「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年8/1日:島田洋一の巻)

島田洋一
 日本のマスコミの評価では安藤優子が女性「ジャーナリスト」の最高峰*1らしい。論外
63歳・安藤優子さん、“歯科と眼科に行く日”の私服姿が素敵!猛暑で「着る物は最低限(笑)」|ニフティニュース

 安藤優子氏 安倍元首相の国葬決定の時期に疑問「そのタイミングは岸田さんにとってどうだったのか」― スポニチ Sponichi Annex 芸能
「安倍政権は(ボーガス注:九条改憲など?)積み残した課題だってあるし、(ボーガス注:モリカケ桜疑惑など)負の遺産だってある。そういうことをきちっと清算するっていう姿勢を見せて、説明するってことがとても大切なことだと思う」とも主張。「政治マターとしての国葬を執り行うんだったら、政治マターとしての課題にもこれからきちっと向き合うことも示したほうがいい」と力を込めた。

という安藤発言が「何が負の遺産だ!」と島田にはよほど不愉快だったようですが、吹き出しました。勿論「安藤のようなキャスター限定」でも「NHKクローズアップ現代キャスターだった国谷裕子*2」「日本テレビニュースゼロの有働由美子*3」などいろいろ女性はいるのであって、安藤が最高峰扱いなんて事実はどこにもない。勿論新聞や雑誌の記者(例:東京新聞の望月*4記者)、フリーライター(例:江川紹子*5)まで含めればいくらでも「女性ジャーナリスト」はいます。
 まあ、島田は「俺が上で名前を挙げた」うち、国谷、望月、江川については敵視してるでしょうが。
 しかし安藤の名前でぐぐったら、安藤『自民党の女性認識:「イエ中心主義」の政治指向』(2022年、明石書店)がヒットしたのにはびっくりです(本の帯に明らかに「あの安藤の顔写真」があるので「同姓同名の別人」ではない)。明石書店と言えば「左派のイメージ」ですからねえ。「扶桑社や産経新聞出版じゃないの?。明石書店から?。つうことは自民党批判?。フジテレビキャスターだったのに?」ですね。安藤の著書については以下を紹介しておきます。
朝日新聞個人が個人として、誰もがリスペクトされる社会に――安藤優子『自民党の女性認識』|じんぶん堂
「男社会で優位な『オジサン』たちに同化していた」。安藤優子さんが、今、変えたいこと。 | ハフポスト NEWS
 どんな本かは読まないと分かりませんが「櫻井よしこのような非常識な右翼本」ではさすがにないでしょう。
 そうやって考えると「日テレの元キャスター」からあそこまで劣化した桜井(国家基本問題研究所理事長)には心底呆れます。安藤の「桜井評価」はおそらく「桜井の劣化はひどすぎる」「(自分はどちらかと言えば右派だが)とはいえ、女性キャスターとしてあそこまでの非常識右翼にはなりたくない」という厳しい物でしょうが、他の女性キャスター(日テレの有働であれ誰であれ)にしても「桜井の劣化には恐らく呆れてる」でしょう。

島田洋一
 岸田では台湾有事*6に対処できない。安倍首相復帰という切り札を失った日本は本当の危機にある。
 唯一期待が掛かるのは岸防衛相*7だが、マスコミは最低の殺人犯山上某*8の言い分を鵜呑みにし、「統一教会との関係」云々で岸氏の足を引っ張ろうと血道を上げている。どこまで愚かなのか。

 「山上ガー」でごまかそうという島田のゲスさにはうんざりします。
 「統一教会へのマスコミの注目」は「山上の安倍暗殺が契機」とはいえ、山上に関係なく、岸ら自民党議員の「統一教会との癒着」は批判されています。
 そもそも山上が批判したのは「彼が暗殺した安倍のみ」であり、岸も含めてその他の自民議員については特に批判発言は報じられていません。
 大体「実兄・安倍のプッシュ」で「菅内閣防衛相が初入閣」などという岸は「どう見ても無能」ですし、病気も抱えてるので早晩引退は避けられないでしょうに。

島田洋一
 ペロシ米下院議長の台湾訪問を巡って緊張が大きく高まっている時に日本を空けてニューヨークに行き、現実性ゼロの「核廃絶」を訴えた岸田氏の間の抜けぶりを何と表現すれば良いのか

