「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年9/22日分:荒木和博の巻)

◆荒木ツイート

荒木和博 on Twitter: "世界日報9月18日付。蓮池薫さん、飯塚耕一郎さんの話に加え前日の私の拓大での講演を記事にしてくれました。 https://t.co/HQAZGzjbjZ" / Twitter

 統一協会がこれほど批判されてる中、「世界日報統一協会機関紙)が取り上げてくれた!」と言い出す荒木には心底呆れます。

荒木和博 on Twitter: "令和4年9月22日木曜日「荒木和博のショートメッセージ」第891号。北朝鮮は何で拉致をするのかという話からアニメの「鷹の爪団」に話が行ってしまいました。まあ金王朝こそ本物の「悪の秘密結社」ですが。https://t.co/k76BNJiWoz @YouTubeより" / Twitter
なぜ拉致をしてきたのか「鷹の爪団」と北朝鮮(R4.9.22) - YouTube

 7分57秒の動画です。説明文だけで馬鹿馬鹿しくてうんざりします。
 第一に「犯行動機を知ること」と「拉致被害者帰国」と何の関係があるのか。
 5人の拉致被害者は「犯行動機が分かったから」帰国できたわけではない。
 勿論「拉致した日本人になりすまして韓国に入国する」「よど号グループの結婚相手(拉致被害者が女性の場合)」などの「推定」はありますが、それは推定に過ぎません。
 第二にアニメの「鷹の爪団*1」と「北朝鮮拉致」と何の関係があるのか。何の関係もない。
 なお、「鷹の爪団」「秘密結社」云々で「勘のいい方」は予想がつくかもしれませんが「鷹の爪団など、アニメやテレビ特撮の秘密結社の世界征服計画や日本乗っ取り計画(例えば幼稚園バス乗っ取り)並みに、北朝鮮の日本人拉致に意味があったのか疑問」と悪口する荒木です。そんな悪口が拉致解決と何の関係があるのか、何の関係もない。
 まあ、話が脱線しますが、真面目に考えると「仮面ライダーのショッカーなど、子ども向け特撮物の秘密結社*2の活動」は「各国要人の乗ったバスならともかく、幼稚園バスなんか乗っ取って、世界征服という目標において、何の意味があるんだ?(勿論、主な視聴者として想定されてる子どもにとっては共感しやすい話で、だからこそ、世界征服*3と全くつながりがなくても、幼稚園バス乗っ取りですが)」「一般犯罪者が身代金目当てに幼稚園バス乗っ取りならまだ分かるが」というのは確かにあります。
 この点、「死ね死ね団(太平洋戦争中に東南アジアで日本軍の虐待を受け、以後日本に憎悪を抱くようになったというリーダー・ミスターK平田昭彦)の下、『世界征服』ではなく、日本人殲滅を目的として結成された秘密結社)」で有名な「愛の戦士レインボーマン(原作は月光仮面で知られる川内康範)」は「幼稚園バス乗っ取り」を「世界征服と言う目的と、幼稚園バス乗っ取りという手法があまりにも関係ないじゃないか」「目的と手法にきちんとつながりがある秘密結社を描きたい」とでも思ったのか、それとは違い「現実に社会を揺るがす作戦」を描こうとしたようですが。
参考

愛の戦士レインボーマン - Wikipedia
 宗教団体・御多福会(おたふくかい)を通じて大量の偽札をばらまく「M作戦」により日本経済をハイパーインフレの大混乱に陥れ経済破綻を目指す、あるいは地底戦車モグラートによる人工地震と人工津波により日本の国際的信用と国際競争力を失墜させ孤立させる

ヒーロー史上最凶最悪の敵「愛の戦士レインボーマン」1972-1973
 敵である「死ね死ね団」の目的は日本国家の解体と日本人の殲滅です。
 宗教団体を通じて大量の偽札を流通しハイパーインフレで経済を破綻させるとか、人工地震津波を発生させ国力の低下を招き国際社会からの孤立を目論むなど、「世界征服」を目的にしながら保育園のバスをジャックするショッカーの無邪気さとは一線を画していました。
 彼らのテーマ曲は「死ね、死ね、死ね、死ね、黄色い日本ぶっつぶせ、世界の地図から消しちまえ、死ね」(歌詞一部抜粋)です。

『愛の戦士レインボーマン』日本特撮史上、最も過激な悪の組織「死ね死ね団」とは? | マグミクス
 ミスターKが考える作戦は、どれもリアリティーのあるものばかりです。まず「キャッツアイ作戦」では、キャッツアイと呼ばれる新しいドラッグを日本で流行させ、日本人全員を狂人にしてしまうことを企みました。タケシもキャッツアイを口にし、一時的に精神錯乱に陥ります。違法ドラッグの恐ろしさを、タケシは身をもって体感するのでした。
 続く「M作戦」はさらに巧妙です。「御多福会」なる新興宗教団体を立ち上げ、集まった信者たちにお守りの代わりに札束を与えたのです。実はこの札束は、「死ね死ね団」が作ったニセ札。日本中に大量のニセ札が出回ったことで、日本経済は破綻の危機に追い込まれます。M作戦のMとはMoney。日本人はお金が大好きなことを見抜いての作戦だったのです。
 さらにミスターKは「モグラート作戦」を実行します。地底戦車モグラートを使って、日本にやってくる石油タンカーや貨物船を次々と爆破していきます。また爆破事件を多発させることで、日本を国際社会から孤立させてしまおうという狙いもありました。エネルギー資源に乏しく、食糧も海外からの輸入に頼っている日本の弱点を見事に突いた作戦でした。
 改めて『レインボーマン』を見返すと、やはりミスターKの存在感が際立っていることが印象に残ります。ミスターKの考案した作戦の数々は、今の日本社会でも充分に通用するものですし、実際に日本は経済不況、エネルギー資源の不足、国際社会からの孤立などの要因が重なり、無謀な太平洋戦争に突入したという経緯があります。
 ミスターKの「K」は、川内氏のイニシャルから付けられたものだと言われています。川内氏はミスターKという悪の仮面を被ることで、日本社会と日本人の弱点を公然と指摘し、二度と戦争が起きないことを願っていたのではないでしょうか。そう考えると、ミスターKが最終回で生き延びた理由も納得できます。日本社会に警告を発し続ける役割を、ミスターKは背負っていたのです。

 「話を元に戻して」第三に「金王朝*4こそ本物の悪の秘密結社*5」などと悪口して拉致被害者が帰国するのか。勿論帰国しない。繰り返しますが全く馬鹿馬鹿しい。拉致解決に役立つ話をしたらどうなのか。勿論荒木にはそんな能力どころか、意思すらないのでしょうが。

*1:アニメ秘密結社鷹の爪 - Wikipediaに出てくる秘密結社

*2:俺的には「鷹の爪団」よりもこっちの方が親しみがあります。

*3:ならば目的を世界征服ではなく「幼稚園バス乗っ取りと関係がある話」にしてもいいわけですが、やはり子ども相手には「世界征服というでかい話」が受けるし、大人はともかく多くの子どもはそんな細かいところを気にしないわけです。

*4:中国の王朝「金」ではなく「金日成国家主席、祖父)」「金正日(国防委員長、息子)」「金正恩」と世襲国家である北朝鮮を王朝呼ばわりしているだけです。

*5:むしろ我々日本人にとっては統一協会の方がそれに該当するのではないか。そもそも北朝鮮のような「国家」を「秘密結社」とは言わないでしょう。