「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年6/3日分:荒木和博の巻)

特定失踪者家族会のこと(R4.6.6): 荒木和博BLOG

 明後日6月8日の竹下事務局長の参議院拉致特での参考人陳述の話、藤田隆司幹事の著書の話などを。

 6分5秒の動画です。タイトルと説明文だけで見る気が失せます。実際、見る価値はありません(一応見ましたが)。
 特定失踪者とは、既に国内で40人以上も発見されていて、そのほとんどが「自発的失踪」、北朝鮮拉致どころか、犯罪ですらないという代物です。
 一部に足立区女性教師殺人事件 - Wikipediaという犯罪事件もありますが、これも勿論犯人は北朝鮮とは全く関係ない。
 なお、荒木がいう「藤田隆司幹事の著書」は『北朝鮮よ、兄を返せ:「特定失踪者」実弟による手記』(2022年)ですが、版元がトンデモ右翼出版社の「ハート出版」という時点で大笑いです。
 ハート出版と言えば

◆佐々木類『日本が消える日:ここまで進んだ中国の日本侵略』(2019年)、『日本復喝!:中国の「静かなる侵略」を撃退せよ』(2020年)、『チャイニーズ・ジャパン:秒読みに入った中国の日本侵略』(2021年)
 『埼玉県川口市芝園団地(中国人入居者が多い)』『西川口駅前のいわゆる西川口中華街*1』『中国企業の日本進出』『孔子学院』などを侵略呼ばわりする陰謀論
 それにしても佐々木は産経新聞論説副委員長なのに「産経から著書を出さない(著書が出せない?)」という時点で内容は眉唾物です。
また、

木村正人 (ジャーナリスト) - Wikipedia(元・産経ロンドン支局長)
 著書『EU崩壊』(2013年、新潮新書)、『見えない世界戦争:「サイバー戦」最新報告』(2014年、新潮新書)など
黒田勝弘 - Wikipedia(産経ソウル駐在記者)
 著書『韓国人の歴史観』(1999年、文春新書)、『韓国を食べる』(2005年、文春文庫)など
近藤紘一 - Wikipedia(1940~1986年、産経サイゴン支局長、バンコク支局長を歴任)
 著書『サイゴンから来た妻と娘』(1981年、文春文庫)、『サイゴンのいちばん長い日』、『バンコクの妻と娘』(以上、1985年、文春文庫)、『戦火と混迷の日々:悲劇のインドシナ』(1987年、文春文庫)、『パリへ行った妻と娘』(1988年、文春文庫)、『妻と娘の国へ行った特派員』(1989年、文春文庫)など
千野境子 - Wikipedia(元・産経論説委員長)
 著書『明石康・国連に生きる』(1994年、新潮社)、『ペルー遥かな道:フジモリ大統領の母』(1995年、中公文庫)など
山口昌子 (ジャーナリスト) - Wikipedia(元・産経パリ支局長)
 著書『シャネルの真実』(2008年、新潮文庫→2016年、講談社+α文庫)など

と「大手(講談社、新潮社、中央公論社、文春)から著書を出した産経記者」もいるのにハート出版とは佐々木も随分と無様です。

◆関野通夫『WGIP*2・日本人を狂わせた洗脳工作:今なおはびこるGHQの罠』(2022年)

*1:西川口中華街については以前西川口の「火焔山」訪問(追記あり) - bogus-simotukareのブログで触れました。

*2:WGIP陰謀論については新刊紹介:「歴史評論」2021年5月号(追記あり) - bogus-simotukareのブログで批判しました。新刊紹介:「歴史評論」2021年5月号(追記あり) - bogus-simotukareのブログでも指摘しましたが、A級戦犯として終身刑となった賀屋興宣(第一次近衛、東条内閣蔵相)が後に仮釈放され、公職追放も解除、政界に復帰して池田内閣法相、自民党政調会長(池田総裁時代)などになってるのに何がWGIPなのかという話です。そんなもんがずっと続いてたのなら賀屋の仮釈放も公職追放解除も絶対に米国は認めなかったはずです。