今日のロシアニュース(2022年9月23日分)

プーチン大統領の元側近「英国への核攻撃ありえる」
 「プーチンから離反した側近が、プーチンの危険性を英国に警告」ではなく、「今は重要な役職に就いてないが今もプーチン派の御仁」がプーチンの意向を受けてか「英国に恫喝」と言う話のようです。
 但し、ロシアもさすがにそんなことはしないでしょう。それにしてもここで「最もウクライナに軍事支援してる米国」でなく「英国」の名前が出てくるのはどういう意味なのか。トラス新首相の政権基盤が弱いとみての行為か?


ロシア高官と子息は動員対象外か 「私は報道官の息子だ」と招集令を拒否?ネットで拡散され国民が反発:東京新聞 TOKYO Web
 ロシア政府は否定していますし、真偽は不明ですが、事実ならば反プーチン派も「うまいプーチン攻撃のネタ」を手に入れたもんですし、一方でこの息子氏も随分と脇が甘い。
 なお、この種の「徴兵逃れ」的な話は戦前日本にもありますし、古今東西珍しくありません。
 ちなみに俺個人はこの事件から鬼頭判事補が三木首相に布施検事総長を騙り「丸紅から賄賂をもらった人間として佐藤内閣運輸相という大物運輸族議員の中曽根の名前が出た」として「中曽根幹事長訴追の許可」を求めた「鬼頭偽電話事件(1976年)」を連想しました。政権基盤の弱い三木(三木派は少数派閥)が「与党ナンバー2中曽根(中曽根派ボス)」の訴追許可などできるわけがない、むしろ「訴追するな」という命令を出すこと(そしてその三木の発言を今回のロシアのように外部に流して三木攻撃)を狙った謀略とされますが、電話の怪しさに気づいた三木が「証拠があれば訴追すべきだし、なければ訴追すべきでない。そんなことは首相の私があれこれ言うべき話ではない」という趣旨の発言でかわしたことで鬼頭の企みは失敗しました。
 鬼頭はこの偽電話事件及び「いわゆる宮本身分帳事件 - Wikipedia宮本顕治氏の受刑者個人記録(いわゆる身分帳、部外秘)を『職務に必要』と虚偽の理由を述べ、正当な理由なく閲覧、コピーし、外部流出(当時、立花隆日本共産党の研究』を連載していた文春に持ち込んだ)させたことが公務員職権濫用罪に問われた)」を理由に裁判官を免職された上、弁護士会に弁護士登録も拒否され、事実上、法律家資格を失いました。

【参考:宮本身分帳事件】

第52話 反共逆流に抗して/日本共産党大阪府委員会
 『文藝春秋』1976年1月号に評論家・立花隆の「日本共産党の研究」なる論文が発表されます。これは、戦時下の暗黒裁判が宮本顕治に下した治安維持法等被告事件の判決を無条件に正当視して攻撃を加えたものでした。さらに1月27日、民社党委員長の春日一幸衆院本会議の演壇から、「いわゆるリンチ共産党事件」などとぶちあげました。
 彼らが新たな「ネタ」にしたのは、鬼頭という判事補が、本来閲覧も許されない「身分帳」を「裁判官の職務」と偽って網走刑務所からもちだした記録の一部でした。


「人殺しがなぜ店を」絶えぬ中傷 避難者支援のロシア料理店は今 | 毎日新聞
 「ロシア料理店=ロシア人の経営では必ずしもない(マスコミ報道に寄ればウクライナ人経営などの場合もある)」「ロシア人=プーチン支持では必ずしもない」ので良記事です(なお、この料理店主はプーチン批判派のロシア人のようです)。


ロシアで動員準備始まる…招集忌避の風潮、ネットで「腕を折る方法」検索急増 : 読売新聞オンライン
 「部分的動員」とはいえ、「職業軍人や傭兵」のみを使い、当初回避しようとしていた「国民の大規模動員(ショイグ*1防相に寄れば現時点において最大で30万人を予定)」についに手をつけたことは、プーチン政権の苦戦を示しているとは思います。
 とはいえ「ロシアの苦戦」についてロシア批判派は「願望に基づく楽観論」は禁物でしょう。「ウクライナの反攻」「ロシア国内のプーチン批判」がどうなるかは現時点では分かりません。一喜一憂せず事態を冷静に見ていくことが大事でしょう。


「動員令」に反発し出国のロシア人保護せず、ラトビア外相(CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース
 言ってることが無茶苦茶です。「ウクライナ侵攻」を批判するラトビアの立場なら、むしろ保護して「動員阻止」を目指すべきではないか。そもそも「プーチン批判派のロシアからの政治亡命」を従来保護してること矛盾しないか?
 今回の態度は「合理性や人道精神のない、単なるロシア人への感情的反発」なのか、それとも「ラトビアにやたら来られても対応できない」「受け入れた場合、この種の外国人受け入れに以前から否定的な極右の活動を助長し治安の悪化をもたらしかねない」「受け入れについてはNATO加盟国やEU加盟国の共通のテーマとして方針を論じるべきだ(ラトビア一国で対応すべき話ではない)」等という理由による拒否か?


ドイツ、「良心的兵役拒否」求めるロシア人受け入れに前向き | 毎日新聞

 フェーザー内務・国家相社会民主党)はツイッターで「原則として、厳しい弾圧を受ける恐れのある脱走兵はドイツで国際的な保護を受ける」と投稿し、政治的迫害を理由にドイツで亡命申請が可能だとの認識を示した。フェーザー氏は亡命が許可されるかは個々の事情に即して対応するとし、手続きの際には(ボーガス注:亡命を口実にした、犯罪者の入国などが起きないように?)セキュリティーチェックも行われると付け加えた。ブッシュマン法相(自由民主党)も21日、「プーチンのやり方を嫌い、自由民主主義を愛する人たちはドイツで歓迎する」とツイートした。

 ということで「単純比較」して「ドイツ礼賛、ラトビア非難」と言うわけにはいかないかもしれませんが、ロシアはラトビアとは違い、「原則として」積極的に受け入れるそうです。ラトビアにもドイツのような態度を取って欲しいものです。


北朝鮮「ロシアに兵器輸出したことはない」アメリカを非難 | NHK | ウクライナ情勢
北朝鮮、ロシアへの武器輸出否定 「米国の妄言」非難: 日本経済新聞
 北朝鮮の「否定主張」が事実か、嘘かで評価も変わってきますが、一応紹介しておきます。

*1:ロシア非常事態相(1994~2012年)、モスクワ州知事(2012年)を経て2012年から国防相