高世仁に突っ込む(2022年7/20日分)

韓国=アダムに貢がされる「エバ国家」日本 - 高世仁のジャーナルな日々
 高世仁に突っ込む(2022年7/18日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げた山上容疑者のツイートに見る統一教会と安倍氏 - 高世仁のジャーナルな日々の続きです。「アダムがエバに貢ぐ」と言う表現で分かるように統一教会は明らかに男尊女卑です。
 なお、高世記事のタイトル「韓国=アダム」「日本=イブ」は正確には「統一教会=アダム」「日本人信者=イブ」ですね。
 統一教会は「統一協会以外の韓国(韓国芸能人ファンクラブ、韓国製家電など)」に日本人一般が貢ぐことなど勿論全く求めていませんので。

 ついでにtwitterアカウントも晒しておきます。

 山上が米本氏*1に送った手紙の一節です。
 小生は高世仁に突っ込む(2022年7/18日分) - bogus-simotukareのブログ

 「本当に山上のアカウントなの?」「何で山上のアカウントと分かったの?(山上の自供?、それともツイッター*2の警察への通報?)。そう認定した、ちゃんとしたまともな根拠があるの?」とは思います

と書きましたがなるほど「山上の手紙」が根拠だったわけです。であるなら、あのツイートは本物でしょう。
 とはいえ、

高世仁リツイート
町山智浩
 日付を見てください。山上徹也容疑者のものと思われるアカウント silent hill 333 @333_hill は、2020年9月までは安倍政権を支持していましたが、2020年9月2日に安倍氏統一教会の関係に気づいてから、一変して安倍批判を始めるんです。

ということで山上が当初、安倍と統一教会の関係に気づいていなかったらしいことには

 「安倍が統一教会とズブズブなのは、赤旗統一協会の集団結婚・大会/安倍長官らが祝電/韓国「世界日報」報道(2006.6.13)などで官房長官当時から報道されとるやろ?。何で最近まで山上は安倍と統一教会の関係を知らなかったんや?」

と首をひねりますが。

 山上容疑者のツイートをあらためて見ようとしたら、アカウントが凍結されたようだ。

 「自民党の圧力か?」なんて指摘がありますね。実際どうか分かりませんが凍結する(閲覧不可能にする)正当な理由が果たしてあるのか?

 安倍政権には、どれだけの「朝鮮民族主義*3の走狗」がいたのだろうか。

 「統一教会」を「朝鮮民族主義」と表現するのは相当に問題があるでしょう。統一教会は「韓国はアダム国家、日本はイブ国家」と言っていても、この場合の「韓国」とは「統一教会」とイコールでしかないからです。

 17世紀、英国でペストが猛威を振るったとき、若きニュートン*4は、ロンドンから避難した先の田舎で、万有引力の法則や微積分と光学で画期的な発見をしたと伝えられる。   
 ニュートンにあやかってこの機に勉強しようか。

 何をどう「何の目的」で勉強するのか、書かない辺りが興味深い。おそらく「ジャーナリストとして復帰するために」ではないんでしょうね。もはや「事実上廃業」で復帰することも諦めてるでしょう。

 「安倍氏を殺害することで注目を集め、同連合*5の問題に社会の目を向けさせようとした可能性がある」という諸沢英道*6・元常磐大学長(犯罪心理学)の解釈には説得力がある

 こんなのは常識レベルの話であって「犯罪心理学」云々ではない。そもそも山上自身が「米本氏に送った手紙」などでそう主張してるわけですから。
 なお、この諸沢氏ですが、

「市民感覚の軽視」 裁判員の死刑判断破棄6件目 熊谷6人殺害で無期懲役 - 産経ニュース2019.12.05
 東京工業大の影山任佐(じんすけ)*7名誉教授(犯罪精神病理学)は「市民感情からすれば(ボーガス注:死刑判決の)1審は当然の判断かもしれないが、精神科医や法律の専門家から見れば、完全責任能力があったというのはあり得ない判断」とみる。
 これに対し、常磐大の諸沢英道元学長(刑事法)は「確かに裁判員は素人だが、法廷で精神科医の解説を聞き、目の前の被告と向き合い、被告は善悪を見極めることができたと判断した。その(ボーガス注:裁判員判決の死刑という)判断は尊重するべきだ*8」と指摘する。
 ある検察幹部は「死刑の判断基準だけは、市民の声を聞かないと言っているに等しい。何のための裁判員制度か」と批判*9

