今日の産経ニュースほか(2022年7/15日分)(追記あり)

れいわ新選組、安倍氏国葬に反対 - 産経ニュース
 志位氏の「安倍氏については、支持意見、批判意見など多様な意見がある、特定の意見(支持意見)を国が支持するのはおかしい」と言う国葬批判(例えば安倍元首相礼賛の「国葬」の実施に反対する/志位委員長が談話参照)も勿論間違いではないのですが、山本の「自民党安倍氏を神格化して安倍批判を封じ込めようとしているのではないか」の方がより適切な批判かと思います。
 勿論だからといって「ロシア擁護」「山本の個人商店」れいわなんか俺は支持しませんが(あくまでも俺は共産支持です)。ただ、志位氏を見ていると「穏当な意見を言おうとして、政府、自民批判が弱まってないか?(国民へのアピール力に欠けてないか?)」という危惧を感じますね。一方で山本を見てると逆に「受け狙いで、政府、自民へ強い批判をしようとして言葉が乱暴になってる」という危惧を感じます。

 
7月15日(金) 参院選結果 野党は勝利を「プレゼント」した:五十嵐仁の転成仁語:SSブログ

 今回の参議院選挙は、「与党が勝利した」というよりも、野党、特に立憲民主党が対応を間違え、自民党に勝利を「プレゼント」したと言える。
 自民党が改選過半数議席を獲得できたのは選挙区で勝利したことが大きい。比例代表では改選議席を1議席減らしている。では、なぜ選挙区で勝てたのか。それは野党がバラバラで戦ったからだ。
 立憲民主党の、政党名を書く比例代表選挙区の得票数は677万票。昨年10月の総選挙での比例票1149万票から約500万票も大きく減らし、維新に凌駕されてしまった。
 一方、自民党は約165万票減の1826万票。全国の有権者総数の2割にも満たない。自民党が強いのではなく、野党が弱すぎるということだ。
 「野党は批判ばかり」「共闘は野合」との批判に屈し、国民民主党は予算に賛成するなど政権にすり寄り、立憲民主党の泉執行部は政府批判を封じて「対案路線」に転じ共闘にも後ろ向きとなった。これでは政府・与党を厳しく追及して追い込むことはできない。
 その結果、野党第一党である立憲民主党は「野党のかなめとして政治を変えるイニシアチブを発揮してほしい」という期待に応えることができなかった。そのことが、わずか半年余りで約500万票もの大量の比例票を減らした最大の要因ではないか。

 コメント欄でのid:Bill_McCreary さんの指摘と全く同じ指摘ですね。野党共闘を辞めたことで選挙区で敗北。それが比例にも影響したとみるべきではないか。いずれにせよ、「泉の路線(それが野党共闘路線に否定的であることか、いわゆる提案型野党か*1、何かはともかく)」にダメ出しされたことは確かなのだから退陣すべき話です。前代表・枝野に衆院選敗北を理由に退陣を求め、その後釜に座りながら自分は敗戦しても退陣しないなんて全く筋が通らない。泉が退陣しない限り、立民は混迷し続けるでしょう。

 日本維新の会も昨年の総選挙から比例票を20万ほど減らした。「全国政党化」をめざしたが、東京や「最重点区」の京都で落選して失敗に終わった。神奈川選挙区で元県知事が当選したのは「維新票」とは言い難い。一時の勢いはなく頭打ちとなった。

 勿論、今後の情勢にも寄りますし、議席を増やした以上いささかも油断できませんが、衆院選ほどの躍進ではなかったことは確かです。
 「複数選挙区の参院選」の方が「(比例復活があるとはいえ)小選挙区衆院選」より当選しやすいはずですし、「衆院選での期待値」をさらに高めていればもっと躍進したでしょう。
 この辺り、分析が必要でしょうが同じ右派政党の「自民や立民」「参政党(今回1議席とはいえ議席獲得)」に流れたのではないか。
 共産、社民など左派政党が維新の票を奪えていないであろう事は残念ですが「大阪を除けば」維新の票はそれほど強固なものではない(他に右派政党があればちょっとしたことで簡単に流出する)のではないか。

 来年5月に広島で開催する主要国首脳会議(G7)後に有利な情勢だと判断すれば、岸田首相が解散に打って出ることもあり得る。

 国葬(今年秋予定)表明前の記事なのでこうなっていますが、「国葬*2で同情票が稼げる(とは俺は思いませんし、そうならない安倍批判が必要ですが)」「国葬外交(多分、弔問で来日する政府首脳もいるでしょう)で何か成果が得られる」と思えば国葬後に解散に打って出る可能性もあるでしょう。


連合、集票力低下が顕著 立民・国民の「股裂き」響く - 産経ニュース

 厚生労働省のまとめによると、連合加盟労組の組合員数は令和3年で688万人で、前々回参院選のあった平成28年の675万人よりは増えている。ところが集票力は逆に衰えており、今回、候補を擁立した9産別の得票総数は、28年から約15%も減少している。

 労組は建前上は「会社との交渉による労働条件の向上」が主目的の団体なのでそういう意味では不思議な話ではない。また、「政治的な締め付け」を減らすことで組合員が増えてるのかもしれない。


共産が創立100年 与野党から強まる「包囲網」 - 産経ニュース
 右派政党「自民」「維新」「国民民主」が共産を敵視してるのは以前からの話だし、「立民」「社民」「れいわ」との間には一応とにもかくにも「野党共闘」が成立している。つまり「強まる包囲網」なんてどこにもないので「はあ?」ですね。むしろ「1980年代」の「日本共産党を除く与野党協議(野党は社会、公明、民社、社民連)」の方がよほど包囲網でしょう。


