今日のロシアニュース(2022年8月13日分)(副題:アムネスティがゼレンスキーを批判)

蛇足的な過剰反応によって問うに落ちず語るに落ちる・・・これこそが国家権力: 白頭の革命精神な日記

 ゼレンスキー大統領に至っては「ロシアによるウクライナへの攻撃が正当化される」なる斜め上のアクロバティックな「批判」を展開してしまいました。ゼレンスキー大統領の言い分は、いったい何をどう解釈するとそういう結論に至るのか、その理屈がまったく理解困難であると言わざるを得ません。
 (ボーガス注:アムネスティはロシアの侵攻を正当化したり、ブチャ虐殺を否定したりはしていないのに、むしろそれらについてロシア批判しているのに)報告書の内容でどうしてロシア軍の行為が相対化されて弱められるというのでしょうか。
 およそ現実味のない「絶対正義vs絶対悪」という白昼夢的な対決構図を描き出し、すべての事象をその型に押し込める発想の持ち主でなければ、こんな反応を見せるはずがありません。
 「問うに落ちず語るに落ちる」とは正にこのことを言うものと思われます。結局キーウ政権は、(ボーガス注:常に自分たちが正しいとする)プロパガンダの展開で頭がいっぱいだということを大統領自ら、その奇妙な論理展開によって告白したわけです。
 (ボーガス注:アムネスティによる批判への)過剰反応によって「キーウ政権とその軍隊は、国際人道法を軽視しているのみならず、プロパガンダ合戦のためならば現実を捻じ曲げて隠蔽することを厭わない」ことを自ら証明してしまいました。もっと言ってしまえば、「これこそが国家権力というものだ」とも言えるかもしれません。
 これに対するアムネスティの追加反応。流石はアムネスティ。(ボーガス注:ゼレンスキーという)権力に媚びません。

 白頭先生は「プーチンロシアに甘すぎないか」と思う反面、この文での「ゼレンスキーのアムネスティ批判には賛同できない」という部分には俺も大いに共感します。この「アムネスティ問題」について「日中戦争であれば日本、ベトナム戦争であればアメリカ、アフガニスタン侵攻であればソ連、レバノン侵攻であればイスラエルを徹底的に非難しなければならないように、ウクライナ戦争ではロシアを徹底的に非難しなければなりません」(「無識者(風来坊)」さんのコメントより) - kojitakenの日記などでゼレンスキーの太鼓持ちをしてきたid:kojitakenの考えを聞きたいところです(まあ最近のkojitakenは「統一教会ガー」ばかりでウクライナ問題には飽きたようですが)。
 また日本のマスコミや与野党各党などの考えも聞きたいところです。
 なお、マスコミ報道を見る限り、「アムネスティウクライナ支部代表」は抗議辞任であって「アムネスティ中央本部の懲戒処分」ではないようです。その点はアムネスティも「自由な気風」なのかもしれない。


世界最大の人権団体がウクライナ軍を非難…テレ朝・平石アナ「大きな悪の中に小さな悪が存在する可能性もある」(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース

 ニュース番組『ABEMA Prime』に出演した防衛研究所主任研究官の山添博史氏*1は「レポートでは『ロシアも悪い』と書かれているが、ウクライナの問題点も述べている。実際に市街戦が行われているような都市では、使われていない学校や病院などを拠点にウクライナ軍が活動している。レポートは『これは問題があるのでは?』という指摘だ。国際法に詳しい人*2の見方では、学校は夏季休暇中で『民間施設そのものではない』といった指摘もある。合理性があって、一概に『民間施設の軍事利用で違法行為だ』とは言えない」と説明する。
 ジョージタウン修士課程在学中で戦略コンサルタント時代は防衛・安保を担当した佐々木れな氏は「そもそもこの報告が事実かどうか怪しい」と話す。
「この報告書を書いたドナテラ・ロベラ氏は『軍に民間の避難支援や戦闘地域を離れるように勧めたが無視した』と批判しているが、一方で報告書を読んだ人から『自分の主張に沿った話しか取り上げていない』といった声もある。そもそも報告書を書いた人が、要は“人権ドン”みたいな人で、若干問題があったのではないか」
アムネスティ・インターナショナルが客観的であろうとするあまり、侵略者と侵略された者、要は侵略者と被害者を同列*3に扱ってしまって、誤った等価性みたいなものを作ってしまったのが今回の原因なのかなと思っている」
 ネット掲示板2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は「事実として民間施設の軍事利用があったときに、それが良いか悪いか、価値判断までアムネスティが持ち込んじゃったことが僕はよくないと思う」という。
 これらを踏まえて、司会のテレビ朝日・平石アナウンサーが「大きな悪の中に小さな悪が存在する可能性もある」とコメント。「小さな悪だといって目をつぶっていいわけではない」と述べた。

 露骨にウクライナをかばおうとする連中がゴロゴロいる辺り今の日本を象徴している気がします。
 「夏季休暇だから学校を軍事利用して何が悪い(防衛研究所主任研究官の山添氏)」てのは「何だかなあ」ですね。
 「防衛省の人間がそれ言うか?」「つまり日本でも夏季休暇中なら、ウクライナのような状況(まあ日本ではあり得ませんが)において自衛隊が学校を軍事利用して何も問題ないんですか?」「法的な問題はともかく*4政治的にはまずいんじゃねえの?」「ロシアが民間施設にミサイルぶち込むのを安易には批判できなくなったぞ」と言いたい。
 まあ、平石アナのコメント「小さな悪だといって目をつぶっていいわけではない」がせめてもの救いでしょうか。

*1:著書『国際兵器市場とロシア』(2014年、東洋書店ユーラシアブックレット)

*2:ここで具体的な人名をあげられない辺り「思いつきの出任せか?」と山添氏を疑わざるを得ません。

*3:勿論「同列扱い」などしていません。「被害者だろうと違法行為は許されない」つうだけの話です。というか未だにひろゆきなんか呼ぶのか(呆)

*4:勿論アムネスティとて国際法のプロであり、山添主張「学校は夏季休暇だから民間施設ではない。軍事利用して問題ない」が本当かどうかは怪しいですが。そもそもゼレンスキーからは「国際法上問題はない」なんて反論はなかったようですしね。