今日のロシアニュース(2022年12月4日分)

「敵国が決勝進出は望ましくない」 ロシア前大統領、W杯を巡り投稿 | 毎日新聞【大前仁】

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で準決勝に進む4チームが決まったことを受け、ロシアのメドベージェフ前大統領は通信アプリ「テレグラム」に「敵国が決勝に進まないことが好ましい。(決勝のカードは)アルゼンチン-モロッコ」と書き込んだ。準決勝に進んだ4チームのうち、フランスとクロアチアを「非友好国」とみなしていることから、両チームを応援しない考えを示した形だ。

 ということは「アルゼンチンとモロッコ」は「敵国ではない」と見なしてるのでしょうが「仮にもプロの記者なら」、「国連総会ロシア非難決議でアルゼンチンとモロッコは棄権した」「未だにアルゼンチンとモロッコはロシア産原油を購入している」など、「何故そうロシアが認識してるのか」についての「自分の考え」位は書いて欲しいもんです。


ロシアで拘束の女子バスケ選手 身柄交換で釈放と発表 米大統領 | NHK | ロシア
 重要なのは「バーター取引で米国人が釈放(米国政府が米国に服役中のロシア人をロシアの要請に応じて釈放しロシアに送還)」ということですね。北朝鮮拉致問題も現実的には「経済支援とのバーター取引」以外に解決法はないでしょう。


ロシア内攻撃は「促していない」 米、事態悪化を懸念 - 産経ニュース

 ロシア領内の空軍基地で相次いだ爆発がウクライナ軍の攻撃によるものとの見方を巡り、「ロシア内への攻撃をウクライナに促していない」と述べ、米国の関与を否定した。

 米国がウクライナを軍事支援してる以上「促してない」で済む話でもない。それで済むのなら中露も「核実験やミサイル発射実験を北朝鮮に促してない(但しこう言うと反発するのが勿論米国)」のですが、「国際法上、合法か疑義がある」「ロシアの反発への危惧」「米国に相談もなくウクライナが勝手に実行」等といったことがこうした米国の態度として予想できます。いずれにせよ、1)ウクライナと温度差があるのか、2)実際には容認してるのに舌先三寸でごまかしてるのかはともかく、米国が「そんなことは二度とさせない」と言わない一方で「ウクライナの行為は知っていた。大いにやれと応援した」等と言ってない点が興味深い。


[FT]マクロン大統領、プーチン氏の主張「容認」に批判: 日本経済新聞
 恐らくマクロンは1)プーチン政権が崩壊するかどうかは怪しい、2)仮に崩壊したとしても後継政権が「親欧米政権」になるかは怪しいと見ているのでしょう。であるならば、「必要以上にロシアを追い詰めたくない」と考えることには一定の合理性があります。


バンクシー作品剥ぎ取る ガスマスク女性描いた絵―ウクライナ:時事ドットコム
 「拘束理由て何?」ですね。「壁の所有者」の「所有権の侵害」か?。

 キーウ州のクレバ知事は「壁画はわれわれの勝利*1のシンボルであり、あらゆる手段で守り抜く」と強調した。

 「ロシアシンパとしての壁画破壊」ではなく「高値がつくことを予想した泥棒」のようですから、こうした表現はいかがな物か。
 「闇市場に流通し、購入者が自分一人で楽しむ」ようなこと*2をしない限り、いずれ表に出てくるわけですから。


プーチン大統領 “インフラ攻撃やむをえない対応” と正当化 | NHK | ウクライナ情勢

 プーチン大統領は「ウクライナ側がクリミアに続く橋やロシアの民間インフラ施設に挑発的な攻撃をしているため、やむをえない対応をとった」と述べたとしていて、一連の攻撃を正当化したものとみられます。

 「ロシアのウクライナ・インフラへの攻撃」が「やられたからやり返す」で正当化できる話ではないことを断った上での話ですが、プーチンの言う「ウクライナのロシア・インフラへの攻撃」が事実*3ならば、それも批判されてしかるべきでしょう。


プーチン氏のドンバス訪問、報道官「いずれ実現する」…最前線を一度も訪れておらず : 読売新聞オンライン
1)併合はした物の、プーチンが訪問までした場合の欧米の反発を危惧しているのか
→勿論「ウクライナ侵攻」オンリーでも反発は強いのですが、だからといってプーチンも「それなりの計算」はしているでしょう。その計算がまともかどうかはさておき。
2)訪問が最高の宣伝効果を発揮する時期を見定めているのか
3)プーチン暗殺の不測の事態を恐れてるのか
4)モスクワを離れた場合のプーチン打倒クーデターの危険性を恐れてるのか
(上記は俺が思いついた訪問しない理由)
現時点において、訪問しない理由が何か気になるところです。

*1:やや「揚げ足取り」ですが、「ロシアの侵攻批判」を意図したとみられるバンクシーの絵は「ロシア批判のシンボル」ではあっても「ウクライナ勝利のシンボル」ではない気がします。

*2:勿論その可能性がないとは言えませんが。

*3:なお、クリミア橋の攻撃については事実です。そのため、ウクライナ側は「軍事インフラだ(だから攻撃に問題はない)」と主張しています。こうしたウクライナの反論が正しいかどうかについては俺が無知なため評価は保留します。