少年を「一生刑務所に」 刺殺された女性の母訴え - 産経ニュース
 気持ちは分かりますが一方で「裁判所でそういう感情論を口にされてもねえ」と思いますね。


文科省、幼児教育担当幹部を異動 全幼連問題調査で - 産経ニュース
 「調査対象になるだけで大臣官房付(【1】役職に現時点で空きがなく未定の場合や【2】不祥事を起こした人間が処分待ちの時に一時的にこうなることが多い:例えば大臣官房付とは意味は?事実上の更迭とは?わかりやすくまとめてみた│あいのーと参照)に異動?」ですね。やはりこれは「公務員倫理法違反や収賄など何らかの違法行為」にあたる疑いが「かなり強い」と言う判断なのか。

【追記】
銀座で1人数万円 文科省職員10人弱接待か 私立幼稚園連前会長ら(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 捜査関係者によると、少なくとも局長級以上を含め10人弱が接待を受けた可能性が高く、銀座などで1人数万円の飲食をしたケースもあるという。

 どうも真っ黒のようです。


<独自>文科省幹部、幼稚園連前会長らと不適切飲食か 調査開始 - 産経ニュース
 「不適切な飲食」つうのは要するに「割り勘にすべきところ接待だった(しかも高額飲食)疑いがある」つう話でしょう。
 東京医科大汚職(2018年)で既に佐野太科学技術・学術政策局長(当時)らが起訴されてるところですが、また同様の汚職事件に発展するのか?。そして自民党文教族議員の名前が浮上するのかが注目点ではあります。
 しかし、「総務省接待」の時に「接待された総務官僚が、菅首相(第一次安倍内閣総務相)のお気に入りで、接待した東北新社に菅の息子がいたからか」うやむやにしたことを考えれば「今回もうやむやにしないか?」つう危惧はあります。まあ「総務省接待」はうやむやで、今回は徹底追及というのも「不公平(?)」つうか釈然としないものはありますが。今からでも総務省接待をまともに追及すべきではある。
 それにしても「元全日本私立幼稚園連合会会長」の巨額横領(既に逮捕)もこうなると「直接に私腹を肥やした」だけでなく「政界(自民党)や官界(文科省)」への贈賄まがいのばらまきもあるんですかね?。またこの時期の文科省からの発表つうのも「選挙前にしなかったのは自民党への忖度かよ?(そして選挙が終わった今できる限り早く片付けたいのか?)」感がありますね。まあ、検察、マスコミ、野党の追及を期待したい。

【参考:総務省接待】

総務省接待問題で菅前首相親子ら12人不起訴処分 東京地検:東京新聞 TOKYO Web2022年3月29日
 菅義偉前首相の長男が勤めていた放送事業会社「東北新社」による総務省幹部らへの接待問題で、東京地検特捜部は29日、収賄や贈賄などの疑いで告発されていた12人をいずれも不起訴処分(嫌疑不十分と嫌疑なし)とした。
 不起訴とされたのは菅義偉前首相と、谷脇康彦元総務審議官ら同省幹部7人、東北新社の統括部長だった菅氏の長男正剛氏と当時の社長ら同社関係者4人。菅氏は官房長官時代、同社の外資規制違反を黙認するよう同省幹部に働き掛け、寄付を受けたとするあっせん収賄容疑で告発されていたが、特捜部は「嫌疑なし」と判断した。

接待問題で辞職、前総務審議官・谷脇康彦氏がIT企業副社長に就任へ : 読売新聞オンライン2022.3.25
 IT企業インターネットイニシアティブ*3IIJ)は25日、総務省幹部への接待問題で処分を受け、辞職した谷脇康彦・前総務審議官(61)が6月28日付で副社長に就任すると発表した。

 自民党による「口封じのためのポスト提供」でしょうが役所を辞めても「大企業幹部に天下り」では何の懲戒にもなっていない。日本人であることが心底嫌になります。
【参考終わり】


【政治デスクノート】立民は「解党的出直し」の機会さえ逸した - 産経ニュース
 産経の場合、「単に野党に悪口したいだけ」ですが今回は正論でしょう。
 「前回衆院選の敗北」で当時の枝野執行部に引責退陣を求めておきながら、自分らが敗戦したら、居座ろうとするというのは全く道理がない。しかも前回の敗戦(マスコミ事前予想では議席増予想が多く、予想外)と比べても今回の敗戦(予想されていたのに回避できなかった)の方が深刻で責任重大です。
 そんな泉執行部に対する批判が今のところ弱いのにも絶句しますが。
 泉を批判すれば「ならばあなたが執行部になるのか」と言う話になる。上がり目が見えない中「私が立民を立て直す」と言うガッツのある人間がいないのでしょう。それを見越しての泉執行部の「居座りの態度」でもある。
 とはいえ、「菅*4、野田*5最高顧問(いずれも元代表、元首相)」「岡田*6常任顧問(元代表)」と言った重鎮、長老から「泉代表は辞めるべきだ」とダメ出しがさすがに出るかと思いきや今のところ何もない。
 確かにこれでは「党存亡の危機」でしょう。「泉の代わりにやるだけの覚悟がないから逃げている」だけで、積極的な泉支持ではない上に、居座った泉にも「事態打開の展望がない」わけですから。
 まあ「立民支持者でない」ので、立民の展望はある意味「どうでもいい」と言いたいのですが【1】泉が野党共闘に後ろ向き、【2】立民が沈没すると維新が最大野党になりかねない点が頭が痛い。

*1:俺は五十嵐先生同様に、いずれも否定されたと思いますが

*2:勿論、国葬には反対し阻止を目指すべきだし、阻止できない場合も批判を行うべきですが

*3:現在はNTTの子会社(NTTが22%の株式を保有

*4:社民連代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相、首相を歴任

*5:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

*6:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(菅代表時代)、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)、民主党代表など歴任