死刑回避に点滴死遺族「納得できない」…裁判長「苦しい評議」 : 読売新聞オンライン2021.11.10
 園田寿*10・甲南大名誉教授(刑法)は「永山基準に照らしても、死刑の選択は微妙な事案。自閉スペクトラム症の影響や前科がないことなどを総合的に考え、被告の反省の思いも酌み、罪を償わせるべきだという結論は支持できる」と語る。
 諸沢英道・元常磐大学長(犯罪学)は「判決は死刑を回避する理由を探している。被告が法廷で 真摯しんし な対応をとっても、医療従事者の立場を悪用し、3人もの命を奪った事実は重い。なぜこうした結論になったのか疑問が残る」と話した。

ということで「露骨に死刑万歳な御仁(岡村勲の同類)」なので「死刑反対派」の俺としては正直好意はありません。「ろくでもないゴロツキ学者」として諸沢氏を軽蔑し憎悪していると言っても過言ではない(こういうことを書くと例のid:Mukkeは「学者に失礼だ」と言い出すんでしょうか?。まあ、あいつ(W大教授のN澤T哉君*11?)の場合、詭弁で「恩師(W大学教授のI濱Y子*12)をかばってるだけ」ですが。その結果がはてなからトンズラですから大笑いです)。
 そもそも諸沢氏は、常盤大学学長と言ったところで

諸澤英道 - Wikipedia
 諸沢正道(1923 ~2003年、元文部事務次官、元常盤大学理事長)の甥。

ですからね。田舎大学によくある「学長=大学創設者一族の世襲」でしかない。むしろ「常盤大学で拾ってもらった」レベルの三流なのかもしれない(彼の著書を評価できるほどの能力は勿論ないので「可能性の指摘」にすぎませんが)。
 どっちにしろ「能力とガッツのある学者」なら「一族の経営する大学」なんかに勤務しないでしょう。常盤大学で教授になっても「だって諸沢は創業者一族じゃん」で外からは軽く見られるからです。
 それはともかく、

◆物価高騰ネタだと頻繁にワイドショーに登場するスーパーアキダイの社長・秋葉弘道氏*13
◆産経に憲法学者として登場する常連と言っていい西修*14駒沢大学名誉教授)や百地章*15日本大学名誉教授)

並に「マスコミで厳罰論者として重宝*16されて、よく登場する*17」ので、俺も諸沢氏の名前は自然に覚えてしまいました。諸沢氏の発言には死刑反対派として苦々しいモノを感じています。
 なお、諸沢氏が「死刑支持主張」をした熊谷殺人事件については精神に重大な問題があったのだから、減刑になるのは仕方ないと思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2020.12.30)を、看護師事件については裁判員裁判というのも、重刑・厳刑のために導入されたわけではない(当たり前) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2021.11.11)を紹介しておきます。俺は死刑廃止派ですが、園田氏が言うように、死刑存続の立場でも十分「看護師事件判決」は支持できると思います。

 ご縁のある方の訃報。佐賀県唐津市の農民作家、山下惣一さん*18が亡くなった。
 1990年代前半、バンコクの私の自宅にいらして、夕食をご一緒したことがある。
 タイ訪問をベースにした『タマネギ畑で涙して―タイ農村ふれあい紀行』(1990年)、『タイの田舎から日本が見える』(1996年)*19などの著作がある。
 井上ひさし氏とも交流があり、山形県川西町*20の遅筆堂文庫生活者大学校*21の教頭をつとめていた。川西町では追悼展が開かれている。ご冥福をお祈りします。

 「へえ、そうなんや、山下さん亡くなったんか」ということでメモしておきます。
 なお、山下氏の影響でしょうが井上には『井上ひさしのコメ講座』(1989年、岩波ブックレット)、『コメの話』(1992年、新潮文庫)、『どうしてもコメの話』(1993年、新潮文庫)という著書があります。

*1:著書『教祖逮捕:「カルト」は人を救うか』(2000年、宝島社)、『洗脳の楽園:ヤマギシ会という悲劇』(2007年、情報センター出版局)、『我らの不快な隣人:統一教会から「救出」されたある女性信者の悲劇』(2008年、情報センター出版局)、『カルトの子:心を盗まれた家族』(2021年、論創社)など

