今日の中国ニュース(2023年1月3日分)

国際情勢判断の盲点-「歴史の法則性」と「民主的国際関係」-|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ

 「権威主義対民主主義」という二分法(黒白に分けるアプローチ)がいかに誤った、国際関係に関する正しい認識とかけ離れているか
(中略)
 百歩譲って、中国、ロシア、朝鮮、イラン等が権威主義であるとしても、これらの国々の政治のあり方を決定するのはあくまで当該国々の主権者である国民であり、他国がこれに介入することは国連憲章等が固く禁止する「内政干渉」に他なりません。

 「ロシアへの浅井氏の甘さ」は問題ですが、この点については「ロシアに批判的な」志位委員長も全く同じ主張であり俺も同感です。
 「ロシアのウクライナ侵攻」問題は「権威主義対民主主義」ではない。
 それは「民主主義国家」であるインド、ブラジル、南アが経済的思惑から必ずしもロシアに厳しくなく、一方でサウジなど独裁国家が必ずしもロシア擁護で無いことで明白です。
 また権威主義が問題だとしても、浅井先生も言うようにそれは「イラクフセイン政権転覆」のような政権転覆を正当化するものでもない。そもそも「権威主義国家(独裁的国家)」でもサウジのような親米国家なら黙認するのが「米国」なので全くデタラメです。


台湾与党、補選でも敗北 総統選へ立て直しが急務 - 産経ニュース
 地方選挙での敗北は「地方独自の事情」が考えられ、国政とは直結できません。また、今回の国政選挙敗戦も「台北市は国民党の牙城」なのでこれまた「国民党に追い風、民進党に逆風」といえるかは未知数でしょう。


鶏肉「中国はもっと高く買ってくれる」…買い負ける日本[世界秩序の行方]第1部 攻防経済<4> : 読売新聞オンライン
 改めて中国の経済力に驚嘆します。


中国攻撃なら台湾支援 NATO前事務総長 - 産経ニュース
 「(ヨーロッパが対象地域の)NATOは関係ないだろ」と心底呆れます(そもそも前事務総長、つまり現役でない人間が勝手にこんなことを言っていいのかという問題もありますが)。
 そもそも中国はロシアと違い「(台湾が独立宣言しない限り)侵攻意思はない」でしょうし、こうした発言は「中国の反発」「台湾独立派の放言助長」を招きかえって逆効果では無いか。


沖縄 与那国町議会 国に避難シェルター要請へ 台湾有事に備え | NHK | 台湾
 冗談も大概にして欲しい。沖縄本島ならまだしも米軍*1自衛隊*2の基地でもない限り、与那国なんて田舎を攻撃したりしないでしょう。中国の攻撃を回避したいならそんなことではなく1)自衛隊(少なくとも与那国の自衛隊)が中台有事に介入しないと国に確約させるか、2)自衛隊の基地をそもそも置かないかどちらかでしょう。


「友好的に処理」一致 中比首脳、南シナ海問題 - 産経ニュース
 対立緩和を表明したことは、ひとまずは素直に喜びたい。


【アジア見聞録】素手で殴り合う「中世の乱闘騒ぎ」発生 緊張続く中印国境 - 産経ニュース
 有料記事なので途中までしか読めませんが、以前も別記事で書きましたが「銃器」を持ち出さず「素手棍棒で殴り合い」と言う辺りが興味深い(勿論、それだって問題ですが銃器を持ち出すよりはマシです)。
 本気で殺す気ならそんなことをするよりも銃器を持ち出した方が「殺害は容易」ですが、中印両国とも「銃器を持ち出したとき」の紛争エスカレートが怖いわけです。そんな中国が台湾と全面戦争*3するか、インドがパキスタンと全面戦争するかと言ったら「その可能性は低い」と見るべきでしょう。


原発処理水 懸念表明の島嶼国に中国の影 政府、風評被害対策を加速 - 産経ニュース
 処理水の安全性に疑義を呈する意見に「中国ガー」とはどれほどデマ屋なのか。中国は勿論、島嶼国にも失礼です。

*1:というのは当然ながら、中台有事が発生すると在沖縄米軍が軍事介入する可能性があり、それを阻止するために中国が米軍基地を攻撃する可能性があるからです。まあ、中台有事の可能性は低いですが

*2:昔はともかく今の岸田政権は「自衛隊の中台有事介入(日米共同軍事作戦実施)」の可能性をほのめかしていますので。なお、与那国町 - Wikipediaによれば与那国には米軍基地はないが陸自駐屯地があります。

*3:反中国ウヨがそう放言しますが