テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍4』第2話「春の嵐、江戸城刃傷事件」(10/3朝:1991年放送の再放送)

 1990年代にはゴールデンタイム放送だった番組が、今や「早朝再放送(朝早い高齢者のみをターゲット?)」とは複雑な気持ちです。というか「暴れん坊将軍」に限らず「NHK大河ドラマ」等一部を除き「時代劇が今やほとんど放送されない現状」には個人的にはがっかりですが、それはさておき。
暴れん坊将軍IV

 江戸城内で御徒士頭が部下に刺されるという事件が出来、出役吟味を受けるため上司に(ボーガス注:高利貸しに多額の借金までして)賄賂を使っていた同僚が(ボーガス注:上司に)裏切られて*1窮地に陥り(ボーガス注:借金苦から)一家心中したことへの怒りから、不正を糺す非常手段であった。この裏に両替商と組んだ更なる巨悪あり、上司殺害のかどで捕われた徒士侍を証拠隠滅のため亡き者にせんと狙う。捕縛後黙して語らぬ徒士侍、上様は牢内に恋人を入れて会わせてやり心をほぐし真実を語らせる。
*正義漢の御徒士・市原は伊吹剛、許婚者は小田薫*2。黒幕の小姓組頭は小沢象で用人は五味龍太郎、冒頭斬られる御徒士頭は大木晤郎、悪徳両替商は田口計
*事後、市原への咎め*3は(ボーガス注:逃亡中、彼の口封じを狙う巨悪一味に襲撃されて頭部を負傷し)記憶無くしてたからナシって*4…いいのかそんなんで。

 勧善懲悪時代劇だから「悪党(御徒士頭役の大木晤郎)だから正義の武士(伊吹剛)に殺されても自業自得」「むしろ悪党をのさばらせた吉宗(松平健)の不徳」と言う描き方で正義の武士は「名君吉宗の温情」でおとがめなしですが、まあ実際にこれをやったら江戸時代において勿論処罰は避けられません。
 とはいえ、こうしたメンタリティ(精神的に追い詰められた人間が暴走しても一概に非難できない、暴走させた方にも落ち度がある、寛大な処分で応じるべきではないか)が「少なからぬ日本人に存在」し、だからこそ「悪徳政治家安倍を暗殺した山上」への「同情論」も少なくないことは確かでしょう。

*1:裏切り理由はドラマにおいては不明でしたが「もっと巨額の賄賂を出した部下にポストを提供してやった」つうことでしょうか?

*2:1961年生まれ。1983年に日活『セーラー服・百合族』でデビューし当初は日活ロマンポルノ作品を中心に活動。1999年以降、事実上引退。TBS『爆報! THE フライデー』(2015年1月、2016年10月)で「あの人は今」として近況が報じられた(小田かおる - Wikipedia参照)

*3:とはいえ御徒士への復職はさせず大坂町奉行所同心として許婚者とともに異動という落ちでしたが

*4:勿論実際は「殺された上司が悪党であり、部下の暗殺で上司(御徒士頭役の大木晤郎)やその他の幕臣小姓組頭役の小沢象)の不正が結果として暴露されたから大目に見る」という「山上の暗殺で『統一協会と自民の癒着』『二世信者問題』が露呈されて良かった」的な「吉宗の温情」ですが。頭部の負傷も「記憶をなくす」ほどの物ではなく、記憶喪失は「その方が巨悪があぶり出せるのではないか」「記憶喪失となれば、許嫁に咎めはないのではないか」等の判断による「記憶喪失のフリ」にすぎません。