珍右翼・高世仁に悪口する(2022年12/9日分)

カブールの宿の朝食にて - 高世仁のジャーナルな日々

 世界平和統一家庭連合(統一協会)への宗教法人法に基づく質問権行使、そして被害者救済法成立と事態が進んでいるように見えるが、「統一協会の問題が不思議な方向に行ってる」と指摘するのは寺島実郎氏だ。
 「反社会性」が問題にされて、「宗教法人として存続させるか」という文科省の話*1に行っちゃってるんだが、本質的な問題は、この団体が持っている「反日性」だ。

 反日なんて「統一協会の本質」ではないので、高世と寺島氏には心底呆れます。高世には以前から呆れていますが寺島氏がこれほどバカだとは思いませんでした。サンデーモーニングも今後彼を出演させないで「他のまともな人間」を出して欲しいですね。
 統一協会の問題はあくまでも「洗脳と、それに基づく高額献金霊感商法」「合同結婚式」「(共産党への選挙妨害も恥じない)異常な反共主義」などの反社会性です。「反社会性」がないのであれば反日だろうとそれは「是非はともかく」、「価値観の違い」でしかない。
 そして「解散請求」「救済法(共産党が批判したように実効性には疑義がありますが、それはひとまず置きます)」と言う動きそれ自体は何ら問題ではない。
 というか「日本は韓国に償うべき」云々の統一協会反日性は「信者から搾取するための詐欺トーク(外部にはそんなことは一言も言わない)」にすぎず、それこそあの団体の本質ではない。本当に統一協会が「反日」なら日本の政権与党「自民党」と癒着できるわけもない。
 むしろ「変な方向」というなら統一協会をこれから規制するから、自民党統一協会の過去の癒着関係については見逃してくれ」的な自民党の態度(そしてそれに対するマスコミの批判の弱さ)でしょう。つまり高世らが「本質は単に統一協会の反社会性ではなく、統一協会と日本政界、特に政権与党・自民党との癒着だ。日本社会は自民党統一協会の癒着をもっと徹底追及すべきだ。単に統一協会を今後撲滅するというだけでいいのか」というならまだわかる。
 その結果「2015年の家庭連合への改名許可疑惑(下村文科相の政治的圧力の疑い)」など過去への追及が十分にされてない点こそ問題にすべきです。ただしそれ(過去の追及)は「解散請求」「救済法」と矛盾する話ではない。繰り返しますが、問題は「解散請求」「救済法」それ自体ではなくそれを口実に統一協会をこれから規制するから、自民党統一協会の過去の癒着関係については見逃してくれ」的な自民党の態度(そしてそれに対するマスコミの批判の弱さ)です。

 例えば1992年に文鮮明最後の訪日というのが行われた。海外で収監されてた人は入国できないはずなのに超法規的な入国をやっている。

 「自民党統一協会の癒着」の例に挙げるのが何でそれなのか。入国許可を法務省に働きかけたとされる金丸*2自民党副総裁が故人で、金丸氏の親族も「安倍晋三*3(岸*4元首相の孫、安倍晋太郎*5元外相の息子)」「河野太郎*6河野一郎*7元農林相の孫、河野洋平*8元外相の息子)」等と違い後継政治家にならなかったので自民党の反発が少ないと思うからか。
 何で2015年の改名許可疑惑ではないのか。あるいは岸元首相(安倍の祖父で清和会創始者)の「文鮮明釈放の要請文(レーガン大統領宛)(例えば【独自】安倍家と統一教会との“深い関係”を示す機密文書を発見 米大統領に「文鮮明の釈放」を嘆願していた岸信介 | デイリー新潮参照)」ではないのか。
 そんなに下村や「下村の所属する」安倍派(清和会)が怖いのか。だから下村*9や岸の名が出せないのか。
 なお、海外で収監されてた人は入国できないはずなのに超法規的な入国をやっている。ですが

ポール・マッカートニー - Wikipedia
 初の日本公演は1975年に計画されていたが、マッカートニー夫妻の72年のスウェーデンなどでの薬物所持歴などを理由として、法務省が訪日直前にビザを無効としたため中止になっていた。
 やっとビザが発給された1980年には、成田空港で大麻所持により逮捕、勾留、強制退去でコンサートは中止となった。
 1989年1月、ニュー・アルバム『フラワーズ・イン・ザ・ダート』発売後にワールド・ツアーを行うことが内定すると、ビートルズ公認ファンクラブ「ビートルズ・シネ・クラブ」がマッカートニー側に日本公演の働きかけを開始。『フラワーズ・イン・ザ・ダート』発売後の7月にはマッカートニーの入国許可を求める署名活動を全国的に実施、20万人もの署名を集め、12月22日に法務省へ提出した。法務省も『ライヴエイド』などマッカートニーの世界的な文化貢献の認知度も考慮してビザ発給を許可したため、ビートルズの来日公演から約24年ぶりとなる1990年3月に、ファン待望の日本公演が行われた。

ディエゴ・マラドーナ - Wikipedia
 1994年5月にアルゼンチン代表のキリンカップサッカー'94への出場が発表され、マラドーナも代表選手として招集されていたため来日が期待されたが、以前に犯した麻薬の使用を理由に日本入国を拒否された(アルゼンチン代表も来日を中止)
 2000年のトヨタカップに南米代表としてアルゼンチンのサッカーチーム「ボカ・ジュニアーズ」が出場するため、来日しての試合観戦を希望したが再び入国を拒否された。2002 FIFAワールドカップでは「アルゼンチン観光・スポーツ庁長官特使」という肩書きで特例措置を認められ、横浜国際総合競技場で行われた決勝戦を観戦した。

