「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年5/6分:巣くう会集会の巻)

救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2022.05.06)最近の米朝関係と拉致問題−東京連続集会7

西岡力*1(巣くう会会長。麗澤大学*2客員教授モラロジー研究所歴史研究室長)
 私たちが最大限言えることは、制裁は効いているということです。

 「はあ?」ですね。「小泉訪朝から20年に及ぶ拉致敗戦(巣くう会、家族会の圧力に屈した小泉政権が、小泉訪朝直後から掌返しで制裁を開始したので制裁も約20年に及ぶ)」なのに良くもふざけたことが言えたもんです。
 むしろ私たちが言えることは、制裁は効いていないということです。ですよねえ。勿論ここでいう「効いていない」とは「拉致解決をもたらすか」という意味ですが。
 この集会の「建前上の目的」は「拉致解決(拉致被害者の帰国)」であり、巣くう会、家族会の「建前上の活動目的」も「拉致解決」です。
 巣くう会、家族会が「制裁を支持する建前上の理由」も「拉致解決」です。
 そして今現在「拉致は解決していない」のに「何が効いている」のか。
 「制裁の成果でいずれ拉致被害者が帰るはずだ」と強弁するのか。「小泉訪朝≒制裁開始」から20年経ってもそんな強弁をするのか?
 それとも「拉致被害者は帰国しなくても、核ミサイル開発の進展を抑制できた」などというのか。仮にその主張(拉致被害者帰国とは別の成果があった)が正しいにしても「巣くう会や家族会の活動目的」は「核ミサイル開発の進展の阻止」ではない。
 「拉致被害者の帰国」をそっちのけにして別のことをやるのか?、お前らにとって拉致被害者帰国はそんなにもどうでもいい些末なことなのか?、という話です。

久保田るり子*3産経新聞編集委員
 (ボーガス注:韓国の政権交代で)慰安婦は(ボーガス注:日本ウヨにとって都合のいい形で)何とかなると思いますが、徴用工問題は難しいと思います。

 そんな話を「拉致問題解決」がテーマの集会でやるなと言う話です。何の関係があるのか。何の関係もない。

古森義久*4麗澤大学特別教授。産経新聞ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員
 ブッシュ政権末期のテロ支援国指定解除をしたのが、クリストファー・ヒル*5(国務次官補)という人で、私も何回も話を聞いたけど、日本の拉致問題に対する同情は、どういうわけかあまりない人でした。
 彼はカーター政権の時に、イランでアメリカの外交官が50人くらい人質になった時、彼は1年間閉じ込められて、毎日テレビの前に引き出されてアメリカを批判することを言わされた人で、非常に屈辱の1年間という時がある人です。
 ヒルは、「(ボーガス注:米国は拉致に冷淡だとあんたら巣くう会関係者は言うが)日本だってアメリカの人道問題に同情的じゃないじゃないか」と。
 「何だ」と言ったら、「東京のど真ん中にイラン航空の大きな広告がいつもあるじゃないか」と言うんですよ。赤坂の外堀通り日枝神社の向かい側にあるんですが、「(ボーガス注:イラン大使館人質事件で)アメリカに屈辱的な思いをさせた国の広告を堂々と出させているのは同情の欠落だ*6」と。

 なるほどヒルに「イラン大使館人質事件の経験」があるのであれば彼が「人質解放(拉致被害者帰国)は外交交渉しかない」と考え、「外交交渉に否定的な」巣くう会に冷淡なのも当然でしょう。イラン大使館人質事件はイーグルクロー作戦(軍事作戦)が失敗した結果、外交交渉で解決したからです。
 まあ日本だってアメリカの人道問題に同情的じゃないつうのもヒルの言う通りで巣くう会や家族会の連中に例えば「BLM運動」への関心なんかありはしないでしょう。
 いずれにせよ「ヒルのような人間」の方がむしろ家族会にとって、ありがたいですよね。おべっかをなるべく言わないで本音を言う。
 「ヒルは俺たちに冷淡だった。でもホニャララ(別の米国政府高官)は親身に話を聞いてくれた」て単にホニャララが社交辞令でリップサービスしてるだけじゃないですか。本気で拉致被害者家族のために何かしてくれるわけでは全くない。そんなんでぬか喜びするようなバカが家族会だからいつまで経っても拉致が解決しない。

*1:『日韓「歴史問題」の真実:「朝鮮人強制連行」「慰安婦問題」を捏造したのは誰か』(2005年、PHP研究所)、『増補新版・よくわかる慰安婦問題』(2012年、草思社文庫)、『朝日新聞「日本人への大罪」:「慰安婦捏造報道」徹底追及』(2014年、悟空出版)、『なぜニッポンは歴史戦に負け続けるのか』(共著、2016年、日本実業出版社)、『「慰安婦」謀略戦に立ち向かえ!』(共著、2017年、明成社)、『歴史を捏造する反日国家・韓国』(2019年、ワック文庫)、『でっちあげの徴用工問題』(2019年、草思社)、『日韓「歴史認識問題」の40年:誰が元凶か、どう解決するか』(2021年、草思社)などの著書があるデマ右翼

*2:右翼団体モラロジーが母体の右翼大学

*3:著書『反日種族主義と日本人』(2020年、文春新書)

*4:著書『ベトナム報道1300日』(1985年、講談社文庫)、『影のアメリカ』(1999年、講談社文庫)、『北京報道七〇〇日』(2005年、扶桑社文庫)、『凜とした日本』(2006年、PHP新書)、『外交崩壊:中国・北朝鮮になぜ卑屈なのか』(2006年、文春文庫)、『憲法が日本を亡ぼす』(2012年、海竜社)、『「中国の正体」を暴く』、『「無法」中国との戦い方』(以上、2012年、小学館101新書)、『中・韓「反日ロビー」の実像』(2013年、PHP研究所)、『アメリカが日本を捨てるとき』(2016年、PHP新書)、『戦争がイヤなら憲法を変えなさい』(2017年、飛鳥新社)、『モンスターと化した韓国の奈落』(2019年、ビジネス社)、『アメリカの悲劇! 「黒い疑惑」にまみれたバイデン政権の奈落』(2021年、ビジネス社)、『中国、13の嘘』(2022年、飛鳥新社)など

*5:マケドニア大使、コソボ特使、ポーランド大使、韓国大使、国務次官補(アジア・太平洋担当)、6カ国協議米国首席代表、イラク大使など歴任(クリストファー・ヒル - Wikipedia参照)

*6:本当にこんなことをヒルが言ったのならかなり感情的で不適切だと思いますが、「日本サッカー代表チームは平壌に試合に行くな」だの「日本サッカーファンは試合観戦に平壌に行くな」だのとバカを言った家族会(これについては例えばなんでそんなことまであんたたちから指図されなければいけないんだよ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)には少なくともヒルを『非難する資格』はないでしょう。