*2:利用するに当たっては本名で登録でしょうからね。

*3:統一教会

*4:著書『光学』(岩波文庫)など

*5:世界平和統一家庭連合(旧称:世界基督教統一神霊協会)のこと

*6:著書『被害者学入門』(1992年、成文堂)、『被害者支援を創る』(1999年、岩波ブックレット)など

*7:著書『フランス慢性妄想病論の成立と展開:ピネルからセリューまで』(1987年、中央洋書)、『アルコール犯罪研究』(1992年、金剛出版)、『「空虚な自己」の時代』(1999年、NHKブックス)、『テキストブック殺人学』(1999年、日本評論社)、『少年はいつ犯行を決意するのか』(2000年、KKベストセラーズ)、『犯罪精神医学研究』(2000年、金剛出版)、『自己を失った少年たち:自己確認型犯罪を読む』(2001年、講談社選書メチエ)、『クレペリン回想録』(2006年、日本評論社)、『「誰でもよかった」無差別殺傷になぜ走る:希薄な人間関係にもがく「青少年」たち』(2009年、ごま書房新社)、『罪と罰と精神鑑定』(2009年、集英社インターナショナル)、『犯罪精神病理学』(2010年、金剛出版)、『犯罪学と精神医学史研究』(2015年、金剛出版)、『犯罪学と精神医学史研究II』(2018年、金剛出版)など

*8:そんなことを言うのであれば、検察は今後裁判員裁判では、量刑不当の控訴はしないのかという話になる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2014.1.13)、検察は、裁判員裁判での量刑を最大限尊重するんじゃなかったっけ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2016.10.28)、検察は、かつての主張を撤回したのかな - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2018.7.24)で批判されてる検察と同じで、どうせ諸沢氏は死刑判決万歳なだけでしょう。一審(裁判員裁判)で無期なら「(死刑を求めて)控訴しろ」と言い出す御仁でしょう。検察や諸沢氏、産経のような「死刑万歳」のために「裁判員判決ガー」と言い出すデタラメな連中は心の底から軽蔑し憎悪します。

*9:熊谷殺人事件二審判決時点で検察は、かつての主張を撤回したのかな - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)(2018.7.24:ベトナム少女殺人事件で、裁判員裁判の無期判決に対し死刑を求めて控訴)なのに良くも検察もふざけたことがいえたもんです。

*10:著書『情報社会と刑法』(2011年、成文堂)、『エロスと「わいせつ」のあいだ:表現と規制の戦後攻防史』(共著、2016年、朝日新書)など

*11:著書『近代スロヴァキア国民形成思想史研究』(2009年、刀水書房)、『王のいる共和政:ジャコバン再考』(2022年、岩波書店)など

*12:著書『チベット仏教世界の歴史的研究』(2001年、東方書店)、『世界を魅了するチベット仏教』(2010年、三和書籍)、『清朝チベット仏教』(2011年、早稲田大学出版部)、『ダライ・ラマと転生』(2016年、扶桑社新書)など

*13:著書『いつか小さくても自分の店を持つことが夢だった:スーパーアキダイ式経営術』(2022年、扶桑社)。彼については年商39億円、日本一有名なスーパー社長が4度の倒産危機を乗り越えた経営術 | 日刊SPA!「『儲かっているでしょ?』なんて言われますが…」TV番組でおなじみ“スーパーアキダイ”社長の“意外な実生活” | 文春オンライン年間300本以上の取材に対応!? 各局のニュース番組が「スーパーアキダイ」を取材し続ける“納得の理由” | 文春オンラインを紹介しておきます。

*14:著書『日本国憲法を考える』(1999年、文春新書)、『日本国憲法はこうして生まれた』(2000年、中公文庫)、『日本国憲法成立過程の研究』(2004年、成文堂)、『現代世界の憲法動向』(2011年、成文堂)、『憲法改正の論点』(2013年、文春新書)など

*15:著書『憲法政教分離』(1991年、成文堂)、『政教分離とは何か』(1997年、成文堂)、『靖国憲法』(2003年、成文堂)、『憲法の常識 常識の憲法』(2005年、文春新書)、『憲法と日本の再生』(2009年、成文堂)、『日本国憲法 八つの欠陥』(2021年、扶桑社新書)など

*16:「アキダイの社長(物価高騰ネタ)」にせよ「諸沢氏(厳罰論)」にせよ、誰にせよ、正直「メディアにとって探す手間が要らず楽」なんでしょうが特定の人間がメディアに出まくる状況はいいとは思いません。

*17:ちなみに「表現の自由」問題では、よくマスコミに登場する刑法学者なので、園田氏も自然に名前を覚えました。

*18:減反神社』で、第85回直木賞(1981年上半期)候補(なお受賞作は、青島幸男人間万事塞翁が丙午』)。著書『土と日本人:農のゆくえを問う』(1986年、NHKブックス)、『いま、米について。』(1991年、講談社文庫)など(山下惣一 - Wikipedia参照)

*19:いずれも農村漁村文化協会から刊行

*20:井上の出身地

*21:1987年、井上は故郷である山形県川西町に蔵書を寄贈し図書館「遅筆堂文庫」を開設。また、「生活者大学校」を設立。顔の広さから数々の文化人の講座を開講した。農業関係の催しが多い(井上ひさし - Wikipedia参照)。