などでわかるように「特別な事情がある」ならば「服役歴があろうと入国は許可されます」。文鮮明の場合がそれにあたるとは勿論全く思いませんが。


タリバン閣僚とフットサルを見た日 - 高世仁のジャーナルな日々

 午後はタリバン政権の閣僚に表敬訪問。 
 ムタマイーン五輪相(オリンピック委員会委員長)。日本の人は、タリバン政権が五輪相を置いていること自体意外に思うのではないか。

 「?」ですね。別に意外には思いませんが。五輪を否定するほどタリバンも無茶苦茶でもないでしょう。

 ムタマイーン氏、わざわざ道路まで出てきて私たちの車を迎え、歓迎してくれた。サッカーとフットサルの決勝戦をやってるから観ていきなさいと誘われ観戦。  
 中継のアナウンサーが「日本のゲストが来ている」と私たちを紹介。表彰式では、同行の遠藤正雄さんがメダル授与までさせられるハメに。
 善意でやってくれた*10ので、いきがかり上断れないが、結果的にタリバン政権の「宣伝」に使われたことも否定できない。

 これが高世が敵視する中国や北朝鮮の取材で誰かが似たようなことになったら恐らく「脇が甘い」と悪口するであろう男がまた随分と自分たちには甘いもんです(呆)。


タリバン政権下で広がる「地下教室」の抵抗 - 高世仁のジャーナルな日々

 勝ち負けをジャンケンで決める僕たちはキエフがキーウになったと知らず (堀川珠璃依)
 明日があることに苦しむ僕たちと明日を生きたいと祈る彼ら (吉井万由子)
 歌人の今野寿美さんが、文芸創作の授業で「ウクライナ」と題を与えたさいの女子大生の二首だという。
(以下略)

という部分は過去の

いま学ぶべき日朝秘密交渉の舞台裏 - 高世仁のジャーナルな日々*112022.8.29
 勝ち負けをジャンケンで決める僕たちはキエフがキーウとなったと知らず (堀川珠璃依)
 明日があることに苦しむ僕たちと明日を生きたいと祈る彼ら (吉井万由子)
 今野寿美氏は、「この二首の社会意識、表現の喚起力の感心してしまった」という。
(以下略)

と同じなので「うん?」ですね。高世にとってこの話はそんなに重要なのか?(まさか過去に書いた記事を忘れたわけでもないでしょう)。
 それにしても「タリバン女性差別」を批判しながら、高世が

「拉致と人権」国際シンポジウム - 高世仁のジャーナルな日々2007.12.13
 北朝鮮は(ボーガス注:フィリピンの)マルコス、(ボーガス注:インドネシアの)スハルト型の「独裁」ではなく、(ボーガス注:カンボジアの)ポルポト、(ボーガス注:ナチドイツの)ヒトラー型の「全体主義」なので、体制を変更しないかぎり拉致問題の根本的な解決*12は難しいこと*13、交渉には過大な期待を持つべきでないと述べた。
 その上で、具体的な提言として、拉致問題を「国際刑事裁判所」に提訴せよと主張した。

金正日を国際法廷へ! - 高世仁のジャーナルな日々2007.12.14
将軍様は早く死んでほしい - 高世仁のジャーナルな日々2008.9.21
等での「拉致解決を理由とした北朝鮮打倒論」のような「女性差別撤廃を理由としたタリバン政権打倒」を主張しないのが「何だかなあ」ですね。
 確かに「タリバン政権打倒は事実上無理」でしょうが。そして、高世も過去の「北朝鮮政権打倒論」を最近では全く口にしなくなっていますが。

*1:例えば救済法は文科省の話ではないので「文科省の話」と言う物言いは明らかに不適切です。

*2:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(以上、中曽根総裁時代)、中曽根内閣副総理、自民党副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*3:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*5:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*6:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相などを経て岸田内閣デジタル相

*7:日本自由党幹事長(鳩山総裁時代)、鳩山内閣農林相、自民党総務会長(岸総裁時代)、岸内閣経企庁長官、池田内閣農林相、建設相、佐藤内閣副総理など歴任

*8:中曽根内閣科技庁長官、宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任

*9:第一次安倍内閣官房副長官、第二次安倍内閣文科相自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)、政調会長(菅総裁時代)など歴任

*10:高世的にはこう強弁せざるを得ないでしょうが、タリバンは明らかに最初から政治利用する気満々でしょう。

*11:この高世記事については高世仁に悪口する(2022年8/30日分) - bogus-simotukareのブログでコメントしました。

*12:「根本的」の意味が不明です。なお、高世の言う「根本的」が「拉致の実態解明」なら「高世の言う全体主義」でなくても、「独裁」でも「実態解明」は困難です。例えば戦前日本における「特高による共産党員虐殺や共産党へのスパイ工作(スパイ松村など)」の全貌は今だ不明です。

*13:単に北朝鮮打倒論の高世がそう強弁してるだけです。高世の「独裁」「独裁とは違う全体主義」の定義は意味不明だし、金丸訪朝での第18富士山丸船長、機関長帰国、小泉訪朝での拉致被害者帰国を考えれば十分交渉は成り立つでしょう。そもそも北朝鮮のどこに「ヒトラーホロコースト」「ポルポト大虐殺」並の蛮行があるのか?(なお、一般的な虐殺(反体制派抑圧)なら勿論、マルコス、スハルトもやっています)。