 意味不明なツイートです。ペロシ訪台と核廃絶と何の関係があるのか。
 「ペロシ訪台に反発した中国が台湾を核攻撃する→日本の核武装が急務」とでも言うのか?。勿論、中国はそんな無法はさすがにしないでしょうが、もし「そのような危険がある」のであれば、それでも「訪台を強行したペロシ」こそが批判されるべきでしょう。まあ、ペロシは「中国を舐めてる」からこそこうした暴挙をしたのでしょうし、その点は島田ら反中国ウヨも同じでしょうが。「戦争の脅威」を本気で懸念していたらこんなことはできる行為ではない。

島田洋一
 女性議員を増やせと叫ぶ女性議員が多いが、「私たちのような女性議員を増やせ」と世間に訴えて恥ずかしくないだけの行動をまず見せるべきだ。
 野党の女性議員*9にまともな手合いが1人でもいるのだろうか

 「どこまで本気か」はともかく例えば

女性議員増に取り組み 自民・稲田氏が意欲: 日本経済新聞2019.2.16
 自民党稲田朋美*10総裁特別補佐は16日のラジオ日本番組で、女性議員を増やす取り組みに意欲を示した。

「女性議員 どうしたら増えるの?」(くらし☆解説) NHK解説委員室2019.5.23
 自民党松川るい参議院議員。議員になる前は、外務省で初代の女性参画推進室長を務めました。現在は、超党派の「国際女性活躍推進議連」の事務局長です。

などでわかるように「女性議員を増やすべき」と主張してるのは「野党の女性議員だけ」ではなく「与党の女性議員」もそうなので「はあ?」ですね。島田はこうした与党女性議員についても悪口雑言するのか?
 なお、俺個人は女性議員を増やすためには【1】衆院小選挙区を辞める(中選挙区か比例中心の制度にする)、【2】現職に有利ないわゆる「べからず選挙」をやめる、【3】供託金をなくす(経済的弱者が多い女性が不利)、【4】投票を記名投票から「候補者の名前を全て印刷して丸をつけさせる方式」に変更(記名だと現職や有名人が有利であり、現職や有名人が少ない女性が不利)などが必要だと思っています。
 基本的に「女性が当選しにくい」のは「女性がマイノリティだから」であり「クオーター制」など「女性優遇措置」よりも「女性に限らず、マイノリティ自体が当選しやすくなるようにすべきだ」と思っています。

*1:少なくとも63歳・安藤優子さん、“歯科と眼科に行く日”の私服姿が素敵!猛暑で「着る物は最低限(笑)」|ニフティニュースは「女性ジャーナリストの最高峰」などとは書いていません。

*2:著書『キャスターという仕事』(2017年、岩波新書

*3:著書『ウドウロク』(2018年、新潮文庫

*4:著書『武器輸出と日本企業』(2016年、角川新書)、『新聞記者』(2017年、角川新書)、『報道現場』(2021年、角川新書)など

*5:著書『私たちも不登校だった』(2001年、文春新書)、『人を助ける仕事』(2004年、小学館文庫)、『勇気ってなんだろう』(2009年、岩波ジュニア新書)、『名張毒ブドウ酒殺人事件』(2011年、岩波現代文庫)、『「カルト」はすぐ隣に:オウムに引き寄せられた若者たち』(2019年、岩波ジュニア新書)、『「想定外」をやっつけろ!:検証・なぜ墨田区はコロナ禍第5波で重症者を出さなかったのか』(2022年、時事通信社)など

*6:そもそも台湾が独立宣言しない限り「中国の台湾侵攻」などないでしょう(そして台湾の独立宣言の可能性はさすがに低い)。また、安倍を持ち上げる島田ですが「杜撰な警備で暗殺されたこと」を考えれば果たして安倍に「台湾有事」に対応する能力があるかは疑問です。

*7:「萩生田経産相高市政調会長や下村前政調会長には期待しないの?」と聞きたくなります。

*8:むしろ最低なのは山上を追い詰めた統一教会と「安倍、岸兄弟のような統一教会と癒着する連中」でしょうに。

*9:幹部議員としては西村幹事長(立民)、田村政策委員長(副委員長兼務)(共産)、福島党首(社民)などがいる

*10:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相など歴任