「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年10/30日:島田洋一の巻)(副題:島田の統一教会擁護&日本核武装論に呆れる)

島田洋一
 国際政治を冷静に見つめ、自主的判断のできる人なら、日本も独自核抑止力を持つべきという結論に至る。
 仏国トッド氏の核武装論を「それは絶対になし」と必死に斥けた木村太郎氏は、洗脳にやられた日本人の代表に過ぎない

島田洋一リツイート
 日本のマスコミはこんなもんでしょう。
◆金のくまモン(Golden Kumamon)
 今朝の日曜報道THEPRIME でエマニュエル・トッド*1が「日本は核保有すべき」と発言した所、木村太郎氏が「それは絶対ナシ」、女子アナ「慎重な議論が求められる」と強制終了

 【1】トッドが日本核武装論を唱える極右であること(とはいえ、トッドのように日本核武装は主張しないにせよ、彼のようなフランス人にとっては「フランスが核保有国である」ために核保有への忌避感、否定的意識は低いのでしょうが)、【2】産経はともかく、フジテレビは日本核武装論を積極的に主張するほどの極右ではないこと(トッドを呼んだのも彼の日本核武装論を「世界の常識」として宣伝することが目的ではなく、トッドの「日本核武装」発言はフジにとって予想外で、放送事故に近かったこと)はよく分かりました。なお、島田が日本核武装論者であることは以前から知っています。
 ちなみに島田(救う会副会長)以外の西岡(救う会会長)、荒木(特定失踪者問題調査会代表)も「核武装論者」です。救う会を俺のようなハト派や左派が敬遠するのも当然でしょう。幹部が軒並み、日本核武装論者なんておよそまともではない。
 本当にいいかげん家族会も、島田洋一に対して苦言くらいは呈したらどうか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)と思いますね。
 なお、トッドと言えば

エマニュエル・トッド氏「日本はウクライナ戦争から抜け出せ」 (2ページ目):日経ビジネス電子版
 ロシアは獲得した領土から二度と出ていかないでしょう。それがよいと言っているわけではありません。しかし西洋人は、「ロシアは奪った領土からは二度と出ていかないだろう*2」という現実を受け入れることから始めなければならないと思います。
 交渉の場ではロシアが出ていかない代償として何を出せるかが焦点になります。例えば残ったウクライナの領土の独立性を認める必要があると思います。しかし同時に西洋人*3ウクライナ人は、今の黒海沿岸地域*4ウクライナ東部地域の一部*5がロシアの領土であることを認める必要があります。

として「戦争被害が酷くなるばかりで現実性に乏しいので、ウクライナは領土(ドネツク州等、四州やクリミア)奪還を諦めるべきだ」と主張していますがこうした点も島田にとって支持すべき物かと言えば「鈴木宗男や橋下はロシアに甘い」と批判する島田にとっては、そうではないでしょう。自分に都合のいいトッド主張「日本核武装」は持ち上げながら、都合の悪いトッドの主張「ウクライナは領土奪還を諦めろ」は「無視して、ないことにする」のだから島田には呆れます。

島田洋一
 野党とマスコミが、安倍首相ではなく安倍首相を襲った男*6の意思を継いで*7統一教会「接点者」を追い回す倒錯ストーカーと化して久しい。
 三菱重工ビル爆破*8テロの「東アジア反日武装戦線」の声明に従って、三菱関係者を「日帝寄生虫」として追い回すようなものだ

【1】山上の犯行は単独犯で組織性はなく、彼は既に身柄拘束されてる(刑事裁判はまだだがいずれ訴追されるはず)上に、「三菱関係者には安倍(統一協会と公然と癒着)ほどの非はない」
【2】山上の犯行があろうとなかろうと自民と統一協会の癒着はもっと早い段階で批判されるべきだった。そうでないからこそ、絶望した山上の暴走が起こった。癒着が徹底追及されてれば山上は暴走しなかったろう
と言う意味で全然違います。ここまで酷い詭弁で「自民と統一協会の癒着」を擁護するとは「島田が自民党や安倍の応援団だから」と言うより「島田個人」や「島田の所属する右翼団体(島田が評議員を務める国家基本問題研究所や副会長を務める救う会)」が「自民党と同様に」統一協会から活動資金やマンパワーの提供を受けているのではないかと疑います。
 さすがに島田が信者と言うことはないでしょうが。

*1:著書『グローバリズムが世界を滅ぼす』(2014年、文春新書)、『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(2015年、文春新書)、『グローバリズム以後』(2016年、朝日新書)、『シャルリとは誰か?』、『問題は英国ではない、EUなのだ:21世紀の新・国家論』(以上、2016年、文春新書)、『大分断:教育がもたらす新たな階級化社会』(2020年、PHP新書)、『パンデミック以後』(2021年、朝日新書)、『老人支配国家日本の危機』(2021年、文春新書)、『第三次世界大戦はもう始まっている』(2022年、文春新書)など

*2:それがよいと言っているわけではありませんが「私見では」ウクライナからプーチンロシアが奪った『ドネツク州等、四州やクリミア』はともかく北方領土についてはロシアは奪った領土からは二度と出ていかないだろうといっていいでしょう。そもそもウクライナ戦争はともかく、スターリン北方領土侵攻はそんな過去があったのなら、ますます北方領土なんか返還される見込みがない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)等が指摘するようにルーズベルトチャーチルの同意を得ていますし、1945年の侵攻から既に75年以上が経過しています。また無人島の竹島と違い「有人島北方領土」は返還されるとしても、今住んでるロシア人について【1】ロシア本土に全て移ってもらうのか、【2】ロシア系日本人として、日本社会が受け入れるのかと言う難問があります。【1】、【2】どちらを選択するにせよ「今、島に住んでるロシア人」と「日本人(特に元島民)」を納得させるのは楽ではありません。そのため「右の自民から左の共産」まで返還を主張しながら、与野党は「ロシア人島民をどうするか」という問題からは完全に逃げています。しかし「島に住むロシア人の問題」にけりをつけない限り、返還なんかあり得ません。

*3:ウクライナを支援する米英仏独などのことか?

*4:クリミアのこと

*5:ドネツク州等、四州のこと

*6:そんなに山上の名前を出したくないのか?

*7:マスコミ報道を見る限り山上は「とにかく安倍が殺せればいい(その後、統一協会批判が起これば、なお良いが)」という態度だったようなので、現在の野党、マスコミの「統一協会自民党の癒着」批判は、仮に現状を山上が「好ましく思ってる」としても「意思を継いでる」訳では全くありません。というか、岸田が「統一協会との縁切り」を主張するまでに追い込まれてるのに、島田もどれほど非常識なのか。

*8:「軍需だけやってるわけではない」ものの、三菱重工軍需産業であることが攻撃の理由となったようです。(三菱重工爆破事件 - Wikipedia参照)