも「思いやり予算」にも抗議しない島田ら「米国ポチ右翼」に「それでも愛国者か!、米国の犬!」と激怒し、その場で袈裟懸けに斬り捨てるのではないか。 

*1:米国の建前では勿論台湾は国ではないし同盟も結んでいません。

*2:「デマ屋」島田だとデマの疑いが否定できないので困りますが。ググっても信用できそうな日本語の記事がヒットしません(英語では俺は読めませんし)。