今日のロシアニュース(2022年9月15日分)

【仙台正論懇話会】「核放棄が戦争の誘因に」織田邦男氏が講演 - 産経ニュース
 日本の核武装を正当化したいのでしょうが
【1】当時のウクライナの国力では外国の支援なしではとても核保有などできなかったし、一方で核保有を希望しない米英などが支援するわけもなかったと言う指摘がある(核保有の現実性の無さ)
【2】その理屈なら核保有国「米国」への対抗措置として北朝鮮の、核保有国「中国」への対抗措置として台湾の核保有が正当化できる
→台湾はともかく、北朝鮮の核保有を容認する気は産経らウヨにはないでしょう。
【3】核武装などしなくても日本の軍事力は世界有数でおいそれと外国が侵攻できる物ではない(そうした現状への評価はひとまず置きます)
と言う意味で全く馬鹿げた詭弁です。


ゼレンスキー大統領の車が事故 大きなけがなし 現地メディア | NHK | ウクライナ情勢
 誰しもが疑うのは「ロシアの暗殺未遂」ですが、その辺りは記事を読んでもよく分かりません。ウクライナ政府自体がその点について情報提供をしてないようです。勿論「単なる事故」の可能性もありますが。


「ロシアに加担」否定 中国共産党系紙、ウクライナ巡り予防線か | 毎日新聞
 確かに「加担」とまで言うのは言い過ぎでしょう。従って俺個人は「予防線」という毎日の表現には違和感を感じます。


NATO非加盟合意を拒否 プーチン氏、要求引き上げ - 産経ニュース

 ロイター通信は14日、2月のウクライナ侵攻開始前後にロシアのコザク大統領府副長官がウクライナ側と交渉に臨み、北大西洋条約機構NATO)に加盟しないとの暫定合意を取り付けてプーチン大統領に受け入れを進言したが、プーチン氏が拒否して侵攻を進めていたと報じた。
 プーチン氏は侵攻前、NATOの東方拡大はロシアにとって脅威になるとし、不拡大の法的保証を欧米諸国に求めていた。コザク氏は暫定合意によって大規模な侵攻は不要になったと報告したが、プーチン氏はウクライナ領土の一部編入*1を含め要求を引き上げた。その結果、暫定合意は破棄されたという。
 ロシアのペスコフ大統領報道官は「誤った情報だ」と報道を否定*2した。

 この報道が事実ならば、ロシアにおいても「ウクライナNATO非加盟」を条件に戦争を回避する動きがあったが、トップのプーチンによって否定されたということになります。
 というか、ロシア政府幹部でも「プーチンの考え、落とし所」がよく分かってなかったとも言えます。
 なおコザクは

ドミトリー・コザク - Wikipedia
 1990年、レニングラード市人民代議員大会執行委員会法務局副局長に就任。1991年には局長に昇進。1994年9月にサンクトペテルブルク市(レニングラード市が改称)法務委員会議長となる。この頃にサンクトペテルブルク市の第一副市長*3だったプーチンと出会い、片腕として働くようになった。1998年から1999年まで、サンクトペテルブルク副市長を務めた。
 1999年、ロシア連邦政府に移り、プーチン首相の下、内閣官房副長官官房長官に就任。
 2000年ロシア大統領選挙では、プーチン選対に参加。2000年6月にロシア連邦大統領府副長官に、2003年10月に大統領府第一副長官に就任。2004年3月に第1次ミハイル・フラトコフ*4内閣の官房長官に就任。2007年9月、ヴィクトル・ズプコフ*5内閣の地域開発相に就任。2008年5月に成立した第2次プーチン内閣でも地域開発相に留任したが、同年10月にソチオリンピック専任の副首相に就任。

という「プーチン側近」の一人であり、報道が事実ならば、そんな人間にすらプーチンは本心を明かさないのか、と驚きます。
 それにしても、こうした報道がロイターから出る思惑は何でしょうか?
 「コザク大統領府副長官」ら和平派(?)が情報漏洩したとの疑念をプーチン政権内部に発生させようという撹乱戦術か?
 はたまた「主戦派のプーチンさえ退任すればロシアと交渉する余地がある」という「別の意味」での撹乱戦術か?
 勿論「ウクライナは戦争を回避しようとしたのにプーチンが攻めてきた」というネガキャン目的は当然あるでしょうが。
 また「もっと早い時期」にこうした情報が出なかった理由も気になるところです。例えば何故ウクライナ側から、侵攻直前、あるいは直後にこうした情報が出てこなかったのか?

*1:「既に事実上編入していたクリミア」「親ロシア勢力が支配するドネツク共和国、ルハンスク共和国」の一部、または全部についてウクライナは「公式に編入を認めろ」ということでしょうか?

*2:なお、ウクライナ側は報道について否定も肯定もしてないようです。

*3:1996年にプーチンを登用したサプチャーク市長が落選したことで第一副市長を辞任

*4:エリツィン政権で通商相、プーチン政権で安全保障会議第一副書記、税務警察庁長官、首相、対外情報庁長官など歴任

*5:プーチン政権で金融監督庁長官、首相、第一副首相など歴任